認知症発症リスクと身体測定値との関連 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/05/29 これまで、認知症と特定の身体測定値との関連を調査した研究は、あまり行われていなかった。台湾・亜東技術学院のPei-Ju Liao氏らは、認知症発症リスクと身体測定値との関連について調査を行った。International journal of geriatric psychiatry誌オンライン版2018年5月4日号の報告。 2000~08年における台湾の医療センター健康診断部のデータより、6,831例の人体3D計測によるスキャニングデータ(38の身体測定値を含む)を収集した。そのうち236例が、10年のフォローアップ期間中に認知症を発症した。データ解析には、多重Cox回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・胸幅(ハザード比:0.90、95%CI:0.83~0.98)、右大腿中央囲(ハザード比:0.93、95%CI:0.90~0.96)は、認知症発症予防の予測因子であった。 ・腹囲(ハザード比:1.03、95%CI:1.02~1.05)は、認知症発症のリスク因子であった。 ・これらの組み合わせにおいて、腹囲の値が大きく、右大腿中央囲の値が小さい人の認知症発症リスクが最も高かった(ハザード比:2.49、95%CI:1.54~4.03)。 著者らは「身体測定は、臨床医学と予防医学の両方において、将来の応用や科学的なメリットの糸口となる」としている。 ■関連記事 アルツハイマー病へ進行しやすい人の特徴は 認知症リスクとBMIとの関連 歯の残存数と認知症リスクに関するメタ解析 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Liao PJ, et al. Int J Geriatr Psychiatry. 2018 May 4. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 左室駆出率が保たれた急性心筋梗塞、β遮断薬の長期投与は有効か/NEJM(2024/05/01) olezarsen月1回投与、トリグリセライドを50%減/NEJM(2024/05/01) 日本人不眠症患者におけるレンボレキサント切り替えの有効性と安全性(2024/05/01) 新年度、あなたの医局は増えたor減った?/医師1,000人アンケート(2024/05/01) roflumilast外用薬、慢性尋常性乾癬の長期治療の有用性を確認(2024/05/01) 約90%の心血管疾患患者はナトリウムを摂取し過ぎ(2024/05/01) 使用済みの油を使った揚げ物は脳に悪影響を及ぼす(2024/05/01) レム睡眠行動障害の男女差が明らかに(2024/05/01) [ あわせて読みたい ] 「超」基本手技の成功率を高める達人のレクチャー(2018/04/25) 指導医が語る心得のような本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第5回(2018/05/15) Dr.長尾の胸部X線クイズ 初級編 (2018/05/07) 安すぎる名著【Dr.倉原の“俺の本棚”】第4回(2018/04/10) 民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.3(2018/04/07) 民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.2(2018/04/07) 民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.1(2018/04/07) わが青春の研修医マンガ【Dr.倉原の“俺の本棚”】第3回(2018/03/13) 志水太郎の診断戦略エッセンス (2018/03/07)