メトホルミン、非糖尿病の浸潤性乳がんに無効-MA.32試験/JAMA

糖尿病のない高リスクの切除可能な乳がん患者の術後補助療法において、ビグアナイド系経口血糖降下薬メトホルミンはプラセボと比較して、無浸潤疾患生存率を改善せず、全生存や遠隔無再発生存、乳がん無再発期間にも差はなく、Grade3以上の非血液毒性の頻度が高いことが、カナダ・トロント大学のPamela J. Goodwin氏らが実施した「MA.32試験」で示された。研究の詳細は、JAMA誌2022年5月24・31日号に掲載された。 MA.32試験は、非糖尿病の浸潤性乳がん患者における術後補助療法へのメトホルミン追加の有効性の評価を目的とする、医師主導の二重盲検無作為化プラセボ対照第III相試験であり、2010年8月~2013年3月の期間に、4ヵ国(カナダ、スイス、米国、英国)の施設で参加者の登録が行われた(Canadian Cancer Society Research Institute[CCSRI]などの助成を受けた)。