コロナ抗体薬エバシェルドの緊急使用許可を停止/FDA

提供元:ケアネット

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公開日:2023/01/30

 

 米国食品医薬品局(FDA)は1月26日、新型コロナウイルス抗体薬のチキサゲビマブ/シルガビマブ(商品名:エバシェルド)について、緊急使用許可(EUA)を改訂し、本剤の使用を停止することを発表した1)。今回の改訂により、本剤に非感受性のSARS-CoV-2変異型が国内に占める割合が90%以下の場合に限り、使用が許可されることとなる。本改訂に基づき、エバシェルドはFDAから追って通知がない限り、米国での使用が許可されない。

 エバシェルドは、オミクロン株XBBやBQ.1.1への有効性が期待できないことが研究で明らかにされている。米疾病対策センター(CDC)が発表したデータによると、現在米国では、これらの変異型に加え、その類似型のXBB.1.5やBQ.1が支配的となっている2)。本剤の使用を制限することで、本剤の使用によるアレルギー反応などの重篤な副作用を防ぐ目的もある。

 FDAは、今後、米国でエバシェルドが有効なSARS-CoV-2変異型が広く流行した場合に備え、本剤を使用している施設やプロバイダーが製品を保持しておくことを推奨している。

(ケアネット 古賀 公子)