オシメルチニブのEGFR陽性非小細胞肺がんアジュバントによるDFS改善、最終解析でも維持(ADAURA)/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2023/02/27

 

 EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法の第III相ADAURA試験。初回解析では、オシメルチニブとプラセボの臨床的に有意な無病生存率(DFS)の利点が実証された(DFSハザード比[HR]:0.20、99.12%信頼区間[CI]:0.14~0.30、p<0.001)。Journal Of Clinical Oncology誌オンライン版2023年1月31日号では、DFSの最終的な分析データが発表されている。

・対象:EGFR変異陽性(ex19del/L858R)のStageIB/II/IIIAの完全切除された非扁平上皮NSCLC患者(術後化学療法は許容)
・試験群:オシメルチニブ80mg/日 最大3年間治療
・対照群:プラセボ
・評価項目:
[主要評価項目]治験担当医師評価によるStageII/IIIA患者のDFS、推定HR=0.70
[副次評価項目]全集団のDFS、全生存期間(OS)、安全性、健康関連QOL
[事前に指定された探索的研究]再発パターン、中枢神経系病変(CNS)の再発または死亡(CNS DFS)

 主な結果は以下のとおり。

・データカットオフ時(2022年4月11日)、StageII〜IIIA集団の追跡期間中央値は、オシメルチニブ群44.2ヵ月、プラセボ群19.6ヵ月であった。
・主要評価項目であるStageII~IIIAのDFS HRは0.23(95%CI:0.18〜0.30)、4年DFS率はオシメルチニブ群70%、プラセボ群29%であった。
・全集団のDFS HRは0.27(95%CI:0.21〜0.34)、4年DFS率はオシメルチニブ群73%、プラセボ群38%であった。
・StageII~IIIAの頭蓋内DFSのHRは0.24(95%CI:0.14〜0.42)であった。
・オシメルチニブの長期安全性プロファイルは、初回解析と一致していた。

(ケアネット 細田 雅之)

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