チカグレロル、心筋梗塞延長治療の適応をEUにて取得:アストラゼネカ 最終更新:2016/02/26 医療一般 アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):Pascal Soriot、以下、アストラゼネカ)は、欧州連合(EU)において、心筋梗塞発症後1年以上経過し、アテローム血栓性イベントの再発リスクが高い患者の治療薬として、経口抗血小板薬チカグレロルの新用量である60mgに販売承認が付与されたことを2016年2月19日に発表した。
がん免疫療法薬・安全性は「多職種連携」がカギ 最終更新:2016/02/26 医療一般 「がん免疫療法で変わる肺がん治療」をテーマにプレスセミナーが開催された。がん免疫療法薬・ニボルマブの安全性に警鐘が鳴らされている。劇症1型糖尿病、間質性肺炎…さまざまな全身性の免疫関連有害事象に、どのように対応していけばよいのだろうか? セミナーの概要を紹介する。
インスリン抵抗性の脳梗塞/TIA例、ピオグリタゾンが効果/NEJM 最終更新:2016/02/25 ジャーナル四天王 非糖尿病だがインスリン抵抗性を認め、虚血性脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)を発症した患者に対し、ピオグリタゾンを投与することで、脳卒中または心筋梗塞リスクがおよそ4分の3に減少することが示された。糖尿病の発症リスクについても、ピオグリタゾン投与により半減したという。米国・イェール大学のW.N. Kernan氏らによる4,000例弱を対象に行った多施設共同無作為化二重盲検試験の結果で、NEJM誌オンライン版2016年2月17日号で発表された。
糖尿病患者へのRAS阻害薬、他の降圧薬より優れるのか?/BMJ 最終更新:2016/02/25 ジャーナル四天王 糖尿病患者へのレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬の使用について、他の降圧薬と比べて心血管リスクや末期腎不全リスクへの影響に関して優越性は認められないことを、米国・ニューヨーク大学医学部のSripal Bangalore氏らが、19の無作為化試験について行ったメタ解析で明らかにした。多くのガイドライン(2015米国糖尿病学会ガイドライン、2013米国高血圧学会/国際高血圧学会ガイドラインなど)で、糖尿病を有する患者に対しRAS阻害薬を第1選択薬として推奨しているが、その根拠となっているのは、20年前に行われたプラセボ対照試験。対照的に、2013 ESH/ESCガイドラインや2014米国合同委員会による高血圧ガイドライン(JNC8)は、近年に行われた他の降圧薬との試験結果を根拠とし、RAS阻害薬と他の降圧薬は同等としている。BMJ誌オンライン版2016年2月11日号掲載の報告。
電子カルテ時代に抗菌薬不適切使用を減らす手法はあるか?(解説:倉原 優 氏)-484 最終更新:2016/02/25 CLEAR!ジャーナル四天王 当然ながら、上気道感染症のほとんどに抗菌薬の処方は不要とされている。しかしながら、多くの病院やクリニックでは、安易に抗菌薬が処方されている。これは、患者からの希望、クリニックの評判、何か処方しないと満足度が得られない、抗菌薬が不要であることのインフォームドコンセントの時間が十分取れない、など医学的な側面以外の問題が影響しているかもしれない。当院でも、上気道症状を有する患者の多くは、すでに近医でフルオロキノロンを処方された状態で来院してくる。
統合失調症患者の体重増加に関与する遺伝子は 最終更新:2016/02/25 医療一般 抗精神病薬治療中の体重増加および食欲変化と複数の候補遺伝子との関連性を調査するために、韓国・三星医療院のS Ryu氏らは検討を行った。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2016年2月4日号の報告。
呼吸音を可視化する電子聴診器を開発 広島大学 最終更新:2016/02/25 医療一般 広島大学病院の大下慎一郎講師、貞森拓磨助教、福島県立医科大学の谷川攻一副学長らの研究グループは、パイオニア株式会社と共同で、呼吸音を迅速かつ正確に評価できるコンピューター化電子聴診器を開発した。2016年2月16日発表した。
コーヒーと膀胱がんリスク~わが国のコホート研究 最終更新:2016/02/25 医療一般 コーヒー摂取と膀胱がんリスクの関連について、最近の疫学的研究の結果は一致していない。東北大学の杉山 賢明氏らは、宮城県で実施された2つのコホート研究(宮城県コホート研究、大崎コホート研究)のプール解析により、コーヒー摂取と膀胱がん罹患率との関連を調べた。その結果、コーヒー摂取と膀胱がんリスクの間に有意な逆相関が示された。European journal of cancer prevention誌オンライン版2016年2月12日号に掲載。
認知症発症率は過去30年間で低下:フラミンガム心臓研究/NEJM 最終更新:2016/02/24 ジャーナル四天王 フラミンガム心臓研究の参加者では、30年間に認知症の発症率が経時的に低下していることが、米国・ボストン大学医学部のClaudia L Satizabal氏らの検討で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2016年2月11日号に掲載された。認知症の有病率と関連医療費は、平均寿命の延長に伴い急速に増加すると予測されているが、高所得国では年齢別の認知症発症率(=特定の年齢層における認知症リスク)が減少しているという。時間的傾向(temporal trend)は、典型的な地域のサンプル集団において、新規の症例を一貫性のある診断基準を用いて継続的にモニタリングすることで信頼性が最も高くなるが、この条件を満たす既報のデータは限られている。
研究目的が絞り込まれた明快な研究(解説:野間 重孝 氏)-483 最終更新:2016/02/24 CLEAR!ジャーナル四天王 人口の高齢化に伴い、どこの施設、いずれの科においても、高齢者・超高齢者の治療方針が問題となっているのではないだろうか。本論文のdiscussionの中に大変重要な一節があるので、直接引用する。
