CKD患者において、MRIで評価した筋肉組成異常(筋肉量低下と筋肉内脂肪浸潤)が全死因死亡リスク増加と関連し、筋肉量の低下だけでなく筋肉の質の悪化が死亡リスク予測に重要である可能性が、スウェーデン・Linkoping UniversityのAinhoa Indurain氏らによって示された。Clinical Journal of the American Society of Nephrology誌オンライン版2026年4月14日号掲載の報告。
研究グループは、UK Biobankのデータを用いてCKDを有する患者(eGFRcys<60mL/分/1.73m2)を特定し、MRIで評価した筋肉組成と全死因死亡との関連を検討した。大腿部の脂肪除去筋肉量と筋肉内脂肪浸潤は、MRI画像をAMRA Researcherで解析し、定量化した。筋肉組成異常は、低筋肉量(性別・BMI補正のzスコアが25パーセンタイル未満)かつ高筋肉内脂肪浸潤(75パーセンタイル超)が共存する状態として定義した。
主な結果は以下のとおり。
・解析対象は、死亡データが入手可能な894例のCKD患者であった。男性52.5%、平均年齢72.2歳、平均BMI 29kg/m2、平均eGFR 53.5mL/分/1.73m2で、主に軽度~中等度CKD患者で構成されていた。筋肉組成異常を有していたのは32.3%であった。
・平均3.6年の追跡期間中に50例が死亡した。
・未調整の解析で、筋肉組成異常は正常な筋肉組成と比較して全死因死亡リスク増加と有意に関連していた(ハザード比[HR]:6.17、95%信頼区間[CI]:2.36~16.15、p<0.001)。
・この関連は、年齢・性別などの背景因子、生活習慣要因、蛋白尿、併存疾患などで調整した後も有意であった(HR:4.21、95%CI:1.49~11.84、p=0.007)。
これらの結果より、研究グループは「筋肉組成異常はCKD患者における全死因死亡リスクの増加と関連していた。筋肉組成の維持は今後のCKD管理における新たな介入標的となる可能性がある」とまとめた。
(ケアネット 森)