高リスクの永続性心房細動患者へのdronedarone投与:PALLAS

カナダ・Hamilton Health SciencesのStuart J. Connolly氏らPALLAS試験グループによる検討の結果、高リスクの永続性心房細動患者に対する抗不整脈薬dronedaroneは、心不全および脳卒中の発生率、心血管系が原因の死亡率を上昇することが示され、「dronedaroneはこれら患者に用いるべきではないことが示された」と結論する報告が発表された。dronedaroneは、間欠性心房細動においては洞調律を回復し入院や死亡を減らすことが認められている。また、心拍数および血圧を下げ、抗アドレナリン作用により心室性不整脈を抑える可能性が示されていたことから、dronedaroneは高リスクの永続性心房細動患者の重大血管イベントを減らすとの仮説を立て試験を行ったのだが、実証はされなかった。NEJM誌2011年12月15日号(オンライン版2011年11月14日号)掲載報告より。