ピロリ除菌療法は慢性蕁麻疹患者に有益?

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ケアネット

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 ヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori:HP)が慢性特発性蕁麻疹(CSU)の発生および症状の持続と関連する可能性を示唆する知見が、韓国・高麗大学校医科大学のHyun Jung Kim氏らによるメタ解析の結果、示された。CSU症状を抑制するうえでHP除菌療法の影響が重要な意味を持つ一方、CSU寛解は除菌の成功とは関連しないことなどが明らかになったという。結果を踏まえて著者は「HPとCSUの関連メカニズムを評価するためには、さらなる研究が推奨される」とまとめている。これまでHP感染症がCSUの病因に関与していると考えられてはいたが、CSU症状改善に関するHP除菌療法の効果は明らかにされていなかった。Helicobacter誌オンライン版2019年9月15日号掲載の報告。

 研究グループは、HP感染症とCSUの関連を明らかにし、HP除菌療法がCSU患者に有益であるかどうかを評価するため、メタ解析を行った。

 2018年10月に、MEDLINE、EMBASE、Cochrane Library、SCOPUS、Web of Scienceを検索し、CSU患者に対するHP除菌療法の効果を検討した研究を特定した。ランダム効果モデルを用い、プール解析でリスク比(RR)と95%信頼区間(CI)を求めた。

 主な結果は以下のとおり。

・22試験がメタ解析に包含された。CSU患者は計1,385例であった。
・HP陽性患者とHP陰性患者の比較において、蕁麻疹様症状の自然寛解はHP陰性患者で有意に高率であった(RR:0.39、95%CI:0.19~0.81)。
・HP陽性CSU患者において、HP除菌療法成功群は別として、HP除菌療法を受けた患者群では受けなかった患者群より、CSUの寛解が多い傾向があった(RR:2.10、95%CI:1.20~3.68)。
・しかしながら、CSUの寛解に、抗菌薬によるHP除菌療法が成功したか否かにおいての有意な差はみられなかった(RR:1.00、95%CI:0.65~1.54)。

(ケアネット)

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