人工膝関節全置換術後の入院リハビリは必要か/JAMA 最終更新:2017/03/27 ジャーナル四天王 人工膝関節全置換術(TKA)後に入院リハビリテーションを行っても、最初から在宅プログラムを開始した場合に比べ、26週後のモビリティは改善しないことが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のMark A Buhagiar氏らが実施したHIHO試験で示された。研究の成果は、JAMA誌2017年3月14日号に掲載された。入院プログラムなどの形式化されたリハビリテーションプログラムは、TKAを受けた患者の至適な回復法と見なされることが多いが、外来や自宅でのプログラムとの比較は行われていないという。
脳卒中発症AF患者の8割強、適切な抗凝固療法を受けず/JAMA 最終更新:2017/03/27 ジャーナル四天王 抗血栓療法は心房細動患者の脳卒中を予防するが、地域診療では十分に活用されていないことも多いという。米国・デューク大学医療センターのYing Xian氏らPROSPER試験の研究グループは、急性虚血性脳卒中を発症した心房細動患者約9万5,000例を調査し、脳卒中発症前に適切な経口抗凝固療法を受けていたのは16%に過ぎず、30%は抗血栓療法をまったく受けていない実態を明らかにした。JAMA誌2017年3月14日号掲載の報告。
「最近、睡眠時間が増えた」は認知症のサインかも 最終更新:2017/03/27 医療一般 睡眠時間と認知症や脳の老化のリスクとの関連について、米国・ボストン大学のAndrew J Westwood氏らが評価を行った。Neurology誌2017年3月号の報告。
日本人の心房細動患者に適した脳梗塞リスク評価~日本循環器学会 最終更新:2017/03/27 医療一般 日本人の非弁膜症性心房細動(AF)患者の心原性脳塞栓症リスク評価において、脳卒中の既往、高齢、高血圧、持続性心房細動、低BMIの5つの因子による層別化が、従来のCHADS2スコアやCHA2DS2-VAScスコアによる層別化よりリスク予測能が高いことが報告された。本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)の支援による、層別化指標の確立を目的とした共同研究であり、第81回日本循環器学会学術集会(3月17~19日、金沢市)のLate Breaking Cohort Studiesセッションで弘前大学の奥村 謙氏が発表した。
ペムブロリズマブ 肺がん1次治療の新戦略 最終更新:2017/03/27 医療一般 2017年3月13日、MSD株式会社は、抗PD-1抗体「キイトルーダ点滴静注20mg」および「キイトルーダ点滴静注100mg」(一般名:ペムブロリズマブ)の発売に伴うプレスセミナーを開催した。その中で、京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 教授の高山 浩一氏による、「肺がん治療における免疫療法の展望~免疫チェックポイント阻害剤の登場で変わる治療戦略~」と題した講演が行われた。その内容をレポートする。
オラパリブ、BRCA変異陽性卵巣がんの病勢進行リスクを70%低減:アストラゼネカ 最終更新:2017/03/27 医療一般 アストラゼネカ (本社:英国ロンドン、最高経営責任者[CEO]:パスカル・ソリオ)は2017年3月14日、生殖細胞系列BRCA (以下、gBRCA)変異陽性プラチナ感受性再発卵巣がん患者を対象に、オラパリブの維持療法をプラセボと比較した第III相臨床試験SOLO-2において、無増悪生存期間(PFS)の延長が示されたとの結果を発表した。
PCI後のDAPT期間決定に有用な新規出血リスクスコア/Lancet 最終更新:2017/03/24 ジャーナル四天王 スイス・ベルン大学のFrancesco Costa氏らは、簡易な5項目(年齢、クレアチニンクリアランス、ヘモグロビン、白血球数、特発性出血の既往)を用いる新しい出血リスクスコア「PRECISE-DAPTスコア」を開発し、検証の結果、このスコアが抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)中の院外での出血を予測する標準化ツールとなりうることを報告した。著者は、「包括的に臨床評価を行う状況において、このツールはDAPT期間を臨床的に決める支援をすることができるだろう」とまとめている。アスピリン+P2Y12阻害薬によるDAPTは、PCI後の虚血イベントを予防する一方で、出血リスクを高める。ガイドラインでは、治療期間を選択する前に出血リスクの高さを評価することを推奨しているが、そのための標準化ツールはこれまでなかった。Lancet誌2017年3月11日号掲載の報告。
短期放射線+テモゾロミド、高齢膠芽腫患者の生存を延長/NEJM 最終更新:2017/03/24 ジャーナル四天王 高齢の膠芽腫患者に対する短期放射線療法+テモゾロミドは、短期放射線療法単独と比較して生存期間を延長させることが、カナダ・オデットがんセンターのJames R Perry氏らによる、65歳以上の初発膠芽腫患者を対象とした第III相無作為化試験の結果、明らかになった。膠芽腫は高齢が予後不良因子となる。これまでの研究では、標準放射線療法(60Gy/6週間)+テモゾロミド追加投与により、70歳以下の患者で生存期間の延長が示されていた。一方、高齢患者には短期放射線療法が用いられることも少なくないが、短期放射線療法+テモゾロミド併用の有効性は不明であった。NEJM誌2017年3月16日号掲載の報告。
HER2陽性早期乳がんに対するトラスツズマブ投与は1年間が依然として標準である(解説:下井 辰徳 氏)-655 最終更新:2017/03/24 CLEAR!ジャーナル四天王 トラスツズマブは、増殖因子であるHER2をターゲットとしたモノクローナル抗体薬である。早期乳がん患者全体の15~20%を占めるとされるHER2陽性乳がん患者に対しては、周術期治療にトラスツズマブを追加することで無病生存期間(DFS)、全生存期間(OS)ともに改善できることが、いくつものランダム化比較試験の結果で示されている。
