片頭痛の予防に抗てんかん薬、どの程度有用か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/11/22 片頭痛はしばしば慢性化・難治化する疾患である。海外では、重要の片頭痛患者に対し、抗てんかん薬が使用されている。インド・UP Rural Institute of Medical Sciences and ResearchのArchana Verma氏らは、成人の片頭痛予防に対する、抗てんかん薬レベチラセタム(商品名:イーケプラ、本疾患には国内未承認)の有効性および忍容性を評価した。Clinical neuropharmacology誌2013年11-12月号の報告。 片頭痛患者65例を対象とした、前向き無作為化プラセボ対照試験。対象患者は、レベチラセタム(LEV)群32例、プラセボ群33例に無作為に割り付けられた。試験完了症例数は、LEV群25例、プラセボ群27例であり、13例は早期に試験を中止した。LEVは250mg/日から投与を開始し、1週間おきに250mgずつ追加し、最終投与量である1000mg/日まで増量した。観察期間は3ヵ月間。 主な結果は以下のとおり。 ・LEV群ではプラセボ群と比較し、片頭痛の頻度(1ヵ月当たりの回数)が有意に減少し(ベースライン時5.17回[SD:1.19]→最後の4週間2.21回[1.47])、重症度も有意に減少した(2.75[0.44]→1.29[0.75])。 ・また、LEV群ではプラセボ群と比較し、症状コントロールのために使用する対症療法薬の投与量も有意に減少した(p<0.0001)。 ・頭痛頻度が50%以上減少した患者の割合は、LEV群64%、プラセボ群22%であった。 ・成人片頭痛患者へのレベチラセタム投与は、頭痛の頻度や重症度を改善し、対症療法薬の使用も軽減できることが示された。 関連医療ニュース てんかん患者の頭痛、その危険因子は:山梨大学 抗てんかん薬による自殺リスク、どう対応すべきか 「片頭痛の慢性化」と「うつ」の関係 (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Verma A, et al. Clin Neuropharmacol. 2013 Nov-Dec;36(6):193-7. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 再発を伴わない二次性進行型多発性硬化症、tolebrutinibが障害進行リスク抑制/NEJM(2025/04/25) 米国出生率、中絶禁止導入州で上昇/JAMA(2025/04/25) 症状のない亜鉛欠乏症に注意、亜鉛欠乏症の診療指針改訂(2025/04/25) サブタイプ別転移乳がん患者の脳転移発生率、HER2低発現の影響は(2025/04/25) 2年間のフレマネズマブ治療の有効性および継続性〜国内単一施設観察研究(2025/04/25) 遺伝性アルツハイマーへのgantenerumab、発症リスク低下に有効か(2025/04/25) tenecteplase、脳梗塞治療でアルテプラーゼと同等の効果(2025/04/25) 低ホスファターゼ症の新たな歯科症状が明らかに―全国歯科調査(2025/04/25)