社交不安症に対するエスシタロプラムの効果は 最終更新:2016/02/24 医療一般 北海道大学の朝倉 聡氏らは、日本人社交不安症(SAD)患者におけるエスシタロプラム(10および20mg/日)の有効性、忍容性をプラセボ対照二重盲検試験により比較を行った。Current medical research and opinion誌オンライン版2016年2月5日号の報告。
白内障は手術をしたほうがしないより長生き? 最終更新:2016/02/24 医療一般 米国メディケア受給者を対象とした後ろ向きコホート研究において、白内障患者のうち手術をした人はしなかった人と比較して全死因死亡率が低いことが示された。研究を行った米国・カリフォルニア大学のVictoria L. Tseng氏らは、「白内障の手術と死亡リスク低下との関連の機序を調べるためにさらなる研究が必要」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2016年2月4日号の掲載報告。
多発性骨髄腫、最新の治療法と薬剤選択のコツは 最終更新:2016/02/24 医療一般 多発性骨髄腫領域において、パラダイムシフトが起こりつつある。レナリドミドの未治療多発性骨髄腫への追加承認が及ぼす影響は? 続々と発売予定のサードライン以降の薬剤の開発状況は? 選択肢が増え続ける多発性骨髄腫治療における今後の展望に関するセミナーの概要を紹介する。
第6回医療法学シンポジウム開催のご案内 最終更新:2016/02/24 医療一般 3月12日(土)に第6回医療法学シンポジウムが、「少子高齢化社会を乗り越える医療制度の実現に向けて」をテーマに開催される。少子高齢化が進展するわが国で、将来も安定した医療体制を提供することができるのか、国内の有識者が問題解決への糸口を探る。
観察研究は無作為化試験より過大評価になる?/BMJ 最終更新:2016/02/23 ジャーナル四天王 診療記録や患者登録など、規定どおりに収集された医療データ(routinely collected health data:RCD)を用いた観察研究は、同じclinical question(CQ)に関してその後に行われた無作為化試験とは異なる答えをもたらし、実質的に治療効果を過大に評価している可能性があることが、米国・スタンフォード大学のLars G Hemkens氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌オンライン版2016年2月8日号に掲載された。無作為化試験が行われていない場合、診療の意思決定の支援にRCDによる観察研究が活用される機会が増えているという。一方、観察研究は、交絡による固有のバイアスのリスクがあり、RCDには正確性や信頼性の面でも問題があるとされる。
標準対強化禁煙薬物治療の初ガチンコ。非盲検比較試験結果によると禁煙率は同等!(解説:島田 俊夫 氏)-482 最終更新:2016/02/23 CLEAR!ジャーナル四天王 深刻な喫煙による健康被害のために、薬物治療を徹底的に比較評価することは禁煙率改善上重要である。2016年1月26日発行のJAMA誌に掲載された米国・ウイスコンシン大学公衆衛生学部門のTimothy B. Baker氏らは、禁煙治療に関心を持つ成人に対して、ニコチンパッチ、バレニクリン、併用ニコチン代替治療(C-NRT:ニコチンパッチ+ニコチントローチ)を使って12週間薬物治療後、26週、52週後の禁煙率を生化学的検査により裏付けた結果から評価し、3群間に有意差は認めなかったと報告した。
薬物使用と精神疾患発症との関連 最終更新:2016/02/23 医療一般 いくつかの研究において、思春期のマリファナ使用が、統合失調症の早期発症を予測することを示唆されており、これは重要な予後指標となる。しかし、多くの調査において、薬物使用と疾患発症の明確な時間関係を正確に立証できていなかった。米国・エリモー大学のMary E Kelley氏らは、この関連を明らかにするため、検討を行った。Schizophrenia research誌オンライン版2016年1月16日号の報告。
非アルコール性脂肪性肝疾患で勃起不全に!? 最終更新:2016/02/23 医療一般 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と勃起不全(ED)との間に有意な関連性が示されたことが、トルコ・マルマラ大学のDeniz Guney Duman氏らによる研究で初めて明らかにされた。The Journal of Sexual Medicine誌オンライン版2016年2月4日号掲載より。
上気道炎での不適切な抗菌薬処方を減らすには?/JAMA 最終更新:2016/02/22 ジャーナル四天王 プライマリケアにおける急性上気道炎の抗菌薬不適切処方を減らすには、処方理由を書かせること、不適切処方割合の順位付けを行いメールで知らせる(ピア比較)介入が効果的である可能性が、米国・南カリフォルニア大学のDaniella Meeker氏らが248人のプライマリケア医を対象に行ったクラスター無作為化試験の結果、示された。JAMA誌2016年2月9日号掲載の報告。
脳卒中後の課題指向型リハ、優越性示されず/JAMA 最終更新:2016/02/22 ジャーナル四天王 脳卒中後、中等度の上肢後遺症が認められた患者のリハビリテーションについて、課題指向型リハビリテーションプログラム(Accelerated Skill Acquisition Program:ASAP)がもたらす機能回復は、従来型作業療法(usual and customary care:UCC)と比べて同等もしくは低いことが、米国・南カリフォルニア大学のCarolee J. Winstein氏らが361例を対象に行った無作為化試験ICAREの結果、明らかにされた。これまで早期リハビリ完了後の期間を対象に行われた2件の大規模臨床試験において、強度・回数を増した課題指向型リハビリを行うことで通常ケアと比べて機能回復が良好であることが示されていた。今回、研究グループは外来患者を対象に試験を行ったが、結果を踏まえて著者は、「課題指向型リハビリの優越性を支持しないものであった」とまとめている。JAMA誌2016年2月9日号掲載の報告。