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白血病患者の造血幹細胞移植後の再発メカニズム

一部分だけが適合するファミリードナーからの提供で行う造血幹細胞移植は、再発のリスクが高い血液がんを有する患者にとって、有望な治療法である。ドナーT細胞輸注によって、移植後免疫再構成が促され、疾患をコントロールすることができるからである。ただ再発リスクも高く、またなぜ再発するのかメカニズムはとらえきれていない。イタリアSan Raffaele-Telethon病院遺伝子治療研究所のLuca Vago氏らは、再発メカニズムを解明すべく、移植後調査を行った。NEJM誌2009年7月30日号より。診断時白血球細胞と、再発時の白血球細胞を解析調査は、急性骨髄性白血病または骨髄異形成症候群を発症し、ハプロタイプ一致造血幹細胞移植およびドナーT細胞の輸注が行われた患者43例を対象とした。実施した調査は、骨髄の形態的な検査、縦列型反復配列解析を用いた造血キメラ化の評価、HLAタイピング。変異白血病細胞のゲノム再配列を、ゲノムHLAタイピング、マイクロサテライトマッピング、SNP(一塩基多型)アレイを用い検討した。そして、診断時に採取したオリジナル白血球細胞と変異白血病細胞の、移植後免疫応答をリンパ球の混合培養液を用いて解析した。ミスマッチHLAハプロタイプを消失させる現象が再発をリード白血病を再発したのは17例だった。そのうち5例で、最初の白血病の細胞の変異型が確認された。この変異白血病細胞では、ドナーのハプロタイプとは異なるHLAハプロタイプの消失が確認された。染色体6pにおける後天性片親性ダイソミーのためとみられた。また、ドナーT細胞および移植後患者T細胞では、変異白血病細胞が確認されなかったのに、診断時に採取されたオリジナル白血病細胞には効率的に確認・殺滅された。Vago氏は、「ハプロタイプ一致造血幹細胞移植後およびドナーT細胞輸注後、白血病細胞はミスマッチHLAハプロタイプを消失させる。これによりドナーの抗白血病性T細胞から逃れられるが、この現象が、結局は再発をリードすることになっているようだ」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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虚血性心疾患と血漿CRP濃度との関連

C反応性蛋白(CRP)の血漿中濃度は、虚血性心疾患のリスクと独立して関連している。しかしこのCRP値が、虚血性心疾患そのものと関連しているのか、あるいはまた単に疾患の根底にあるアテローム硬化症のマーカーなのかは不明である。ロンドン王立大学疫学公衆部門環境・健康センターのPaul Elliott氏ら研究グループは、CRP濃度、遺伝子座位と、虚血性心疾患リスクとの関連について調査を行った。JAMA誌2009年7月1日号より。CRP濃度と虚血性心疾患との関連を遺伝子レベルで調査Elliott氏らははじめに、血漿CRP濃度と関連する遺伝子座位を同定するために、ゲノムワイド関連研究(n=17,967例)と再現性のための確認試験(replication study、n=13,615例)を実行した。データは1989~2008年に収集され、遺伝子タイピングは2003~2008年に行われた。そして虚血性心疾患とCRP異型を含む遺伝子レベルでの関連を調査するために、CRP座位に関して最も密接に関連する一塩基多型(SNP)でメンデルランダム化試験を行った。この試験には、CRP異型に関する公表されたデータを収集し、合計28,112例のケース群と100,823例の対照群が含まれた。その結果と、CRP濃度と虚血性心疾患リスクとの関連に関する観察研究のメタ解析から得られた知見とを比較した。検討では、最も密接するSNP、ケース群14,365例と対照群32,069例を選択し行われた。主要評価項目は、虚血性心疾患のリスク。CRP座位と虚血性疾患との関連は認められず結果、5つの遺伝子座位の遺伝子多型で、強い関連(CRP濃度の減少と関連)が確認された。1つは、LEPR座位の「SNP rs6700896」で、CRP濃度減少は-14.8%[95%信頼区間:-17.6%~-12.0%、P=6.2×10(-22)]。IL6R座位の「rs4537545」は-11.5%[同:-14.4%~-8.5%、P=1.3×10(-12)]。CRP座位の「rs7553007」は-20.7%[同:-23.4%~-17.9%、P=1.3×10(-38)]だった。HNF1A座位の「rs1183910」は-13.8%[同:-16.6%~-10.9%、P=1.9×10(-18)]。APOE-CI-CII座位の「rs4420638」は-21.8%[同:-25.3%~-18.1%、P=8.1×10(-26)]だった。CRP座位の「rs7553007」と虚血性心疾患との関連は、CRP濃度20%低下につきオッズ比0.98(95%信頼区間: 0.94~1.01)。CRP濃度と虚血性心疾患の観察研究のメタ解析から予測できたオッズ比は0.94(同:0.94~0.95)だったが、Elliott氏らのメンデルランダム化試験からは、CRP座位と虚血性疾患との関連は認められなかった(オッズ比:1.0、95%信頼区間:0.97~1.02)(zスコア:-3.45、P<0.001)。一方、LEPR座位の「SNPs rs6700896」(オッズ比:1.06、95%信頼区間:1.02~1.09)、IL6R座位の「rs4537545」(同:0.94、0.91~0.97)、APOE-CI-CII座位の「rs4420638」(同:1.16、1.12~1.21)では、虚血性心疾患との関連が認められた。HNF1A座位の「rs1183910」は認められていない。以上の結果についてElliott氏は、「虚血性心疾患リスクに関してCRP遺伝子型とCRP濃度とは一致が見られなかった。CRPと虚血性心疾患とには因果関係がないことが立証されたといえる」と結論している。(朝田哲明:医療ライター)

