capmatinib、METΔexon14変異肺がんのFDA承認取得

提供元:ケアネット

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公開日:2020/05/14

 

 米国食品医薬品局(FDA)は、2020年5月7日、METexon14スキッピング変異が検出された転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)の成人患者に対しMET阻害薬capmatinibを承認した。

 capmatinibは、METexon14スキッピング変異陽性のNSCLC患者97例を対象にしたGEOMETRYmono1試験の結果に基づき、2020年2月から優先審査対象となっていたが、今回の承認も同試験に基づくもの。

 GEOMETRYmono1試験は、7つのコホ-トに分けられるが、7コホート中の2コホートの結果が発表されている。コホート4は、1つ以上の前治療を受けた患者(69例)、コホート5では、治療歴のない患者(28例)が対象。

 コホート4の盲検独立審査委員会(BIRC)評価による全奏効率は40.6%、コホート5bのORRは67.9%だった。奏効期間(DOR)中央値は、コホート4で9.72ヵ月、5bでは11.14ヵ月であった。無増悪生存期間(PFS)の中央値は、コホート4で5.42ヵ月、コホート5bでは9.69ヵ月であった。頭蓋内病変の中間解析では、54%(13人中7人)に奏効が観察された。

 第II相マルチコホート研究に登録されたStage IIIB/IVの患者では、コホート4のBIRC評価のORRは42.0%、病勢制御率(DCR)は78.3%(治験担当医評価76.8%)。コホート5bのBIRC評価のORRは60.7%、DCRは96.4%(治験担当医評価96.4%)であった。評価可能な脳転移症例13例のうち4例の脳病変がCRであった。

 Grade3/4の有害事象(AE)の発現は全体で35.6%、重篤な治療関連AEの発現は12.9%であった。最も頻度の多いAEは末梢浮腫で、全Gradeで41.6%、Grade3/4は7.5%の発現率であった。治療関連死亡は認められなかった。

(ケアネット)

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