心血管・腎・代謝(CKM)症候群のステージの変化と将来の死亡リスクとの関連を調査した観察研究の結果、ステージ0(CKM関連リスクがない状態)から1(過剰な脂肪蓄積/機能不全の脂肪組織が出現)という初期の進行であっても死亡リスクの上昇と関連し、ステージがより進行するにつれて段階的にリスクが上昇することを、韓国・ソウル大学病院のSehoon Park氏らが示した。Clinical Journal of the American Society of Nephrology誌オンライン版2026年6月12日号掲載の報告。
CKM症候群は、心血管疾患、慢性腎臓病、代謝機能障害が相互に関連しながら進行し、死亡率の上昇につながる恐れのある病態である。CKMステージを評価することで高リスク者を特定し、初期段階から介入することで早期死亡や多臓器不全、医療費増加などを抑制できる可能性がある。そこで研究チームは、韓国の全国規模の住民コホートにおいて、CKM症候群のステージの変化がその後の全死因死亡率とどのように関連するかを調査した。
対象は、4年間隔で2回の健康診断を受けた20歳以上の成人281万2,170人であった。CKMステージの変化を「改善」「維持」「進行(悪化)」に分類し、その後6.4年間追跡して全死因死亡との関連を調査した。評価には、臨床背景因子を調整した多変量解析を用いた。
主な結果は以下のとおり。
・CKMステージが進行したのは24%(67万4,465例)、維持したのは64%(180万2,489例)、改善したのは12%(33万5,216例)であった。
・CKMステージが進行した群では全死因死亡リスクの有意な上昇が認められた(調整ハザード比[aHR]:1.38、95%信頼区間[CI]:1.36~1.41)。一方、改善した群ではリスクの低下が認められた(aHR:0.93、95%CI:0.90~0.95)。
・ステージ0からステージ1という初期段階の進行であっても、死亡リスクの上昇と関連しており(aHR:1.08、95%CI:1.01~1.15)、CKMステージが進行するにつれて段階的にリスクが上昇した。
・CKMステージ進行による死亡リスクの上昇は、とくに高齢者で顕著であった。
研究グループは、「これらの結果は、長期的な死亡リスクを低減するために、CKMステージの全段階にわたってモニタリングと介入を行うことの重要性を裏付けている」とまとめた。
(ケアネット 森)