高齢の慢性疼痛患者の多くはモバイル機器での疼痛管理に興味あり

提供元:ケアネット

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公開日:2013/05/31

 

 モバイル機器を用いた医療(Mobile health:mHealth)が急速に進展している。慢性疼痛の管理においてmHealthは、医療提供者とのコミュニケーションや治療関連副作用および疼痛のモニタリングを強化し、疼痛ケア資源へのアクセスを増加させることで高齢者を支援できる可能性がある。しかし、高齢者のmHealthに対する態度や認識、あるいは疼痛管理を改善するためのmHealthツール使用への障壁や助けとなるものについては、現在のところほとんどわかっていない。そこで、米国・ワイルコーネル大学医学部のSamantha J. Parker氏らは、フォーカスグループ法を用いた研究を行った。その結果、慢性疼痛を有する高齢者は、mHealthに興味があり使用する意欲は高いが、使用にあたっては重大な障壁もあること、医療従事者や研究者およびmHealthの開発者は、慢性疼痛を有する高齢者の年齢や機能に応じたデータ収集装置の開発に取り組む必要があることを明らかにした。BMC Geriatrics誌オンライン版2013年5月6日号の掲載報告。

 対象は、慢性疼痛を有する60歳以上の高齢者で、ニューヨーク市にある一般診療所1施設および日帰り複合サービスセンター2施設から本研究への参加者を募集した。

 参加者は41人で、6つのフォーカスグループに分けフォーカスグループディスカッション(FDG)を行ってもらった。FDGは記録しテキストに起こした後、内容分析を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・FDGにより、疼痛ならびに鎮痛薬の管理を支援するmHealthの使用に関して38のテーマが同定された。
・参加者のうちmHealthの使用経験者は5%と少なかったが、85%の参加者は試してみたいという高い意欲があった。
・mHealthは、より早く医療提供者と連絡をとるのに役立つ可能性があると述べた参加者が27%、自宅における転倒や他の有害事象を監視するのに役立つ可能性があると述べた参加者が15%であった。
・データ収集装置を使用することに対する障壁としては、コスト(42%)と、機器の操作に精通していないこと(32%)が挙げられた。
・データ収集装置の使用にあたっての援助としては、使用に先立つ研修(61%)と、高齢者の機能に応じた装置の調整(34%)が挙げられた。

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(ケアネット)