検証!統合失調症患者の睡眠状態とは 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/02/05 統合失調症患者では、睡眠状態に問題を抱えることがしばしば見られる。また、睡眠状態が統合失調症の各症状に影響を及ぼす可能性もある。ポルトガル・リスボン精神病院センターのPedro Afonso氏らは、睡眠パターンや睡眠の質、QOLに関して、統合失調症患者と健常者で違いがあるかを検討した。The world journal of biological psychiatry : the official journal of the World Federation of Societies of Biological Psychiatry誌オンライン版2013年1月15日号の報告。 対象は統合失調症患者34例(男性22例、女性12例)と健常者34例(男性19例、女性15例)。睡眠覚醒サイクルを評価するためにアクティグラフと睡眠日誌を用いた。睡眠の質の測定にはピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を用い、QOLの測定にはWHO(世界保健機関)によるQOL評価尺度の簡易版(WHOQOL-BREF)を用い評価した。精神病理学の評価にはPANSSを用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・統合失調症患者は、健常者と比較し、夜間により睡眠をとっていたが、睡眠効率が悪く、睡眠潜時と中途覚醒が有意に高かった。 ・自己申告によるQOLスコアは、健常者において、4つすべてのドメインで有意に高かった。 ・PSQIスコアは、統合失調症患者において有意に高く、睡眠の質が悪かった。 ・統合失調症患者では睡眠-覚醒のパターンが乱れていた(睡眠相前進症候群3例、不規則型睡眠・覚醒パターン3例)。 関連医療ニュース ・睡眠薬、長期使用でも効果は持続 ・不眠症の人おすすめのリラクゼーション法とは ・慢性不眠症患者の中途覚醒の原因は? (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Afonso P, et al. World J Biol Psychiatry. 2013 Jan 15. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 低リスク急性心筋梗塞、PCI後1ヵ月でアスピリンは中止可能か/NEJM(2025/09/17) LVEF軽度低下の心筋梗塞、β遮断薬の有用性は?/Lancet(2025/09/17) アルドステロンの心血管系に対する直接作用は?(解説:浦信行氏)(2025/09/17) 小型NSCLC、STAS陽性は術式にかかわらず予後不良(JCOG0802/WJOG4607L)/WCLC2025(2025/09/17) 中等症以上の潰瘍性大腸炎へ新たな経口治療薬が登場/ファイザー(2025/09/17) 食事の頻度とうつ病との関係(2025/09/17) 慢性流涎治療にA型ボツリヌス毒素が登場/帝人ファーマ(2025/09/17) 20歳以降の体重10kg増加が脂肪肝リスクを2倍に/京都医療センター(2025/09/17)