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脊椎固定手術時のBMP製品使用の実態(使用率、合併症、入院費)

脊椎固定手術時のBMP製品(骨形成タンパク質:bone-morphogenetic proteins)の使用に関する調査結果が、ブリガム&ウィメンズ病院神経外科部門のKevin S. Cahill氏らによって発表された。JAMA誌2009年7月1日号より。これまで同データに関する全米調査などは行われていなかったという。2002~2006年の脊椎固定手術を受けた患者328,468例について調査Cahill氏らが調査したのは、BMP使用パターン、および使用率と入院費について、全米のコミュニティ病院の約20%からサンプリングされている全国入院患者標本データベース(Nationwide Inpatient Sample database)から、2002~2006年の脊椎固定手術を受けた患者328,468例を対象とし後向きに調査が行われた。主要評価項目は、手術を受けた患者におけるBMP使用率と合併症、入院期間、そしてBMPと入院費との関連。2006年の使用率25%、入院費増大をもたらしているBMPは全米的に使用が増大していて、2002年は脊椎固定手術のうち0.69%の使用割合だったが、2006年には24.89%となっていた。使用率は、性、人種、加入保険によって違いが見られた。女性、メディケア加入者では使用率が高く、白人以外の人における使用率は低かった。女性では、使用56.26% vs. 非使用53.35%(オッズ比:1.12)、メディケア加入患者では、使用29.62% vs. 非使用27.16%(同:1.43)、白人以外の人では、使用8.69% vs. 非使用10.23%(同:0.80)だった。術後直後の合併症による入院に関しては、手術部位(腰部、胸部、後頸部)による違いは見られなかった。ただし単変量解析および多変量補正後、前頸部でのBMP使用は、高い合併症の発生と関連が認められた(使用7.09% vs. 非使用4.68%、オッズ比:1.43)。主な合併症は、損傷関連(使用1.22% vs. 非使用0.65%、オッズ比:1.67)、嚥下障害または嗄声(使用4.35% vs. 非使用2.45%、オッズ比:1.63)。また、BMP使用は、部位を問わず脊椎固定手術全体で、入院費増大と関連していた。増大率は11~41%で、最も増大率が高かったのは、前頸部の手術においてだった。Cahill氏は、「今回の調査で、2006年時点の脊椎固定手術におけるBMP使用は25%に上ること、また前頸部での合併症頻度が高いこと、全部位に関して入院費の増大をもたらしていることが明らかになった」とまとめている。(朝田哲明:医療ライター)

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HPVタイピングDNAチップ「クリニチップHPV」 製造販売承認取得

積水メディカル株式会社は6日、株式会社東芝と共同開発したHPV型判別(以下、HPVタイピング)DNAチップ「クリニチップHPV」の体外診断用医薬品の製造販売承認を7月30日付にて厚生労働省より取得し、9月より販売を開始すると発表した。「クリニチップHPV」は子宮頸がんの原因である高リスク13種のヒトパピローマウィルス(HPV)を高感度にタイピングすることが出来る日本で初めての体外診断薬であり、東芝が開発した電流検出型DNAチップ技術および栄研化学株式会社が開発した遺伝子増幅技術であるLAMP法を採用した純国産技術による新規診断薬。なお、積水メディカルは、本診断薬の製品化のために、既に栄研よりLAMP法特許の実施許諾を取得している。なお、試薬の製造および検査キットの製造販売は積水メディカルが行い、HPV‐DNAチップおよび測定装置の製造は東芝ホクト電子株式会社が担当するという。また、東芝および東芝ホクト電子は、最大24個のDNAチップを連続で自動測定可能な自動ローディング装置を一体化した自動DNA検査装置を開発し、本診断薬の発売に併せ、積水メディカルを通して発売を開始するとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.sekisuimedical.jp/news/release/090806.html

