EGFR陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ+化学療法の第2回OS中間解析(FLAURA2)/ELCC2024

提供元:ケアネット

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公開日:2024/03/27

 

 EGFR遺伝子変異陽性の進行・転移非小細胞肺がん(NSCLC)に対する1次治療として、第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬のオシメルチニブと化学療法の併用療法とオシメルチニブ単剤を比較する国際共同第III相無作為化比較試験(FLAURA2試験)が実施されており、主解析の結果、併用群で無増悪生存期間(PFS)が改善したことが報告されている(治験担当医師評価に基づくPFS中央値は併用群25.5ヵ月、単独群16.7ヵ月、ハザード比[HR]:0.62、95%信頼区間[CI]:0.49~0.79)1)。欧州肺がん学会(ELCC2024)において、本試験の全生存期間(OS)に関する第2回中間解析の結果と、主解析時点をデータカットオフとした病勢進行後の治療成績が、ペルー・Instituto Nacional de Enfermedades NeoplasicasのNatalia Valdiviezo氏により報告された。

試験デザイン:国際共同第III相非盲検無作為化比較試験
対象:EGFR遺伝子変異陽性(exon19欠失/L858R)でStageIIIB、IIIC、IVの未治療の非扁平上皮NSCLC成人患者557例
試験群:オシメルチニブ(80mg/日)+化学療法(ペメトレキセド[500mg/m2]+シスプラチン[75mg/m2]またはカルボプラチン[AUC 5]を3週ごと4サイクル)→オシメルチニブ(80mg/日)+ペメトレキセド(500mg/m2)を3週ごと(併用群、279例)
対照群:オシメルチニブ(80mg/日)(単独群、278例)
評価項目:
[主要評価項目]RECIST 1.1を用いた治験担当医師評価に基づくPFS
[副次評価項目]OS、PFS2(2次治療開始後のPFS)、最初の後治療または死亡までの期間(TFST)、2つ目の後治療または死亡までの期間(TSST)など

 主な結果は以下のとおり。

・OSは第2回中間解析でも未成熟(成熟度:41%)であった。データカットオフ時点(2024年1月8日)のOS中央値は、併用群が未到達、単独群が36.7ヵ月であった(HR:0.75、95%CI:0.57〜0.97、p=0.0280)。なお、第2回中間解析での有意水準はp≦0.000001に設定されており、有意差は示されなかった。
・1年、2年、3年時のOS率は、併用群がそれぞれ89%、80%、64%であり、単独群がそれぞれ92%、72%、50%であった。
・OSに関するサブグループ解析では、ほとんどのサブグループで併用群のHRが0.8を下回り、併用群が良好な傾向にあったが、中国人を除くアジア人のサブグループのHRは1.04(95%CI:0.70~1.54)であった。
・PFS2中央値は、併用群が30.6ヵ月、単独群が27.8ヵ月であった(HR:0.70、95%CI:0.52~0.93、成熟度:34%)。
・TFST中央値は、併用群が30.7ヵ月、単独群が25.4ヵ月であった(HR:0.73、95%CI:0.56~0.94、成熟度:42%)。
・TSST中央値は、併用群が未到達、単独群が33.2ヵ月であった(HR:0.69、95%CI:0.51~0.93、成熟度:32%)。
・併用群では1次治療が中止となった患者の46%(57例)が後治療を受け、その内訳として多かったのはプラチナ製剤を含まない化学療法(37%)、プラチナ製剤を含む化学療法(32%)であった。同様に、単独群では60%(91例)が後治療を受け、そのうち81%がプラチナ製剤を含む化学療法であった。

 本試験結果について、Valdiviezo氏は「EGFR遺伝子変異陽性の進行NSCLCに対するオシメルチニブ+化学療法の併用療法は、初回増悪後も臨床的に意義のあるベネフィットを示した。OSに関する第2回中間解析において、OSの有望な傾向が認められた」とまとめた。

(ケアネット 佐藤 亮)

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