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消化管間質腫瘍(GIST)に対するイマチニブ術後補助療法の至適投与期間はどれくらいなのか。フィンランド・ヘルシンキ大学のHeikki Joensuu氏らによる、イマチニブ術後補助療法の1年投与と3年投与を比較する多施設共同無作為化非盲検第III相試験の追跡10年時点の評価において、有効性は1年投与より3年投与が優れていることが示された。イマチニブ術後補助療法は、無再発生存期間(RFS)の延長と関連することが示されていたが、全生存期間(OS)の成績については明らかになっていなかった。今回の結果を踏まえて著者は、「より長期のイマチニブ術後補助療法を行うことで、術後10年間の死亡リスクはほぼ半減する可能性が示された」とまとめている。JAMA Oncology誌2020年5月29日号掲載の報告。
研究グループは2004年2月~2008年9月に、フィンランド、ドイツ、ノルウェー、スウェーデンにおいて、再発リスクがmodified NIH Consensus Criteriaにより高リスクと判定され、肉眼的に完全切除後のGIST患者400例を登録し、イマチニブ400mg/日を1年間投与(1年群)または3年間投与(3年群)する群に、1対1の割合で無作為に割り付け追跡評価した。主要評価項目はRFS、副次評価項目はOSと安全性であった。
主な結果は以下のとおり。
・ITT集団は397例(1年群199例、3年群198例)であった。
・無作為割り付け後の追跡期間中央値119ヵ月において、ITT集団のRFSイベントは194例、OSイベントは96例記録された。
・5年および10年RFSは、3年群でそれぞれ71.4%および52.5%、1年群で53.0%および41.8%であった(ハザード比[HR]:0.66、95%信頼区間[CI]:0.49~0.87、p=0.003)。
・5年および10年OSは、3年群でそれぞれ92.0%および79.0%、1年群では85.5%および65.3%であった(HR:0.55、95%CI:0.37~0.83、p=0.004)。
・中央病理評価でGISTが認められなかった15例と、手術時に腹腔内転移を摘出した24例を除外した有効性集団でも、同様の結果が得られた(10年生存率:3年群81.6% vs.1年群66.8%、HR:0.50、95%CI:0.32~0.80、p=0.003)。
・安全性について新たな問題は認められなかった。
(ケアネット)
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