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ジプレキサを双極性障害の躁状態治療薬として製造販売承認申請

 日本イーライリリー株式会社は、8月5日付でオランザピン(製品名:ジプレキサ〔Zyprexa〕)を双極性障害(躁うつ病)の躁状態治療薬として承認申請を行ったと発表した。 オランザピンは非定型抗精神病薬と呼ばれる統合失調症治療薬であり、1996年1月に米国で発売され、以来世界各国で販売されている。日本では2001年4月に発売された。双極性障害治療薬としてもすでに諸外国で承認されており、2009年7月時点の双極性障害の承認国は98ヶ国。 同社は、国内においてオランザピンの非定型抗精神病薬としては初めて双極性障害の躁状態に対するプラセボ対照試験を行い、適応症追加の申請を行った。 また、オランザピンの双極性障害のうつ状態に対する適応については、米国、台湾、韓国、中国、日本で国際共同試験として目下第III相臨床試験が進められているとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_21.cfm

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ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」の申請をFDAが受理

 中外製薬株式会社およびF.ホフマン・ラ・ロシュ(以下、ロシュ社)は7月31日、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラの米国食品医薬品局(FDA)への生物学的製剤承認申請書(Biologics License Application:BLA)に関して、FDAから2008年9月に通達されたComplete Response Letterへの回答をロシュ社が提出し、FDAが受理したことを発表した。 アクテムラのBLAは、米国を含む41ヵ国で4,000人以上が参加した大規模な多国籍臨床試験の結果に基づいている。これらの試験ではアクテムラ単独投与またはmethotrexateなどの疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDS)との併用投与により、過去の治療歴や疾患の重症度に関わらずDMARDS単独投与と比較してRAの兆候と症状を有意に軽減することが証明されている。2008年7月、FDAの関節炎諮問委員会は10対1でアクテムラの承認勧告を行っていた。 アクテムラは、ロシュ社と中外製薬の共同開発プログラムの一つ。5本の第III相臨床試験という大規模な臨床開発のプログラムがアクテムラの臨床評価のためにデザインされ、それぞれの試験で主要評価項目を達成しているという。アクテムラは日本で最初に承認され、2005年6月に中外製薬よりキャッスルマン病治療薬として上市された。2008年4月には、関節リウマチ、若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎が追加効能として日本で承認されている。

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味の素、P&Gから骨粗鬆症治療剤リセドロネート事業に関する特許・商標など取得

味の素株式会社(以下味の素(株))は、7月31日、The The Procter & Gamble社およびProcter &Gamble Pharmaceuticals社(本社:アメリカ、以下あわせてP&G社)より、日本における骨粗鬆症治療剤リセドロネート(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物)事業に関する特許、商標等の資産を、総額210百万USドル(消費税込み:約210億円)で譲り受ける契約を締結したと発表した。味の素(株)は、同契約の締結により、これまでライセンス製品であった日本におけるリセドロネート事業の研究開発、製造および販売の権利をP&G社から取得する。セドロン酸ナトリウム水和物は、P&G社が開発したビスフォスフォネート系製剤。日本では、骨粗鬆症の効能・効果で、2002年5月に1日1回2.5mg投与製剤、2007年6月に週1回の投与で1日1回の投与と変わらない効果が得られる週1回17.5mg投与製剤の販売を開始している。また、週1回17.5mg投与製剤については、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けて、骨ページェット病に対する開発を行い、2008年7月に効能追加承認も取得。同製剤は世界の約100カ国で広く使用されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.ajinomoto.co.jp/press/2009_07_31.html

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経口バソプレシンV2受容体拮抗剤SAMSCA SIADHによる低ナトリウム血症の治療薬としてECより承認取得

