CKM症候群の突然死リスク、フィネレノンで19%低下(FINE-HEART)

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/20

 

 非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)フィネレノンの有効性と安全性を検証した3件の大規模第III相試験の統合解析「FINE-HEART」の事前規定解析の結果、フィネレノンは心血管・腎・代謝(CKM)症候群における突然死リスクの低下と関連していたことが、イタリア・IRCCS Azienda Ospedaliero-Universitaria di BolognaのAlberto Foa氏らによって示された。これまでの研究で、フィネレノンはCKM症候群の心血管系および腎転帰を改善することが報告されているが、突然死に対する影響は明らかではなかった。Journal of the American College of Cardiology誌2026年8月4日号掲載の報告。

 FINE-HEART試験に含まれる3件の試験は、FIDELIO-DKD試験(対象:2型糖尿病を伴う慢性腎臓病[CKD]患者)、FIGARO-DKD試験(対象:2型糖尿病を伴うCKD患者)、FINEARTS-HF試験(対象:左室駆出率が軽度低下した心不全[HFmrEF]/左室駆出率が保持された心不全[HFpEF]患者)であり、いずれもフィネレノンまたはプラセボの投与を受ける群に1:1に無作為に割り付けられた。本解析では、多変量Cox回帰モデルを用いて突然死の臨床的予測因子を特定し、フィネレノンの突然死に対する治療効果を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・中央値2.9年の追跡期間中に、1万8,991例の参加者のうち2,178例が死亡した。心血管死が41%を占め、その中で最も多かったのが突然死(47%)であった。
・死亡者に占める突然死の割合は、CKMステージ2/3の患者では13.9%、ステージ4の患者では20.5%であった。ステージ4ではステージ2/3と比較して突然死リスクが約2.7倍高かった(ハザード比[HR]:2.7、95%信頼区間[CI]:1.99~3.67、p<0.001)。
・突然死リスクの上昇と独立して関連した因子として、高齢、心不全・心房細動・心筋梗塞の既往、尿アルブミン-クレアチニン比高値、低収縮期血圧、eGFR低下およびHbA1c高値が挙げられた。
・突然死はフィネレノン群188例(2.0%)とプラセボ群230例(2.5%)に発生し、フィネレノン群でリスクが19%有意に低下した(HR:0.81、95%CI:0.67~0.98、p=0.034)。
 -フィネレノン群:100患者年当たり0.69件
 -プラセボ群:100患者年当たり0.85件
 -絶対発生率減少:100患者年当たり0.16件
 -治療必要数:216
・このリスク低減効果は、突然死以外の死亡を競合リスクとして考慮した解析でも一貫して認められた。また、各サブグループ間でも効果は一貫していた。

 研究グループは、「これらの知見はCKM症候群患者に対する非ステロイド型MRAの使用を支持するものであり、心血管系および腎臓の保護にとどまらず不整脈による死亡リスクの軽減をもたらす可能性を示している」とまとめた。

(ケアネット 森)