第3世代ALK-TKIロルラチニブ国内承認、世界初/ファイザー 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/09/27 ファイザー株式会社は、2018年9月21日、「ALKチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の効能・効果で、抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤「ローブレナ錠25mg、同100mg」(一般名:ロルラチニブ)の製造販売承認を取得した。この承認は日本が世界に先駆けての取得となる。 ロルラチニブは、既存のALK阻害剤で効果が得られなくなった患者の耐性メカニズムに注目し創製された第3世代のALK阻害剤で、耐性変異がみられる変異型ALKにも効果が期待される。日本も参加した国際共同第I/II相試験において、既存のALK阻害剤に抵抗性または不耐容のALK陽性非小細胞肺がんに対する臨床的に意義のある抗腫瘍効果と忍容性が示されたことから、これらの結果を取りまとめ、2018年1月に国内における製造販売承認申請を行った。 ロルラチニブは、昨年(2017年)10月に導入された「医薬品の条件付き早期承認制度」が適用され、優先審査の対象として、約8ヵ月間の審査期間を経て承認となった。承認条件は、医薬品リスク管理計画を策定し実施すること、全症例を対象に使用成績調査を実施し適正使用のためのデータ収集をすること、肺がん治療に精通した医師によって処方されるとともに本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医療機関および薬局においてのみ取り扱われるよう必要な措置を講じること、の3点。 ローブレナの概要 ・製品名:ローブレナ錠25mg/100mg(LORBRENA Tablets 25mg/100mg) ・一般名:ロルラチニブ(Lorlatinib) ・効能・効果:ALKチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌 ・用法・用量:通常、成人にはロルラチニブとして1日1回100mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 ・製造販売承認取得日:2018年9月21日 ・製造販売元:ファイザー株式会社 ■参考 NCT 01970865(Clinical Trials.gov) ■関連記事 第3世代ALK阻害薬lorlatnib、ALK陽性肺がんに国内申請 ALK/ROS1肺がんにおけるlorlatinibの国際第I相試験の結果/Lancet Oncol (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ALK陽性肺がん、ロルラチニブの1次治療が有効性示す、とくに脳転移(CROWN試験)/ESMO2020 医療一般(2020/10/02) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 急性冠症候群へのPCI、血管内超音波ガイド下vs.血管造影ガイド下/Lancet(2024/04/24) 新型インフルエンザ、新型コロナ両パンデミックは世界人口動態にいかなる影響を及ぼしたか?(解説:山口佳寿博氏/田中希宇人氏)(2024/04/24) ホモ接合体家族性高コレステロール血症治療薬、エヴキーザ発売/ウルトラジェニクス(2024/04/24) 肺炎診療GL改訂~NHCAPとHAPを再び分け、ウイルス性肺炎を追加/日本呼吸器学会(2024/04/24) 精神疾患患者の不眠症と外来継続率との関連(2024/04/24) 米国のインターンの半数以上がセクハラを経験(2024/04/24) 認知症患者と介護者にとって重要なのは社会的なつながり(2024/04/24) 短時間睡眠は糖尿病ハイリスク(2024/04/24) 食事からのメラトニン摂取、肝がんのリスク低下と関連(2024/04/24) [ あわせて読みたい ] 医師向けガイドライン改訂に対応した患者ガイドブック2021年版~日本肺癌学会【肺がんインタビュー】 第72回(2021/12/10) 血液がん特集インデックス(2021/11/18) アクティブラーニングで英語習得!医療者限定のオンラインプログラム開講(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 膠原病(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 消化器(肝胆膵)(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 感染症(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 腎臓(2021/06/10) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 循環器(2021/06/10) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 内分泌・代謝(2021/04/20) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 神経(2021/04/20)