大塚製薬株式会社は4日、欧州統括会社である英国大塚ファーマシューティカルヨーロッパLtd.が、経口選択的バソプレシンV2受容体拮抗剤「SAMSCA」(日本語表記:サムスカ、一般名/一般名英語表記:トルバプタン/tolvaptan)について、成人の抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)による低ナトリウム血症の適応症で、2009年8月3日に欧州委員会(European Commission:EC)から販売承認を取得したと発表した。SAMSCAは、欧州で初めて同適応症で承認を受けた経口投与可能な非ペプチド性バソプレシンV2受容体拮抗剤で、腎臓の集合管において、バソプレシン(抗利尿ホルモン)のV2受容体への結合を選択的に阻害する、独自の作用機序を持つ。バソプレシンは、その作用のひとつとして、V2受容体に結合することで、体液を保持することが知られている。SAMSCAは、V2受容体において、バソプレシンの働きを抑制することで、ナトリウムなどの電解質の排出に直接の影響を与えずに、尿中から血中への水再吸収を減少させ、水を体外へ排出するメカニズムを持つ。SAMSCAは、大塚製薬が創製した化合物で、北米・欧州・日本を含むアジアで臨床開発を行われている。2009年6月には米国で販売を開始した。今回、ECからの承認を受け、SAMSCAは、英国、ドイツをはじめ、欧州各国で販売が開始される。販売は、大塚製薬の各国現地法人が行うという。詳細はプレスリリースへhttp://www.otsuka.co.jp/company/release/2009/0804_01.html

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ピタバスタチンカルシウム、米国においてFDAより販売許可取得

興和株式会社は4日、2008年10月に100%子会社である米国Kowa Research Institute, Inc.を通じて米国食品医薬品局(FDA)に申請していた、原発性高コレステロール血症および混合型脂質異常症治療剤として「ピタバスタチンカルシウム(米国登録商標名:LIVALO)の新薬販売許可を、2009年8月3日(現地時間)付で取得したと発表した。ピタバスタチンは、強力なLDLコレステロール低下作用を示すことによりストロングスタチンに位置づけられ、その優れた脂質異常改善効果以外にも数多くの知見により、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併時の有用性等が確認されている。今回の米国における販売許可の取得は、欧米での脂質異常症の総数約4,500症例による臨床試験にて確認されたピタバスタチンの有効性並びに安全性に基づいたもの。米国におけるピタバスタチンの販売については、同社の子会社である米国Kowa Pharmaceuticals America, Inc.(以下、KPA)が早急に販売活動を開始する予定とのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.kowa.co.jp/g/pdf/press090804.pdf

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ペグインターフェロン、α-2aとα-2b間および用量の違いでの奏効率に有意差なし

C型慢性肝炎患者には、治療ガイドラインで、ペグインターフェロンα-2a(商品名:ペガシス)もしくはα-2b(商品名:ペグイントロン)を、リバビリン(商品名:コペガス、レベトール)との併用で用いることが推奨されている。しかし、両剤には構造上および投与用量(体重補正 vs. 固定)の違いから、臨床転帰に重大な違いがもたらされると言われ、いくつかのエビデンスも報告されている。そうした中で、米国デューク大学医療センターのJohn G. McHutchison氏らIDEAL研究グループは、「HCVジェノタイプⅠ型患者で、製剤間・用量間による有意差はなかった」とする報告を発表した。NEJM誌2009年8月6日号(オンライン版2009年7月22日号)掲載より。HCV未治療患者3,070例を、3治療群に無作為化し48週治療IDEAL(Individualized Dosing Efficacy vs. Flat Dosing to Assess Optimal Pegylated Interferon Therapy)は、ペグインターフェロン製剤の用量について、標準用量投与(α-2a、α-2b)と低用量(α-2b)との比較を主目的とする試験。米国の118の医療施設から、HCVジェノタイプⅠ型の未治療患者を、無作為に48週間、3つの治療群に割り付け、持続性ウイルス陰性化率、安全性、有害事象を調べた。3つの治療群は、(1)ペグインターフェロンα-2b標準用量(1.5μg/kg体重/週)+リバビリン800~1,400mg/日、(2)ペグインターフェロンα-2b低用量(1.0μg/kg体重/週)+リバビリン800~1400mg/日、(3)ペグインターフェロンα-2a標準用量(180μg/週)+1,000~1,200mg/日。2004年3月~2006年6月に4,469例がスクリーニングを受け、3,070例が3群に無作為化された。3治療群間で、持続性ウイルス陰性化、安全性とも同等3群間の持続性ウイルス陰性化は、同等だった。(1)α-2b標準用量群は39.8%、(2)α-2b低用量群は38.0%、(3)α-2a標準用量群は40.9%[(1)対(2)のP=0.20、(1)対(3)のP=0.57]。α-2b標準用量群と低用量群との奏効率の推定差は1.8%(95%信頼区間:-2.3~6.0)、α-2b標準用量群とα-2a標準用量群とでは-1.1%(同:-5.3~3.0)だった。再発率は、α-2b標準用量群では23.5%(同:19.9~27.2)、α-2b低用量群で20.0%(同:16.4~23.6)、α-2a標準用量群31.5%(同:27.9~35.2)だった。安全性プロフィールは、3群間で同等であり、重篤な有害事象は、8.6~11.7%の患者で観察された。治療4週と12週の検出不可能なHCV RNAレベルを有する患者の間で、それぞれ、持続性のウイルス学的効果は、86.2%と78.7%において成し遂げられた。HCV RNA量未検出だった患者の、治療4週時点の持続性ウイルス陰性化率は86.2%、12週時点では78.7%だった。McHutchison氏は「HCVジェノタイプⅠ型患者で、3つの治療間に、持続性ウイルス陰性化率および忍容性に有意差はなかった」と結論している。(武藤まき:医療ライター)●厚労省関連サイトhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/hokushin/index.html●慢性肝炎診療のためのガイドラインhttp://www.jsh.or.jp/medical/gudelines/index.html

