診療に難渋する糖尿病性神経障害の診療マニュアルが登場/糖尿病学会

提供元:ケアネット

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公開日:2025/09/22

 

 糖尿病の合併症の1つに糖尿病性神経障害がある。この疾患の放置は、下肢の切断など重篤な障害を起こし、患者のQOLに多大な影響を及ぼす。日本糖尿病学会(理事長:植木 浩二郎氏)は、この糖尿病性神経障害について『糖尿病性神経障害の評価・診断マニュアル』を作成し、9月16日に同学会のホームページで公開した。

 このマニュアルでは、日常臨床でしばしば遭遇するものの、評価や診断が比較的難しく煩雑と考えられている糖尿病性神経障害について、実臨床に即した評価・診断法を整理し、記載している。編集主幹の中村 二郎氏(糖尿病・内分泌内科クリニックTOSAKI名東 院長)は、「このマニュアルを通読することで、糖尿病性神経障害のおかれている状況(腎症や網膜症と比較して診断法・治療法が遅れている点)を理解していただきたい。その上で、マニュアルに紹介した、提供できる最善の評価・診断法を読者が実践くださることを期待する」と寄せている。なお、本マニュアルは、第一三共の「2024年度 神経障害性疼痛教育プログラム」からの助成を受けて作成された。

主な目次

1.はじめに Introduction
2.糖尿病性神経障害とは
3.診断の意義と早期発見の重要性
4.診断プロセスの全体像
5.問診のポイントと項目
6.身体診察の手法と解釈
7.神経伝導検査の実際
8.自律神経機能検査の実際
9.診断結果の解釈と対応
10.Q&A