ニボルマブ+カボザンチニブの進行腎がん1次治療、持続的な効果示す(CheckMate-9ER)/BMS

提供元:ケアネット

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公開日:2021/02/16

 

 ブリストル マイヤーズ スクイブとExelixisは、2021年2月8日、ピボタルな第III相CheckMate-9ER試験の新たな解析の結果を発表した。同解析では、進行腎細胞がん(RCC)の1次治療において、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)とカボザンチニブ(商品名:カボメティクス)の併用療法が、スニチニブと比較して、臨床的に意義のある持続的な有効性ベネフィットおよび生活の質の改善を示した。これらのデータは米国臨床腫瘍学会(ASCO)2021年泌尿器がんシンポジウムにおいて発表された。

 中央値2年間(23.5ヵ月)の追跡調査において、ニボルマブとカボザンチニブの併用療法は、スニチニブと比較して引き続き良好な無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)および全生存期間(OS)を示し、投与の中止につながる治療に関連する有害事象(TRAE)の発現率は低かった。追跡調査において、新たな安全性シグナルは認められなかった。全患者集団の結果は以下のとおり。

・試験の主要評価項目であるPFS中央値は併用療法群17.0ヵ月、スニチニブ群8.3ヵ月であった(HR:0.52、95%I:0.43~0.64)。
・ORRは併用療法54.8%、スニチニブ群 28.4%であった。
・併用療法はスニチニブと比較し引き続きOSの改善を示した(HR:0.66、95%CI:0.50
~0.87)。
・病勢コントロール率は、併用療法群88.2%、スニチニブ群69.9%であった。
・TRAEによる投与中止率は、併用療法群6.6%、ニボルマブのみで9.7%、カボザンチニブのみで7.2%であった。
・肉腫様型の患者75例の探索的サブグループ解析において、ニボルマブとカボザンチニブの併用療法は、スニチニブと比較して死亡リスクを64%低減し(HR:0.36、95%CI:0.17~0.79)、良好なPFS(10.3ヵ月 vs.4.2ヵ月)およびORR(55.9% vs.22.0%)を示した。

(ケアネット 細田 雅之)