医療一般|page:1

「令和8年熊本地震復旧・復興応援プログラム」を開始/READYFOR

 大規模災害や突発的な危機が発生した際、被災地域の医療機関が直面する最大の壁の1つが「初動資金の確保」である。設備損壊や緊急用資材の調達など、発災直後から資金のニーズは多発する。一方で、公的補助金や保険金の給付は手続きや審査に時間を要するため、実際に着金するまでタイムラグが生じることが少なくない。  この公的支援が行き届くまでの「時間のギャップ」を埋め、緊急時のつなぎ資金を獲得する選択肢として機能するのが、寄付型クラウドファンディング(以下、CF)である。

実臨床におけるレカネマブとAChE阻害薬の有用性比較

 アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬は、アルツハイマー病の症状を緩和する。一方、レカネマブは、アルツハイマー病の進行を修飾する可能性が示されている。しかし、レカネマブの安全性や臨床的影響に関するリアルワールド・エビデンスは、依然として限られている。台湾・Mackay Medical UniversityのChuo-Yu Lee氏らは、軽度認知障害(MCI)またはアルツハイマー病の患者を対象に、レカネマブ投与を開始した場合とAChE阻害薬を投与した場合の安全性および有効性を比較するため、本研究を実施した。Alzheimer's Research & Therapy誌オンライン版2026年6月22日号の報告。

医師の4割が抱える歯の悩みとは/医師 1,000 人アンケート

 近年、口腔疾患は糖尿病、脳梗塞、動脈硬化に伴う心筋梗塞など、全身疾患リスクとの関連性が見いだされたり、高齢者の健康寿命を縮めるさせる10大原因の1つとしても問題視されたりしている。このような状況を踏まえ、日本でも2026年度より『歯周病検診マニュアル2023』1)や歯科健康診査票を用いた歯周病検診がスタートし、国を挙げて国民の歯周病の早期発見・重症化予防に乗り出している。

軽症~重症の成人アトピーへのデルゴシチニブクリーム、用量反応的な有効性を示す/BJD

 アトピー性皮膚炎(AD)患者において、0.5%デルゴシチニブ軟膏は基剤軟膏と比較して有効性の改善をもたらし、良好な安全性プロファイルを示している。米国・ジョージ・ワシントン大学のJonathan I. Silverberg氏らは、軽症から重症の成人AD患者を対象に、デルゴシチニブの用量反応関係、有効性、および安全性を検討した二重盲検基剤対照第IIb相試験を実施。結果を、British Journal of Dermatology誌オンライン版2026年7月22日号に報告した。

COVID-19後の眼症状、通常検査では見逃される異常が明らかに

 軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後に12週間以上持続する目の症状に関する新たな知見が、リンショーピング大学(スウェーデン)実験眼科学教授のNeil Lagali氏らにより、7月8日付で「Nature Communications」に報告された。この研究によると、軽症のCOVID-19罹患後12週間以上、最長3年にわたり、強い目の痛みや光過敏(まぶしさ)、読書時の見えづらさ、ピントの合わせにくさといった症状に悩まされる患者が存在し、通常の眼科検査ではこうした症状の原因となる異常は見つからないものの、特殊な検査で神経や免疫の異常が確認されたという。Lagali氏は、「こうした患者が訴える眼症状の原因は、標準的な眼科検査では確認できず、異常を見つけるには特殊な検査を行う必要があった。その結果、パズルのピースがつながるように症状の原因が明らかになった」と述べている。

話せる言語数が多いほど脳年齢は若い?

 言語を学ぶことには思わぬメリットがあるかもしれない。新たな研究で、複数の言語を話す人は、1つの言語しか話さない人と比べてAIで推定された脳年齢が若い可能性があることが示唆された。バスク認知・脳・言語センター(スペイン)の副科学ディレクターであるLucia Amoruso氏らによるこの研究結果は、欧州神経科学会連合フォーラム(FENS Forum 2026、7月6~10日、スペイン・バルセロナ)で発表された。Amoruso氏は、「簡単に言えば、話せる言語数が多い人ほど、脳年齢が実年齢より若い傾向が見られた」と述べている。

子どもの頃の逆境体験、成人後の市販薬乱用と関連

 近年、市販薬の過量服薬(オーバードーズ)が社会問題となる中、幼少期の逆境体験がその背景に関与する可能性が示された。日本の成人約2万5,000人を対象とした全国調査の解析により、子どもの頃に虐待や家庭機能不全などの逆境体験を多く経験した人では、成人後の市販薬の習慣的乱用との関連が認められた。特に、電子たばこや加熱式たばこの使用者では、その関連がより強く認められたという。研究は、福島県立医科大学神経精神医学講座の森湧平氏、東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野の長岡敦子氏らによるもので、詳細は6月2日付の「Psychiatry and Clinical Neurosciences Reports」に掲載された。

スマホ依存は本当に自殺リスクと関連しているか?

