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PPI中止後のGERD再燃、プロバイオティクスが抑制

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/09

 

 プロトンポンプ阻害薬(PPI)にプロバイオティクスを併用することで、胃食道逆流症(GERD)患者におけるPPI中止後の症状再燃が抑制され、その効果が腸内細菌叢および代謝物のリモデリングを介して維持される可能性が報告された。中国・南昌大学のLi Yingmeng氏らによる研究成果はmSystems誌オンライン版2026年1月29日号に掲載された。

 GERDに対する標準治療であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)は高い有効性の一方、長期使用による腸内細菌叢の乱れや中止後の症状再燃が課題となっている。研究者らは、多菌種プロバイオティクス製剤をPPIに併用することで、PPI中止後も症状改善効果が持続するかを検証した無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した。

 本試験には18~65歳のGERD患者120例が登録された。全例がPPI(ラベプラゾール)20mg/日を8週間投与され、介入群(64例)は3菌株から成るプロバイオティクス製剤を、対照群(56例)はプラセボを併用した。その後、PPIは中止し、さらに4週間プロバイオティクスまたはプラセボのみを継続した。主要評価項目は胃食道逆流症(Reflux Disease Questionnaire:RDQ)スコアの変化、副次評価項目には消化器疾患症状尺度(GSRS)、内視鏡的治癒率、腸内細菌叢解析が含まれた。

 主な結果は以下のとおり。

・8週間のPPI併用期間では、両群ともRDQスコアは改善したが、群間差は認められなかった。一方で便秘スコアや下痢スコアはプロバイオティクス群で有意に改善した。
・PPI中止後4週間の経過では、プロバイオティクス群では改善が維持されたのに対し、プラセボ群では症状が再燃した。中止後4週間のRDQスコアはプロバイオティクス群5.67±4.59、プラセボ群8.93±7.10で、プロバイオティクス群が有意に良好であった(p=0.017)。RDQスコアに加え、GSRSの逆流症状サブスコアも有意に改善した。
・内視鏡評価を受けた27例では、治癒率はプロバイオティクス群36.8%でプラセボ群と比べて12.5%と高かったものの、有意差には至らなかった(p=0.365)。
・安全性では重篤な有害事象の増加は認められず、検査値異常もみられなかった。
・腸内細菌叢解析では、全体の細菌叢多様性に大きな変化は認められなかったものの、Bifidobacterium animalisLactiplantibacillus plantarumなどの有益菌が増加し、Bacteroides uniformisなど症状悪化との関連が示唆される菌種は減少した。

 著者らは、PPI中止後にみられる症状再燃はGERD診療上の重要な課題である一方、本研究ではプロバイオティクス併用により症状改善が維持され、腸内細菌叢と代謝物のリモデリングがその背景にある可能性を示したとしている。ただし、対象が中国人に限られること、食道炎に対する内視鏡評価例が少数であったことなどから、他地域での再現性や長期予後を検証するためのさらなる研究が必要だとしている。

(ケアネット 杉崎 真名)