日本語でわかる最新の海外医学論文|page:1122

乾癬性関節炎に対するustekinumabの有効性と安全性を確認

乾癬性関節炎に対する抗インターロイキン(IL)-12/23ヒトモノクローナル抗体ustekinumabの有効性と安全性が、無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験の第Ⅱ相試験の結果、確認された。この米国Tufts Medical CenterのAlice Gottlieb氏らによる試験結果は、Lancet誌2009年2月21日号(オンライン版2009年2月12日号)で掲載されている。乾癬性関節炎は乾癬患者の約11%が有し、抗リウマチ薬(DMARDs)や生物学的製剤(抗TNF薬)が有効とされるが、治療に反応しない患者も存在し治療選択肢の拡充が求められていた。

がん罹患数2015年までに10万人増加 医療機関タイプにより、がん薬物療法にバラつき--ケアネット「OncoJ」(オンコ・ジェイ)

株式会社ケアネットは、のべ3,256 人のがん治療医の協力を得て、「日本のがん治療・がん薬物療法の実態に関する調査」と題したインターネット調査を実施しました(調査期間:2008 年10 月~12 月)。この度、集計結果をまとめましたので、その概要をお知らせいたします。本調査結果は、「OncoJ」(オンコ・ジェイ)という商品名で、2009 年3 月より主に製薬企業に向けて販売を開始します。

冠動脈開存仮説の治療戦略は薬物療法単独群に軍配:OAT試験

心筋梗塞患者の臨床転帰を改善するとされる冠動脈開存仮説の治療戦略に関するQOLおよび費用対効果について、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)+ステント留置での実施と、薬物療法単独実施との比較を行ったOAT(Occluded Artery Trial)の試験結果が、NEJM誌2009年2月19日号に掲載された。報告者の米国デューク大学メディカルセンターのDaniel B Mark氏らによると、薬物療法に軍配が上がったという。

関節リウマチ患者、アダリムマブ、インフリキシマブ服用は帯状疱疹リスクが増大

関節リウマチ患者で、ヒト型抗TNF-αモノクロナール抗体のアダリムマブ(商品名:ヒュミラ)やインフリキシマブ(同:レミケード)を服用する人は、そうでない人に比べ、帯状疱疹の発症リスクが増大するようだ。一方、抗TNF-αクラスの薬全体、また完全ヒト型可溶性TNFα/LTαレセプターのエタネルセプト(同:エンブレル)のみでは、同リスクの増大は認められなかった。ドイツGerman Rheumatism Research CenterのAnja Strangfeld氏らの調べで明らかになったもので、JAMA誌2009年2月18日号で発表されている。

米国ICU、中心静脈カテーテル関連MRSA血流感染率が大幅減少

米国の主な集中治療室(ICU)では、過去7年間で、中心静脈カテーテル関連のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の血流感染率が大幅な減少傾向にあることがわかった。ICUの種類により減少率は異なるものの、50%を超える減少幅だという。米国疾病対策センター(CDC)のDeron C. Burton氏らが、全米の医療機関がCDCに報告したデータを分析して明らかにしたもので、JAMA誌2009年2月18日号で発表した。

研修医が指導医に臨床サポートを求める際の決定因子

研修医・医学生が指導医に臨床サポートを請う際、どのような因子が影響しているのか。ウィルソン教育研究センター(カナダ、トロント)のTara J T Kennedy氏らが行った、決定プロセスを理論化するグラウンデッドセオリー研究の結果が、BMJ誌2009年2月14日号(オンライン版2009年2月9日号)で報告されている。研修医らが戦略的な思考プロセスを経てアドバイスを求める姿勢が浮き彫りになった。

電子カルテデータベースを観察研究に用いる可能性

ペンシルベニア医科大学のRichard L Tannen氏らは、治療の有効性を検討する観察研究を、電子カルテデータベースを用い、同氏らが開発した新しい解析法PERR(prior event rate ratio)にて行うことの妥当性を検証した結果、「有効である」との報告を寄せた。BMJ誌2009年2月14日号(オンライン版2009年1月27日号)より。

末期肺がん患者にも分子標的治療薬イレッサが有効

東北大の発表によると、25日、同大大学院 医学系研究科 呼吸器病態学分野の貫和敏博教授を中心とした研究グループは、日本人や東洋人に多く肺がん全体の約20%と想定される、EGFR遺伝子変異という特徴を有した非小細胞肺がん患者に対して、分子標的薬ゲフィチニブ(商品名:イレッサ)が高い確率で有効であり、全身状態の改善および生存期間の延長に寄与することを明らかにした。

がん患者のカテーテル関連静脈血栓症にワルファリンは有効か?:WARP試験

中心静脈カテーテルによる化学療法を受けているがん患者に予防的ワルファリン(商品名:ワーファリンなど)投与を行っても、症候性カテーテル関連血栓症は抑制できないことが、イギリスBirmingham大学のAnnie M Young氏らが実施したWARP試験で判明した。静脈血栓塞栓症はがん患者によく見られる合併症として知られる。原因としては、がんそのものや特定の化学療法、ホルモン療法、さらに中心静脈カテーテルの使用によって広範な凝固促進因子が産生されるためと考えられている。Lancet誌2009年2月14日号掲載の報告。

重症の足首捻挫には膝下キャストを

重症の足首捻挫に対する機械的な支持法では、膝下キャストの効果が最も優れることが、イギリスWarwick大学のS E Lamb氏らが実施した無作為化試験で明らかとなった。イギリスでは救急診療部の受診件数の3~5%を重症足首捻挫が占め、年間約100~150万例にのぼる。最も多いのは外側靱帯の捻挫だという。Lancet誌2009年2月14日号掲載の報告。

ボトックスに適応追加 小児脳性麻痺の下肢痙縮治療に新たな選択肢

グラクソ・スミスクライン株式会社は、2月23日付で同社のA型ボツリヌス毒素製剤「ボトックス注50」「ボトックス注100」(一般名:A型ボツリヌス毒素)について、「2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮(かしけいしゅく)に伴う尖足(せんそく)」を効能・効果として、厚生労働省より適応追加の承認を取得したと発表した。

ノルバスクとアムロジンの用法・用量が一部変更に

ファイザー株式会社と大日本住友製薬株式会社は23日、持続性カルシウム拮抗薬「ノルバスク錠/OD錠2.5mg/5mg」ならびに「アムロジン錠/OD錠2.5mg/5mg」(一般名:アムロジピンベシル酸塩)において、高血圧症に対し10mgまで増量可能とする用法・用量の一部変更承認を同日付で取得したと発表した。

欧州でてんかん治療剤ZEBINIXに関するライセンス契約が締結

エーザイ株式会社の発表によると、同社のの欧州統括会社、エーザイ・ヨーロッパ・リミテッドは、Bial-Portela & Ca社と、てんかん治療剤「ZEBINIX」(一般名:eslicarbazepine acetate)に関して、欧州における販売にかかるライセンス契約および共同販促契約を締結したという。同社はこの契約により、欧州におけるZEBINIXの販売権を獲得することになった。