イピリムマブ、メラノーマの術後補助療法にも適応拡大:FDA

米国食品医薬品局(FDA)は2015年10月28日、術後の再発抑制を目的として、イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)のStage IIIメラノーマに対する術後補助療法の適応を承認した。
抗CTLA-4モノクローナル抗体イピリムマブは、2011年から切除不能のメラノーマの治療薬として承認されていた。今回は術後補助療法への適応拡大となる。当該適応に関するイピリムマブの効果と安全性は951例のRCTで検証された。被験者はメラノーマ切除後の補助療法として、イピリムマブあるいはプラセボに割り付けられた。結果、イピリムマブ群の再発率は49%、PFSは26ヵ月、一方プラセボ群の再発率は62%、PFSは17ヵ月であった。全生存期間は未達である。
この試験でのイピリムマブの有害事象は、皮疹、疲労感、掻痒感、頭痛、体重減少、嘔気が主なものだった。また、内分泌腺、消化器系、肝臓、皮膚、神経系の自己免疫障害を来す可能性もあることから、発育中の胎児に悪影響を考慮し妊婦には禁忌となっている。
FDAのプレスアナウンスメントはこちら。
(ケアネット 細田 雅之)
[ 最新ニュース ]

慢性C型肝炎、ソホスブビル/ダクラタスビルvs.ソホスブビル/ベルパタスビル/Lancet(2025/05/16)

obicetrapib/エゼチミブ配合剤、LDL-コレステロール低下に有効/Lancet(2025/05/16)

死亡リスクの高いPAH患者に対するアクチビンシグナル伝達阻害剤sotatercept上乗せの有効性が証明された(解説:原田和昌氏)(2025/05/16)

アトピー性皮膚炎への新規外用薬、既存薬と比較~メタ解析(2025/05/16)

CT検査による将来のがんリスク、飲酒や過体重と同程度?(2025/05/16)

アリピプラゾール持続性注射剤の治療継続に影響する要因(2025/05/16)

“スマートシャツ”で心臓病を予測(2025/05/16)

子宮頸がんワクチンの接種率は近隣の社会経済状況や地理に関連か(2025/05/16)
[ あわせて読みたい ]
がん診断時から発現、抗がん剤が効かない。シリーズがん悪液質(2)【Oncologyインタビュー】第6回(2019/04/25)
食べられない、食べても痩せる…シリーズがん悪液質(1)【Oncologyインタビュー】第5回(2019/04/18)
第107回 日本泌尿器科学会総会 会長インタビュー【Oncologyインタビュー】第4回(2019/04/11)
副作用の強い分子標的薬の開始用量は?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第6回(2019/04/02)
“医療者ではできない”がん患者支援…がん経験者コミュニティ「5years」【Oncologyインタビュー】第3回(2019/03/04)
EGFR変異陽性例のSCLC転化とは何なのか? どう対応するか?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第5回(2019/02/28)
膀胱がん、BCG投与後のPD-L1発現誘導【Oncologyインタビュー】第2回 (2019/02/18)
高齢者HER2陽性乳がんに、安全かつ有効な化学療法を…JCOG1607(HERB TEA)【Oncologyインタビュー】第1回(2019/02/15)
高齢者に対するICIは効きが悪い?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第4回(2019/01/17)
オシメルチニブの耐性機序【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第3回(2018/12/14)