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ベンゾジアゼピンの漸減や中止を行うと、さまざまな症状が一定期間発現することがある。このように数ヵ月~数年間続くこともある症状のメカニズムは、数十年前から報告されているものの、いまだ解明されていない。米国・Benzodiazepine Information CoalitionのChristy Huff氏らは、ベンゾジアゼピンの使用および中止に関連する急性および慢性的な離脱症状を明らかにするため、インターネット調査結果の2次解析を行った。その結果、ベンゾジアゼピンの漸減および中止でみられる急性で一過性の症状は、多くのベンゾジアゼピン使用患者が経験する持続的な症状とは性質や期間が異なる可能性が、改めて示唆された。Therapeutic Advances in Psychopharmacology誌2023年2月6日号の報告。
1,207人を対象に、ベンゾジアゼピンの使用に関連する離脱症状や長期的な症状に関する情報をインターネット調査より収集した。
主な結果は以下のとおり。
・調査回答者が報告した離脱症状の平均数は、23症状中15症状であった。
・23症状のすべてを報告した回答者は、6%に及んだ。
・報告頻度が低かった症状は、全身の震え、幻覚、発作などであり、数日~数週間しか継続していなかった。これらの症状は、継続期間の短い症状としての報告頻度が高かった。
・回答者の85%以上が報告した症状は、緊張/不安/恐怖、睡眠障害、低エネルギー、集中困難/注意散漫であり、記憶の喪失を含めたこれらの症状は、継続期間が長かった。
・ベンゾジアゼピンを中止した患者の多くは、不安や不眠症状の継続期間が長かったが、これらの患者の50%以上は、適応外でベンゾジアゼピンを使用していた。
・各症状が、ベンゾジアゼピンの曝露により誘発される神経適応、神経毒性の変化に起因しているかどうかは、不明であった。
・ベンゾジアゼピンの離脱症状は、アルコールの場合と同様に、さまざまなメカニズムに起因する急性および慢性的な症状と関連している可能性が示唆された。
(鷹野 敦夫)
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