無糖コーヒーがうつ病リスク低下に寄与

提供元:ケアネット

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公開日:2014/05/08

 

 加糖飲料やコーヒー、紅茶は最も消費されているノンアルコール飲料であり、健康に対し重大な影響を及ぼす。米国Westat社のXuguang Guo氏らは、さまざまな飲料の消費量とうつ病との関連を検討した。PloS one誌オンライン版2014年4月17日号の報告。

 対象はNIH-AARP Diet and Health Study(食事・健康調査)に参加した26万3,923人。1995~1996年に摂取したさまざまな種類の飲料を評価し、2000年以降に自己申告によるうつ病診断を実施した。オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)は、多変量ロジスティック回帰分析から導いた。

 主な結果は以下のとおり。

・1日当たり4缶または4杯以上摂取している場合とまったく摂取しない場合とを比較したORは、ソフトドリンク1.30(95%CI:1.17~1.44)、フルーツドリンク1.38(1.15~1.65)、コーヒー0.91(0.84~0.98)であった(すべてのp for trend<0.0001)。
・アイスティーとホットティーでは関連はなかった。
・主にダイエット飲料を飲む人 vs 通常の飲料を飲む人による層別解析でのORは、ソフトドリンクで1.31(1.16~1.47) vs 1.22(1.03~1.45)、フルーツドリンクで1.51(1.18~1.92) vs 1.08(0.79~1.46)、加糖アイスティーで1.25(1.10~1.41) vs 0.94(0.83~1.08)であった。
・飲料の非摂取者と比較し、無糖のコーヒーや紅茶を飲んでいた人では、うつ病のリスク低下と関連していた。一方、砂糖や蜂蜜ではない人工甘味料を添加していた人では、リスク上昇と関連していた。
・加糖飲料(とくにダイエット飲料)の頻繁な消費が高齢者のうつ病リスクを高める一方で、コーヒーはリスクを軽減させる可能性があることが示唆された。

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(ケアネット 鷹野 敦夫)