 スマートフォン依存は、精神衛生上の悪影響と関連付けられてきたが、自殺念慮や自殺企図との関連については、いまだ結論が出ていない。中国・University of Health and Rehabilitation SciencesのYufeng Li氏らは、スマートフォン依存と自殺念慮や自殺企図との関係に関するエビデンスを統合することを目的とし、システマティックレビューを実施した。PeerJ誌2026年6月8日号の報告。  スマートフォン依存と自殺念慮または自殺企図との関連を検討した査読付き英語論文を対象に、PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Libraryより検索した(対象期間:1971~2025年8月)。研究の質は、ニューカッスル・オタワ尺度を用いて評価した。

働き方改革で研修医のバーンアウトは減ったのか~2万5千人を調査

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行時、世界中で医師、とくに臨床研修医においてバーンアウトが大幅に増加した。一方、わが国では、医師の過重労働を減らし健康状態を改善するため、2023年に医師の働き方改革の準備を開始し、2024年4月に施行した。今回、千葉大学/英国・グラスゴー大学の小野 亮平氏らは、COVID-19流行時および国の働き方改革の準備期・施行期における、研修医のバーンアウトと労働環境の経時的変化について、多施設共同反復横断研究で調査した。その結果、臨床研修医のバーンアウトは2020年度に最も高く、その後、仕事への満足度、勤務時間、診療負担の改善に伴い減少したことが示された。BMJ Open誌2026年7月21日号に掲載。

日本におけるVZV髄膜炎発生率、12年で3倍超に

 日本における水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)髄膜炎の発生率は、過去12年間で3倍超に増加していることが、東京大学の山形 直毅氏らによる研究で明らかになった。一方で、大多数の患者はアシクロビルの長期静注療法により治療され、退院時には転帰が良好であったことも示されている。Journal of the Neurological Sciences誌2026年9月15日号掲載の報告より。  本研究では、2011年4月~2023年3月にVZV髄膜炎と診断された1,680例を、日本の全国入院患者データベースであるDPCデータを用いて特定した。

EGFR陽性NSCLCへのオシメルチニブ、変異の種類でCNS進行は異なる?

 脳転移を伴うEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、オシメルチニブによる1次治療を受けた場合の中枢神経系(CNS)進行が、EGFR遺伝子変異の種類別に比較された。その結果、EGFR遺伝子変異の種類によりCNS進行は異なり、atypical変異、L858R変異はCNS進行リスクが高かった。本研究結果は、Journal of Thoracic Oncology誌オンライン版2026年7月28日号に掲載された。  本研究は、脳転移を伴うEGFR遺伝子変異陽性NSCLCで、1次治療としてオシメルチニブを投与された患者を対象とした多施設共同後ろ向き研究である。対象患者をEGFR遺伝子変異の種類(exon19欠失変異、L858R変異、atypical変異)で分類し、定位放射線手術(SRS)の有無でも分類した。主要評価項目はCNS進行までの期間とした。

抗炎症作用のある食事、認知症の予防に有効か

 抗炎症作用のある食品が豊富な食事は認知症の予防に役立つ可能性があることが、新たな研究で示唆された。アルツハイマー病関連病理や神経変性に関連する血液バイオマーカーが高い人では、抗炎症作用のある食事パターンへの遵守度が高いほど認知症リスクが低いことが示されたという。リュブリャナ大学(スロベニア)のAnja Mrhar氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に6月25日掲載された。Mrhar氏らは、「約15年間にわたる高齢者コホート研究において、健康的な食事パターンの遵守率が高いほど認知症リスクは低いことが示された。この関連は、アルツハイマー病関連病理や広範な神経生物学的リスクを有する参加者においても認められた」と結論付けている。

愛犬の歩幅が狭まった? 認知機能低下のサインかも

 新たな研究によると、高齢になった犬の歩き方に認知機能低下の早期兆候が現れる可能性があるようだ。犬の前肢の歩幅と脳の健康状態が関連していることが示唆されたという。米ノースカロライナ州立大学のNatasha Olby氏らによるこの研究の詳細は、「Frontiers in Veterinary Science」に6月25日掲載された。Olby氏はニュースリリースで、「今回の研究では、犬の前肢の歩幅は加齢に伴い狭くなること、さらに重要なこととして、認知機能障害に伴い狭まることが示された。実際、認知機能低下が歩幅に与える影響は、加齢そのものの影響よりも大きいことが分かった」と述べている。

新型コロナ・インフルワクチンの同時接種で有害事象は増えず

 この秋は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザの対策が一度で済むかもしれない。新たな研究で、新型コロナウイルスワクチン(以下、新型コロナワクチン)とインフルエンザワクチンを同時接種しても、インフルエンザワクチンのみを接種した場合と比べて安全上のリスクは増加しないことが示された。米ワシントン大学医学部および米VA St. Louis Health Care SystemのYan Xie氏らによるこの研究は、「Annals of Internal Medicine」に6月30日掲載された。  この研究では、米国の退役軍人(VA)約250万人の電子医療記録データを用いて、新型コロナワクチン(二価ワクチン、XBB対応ワクチン、およびKP対応ワクチン)とインフルエンザワクチンを同時接種した場合とインフルエンザワクチンを単独接種した場合とで、接種後90日以内の有害事象の発生について比較・評価した。

