うつ病治療では、患者の苦痛を最小限に抑えて、臨床的ベネフィットを最大化するために、可能な限り早い段階で適切な治療を行う必要がある。米国・Otsuka Pharmaceutical Development & Commercialization Inc.のShivani Kapadia氏らは、うつ病の早期および後期におけるブレクスピプラゾール併用療法の有効性および安全性を評価するため、ランダム化比較試験の事後解析を行った。The International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2025年7月3日号の報告。
対象は、抗うつ薬治療で効果不十分な成人の治療抵抗性うつ病外来患者。ブレクスピプラゾール併用療法に関する3件の6週間ランダム化二重盲検プラセボ対照試験のデータを統合した。年齢中央値、診断時年齢、エピソード数、エピソード持続期間、過去に服用していた抗うつ薬数に基づき早期群および後期群に分類した。有効性はMontgomery Asbergうつ病評価尺度(MADRS)総スコアの変化、安全性は治療中に発現した有害事象により評価した。
主な結果は以下のとおり。
・抗うつ薬にブレクスピプラゾール2〜3mg/日を併用した併用群(579例)は、プラセボを併用した対照群(583例)と比較し、6週目のMADRS総スコアの改善(p<0.05)が大きかった。早期群および後期群などのすべてのサブグループにおいて有効であった(範囲:−1.79〜−2.92)。
・治療中に発現した有害事象の発生率は、サブグループ全体で併用群53.1〜67.2%、対照群43.0〜51.8%であり、早期群と後期群での差は認められなかった。
著者らは「ブレクスピプラゾール併用療法は、治療抵抗性うつ病の早期段階において抑うつ症状を改善し、患者および医療制度へのベネフィットを最大化する。うつ病の後期段階においても、ブレクスピプラゾール併用療法の有効性は示されるが、投与を遅らせるメリットは認められない」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)