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「テリパラチド」がグルココルチコイド誘発性骨粗鬆症治療薬として適応追加承認取得

 イーライリリー・アンド・カンパニーは7月23日(現地時間)、米食品医薬品局(FDA)がテリパラチド(一般名。米国での販売名:Forteo [遺伝子組み換え、注射剤])の追加適応症を承認したと発表した。新しい適応は、「骨折リスクの高い男女における継続的全身グルココルチコイド(ステロイド)療法に関連する骨粗鬆症の治療」。グルココルチコイド(ステロイド)療法は、続発性骨粗鬆症の最も多い原因であり、骨量の減少と骨折リスク上昇を引き起こすという。 グルココルチコイド(ステロイド)誘発性骨粗鬆症(GIO: glucocorticoid-induced osteoporosis)は、関節リウマチや閉塞性肺疾患などの炎症性疾患に対して処方されるグルココルチコイド(ステロイド)剤の長期的使用が関与して起こる。データによれば、50歳以上の成人100名のうち3名までがグルココルチコイド(ステロイド)剤を使用。長期的にグルココルチコイド(ステロイド)療法を受けている患者のうち約50%は骨粗鬆症による骨折を起こす可能性があり、グルココルチコイド(ステロイド)剤を使用すると骨形成が低下する恐れがあるとのこと。テリパラチドは、骨形成を促進することによって、これに対抗することが示されているという。 FDAによる今回の新適応症の審査過程で、同社は「グルココルチコイド(ステロイド)誘発性骨粗鬆症の患者において、テリパラチドが腰椎骨密度(BMD)をベースラインから18カ月で7.2%上昇。大腿骨近位部では3.6%、大腿骨頸部では3.7%の上昇だった」とする臨床試験のデータを提出したとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_19.cfm

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【書籍紹介】できる男は2食主義

常識を少し変えてみると、新しいヒントが生まれるかもしれません!本書は、ダイエットをどのようにとらえるかという「考え方の本」です。「時間がきたから食べる」のではなく、「おなかがすいたら食べる」に考え方を変えてみませんかと提案する。その結果がダイエットにつながるという「考え方を変えることでダイエットできる」と!そして、食事のとり方を変えることは、仕事の効率がアップするという利点につながるといいます。たとえば、午前中乗ってきた仕事をランチタイムで中断させないからです。「できる男」とは、つまり今までの考え方に縛られない、仕事の効率を考えて行動できる男と提案します!【目次】第1章 男の能力をアップする「2食主義」という提案第2章 常識に縛られない生き方第3章 「楽しい」を判断の基準に変えてみる第4章 食生活の自立第5章 2食主義の副産物 -おしゃれ-第6章 2食主義の副産物 -料理-第7章 常識に縛られない「できる男の2食主義」 石蔵 文信 著大阪大学大学院保健学准教授 ■装丁 四六判,179ページ■定価 1,365円(本体1,300円+税)■送料 290円ISBN 978-4-89589-347-3 ●書籍詳細はこちらへhttp://www.medical-tribune.co.jp/sinkan/a/09-02.html

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PTCAバルーンカテーテル Tazuna(タヅナ)新発売

