統合失調症の精神病理および認知機能障害に対する抗認知症薬に関するメタ解析

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 藤田保健衛生大学の岸 太郎氏らは、統合失調症に対する抗認知症薬と抗精神病薬の併用(ADD+AP)に関する二重盲検ランダム化プラセボ対照試験のシステマティックレビュー、メタ解析を行った。The international journal of neuropsychopharmacology誌オンライン版2018年5月14日号の報告。

 有効性と安全性の主要アウトカムは、それぞれ、全体的な症状改善(PANSS、BPRS)と全原因による治療中止とした。他のアウトカムは、精神病理学的サブスケール(陽性症状、陰性症状、総合精神病理、不安/抑うつ症状)、認知機能(注意/警戒、推論/問題解決、社会的認知、処理速度、言語学習、視覚学習、作業記憶、認知制御/実行機能)、MMSEスコア、有害事象および効果不十分による治療中止、各有害事象とした。ランダムエフェクトモデルを用いて、エフェクトサイズを評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・37研究、1,574例が抽出された。ベースとなった薬剤ごとの内訳は、ドネペジル14件(568例)、ガランタミン10件(371例)、リバスチグミン4件(146例)、メマンチン9件(489例)であった。
・プールされたADD+AP治療は、プラセボ+AP治療よりも、以下の項目において優れていた。
●全体的な症状改善(24研究、1,069例、標準平均差:-0.34、95%CI:-0.61~-0.08、p=0.01)
●陰性症状(24研究、1,077例、標準平均差:-0.62、95%CI:-0.92~-0.32、p=0.00018)
●MMSEスコア(7研究、225例、標準平均差:-0.79、95%CI:-1.23~-0.34、p=0.0006)
・その他のアウトカムに関して、ADD+AP治療とプラセボ+AP治療の間に、有意な差は認められなかった。

 著者らは「統合失調症に対するADD+AP治療は、陰性症状およびMMSEスコアの改善を示唆するが、その効果は、小規模な研究やバイアスの影響を受けている可能性がある。また、MMSEスコアよりも認知障害をよりシステマティックに評価できる複合認知テストスコアの改善は認められなかった。全体として、ADD+AP治療は良好な忍容性を示した」としている。

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(鷹野 敦夫)

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