メニエール病は臨床症状によってサブタイプに分類可能

提供元:HealthDay News

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公開日:2024/04/12

 

 メニエール病は、特有の臨床症状を特徴とするサブタイプが混在する不均一な疾患であるという研究結果が、「The Laryngoscope」に1月6日掲載された。

 英ノーフォーク・ノリッジ大学病院NHS財団トラストのJohn Phillips氏らは、メニエール病患者を対象とした観察研究において、類似する特徴やリスク因子を共有する患者をグループとして分類するクラスター分析を実施し、明確な臨床サブタイプを特定した。研究にはメニエール病と診断された患者411人が登録された。

 その結果、2つの主要なクラスターが特定された。耳の感染症と診断された患者は、クラスター1に属する可能性が高かった(オッズ比0.30)。一方、両耳の耳鳴り(同11.89)、低音の耳鳴り(同21.09)、ストレスが回転性めまい発作の誘因になるとの報告(同14.94)を有する患者は、クラスター2に属する可能性が有意に高かった。また、良性発作性頭位めまい症(同13.14)、自己免疫疾患(同5.97)、うつ症状(同4.72)、片頭痛(同3.13)、薬剤アレルギー(同3.25)、花粉症(同3.12)と診断された患者も、クラスター2に属する可能性が有意に高かった。

 著者らは「メニエール病が臨床サブタイプのスペクトラムとしてどのように存在するのかを認識することは、その根底にある病態生理学的機序を解明する今後の研究を導き、特定の治療戦略を標的とし、内耳の微小環境の生理機能への理解を深めるための鍵となる」と述べている。

[2024年2月6日/HealthDayNews]Copyright (c) 2024 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら