術前心臓検査、中~高リスクの待機的非心臓手術施行患者の予後を改善

中~高リスクの待機的非心臓手術を受ける患者は、術前の非侵襲的心臓負荷検査によって1年生存率が改善され、入院期間が短縮することが、カナダ臨床評価学研究所(ICES)のDuminda N Wijeysundera氏が実施したコホート研究で示された。術前の非侵襲的心臓負荷検査は術後の心臓合併症を予防する可能性があるという。また、虚血性心疾患を検出したり、術前のインターベンション、術中の積極的な血行動態管理、術後のサーベイランス、手術の回避が有効な患者を同定するだけでなく、周術期のβ遮断薬使用の指針ともなる。それゆえ、ACC/AHAガイドラインは術前心臓検査を推奨しているが、対象は心臓合併症のリスク因子を有する患者に限られ、リスク因子のない患者を含めた術後の予後への影響は明確ではないという。BMJ誌2010年1月30日号(オンライン版2010年1月28日号)掲載の報告。