母親の高脂肪食、胎児の肺に悪影響

提供元:ケアネット

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公開日:2015/06/26

 

 母親の高脂肪食の摂取が胎児の肺の発育に悪影響を与える可能性があることを、米国・テキサス大学のReina Sarah Mayor氏らが報告した。American journal of physiology-Lung cellular and molecular physiology誌オンライン版2015年6月19日号の掲載報告。

 母親の栄養が長期的な幼児の健康に影響することはわかっている。栄養が乏しいと胎盤の発育や胎児の成長にも影響し、心疾患、高血圧、喘息、2型糖尿病などの慢性疾患と深く関係する低体重での出生の原因となる。しかし、これまで母親の栄養と胎児の肺の成長の関係を明らかにした報告はほとんどなかった。研究の結果、母親が高脂肪食を摂取すると胎盤が炎症を起こし、胎盤の機能不全、胎児の発育不全、胎児の肺の発達を妨げることがわかった。とくに、出生前後の高脂肪食の摂取が肺胞の持続的な単純化を引き起こしていた。

(ケアネット 鎌滝 真次)