血圧や不安がアロマフットマッサージで改善?

自分でアロマフットマッサージを行うことで、平均収縮期血圧(SBP)および平均拡張期血圧(DBP)、状態不安スコアが有意に減少し、精神的健康に関連するQOLスコアも改善傾向がみられたことを岡山大学の江口依里氏らが報告した。アロマフットマッサージが、メンタルヘルスや血圧の改善に簡単かつ効果的な方法となるかもしれないという。PLoS One誌2016年3月24日号に掲載。
著者らは、日本の地域在住の男女における、血圧、不安、健康関連QOLに対するアロマフットマッサージの効果を、クロスオーバー無作為化比較試験により検討した。27~72歳の57人の適格参加者(男性5人、女性52人)についてランダムに2群(A群29人、B群28人)に分け、4週間でアロマフットマッサージを12回(週3回)実施する介入を交互に実施した。SBP、DBP、心拍数、状態不安(STAI日本語版で評価)、健康関連QOL(SF-8で評価)について、ベースライン時、4週および8週のフォローアップ時に測定した。これらの因子と、不安のある参加者の割合に対するアロマフットマッサージの介入効果を、参加者・期間の影響を調整したクロスオーバーデザインにおける線形混合効果モデルを用いて分析した。さらに、不安が解消された参加者におけるSBPの変化と状態不安との関係について、線形回帰モデルを用いて評価した。
主な結果は以下のとおり。
・アロマフットマッサージにより、平均SBP(p=0.02)、平均DBP(p=0.006)、状態不安(p=0.003)、不安のある参加者の割合(p=0.003)が有意に減少した。精神的健康関連QOLのスコアも、有意ではないが(p=0.088)増加した。
・不安が解消された参加者において、SBPの変化は状態不安の変化と有意な正の相関を示した(p=0.01)。
(ケアネット 金沢 浩子)
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