薬剤溶出ステントXIENCE V、安全性と有効性においてTAXUSよりも優位であることを確認 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2010/05/27 米アボット社が行った米国の3,690名の患者を対象に2つの薬剤溶出ステントを比較した大規模無作為化試験の1つであるSPIRIT IV試験の結果が、2010年5月5日に発刊されたNEJM(The New England Journal of Medicine)に掲載された。同社の日本法人が18日に発表した。今回発表された結果において、XIENCE Vエベロリムス溶出冠動脈ステントシステム(販売名:XIENCE V 薬剤溶出ステント)はTAXUS Express2 パクリタキセル溶出冠動脈ステントシステム(販売名:TAXUS エクスプレス2 ステント)よりも、ステント留置後1年経過観察時点において心筋梗塞、血行再建術、心臓死等の主要心事故を引き起こしにくいことが示された。また、SPIRIT IV試験では、XIENCE V留置群とTAXUS留置群との比較において、ステント血栓症発生率を有意に低減することが示されました。これらの結果は2009年9月に行われたTCT(Transcatheter Cardiovascular Therapeutics)でも発表されている。SPIRIT IV試験では、XIENCE V群はTAXUS群と比較すると、1年経過観察時点において、主要評価項目であるTLF(Target Lesion Failure)を38%統計的に有意に低減することが示された(XIENCE V群 4.2%に対しTAXUS群 6.8%、 p値=0.001)。TLFは患者に対する有効性と安全性を評価する複合評価項目として定義されており、心臓死、標的血管起因の心筋梗塞、虚血に基づく標的病変血行再建 (ID-TLR) が含まれる。また、1年経過観察時点での血栓(ステント血栓症)発生率において、XIENCE V群は現在までに報告されているその他の薬剤溶出ステントと比較するとステント血栓症の発生を最も低減することが示された(Academic Research Consortium〔ARC〕定義の Definite/Probable に分類される1年経過観察時点でのステント血栓症発生率は0.29%)。詳細はプレスリリースへhttp://www.abbott.co.jp/press/2010/100518.asp 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 第3世代薬剤溶出性ステント「シナジー ステントシステム」の可能性とは? 医療一般(2016/02/10) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] DES留置後1年以上の心房細動、NOAC単剤vs.NOAC+クロピドグレル併用/NEJM(2025/12/12) 妊娠中の体重増加と母体および新生児の臨床アウトカムの関連/BMJ(2025/12/12) ウォートンゼリー由来間葉系幹細胞の冠動脈内注入は心筋梗塞後の心不全を予防するかもしれない(解説:原田和昌氏)(2025/12/12) ER+/HER2-早期乳がん術後ホルモン療法、giredestrant vs.標準治療(lidERA)/SABCS2025(2025/12/12) ベンゾジアゼピンの使用は認知症リスクにどの程度影響するのか?(2025/12/12) 小児期の肥満は成人後に診療数が多くなる(2025/12/12) AIモデルが臓器ドナーの死亡タイミングを予測(2025/12/12) 脂肪由来の幹細胞が脊椎圧迫骨折の治癒を促進(2025/12/12) アトピー性皮膚炎患者に最適な入浴の頻度は?(2025/12/12)