テルモ株式会社は27日、狭心症などの治療に用いるPTCAバルーンカテーテル「Tazuna」を全国の医療機関向けに発売した。カテーテルの先端をわずか0.41mmと細くするなど、血管内の通過性能を追求したことで、手首の細い血管からカテーテルを入れる治療法にも使いやすくなったという。この方法は、太ももの血管を使った時と比べて、出血が少ない、治療後の止血時間が短いなど、患者の負担が軽減されるため、国内でも普及が進んでいる。また、完全に詰まった血管にも通りやすいという。詳細はプレスリリースへhttp://www.terumo.co.jp/press/2009/018.html

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【医師限定記事】「脳死は人の死」に8割近くの医師が賛成

医師限定コミュニティ「Dr'sVoice」で行ったアンケート「「脳死は人の死」をどう評価する?」によると、8割近くの医師が賛成と回答。アンケートは2009/06/26から2009/07/26まで行われ、519名の医師が参加した。それによると、「脳死は人の死」に対して、「賛成」39%、「条件付きで賛成」37%、「反対」20%、「わからない・その他」4%だった。コメントを見ると、「脳死が人の死であることは医学的には正しい。臓器移植が,そこに哲学的,宗教的,感情的問題を絡めてくるので,ややこしくなっているだけのハナシである。」という声の一方で、「「脳死は人の死」というなら明らかに間違っていますので反対です。この議論はそもそも前提が間違っており、臓器移植のための、最も合理的な新たな死の定義は何かという議論のはずが、いつの間にか「人の死」の議論になってしまったのです。」といった声なども聞かれた。 ●アンケートの詳細結果はこちらhttp://www.carenet.com/click/voice/result.php?eid=90

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【医師限定記事】医師が白衣を着替えるのは週に2、3回

医師限定コミュニティ「Dr'sVoice」で行ったアンケート「先生の白衣は清潔ですか?」によると、約7割の医師が白衣を着替えるのは週に2,3回程度と回答していた。アンケートは2009/06/26から2009/07/26まで行われ、418名の医師が参加した。それによると、「白衣は毎日変える」6%、「白衣は週に1,2回変える程度」72%、「白衣は月に1、2回変える程度」14%、「白衣は年に数回変える程度」2%、「白衣は着ない」5%となった。掲示板には「勤務医にとっては、白衣は作業着です。ちなみに私はベンケーシースタイルものをずっと愛用していますが、2日に1回で洗濯に出します。汚れたままで診察されたくないから、自分もこまめに変えたりします。普段着で(白衣なしで)診療するのもいいかもしれませんが、病院ほど汚いところはないので自宅には持ち込みたくありません。さらに、白衣を着ていないと誰が医師で誰が患者か分からなくなりませんか? 」といった声や「午前、午後と交換しますので、日に二着必要です。勤務医時代は週に2度程度でしたが、それだと忘れてしまって着たきり雀になりがちでした。」という声が聞かれた。 ●アンケートの詳細結果はこちらhttp://www.carenet.com/click/voice/result.php?eid=84

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インターフェロンγ1bは特発性肺線維症に無効

特発性肺線維症に対するインターフェロンγ1b治療は生存率を改善しないことが、アメリカCalifornia大学San Francisco校のTalmadge E King Jr氏らが実施した無作為化試験(INSPIRE試験)で示された。特発性肺線維症は、呼吸困難の増悪、肺容量の減少、ガス交換障害を特徴とする原因不明のびまん性実質性肺疾患で、診断後の生存率は2~5年と予後不良である。390例のメタ解析では、インターフェロンγ1bが重症例の死亡率を低減することが示唆されているという。Lancet誌2009年7月18日号(オンライン版2009年6月30日号)掲載の報告。9ヵ国から826例を登録、中間解析時の全生存率を評価INSPIRE試験の研究グループは、軽度~中等度の肺機能障害がみられる特発性肺線維症患者に対するインターフェロンγ1bの効果を評価する無作為化対照比較試験を行った。対象は、40~79歳、直近の48ヵ月以内に診断を受け、努力性肺活量予測値が55~90%、ヘモグロビン値で補正した一酸化炭素拡散能予測値が35~90%の患者とした。ヨーロッパ7ヵ国とアメリカ、カナダの81施設から特発性肺線維症患者826例が登録され、インターフェロンγ1b 200μgを週3回皮下投与する群(551例)あるいはプラセボ群(275例)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、死亡率が予測の75%に達した時点で実施される第2回目の中間解析で算出された割り付け時からの全生存率とした。以前の試験のサブグループ解析に反する結果第2回中間解析におけるインターフェロンγ1b群のプラセボ群に対する死亡率のハザード比は1.15(p=0.497)で、最低限のベネフィットが達成されなかったため試験は中止すべきとされた。治療期間中央値は64週であり、インターフェロンγ1b群の80例(15%)、プラセボ群の35例(13%)が64週以降に死亡した。ほぼ全例が1回以上の有害事象を報告し、インターフェロンγ1b群では全身性の徴候や症状(インフルエンザ様疾患、疲労感、発熱、悪寒)がプラセボ群に比べ高頻度にみられた。重篤な有害事象(肺炎、呼吸不全など)の頻度は両群で同等であった。アドヒアランスは良好で、両群とも早期の治療中止例はほとんどなかった。著者は、「軽度~中等度の生理学的な肺機能障害を有する特発性肺線維症の治療では、インターフェロンγ1bは生存率を改善しないため推奨されない」と結論し、「以前に実施された試験のサブグループ解析では、インターフェロンγ1bは生存率を改善するとの知見が得られているが、本試験の結果はこれに反するものである。サブグループ解析や探索的検討の結果を検証する作業の重要性が改めて確認された」と考察している。(菅野守:医学ライター)

