英国の性交頻度、性的活発集団で急低下/BMJ

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ケアネット

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 性的に活発な人々の割合や、この集団における性交頻度の低下が、日本を含むいくつかの国で観察されている。英国・ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のKaye Wellings氏らは、同国の全国調査のデータを解析し、最近は性交頻度に低下傾向が認められ、とくに25歳以上および結婚/同棲者で顕著であることを明らかにした。BMJ誌2019年5月7日号掲載の報告。

3つの反復的な横断研究間で、実際/望ましい性交頻度を比較
 研究グループは、英国における性交頻度およびその生活様式上の因子との関連の経時的な変化を調査する目的で、3つの反復的な横断研究のデータの解析を行った(英国Wellcome Trustなどの助成による)。

 National Surveys of Sexual Attitudes and Lifestyles(Natsal)-1は、年齢16~59歳の1万8,876例と面談し、1991年に終了した。また、Natsal-2は、年齢16~44歳の1万1,161例を対象とし、2001年に終了しており、Natsal-3の対象は、年齢16~74歳の1万5,162例で、2012年に終了した。

 年齢16~44歳(3つの調査で一般的な年齢層)における実際の性交頻度と望ましい性交頻度を、16~24歳、25~34歳、35~44歳に分けて、3つの調査間で比較した。また、Natsal-3のデータを用いて、週1回以上の性交頻度と関連する因子の評価を行った。

 主要アウトカムは、最近4週間の性交頻度および望ましい性交頻度とした。

健康、雇用、所得が良好な集団で頻度が高い
 過去1ヵ月の性交回数中央値は、女性ではNatsal-1とNatsal-2が4回で、Natsal-3は3回であり、男性では3つの調査とも3回であった。

 過去1ヵ月に性交なしと回答した割合は、女性ではNatsal-1の28.5%からNatsal-2の23.0%へと減少し、男性では30.9%から26.0%へと低下したが、Natsal-3では女性が29.3%、男性は29.2%へとそれぞれ増加した。

 過去1ヵ月の性交回数が10回以上と回答した割合は、女性ではNatsal-1の18.4%からNatsal-2の20.6%へと上昇し、男性では19.9%から20.2%へと増加したが、Natsal-3では女性が13.2%、男性は14.4%へとそれぞれ減少した。

 年齢25歳以上および結婚/同棲の集団では、性交頻度が最も急低下していた(交互作用検定 p<0.05)。また、性交頻度の低下とともに、性交頻度はもっと高いほうが好ましいとの回答の割合の増加が認められた。

 過去1ヵ月の性交回数が4回以上と回答した集団で、さまざまな因子との関連を評価したところ、男女ともに身体的健康および心の健康が良好な集団で性交頻度が高く、同様に完全雇用および高所得の集団でも高頻度であった。

 著者は、「英国の性交頻度の低下は、性的に活発な集団における頻度の低下によって促進されていた」とまとめ、「これらの知見とその意義は、英国の技術的、人口統計学的、社会的な変化との関連において説明する必要があり、さらなる検討を要する」としている。

(医学ライター 菅野 守)

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