成人とは異なる小児の肺高血圧症の臨床的特徴が明らかに

小児の肺高血圧症では、肺動脈性肺高血圧症(PAH)が多く、その半数以上を特発性(IPAH)や家族性(FPAH)が占めるなど、成人とは異なる臨床的特徴を示すことが、オランダ・フローニンゲン大学のRolf M F Berger氏らの検討で明らかとなった。肺血管抵抗増加をともなう肺高血圧症は、高い合併症罹患率や死亡率を示す重大な疾患だが、その臨床的特徴は十分には知られていない。成人と小児では病理生物学的、臨床的特徴が類似する部分もあるが、たとえばIPAHやFPAHは小児のほうが予後不良であり、成人に比べ治療法の開発も遅れているため、分けて考える必要があるという。Lancet誌2012年2月11日号(オンライン版2012年1月11日号)掲載の報告。