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CABGにおける静脈グラフト採取、内視鏡下 vs. 切開の長期転帰

冠動脈バイパス移植術(CABG)の際、術後創合併症を減らすため、静脈グラフトの内視鏡下採取が広く行われているが、その影響については明らかにされていない。米国デューク大学医療センター臨床研究所のRenato D. Lopes氏らは、切開採取との比較で、静脈グラフト不全の発生率や長期転帰の評価を行った。NEJM誌2009年7月16日号より。3,000例の静脈グラフト不全、死亡・心筋梗塞・再度の血行再建の発生率を検討本試験は、CABGの臨床試験(PREVENT IV)に参加した被験者3,000例を対象に行われた2次解析試験。被験者の転帰を、静脈グラフトが内視鏡下で採取された群(1,753例)と、直視下で切開採取された群(1,247例)とで比較した。グラフト採取の方法は、執刀医が決定した。静脈グラフト不全発生の定義は、術後12~18ヵ月の血管造影で、グラフト径の75%以上に狭窄が認められた場合とした。臨床転帰は、死亡、心筋梗塞、再度の血行再建術とした。一般化推定方程式を用いて、静脈グラフト不全に関する基線の共変量で補正され、同一患者のグラフト間の関連性が検討された。長期臨床的は、Cox比例ハザードモデルを用いて評価された。3年時点でも、内視鏡下採取群の不全および転帰発生率が高い基線特性は、両群で同等だった。術後の血管造影データは、内視鏡下採取群995例、切開採取群822例の計1,817例、グラフト径データは4,290個(内視鏡下採取群2,321個、切開採取群1,969個)が得られた。静脈グラフト不全発生率は、内視鏡下採取群46.7%、切開採取群38.0%で、内視鏡下採取群のほうが高かった(P

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閉経後女性へのホルモン療法、レジメン等の違いによらず卵巣がんリスクを増大

 閉経後女性に対するホルモン療法は、剤型、レジメン、投与方法にかかわらず、卵巣がんリスクが増大することが、デンマーク、コペンハーゲン大学婦人科クリニックのLina Steinrud Morch氏らによって明らかにされた。これまでも同関係性は言われていたが、異なるホルモン療法間でのリスク評価は行われていなかった。JAMA誌2009年7月15日号より。1995~2005年にわたり、50~79歳デンマーク女性91万人を前向きに追跡評価 Morch氏らは、1995~2005年にわたって、50~79歳のデンマークの全女性を対象とする、前向きコホート研究で評価を行った。 評価対象となったのは、ホルモン感受性が高いがんの病歴、あるいは両側卵巣摘出歴のない女性90万9,946例。 処方データは、National Register of Medicinal Product Statisticsから最新情報を集め、卵巣がん発生率データは、National Cancer Register and Pathology Registerを参照した。交絡因子と効果修飾因子に関する情報は、他のレジスター情報を参照。被験者がホルモン療法を受けた、時間依存的な量は、5年単位でポアソン回帰分析を用いて解析された。現在受けている人の卵巣がんリスク、受けていない人の1.38倍 平均8.0年の追跡期間に、女性730万人・年のうち、卵巣がんが見つかった人は3,068例、上皮がんは2,681例だった。 ホルモン療法をまったく受けたことのない女性との比較で、現在ホルモン療法の投与を受けている人の卵巣がん発生率は、1.38倍(95%信頼区間:1.26~1.51)、上皮がんは1.44倍(同:1.30~1.58)だった。発生リスクは、ホルモン療法の投与を中止してから時間が経っている人ほど低下した。中止後0~2年:1.22倍(同:1.02~1.46)、2年超~4年:0.98倍(同:0.75~1.28)、4年超~6年:0.72倍(同:0.50~1.05)、6年超~:0.63倍(同:0.41~0.96)。 なお、現在もホルモン療法を受けている人の卵巣がんリスクは、ホルモン療法の違いや、期間の違いでの有意差は見られなかった。 1,000例年当たりの発生率は、現在服用中の人は0.52例、まったく受けていない人は0.40例、絶対差は0.12(95%信頼区間:0.01~0.17)だった。このことは、ホルモン療法を受けることで年間約8,300人に1人の割合で、卵巣がん発生が増えることを示す。 Morch氏は、「服用期間、剤型、エストロゲン投与量、レジメン、プロゲスチンのタイプ、投与ルートにかかわらず、ホルモン療法を受けることは、卵巣がんリスクの増大と関連していた」と報告をまとめている。