ベンゾジアゼピンの長期使用リスクを低下させる3つのポイントが判明

 ベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用は、罹患率および死亡率の上昇と関連していることが示唆されている。より安全な処方実践を通じて長期使用を予防することについては、これまであまり注目されていなかった。カナダ・Campbell Family Mental Health Research InstituteのNikki Bozinoff氏らは、ベンゾジアゼピン系薬剤の初回処方パターンと服用期間との関連を明らかにするため、レトロスペクティブコホート研究を実施した。PLoS Medicine誌2026年6月18日号の報告。  本研究は、カナダ・オンタリオ州の成人182万808例を対象とした、集団ベースのレトロスペクティブコホート研究である。

乳がんのsBRCA変異とgBRCA変異、生物学的特徴と治療反応が異なる/ESMO Open

 BRCA変異のうち、生殖細胞系列(g)BRCA変異は生物学的および臨床的な重要性が十分に確立されているが、体細胞(s)BRCA変異の意義については不明な点が多い。今回、横浜市立大学の押 正徳氏らが、日本全国のがんゲノム医療データベース(C-CAT)を用いて大規模な乳がんゲノム解析を実施した結果、sBRCAのみ変異ありは、gBRCAとsBRCAの両方変異ありより多くみられ、sBRCA変異はgBRCA変異の有無によって明確なゲノムパターンが示された。また、gBRCAのみ、変異ありがCDK4/6阻害薬の治療継続期間の短縮と関連していた。ESMO Open誌2026年7月23日号に掲載。

卵巣明細胞がんに対するPI3Kα阻害薬リソバリシブ発売/大鵬薬品

 大鵬薬品は、PI3Kα阻害薬リソバリシブ(商品名:ハイツエキシン)が、2026年7月15日に薬価収載され、同月28日に日本国内で発売を開始したと発表した。  同薬は、中国・Haihe Biopharmaの子会社である海和製薬が、2026年3月に「がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌」の効能又は効果で、日本国内での製造販売承認を取得。大鵬薬品は、Haihe Biopharmaとの契約に基づき、同薬の日本国内においての販売および情報提供活動を行う。  卵巣がんは世界で約32万件が新たに診断される(2022年)。日本における卵巣がんの症例数は1万6,590例(2023年の報告)で、明細胞がんはそのうち21.9%を占める。

臨床医が見落としやすい認知症のタイプは?

 認知症の早期かつ適切な診断(タイムリーな診断)は、治療計画や支援において重要とされるが、実臨床での過少診断(見落としや診断の遅れ)は頻繁に発生している。米国・Rush University Medical Center Rush Alzheimer's Disease CenterのYi Chen氏らの研究グループは、認知症コホートとメディケアの医療保険請求データ、および死後病理解剖データを結合した大規模解析を行った。その結果、アルツハイマー病(AD)やADと類似した臨床像を呈する辺縁系優位型加齢性TDP-43脳症(LATE-NC)の病理像を持つ患者は医療機関でタイムリーに認知症と診断されやすい一方、血管性病変や新皮質レビー小体(LB)病理を持つ患者は見落とされやすいことを明らかにした。Neurology誌2026年8月11日号に掲載。

PSAより正確?前立腺がん検出の新たな血液検査とは

 次世代の血液検査Stockholm3により、前立腺がんの中でも悪性度の高いがんを早期発見できる可能性があることを示した研究結果が、「Annals of Internal Medicine」に6月23日掲載された。この検査は、従来のPSA(前立腺特異抗原)検査よりも多くの臨床的に重要な前立腺がん(clinically significant prostate cancer;csPC)症例を検出した一方、不必要な追加検査を受ける男性の数を増やすことはなかったという。  論文の筆頭著者であるカロリンスカ研究所(スウェーデン)のThorgerdur Palsdottir氏は、「前立腺がん検診における最大の課題は、より多くのがんを見つけることではなく、本当に危険ながんを見極めることだ。

高齢者では認知機能低下が心血管疾患イベントに先行か

 高齢者では、認知機能低下が心血管疾患(CVD)イベントに先立って認められるという研究結果が、「JAMA Network Open」に4月20日掲載された。  モナシュ大学(オーストラリア)のSwarna Vishwanath氏らは、ネステッドケースコントロール研究において、CVDイベント発生前の高齢者における認知機能の推移を、CVDイベントがない対照群と比較した。データは、Aspirin in Reducing Events in the Elderly(ASPREE)ランダム化比較試験およびその延長観察研究(ASPREE-XT)から抽出した。対象は、CVDの病歴がない、オーストラリアおよび米国の地域在住高齢者(65歳以上)から成る前向きコホートであった。