慢性期統合失調症、陰性症状の予測因子は:県立広島大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/10/27 県立広島大学の藤巻 康一郎氏らは、統合失調症患者の長期入院に対する、陰性症状と主要な指標との関連を調査した。また、陰性症状の臨床的決定要因の解明についても検討を行った。Psychiatry research誌オンライン版2017年9月24日号の報告。 指標因子には、年齢、罹病期間、入院期間、発症年齢、教育年数、喫煙状態、BMI、血清トリグリセリド濃度、総コレステロール、尿酸、心電図によるQTc間隔持続時間、抗精神病薬および抗コリン作用薬の等価換算量、神経認知機能、薬物誘発性錐体外路症状、不随意運動、精神症状を用いた。これらの因子と陰性症状との関連を調査するため、スピアマンの順位相関係数を算出し、回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・陽性症状は、BPRSで評価した陰性症状と正の相関が認められた。 ・発症年齢は、陰性症状と負の相関が認められた。 ・重回帰分析では、非定型抗精神病薬の等価換算量と陽性症状が、陰性症状を予測することが示された。 著者らは「陰性症状の重症度の主要な指標であるこれらの予測因子に対して理解を深めることは、慢性期統合失調症の治療プログラム再考に役立つであろう」としている。 ■関連記事 陰性症状に対する最新レビュー、有効性が確認されている治療は 慢性期統合失調症、陰性症状に有効な補助療法 統合失調症患者の再入院、ベンゾジアゼピンの影響を検証:東医大 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Fujimaki K, et al. Psychiatry Res. 2017 Sep 24. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 世界の疾病負担とリスク因子、1990~2023年の状況/Lancet(2025/10/27) 冠動脈バイパス術後の新規AF発症、術後30日以後はリスク低い?/JAMA(2025/10/27) 低用量アスピリンが再発予防効果を認める大腸がんのタイプが明らかになった(解説:上村 直実氏)(2025/10/27) ctDNA陽性のMIBC患者、術後アテゾリズマブ投与でDFS・OS改善(IMvigor011)/ESMO2025(2025/10/27) ALK陽性NSCLCへの術後アレクチニブ、4年OS率98.4%(ALINA)/ESMO2025(2025/10/27) 胃がん初のFGFR2b阻害薬、長期追跡では治療効果が減弱(FORTITUDE-101)/ESMO2025(2025/10/27) 寛解後の抗精神病薬減量は認知機能改善に寄与するか(2025/10/27) monarchE試験のOS結果が発表/ESMO2025(2025/10/27) アナフィラキシーへのアドレナリン点鼻投与の効果、エピペンと同等以上(2025/10/27) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)