みんなで医療の働き方を考えよう

提供元:ケアネット

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公開日:2020/12/18

 

 AI問診サービスで医療現場の業務効率化をサポートするUbie株式会社は、医療従事者がより働きやすい医療現場づくりを実現すべく、『#みんなで医療の働き方会議』プロジェクトを勤労感謝の日である2020年11月23日より開始した。

 同社共同代表取締役で医師の阿部 吉倫氏は「本プロジェクトを通じて、医療サービスを受ける一人ひとりの生活者にとって、よりよい社会の実現へ一歩近づくことを願う」と、プロジェクトへの思いを述べている。

 2020年は世界中で新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、医師や看護師などの医療従事者は、今もその最前線で人々を守るために尽力している。そういった方々の今後の働き方について、社会全体で考えて改善できるきっかけとなることを本プロジェクトに期待したい。

医師の残業時間の現状

 「働き方改革関連法案」の改正により、企業の年間残業時間上限は720時間となったが、全国に約20万人いる病院勤務医の約4割は年間残業時間が960時間以上である。さらに、約1割の医師の年間残業時間は2,000時間を超えていた1)。この調査はコロナ禍以前に実施されたものであり、現状はより過酷であると推察される。

医療従事者、その家族の働きやすい環境への期待

 全国の医療従事者(医師・看護師・准看護師)118人と医療従事者の家族200人を対象に、同社が2020年10月に実施したアンケートでは、医療従事者の約7割が「勤務先の働きやすい環境づくりに期待したい」と回答した。また医療従事者の家族の約9割が「医療業に勤める家族の職場がもっと働きやすい環境になってほしい」と回答しており、医療現場の労働環境改善に対する強い要望があった。

『#みんなで医療の働き方会議』プロジェクトの開始

 医療現場の労働環境改善と、医療従事者が働きやすい現場の実現に向けた『#みんなで医療の働き方会議』プロジェクトは、2020年11月23日「勤労感謝の日」に開始された。医療従事者やその家族、そして患者として医療サービスを受ける生活者の立場から感じる、医療現場における働き方の課題・改善案を特設サイトやTwitter上で募集している。将来的には、賛同する全国の医療機関とこれらを共有し、実現に向けたアクションプランを共創する予定である。

Twitterでトレンド入りも

 本プロジェクトの立ち上げとともに、ハッシュタグ「#みんなで医療の働き方会議」がTwitterでトレンド入りし、現在も医療従事者の声が上がり続けている。新型コロナウイルスに伴う感染拡大の影響で、引き続き医療従事者にとっても厳しい状況が続く。感染症の影響が落ち着いた時に実現に向けたアクションプランが始まり、働きやすい医療現場が実現することが望まれる。

【参考資料】
1)厚生労働省 第16回 医師の働き方改革に関する検討会資料「時間外労働規制のあり方について(3)(議論のための参考資料)」(2019年[平成31年]1月)

※アンケート調査概要
<調査概要>
「Ubie株式会社 全国の医療従事者の働き方に関する調査」
・調査対象:全国の医療従事者男女20~59歳118人/全国の医療従事者の家族である男女20~59歳200人
・調査時期:2020年10月
・調査方法:インターネット調査

プロジェクト特設サイト:
https://ubie-thanksgiving-for-healthcare-professionals.studio.site/

プロジェクト公式Twitter
@Ubie_AI:
https://twitter.com/Ubie_AI

(ケアネット 高津 優人)