脳神経外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:93

80歳以上の高齢者、朝の家庭血圧と脳卒中が相関~J-HOP研究

 自治医科大学の苅尾 七臣氏らによるJ-HOP研究において、80歳以上の日本人の家庭血圧と心血管イベントとの関連を検討したところ、早朝家庭血圧が心血管イベント、とくに脳卒中で正の線形関連を示した。この関連は診察室血圧または就寝前家庭血圧では観察されなかった。American Journal of Hypertension誌オンライン版2018年9月5日号に掲載。

地方病院の認知症やせん妄患者に対するボランティア介入が再入院率に及ぼす影響

 地方の急性期病院における、認知症、せん妄、せん妄リスクを有する患者に対するパーソン・センタード(person-centered)のボランティアプログラムが臨床アウトカムに及ぼす影響について、オーストラリア・Southern NSW Local Health DistrictのAnnaliese Blair氏らが検討を行った。International Psychogeriatrics誌オンライン版2018年8月13日号の報告。

リバーロキサバン、退院後投与の血栓予防効果は?/NEJM

 静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクが高い内科疾患による入院患者に対し、退院後45日間のリバーロキサバン投与はプラセボと比較して、大出血の発生率は低かったが、症候性VTEおよびVTEに起因する死亡リスクを有意に低下させることはなかった。米国・Northwell Health at Lenox Hill HospitalのAlex C. Spyropoulos氏らが、リバーロキサバンの退院後VTE予防効果を検証した多施設共同無作為化二重盲検試験「MARINER試験」の結果を報告した。内科疾患で入院した患者には退院後のVTEリスクが残るが、こうした患者における血栓予防療法の延長が果たす役割については議論の的になっていた。NEJM誌オンライン版2018年8月26日号掲載の報告。

中等度CVDリスクへのアスピリン1次予防効果は?/Lancet

 心血管疾患リスクが中等度の55~60歳以上の患者に対し、アスピリン100mgを毎日投与しても、プラセボと比較して心血管イベントの発生率に有意差は認められなかったという。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のJ. Michael Gaziano氏らが、7ヵ国の約1万3,000例を対象に5年間追跡したプラセボ対照無作為化比較試験「ARRIVE試験」の結果を、Lancet誌オンライン版2018年8月26日号で発表した。心血管イベント1次予防におけるアスピリン投与については、なお議論の的となっている。ARRIVE試験では、中等度リスクを有する患者におけるアスピリンの有効性と安全性の評価が行われた。

外傷性脳損傷サバイバーは自殺リスク高い?/JAMA

 外傷性脳損傷(TBI)と自殺の関連を評価した研究は少なく、これまでの報告は症例数が少ないなどの問題があるという。デンマーク・Mental Health Centre CopenhagenのTrine Madsen氏らは、同国の全国患者登録データを解析し、TBIで受診した患者は、TBIの経験のない一般人口に比べ自殺のリスクが高いことを示した。研究の成果は、JAMA誌2018年8月14日号に掲載された。TBIサバイバーは、身体、認知、情動に関連する症状を経験する可能性が高いとされ、これらの症状は自殺のリスクを高めることが知られている。

認知症診断を告知すべきタイミングに関する調査

 最近の認知症関連の分野において、早期診断の議論は、タイムリーな診断を行う方向へ向かっている。タイムリーな告知には、個々の希望や状況を考慮する必要がある。告知に関して患者、その家族、医療従事者の見解が異なる場合、告知がタイムリーであるかの判断は、とくに複雑となる可能性がある。オーストラリア・ニューカッスル大学のRochelle Watson氏らは、認知症診断がどのタイミングで告知されるべきかについて、告知される側の希望に関する検討を行った。BMC Health Services Research誌2018年8月6日号の報告。