2価または9価のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの1回接種は2回接種に対して、HPV16またはHPV18感染への予防効果が非劣性であることが示された。米国国立がん研究所のAimee R. Kreimer氏らが無作為化試験の結果を報告した。HPVワクチンの複数回接種は有効であるが、世界的には接種が十分に行われていない。最新データでは、単回接種による予防が可能であることが示唆されているが、1回接種で2回接種と同等の予防効果が得られるのかは明らかになっていなかった。NEJM誌2025年12月18日号掲載の報告。
2価または9価HPVワクチンについて評価
研究グループは、2017年11月29日~2020年2月28日にコスタリカの200地区以上で被験者を募り、HPVワクチン1回接種の2回接種に対する非劣性を検証する無作為化試験を行った。本試験では、12~16歳の女子を、2価HPVワクチンを1回接種または2回接種、9価HPVワクチンを1回接種または2回接種する4群に、1対1対1対1の割合で無作為に割り付けた。なお、コスタリカでは本試験の対象である年齢層の女子に対して、政府はHPVワクチンを提供していなかった。
主要エンドポイントは、接種後12ヵ月目~60ヵ月目に発生し、少なくとも6ヵ月間持続したHPV16またはHPV18の新規感染であった。事前に規定した非劣性マージンは、被験者100人当たりの感染例が1.25件とした。
また、試験に参加した女子と非無作為化サーベイの登録女性の、HPV16またはHPV18感染の比較も行った。
両ワクチンともHPV16/HPV18感染予防に関して1回接種が2回接種に対し非劣性
合計2万330人が試験に登録・無作為化された。また、ワクチン非接種の3,005人がサーベイに登録された。
非劣性解析において、HPV16またはHPV18感染の予防に関して1回接種は2回接種に対して非劣性であることが示された。1回接種と2回接種の感染率差は、2価HPVワクチンでは-0.13件/100人(95%信頼区間[CI]:-0.45~0.15、非劣性のp<0.001)、9価HPVワクチンでは0.21件/100人(95%CI:-0.09~0.51、非劣性のp<0.001)であった。
ワクチンの有効性は4群ともに97%以上であった。安全性に関する懸念は認められなかった。
(ケアネット)