フェニトインの皮膚有害反応を起こす遺伝子を特定

提供元:ケアネット

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公開日:2014/08/28

 

 抗てんかん薬フェニトイン(商品名:アレビアチン、ヒダントールほか)に関連するスティーブンス・ジョンソン症候群など重度の皮膚有害反応について、特定の遺伝子が関与していることが明らかになった。台湾・林口長庚紀念醫院のWen-Hung Chung氏、日本の国立医薬品食品衛生研究所の鹿庭 なほ子氏ら国際共同研究チームが報告した。JAMA誌2014年8月6日号の掲載報告。

 フェニトインは皮膚有害反応を引き起こすことが知られ、症状は斑点状丘疹から、好酸球増加、全身性症状、スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症などの重度例までにわたる。

 研究グループは、これらの遺伝的素因を明らかにすることを目的にケースコントロール試験を行った。

 台湾、日本、マレーシアから2002~2014年にフェニトイン関連の重度皮膚有害反応を呈した105例(スティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症61例、好酸球増加および全身性症状44例)、斑点状丘疹例78例、フェニトイン耐容の対照130例および一般対照3,655例を試験に組み込んだ。

 台湾からのサンプルでゲノムワイド関連解析(GWAS)、関連遺伝子座のシーケンス分析、複製分析を実施。まず、台湾からのフェニトイン関連重度皮膚有害反応例60例と一般対照412例でGWASが行われた。検証には、(1)台湾からフェニトイン関連重度皮膚有害反応例30例、フェニトイン耐容対照130例、(2)日本からスティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症9例、一般対照2,869例、(3)マレーシアから6例と一般対照374例が参加した。

 主要評価項目は、フェニトイン関連重度皮膚有害反応の特定遺伝要因とした。

 主な結果は以下のとおり。

・GWASにより、10q23.33のCYP2C遺伝子で16個の一塩基遺伝子多型の一群を発見した。
CYP2Cの直接シーケンスで、rs1057910(CYP2C9*3)でミスセンス異型を特定した。それらは、フェニトイン関連重度皮膚有害反応と有意な関連を示した(オッズ比[OR]:12、95%信頼区間[CI]:6.6~20、p=1.1×10(-17))。
CYP2C9*3とフェニトイン関連重度皮膚有害反応の統計的に有意な関連は、台湾、日本、マレーシアいずれの追加サンプルにおいても観察された。
・3ヵ国集団データを用いたメタ解析の結果、CYP2C9*3とフェニトイン関連重度皮膚有害反応の関連性について、全体ORは11(95%CI:6.2~18、z=8.58、p<0.00001)だった。
・血中フェニトインの遅延クリアランスが、重度皮膚有害反応を呈した、とくにCYP2C9*3キャリア患者で検出された。

(ケアネット)