EGFR EXON20変異の非小細胞肺がんに対するEGFR-MET二重特異性抗体amivantamabの評価(CHRYSALIS)/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2021/08/19

 

 EGFR exon20挿入変異(Exon20ins)を伴う非小細胞肺がん(NSCLC)は、従来のチロシンキナーゼ阻害薬に対して耐性を示す。一方、amivantamabはEGFRとMETの双方の受容体の細胞外ドメインに結合し、TKI結合部位での耐性を回避するEGFR-MET二重特異性抗体である。

 韓国のKeunchil Park氏らは、化学療法進行後のEGFR Exon20insを有するNSCLC患者に対する第I相試験初回解析において、amivantamab単剤の有効性と忍容性を報告した。

 CHRYSALISは、EGFR Exon20ins NSCLCの集団を含む、非盲検用量漸増・拡大第I相試験である。

・対象:プラチナベース化学療法後のEGFR Exon20ins NSCLC患者
・介入:第II相推奨用量1,050mgのamivantamab(初回は4週ごと、その後5週目から2週ごと)を投与
・主要評価項目:用量制限毒性と全奏効率(ORR)

 主な結果は以下のとおり。

・有効性評価集団(n=81)の年齢中央値は62歳、49%がアジア人であった。
・前治療ライン数中央値は2であった。
・ORRは40%(CR3例)であった。
・無増悪生存期間の中央値は8.3ヵ月、奏効期間中央値は11.1ヵ月であった。
・頻度の多い有害事象は、皮疹86%(98例)、インフージョンリアクション66%(75例)、爪囲炎45%(51例)であった。

(ケアネット 細田 雅之)