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HIV インテグレース阻害薬「S/GSK1349572」の前期第2相臨床試験を公表

塩野義製薬株式会社は21日、Shionogi-GlaxoSmithKline Pharmaceuticals, LLC(本社:米国デラウェア州)を通じて開発中の次世代インテグレース阻害薬S/GSK1349572(塩野義製薬 開発番号:S-349572)について、南アフリカ共和国(ケープタウン)で開催されている国際エイズ学会(IAS)第5回年次総会において前期第2相臨床試験結果を公表したと発表した。S/GSK1349572は、HIV 患者を対象とした前期第2 相臨床試験において、インテグレース阻害薬の臨床試験では唯一、1日1回投与で各種評価目標を達成したという。同試験はインテグレース阻害薬の治療経験がなく、同薬の投与前に抗HIV 治療を受けていないHIV-1 感染患者35名を対象に、S/GSK1349572を2mg~50mg、あるいはプラセボを単剤で投与する群に無作為割付し、二重盲検による1日1回、10日間投与の治療を多施設において共同で実施。S/GSK1349572 は上記投与量(2mg~50mg)に応じた血中濃度及び薬効を示し、プラセボと比較すると11日目の血中HIV RNA量のベースラインからの減少量は1.5~2.5log コピー/mL に達し、また50mg投与群では、ウイルス量検出限界(50コピー/mL)以下まで血中ウイルス量が低下した患者の割合が70%(7/10例)に達したとのこと。同薬の投与期間前後でS/GSK1349572耐性ウイルスの出現は認められていないという。安全性に関しては、S/GSK1349572 は概して良好な忍容性を示し、死亡や重篤な有害事象の報告はなく、副作用を原因とする治験からの患者の脱落もなかったとのこと。最も多くみられた有害事象は下痢と倦怠感で、これらの有害事象が発現した確率はプラセボ群(下痢43%、倦怠感29%)よりもS/GSK1349572投与群の方が低い結果になったという(下痢14%、倦怠感7%)。なお、S/GSK1349572は、後期第2相臨床試験を準備中で、7月中にも試験を開始する予定とのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.shionogi.co.jp/ir/news/detail/090721.pdf

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メカブフコイダンの鳥インフルエンザの感染予防作用を確認

 理研ビタミン株式会社は21日、富山大学大学院 医学薬学研究部 生薬学研究室 林 利光教授との共同研究でわかめのメカブから抽出したフコイダンに、鳥インフルエンザの感染予防作用があることを動物試験にて確認したと発表した。  7N2 亜型)を鼻から感染させ、メカブフコイダンをウイルス感染1週間前から感染1週間後までの2週間、経口投与した。その結果、メカブフコイダンの投与により肺や気道でのウイルス増殖が有意に抑制されたとのこと。また、抗体の産生量が上昇していることもわかり、これらの効果はメカブフコイダンの投与量に依存したものだという。  さらに、ウイルスが感染する場であるのどや鼻などの粘膜面に存在し、ウイルスや細菌などの侵入を阻止する生体防御成分である分泌型IgA の産生量が、メカブフコイダンの摂取により増加することが明らかになったとのこと。 なお、同研究成果はオーストリア・ウィーンで開催される国際会議「15th European carbohydrate symposium」で発表するとのこと。 詳細はプレスリリースへ(PDF) http://www.rikenvitamin.jp/profile/ir/20090721_ir.pdf

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