双極性障害に対する抗けいれん薬の使用は、自殺リスク要因か 最終更新:2017/03/24 医療一般 躁病または混合エピソードの治療を開始する患者における、自殺企図の危険因子について、フランス・パリ・ディドゥロ大学のF Bellivier氏らが検討を行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2017年2月12日号の報告。
心房細動検出機能を搭載したシングルチャンバ植込みICDを販売開始:メドトロニック 最終更新:2017/03/24 医療一般 日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区、 代表取締役社長:島田隆)は、 2017年3月1日、 心房細動(AF)検出の診断機能を搭載したシングルチャンバの植込み型除細動器(以下ICD)「Visia AF MRI ICDシリーズ(ヴィジア エーエフ エムアールアイ アイシーディーシリーズ)」(以下「Visia AF」)の販売を開始した。
Core Valve、日本人重度ASにおける中間成績~日本循環器学会 最終更新:2017/03/24 医療一般 大阪大学の鳥飼慶氏らは、2017年3月17~19日に行われた第81回日本循環器学会学術集会のLate Breaking Clinical Trialセッションにおいて、高リスクの重度大動脈弁狭窄症(AS)における自己拡張型大動脈置換弁Core Valveの前向き多施設研究CoreValve Japan試験の中間成績を報告した。この結果は、Circulation Journal誌に同時掲載された。
感冒薬による薬疹の重篤化に特定の遺伝子が関与 最終更新:2017/03/24 医療一般 感冒薬によるスティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症(CM-SJS/TEN)において、重篤な眼合併症の発症には特定の遺伝的素因が関与していることが示された。ブラジル・サンパウロ連邦大学のTais H Wakamatsu氏らによる研究の結果で、ブラジル人ではHLA-A*66:01が重篤な眼合併症を伴うCM-SJS/TENのマーカーであることが示唆されたという。また、HLA-B*44:03とHLA-C*12:03はヨーロッパ系ブラジル人においてのみ、HLA-A*11:01は疾患抵抗性のマーカーである可能性も示された。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年3月9日号掲載の報告。
二重HER2阻害療法によるネオアジュバント、HER2-enrichedがpCR予測因子 最終更新:2017/03/24 医療一般 乳がんは4つの固有分子サブタイプに分類され(luminal A、luminal B、HER2-enriched、basal-like)、HER2-enriched タイプは最も高いEGFR-HER2経路の活性を持つ。スペイン・Arnau de Vilanova大学病院のAntonio Llombart- Cussac氏らによる、HER2陽性早期乳がん患者を対象とした多施設臨床試験の結果、HER2-enrichedが二重HER2阻害療法(化学療法の併用なし)の効果予測因子となる可能性が明らかになった。Lancet Oncology誌オンライン版2017年2月23日号掲載の報告。
試験登録されたRCTはポジティブな結果となるのか?/BMJ 最終更新:2017/03/23 ジャーナル四天王 無作為化比較試験の臨床試験レジストリへの登録の有無と、試験結果が肯定的であるかどうかについては、ほとんど関連がないとの研究結果が示された。登録時期の違いでみた場合も関連は認められないという。また、試験の資金提供が企業か非企業かの違いによる推定相対リスクは不明確であった。英国・オックスフォード大学のAyodele Odutayo氏らが、約600件の無作為化比較試験について調査した結果で、BMJ誌2017年3月14日号で発表した。
RAS阻害薬によるクレアチニン値増加、30%未満でもリスク/BMJ 最終更新:2017/03/23 ジャーナル四天王 RAS阻害薬(ACE阻害薬またはARB)服用開始後のクレアチニン値の上昇は、ガイドラインで閾値とされる増大幅が30%未満であっても、末期腎不全や心筋梗塞などの心・腎臓有害イベントや死亡リスクが漸増する関連があることが明らかにされた。クレアチニン値10%未満との比較で、10~19%の増加で死亡リスクは約1.2倍に、20~29%の増加で約1.4倍に増大することが示されたという。英国・ロンドン大学衛生熱帯医学校のMorten Schmidt氏らが、RAS阻害薬(ACE阻害薬・ARB)の服用を開始した12万例超について行ったコホート試験の結果、明らかにした。BMJ誌2017年3月9日号掲載の報告。
乳がん化学療法においてタキサン系薬剤による脱毛の予防に頭皮冷却が有効(解説:矢形 寛 氏)-654 最終更新:2017/03/23 CLEAR!ジャーナル四天王 乳がん術前後の化学療法には、通常アントラサイクリン系とタキサン系薬剤が使用され、脱毛は必発である。脱毛は患者にとって最も辛い副作用の1つであり、これを回避することができれば治療後の生活の質の改善にもつながりうる。
患者の性格と認知症タイプでBPSDを予測可能:旭川医大 最終更新:2017/03/23 医療一般 レビー小体型認知症(DLB)とアルツハイマー型認知症(AD)における患者の発症前の性格特性とBPSD(behavioral and psychological symptoms in dementia:認知症の行動・心理症状)との関連について、旭川医科大学の田端 一基氏らが検討を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2017年2月8日号の報告。