ジャーナル四天王
外来診療における小児の臨床徴候のうち、重症感染症の危険信号(red flag)としてチアノーゼ、速い呼吸、末梢循環不全、点状出血発疹が重要であり、両親の心配や臨床医の直感も危険なことが、ベルギーLeuvenカトリック大学一般医療科のAnn Van den Bruel氏らが行った系統的なレビューで明らかとなった。小児重症感染症の死亡率や罹患率を低減するには早期の正確な診断が要件となるが、重篤な病態の罹患率は低く、また重症度が明確でない早期の時点で重篤な病態を呈する患児はほとんどいないため診断は容易でないという。プライマリ・ケアでは重篤な病態に至る患児は1%未満だが、臨床医には心配する両親を安心させ、重症患児を診断する義務がある。Lancet誌2010年3月6日号(オンライン版2010年2月3日号)掲載の報告。