アトピー性皮膚炎(AD)患者において、デルゴシチニブ軟膏0.5%は基剤軟膏と比較して有効性の改善をもたらし、良好な安全性プロファイルを示している。今回、デルゴシチニブクリーム製剤の用量反応関係、有効性、および安全性を検討するため、米国・ジョージ・ワシントン大学のJonathan I Silverberg氏らは、軽症から重症の成人AD患者を対象に二重盲検基剤対照第IIb相試験を実施した。結果を、British Journal of Dermatology誌オンライン版2026年7月22日号に報告した。
本研究(NCT03725722)では、軽症~重症の成人AD患者を、1、3、8、20mg/gのデルゴシチニブクリームまたは基剤クリームの各群へ1:1:1:1:1の割合で無作為に割り付けた。参加者は、デルゴシチニブまたは基剤を、AD病変部に1日2回、8週間にわたり塗布した。
主要評価項目は、ベースラインから8週時の湿疹面積・重症度指数(EASI)の変化量とした。探索的主要副次評価項目には、8週時の試験担当医によるADの総合評価(vIGA-AD)における治療成功(ベースラインから2段階以上の改善を伴い、スコアが0[消失]または1[ほぼ消失]と定義)およびEASI-75(ベースラインからEASIが75%以上改善)が含まれた。安全性は試験期間を通じて評価された。
主な結果は以下のとおり。
・251例が無作為化された(デルゴシチニブ群:201例、基剤群:50例)。ベースラインの患者特性は、平均年齢40.5(SD 17.0)歳、女性が68.5%を占め、EASIスコア平均値は10.0(SD 6.8)であった。
・8週時において、EASIスコアのベースラインからの変化量は、デルゴシチニブ群では基剤群と比較して、用量反応的な差が示された(1mg/g:-5.0、3mg/g:-4.9、8mg/g:-5.8、20mg/g:-7.6、いずれも基剤[-1.9]に対しp<0.05)。
・8週時において、vIGA-ADの治療成功を達成した患者の割合は、デルゴシチニブ群(1mg/g:18.4%、3mg/g:29.2%、8mg/g:30.0%、20mg/g:48.0%)で、基剤群(10.4%)よりも高かった。
・8週時において、EASI-75達成率は、デルゴシチニブ群(1mg/g:40.8%、3mg/g:43.8%、8mg/g:56.0%、20mg/g:66.0%)で、基剤群(20.8%)よりも高かった。
・有害事象の発現率はデルゴシチニブ群(44.5%)と基剤群(56.0%)で同程度であり、最も頻繁に報告された有害事象(いずれかの投与群で5.0%以上)は、上気道感染症、AD(アトピー性皮膚炎の悪化)、ざ瘡、頭痛、および塗布部位そう痒感であった。
著者らは、「デルゴシチニブクリームによる治療は、主要および副次評価項目において、用量反応的に基剤よりも高い有効性を示した」とし、「忍容性は良好であり、安全性に関する懸念は認められなかった」と結論付けている。
(ケアネット 遊佐 なつみ)