早期アルツハイマー病に対するドナネマブの78週間二重盲検長期延長試験の結果

提供元:ケアネット

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公開日:2025/12/25

 

 ドナネマブのピポタルスタディである国際第III相試験「TRAILBLAZER-ALZ 2(AACI)試験」では、76週間のプラセボ対照期間中に、早期アルツハイマー病患者の臨床進行をドナネマブが有意に遅延させることが示された。米国・イーライリリーのJennifer A. Zimmer氏らは、AACI試験を完了した患者に対し、78週間の二重盲検長期継続試験を実施し、その結果を報告した。The Journal of Prevention of Alzheimer's Disease誌オンライン版2025年12月1日号の報告。

 対象は、AACI試験を完了した参加者のうち、ドナネマブ群に割り当てられた患者(継続群)およびプラセボ群に割り当てられた患者(投与開始群)。アミロイド治療コース完了基準を満たした患者は、プラセボへ切り替えた。外部対照コホートとして、AD Neuroimaging Initiative(ADNI)の参加者を用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・継続群では、ADNI対照群と比較し、ドナネマブ投与により認知症の重症度評価尺度CDR-SBにおける疾患進行が、3年時点で有意な遅延を認めた(-1.2ポイント、95%信頼区間[CI]:-1.7~-0.7)。
・投与開始群では、ADNI対照群と比較し、76週時点においてCDR-SBにおける疾患進行の遅延が認められた(-0.8ポイント、95%CI:-1.3~-0.3)。
・52週までに治療を完了した患者においても、3年時点でCDR-SBにおける疾患進行が同様に遅延した。
・継続群は、投与開始群と比較し、3年間のCDR-Globalにおける疾患進行リスクが有意に低かった(ハザード比:0.73、p<0.001)。
・両群ともに、ドナネマブ投与開始後76週目にPET評価を行った参加者の75%超がアミロイド除去(24.1センチロイド未満)を達成していた。
・長期試験のデータを事前モデルに追加することで、再蓄積率の中央値は年間2.4センチロイドと予測された。
・これまでの報告と比較し、ドナネマブの安全性プロファイルについては、新たな安全性シグナルは認められなかった。

 著者らは「投与期間を3年間に限定することで、ドナネマブ投与を受けた早期アルツハイマー病患者は、臨床的ベネフィットの増加と一貫した安全性プロファイルを示すことが明らかとなった」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)