デュルバルマブ、StageIII 肺がんCCRT患者のOSを改善/WCLC2018 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/09/28 切除不能なStageIII 非小細胞肺がん(NSCLC)の化学放射線療法(CRT)の維持療法において、デュルバルマブはプラセボと比較して、全生存期間(OS)を統計学的かつ臨床的に有意に改善。この結果を、米国・H. Lee MoffittがんセンターのScott J. Antoni氏が、第19回世界肺癌会議(WCLC2018)で発表した。 PACIFIC試験は26ヵ国235の試験施設による無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、713例が登録された。2018年3月のデータカットオフ時点で、追跡期間の中央値は25.2ヵ月(0.2〜43.1)である。 2番目の主要評価項目であるOSは、デュルバルマブ群では未達、プラセボ群は28.7ヵ月であった。事前に設定されたサブグループにおいても、デュルバルマブは、副次評価項目である死亡または遠隔転移までの時間(TTDM)、第2進行までの時間(PFS2)、最初の後治療または死亡までの時間(TFST)、2回目の後治療または死亡までの時間(TSST)を改善した。 PACIFIC試験では既に、無増悪生存期間(PFS)におけるデュルバルマブ群の有意な改善が報告されていたが、PFSの更新結果でも、デュルバルマブ群17.2ヵ月、プラセボ群5.6ヵ月、と既報と同様にデュルバルマブ群が優れていた。 ■参考 PACIFIC試験(Clinical Trials.gov) ■関連記事 durvalumab維持療法、Stage III肺がんのPFSを有意に改善(PACIFIC)/ESMO2017 (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 妊娠前/妊娠初期のGLP-1作動薬中止、妊娠転帰と体重変化は?/JAMA(2025/12/19) 血友病Bに対する遺伝子治療、第III相試験の最終解析/NEJM(2025/12/19) メチシリン感性黄色ブドウ球菌菌血症に対するクロキサシリンとセファゾリンの比較(CloCeBa試験)(解説:寺田教彦氏)(2025/12/19) 『肝細胞癌診療ガイドライン』改訂――エビデンス重視の作成方針、コーヒー・飲酒やMASLD予防のスタチン投与に関する推奨も(2025/12/19) ER+低リスクDCIS、手術せず内分泌療法単独での有用性を検証(LORETTA)/SABCS2025(2025/12/19) 肺がん治療における経済的視点/治療医に求められる役割(2025/12/19) スタチン使用は本当にうつ病リスクを低下させるのか?(2025/12/19) 危険なOTCが国内流通か、海外での規制や死亡例は(2025/12/19) 「TAVI弁展開後における弁尖可動不良事象に関するステートメント」公表/THT協議会(2025/12/19) [ あわせて読みたい ] EGFR-TKI耐性肺がん患者の遺伝子変異検査、治療の実態:前向き観察研究REMEDY 第18回【肺がんインタビュー】(2018/09/12) Dr.小松のとことん病歴ゼミ (2018/09/07) StageIII非小細胞肺がんCCRTの維持療法 第17回【肺がんインタビュー】(2018/08/29) 長門流 総合内科専門医試験MUST!2018 Vol.1(2018/07/25) Dr.長尾の胸部X線クイズ 中級編 (2018/07/07) 消化器がん特集(2018/06/21) 肺がん治療、患者と医療者の“スキマ”とは? 第15回【肺がんインタビュー】(2018/05/09) Dr.長尾の胸部X線クイズ 初級編 (2018/05/07)