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ロルラチニブのALK陽性肺がん1次治療、7年後もPFS中央値に到達せず(CROWN)/ASCO2026

 ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(NSCLC)における1次治療で、ロルラチニブは7年後も無増悪生存期間(PFS)中央値に到達せず、7年PFS割合は50%を超えた。 進行ALK陽性NSCLCの1次治療としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した第III相CROWN試験の7年フォローアップの結果をTony S. K. Mok氏(中国・香港中文大学)が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。本研究結果はAnnals of Oncology誌に同時掲載されている。 2024年の5年追跡ではロルラチニブ群のPFS中央値は未到達、5年PFS割合は60%であった(ハザード比[HR]:0.19、95%信頼区間[CI]:0.13~0.27)。・試験デザイン:国際共同第III相非盲検無作為化比較試験・対象:未治療のStageIIIB/IVのALK融合遺伝子陽性NSCLC患者(無症状の中枢神経系[CNS]転移は許容)・試験群:ロルラチニブ(100mg/日)・対照群:クリゾチニブ(250mg×2/日)・評価項目:[主要評価項目]盲検下独立中央判定(BICR)によるPFS[副次評価項目]全生存期間(OS)、治験担当医師評価によるPFS、奏効割合、頭蓋内奏効割合、奏効期間、頭蓋内奏効期間、頭蓋内病変進行までの期間、安全性など 主な結果は以下のとおり。・ロルラチニブ群の追跡期間中央値は83.0ヵ月、クリゾチニブ群は77.2ヵ月であった。・ロルラチニブ群のPFS中央値は未到達、クリゾチニブ群は9.1ヵ月で、7年PFS割合はロルラチニブ群55%、クリゾチニブ群は3%であった(HR:0.19、95%CI:0.13~0.26)。・疾患進行の多くは最初の2年間に発生しており、ベースラインと2年PFS割合の差は30%、2年と7年PFS割合の差は15%であった(2年時70%、7年時55%)。・投与開始から2年間PFSイベントがなかった患者に絞った7年PFS割合は79%で、全体評価よりも良好であった。・CNS転移の7年PFS(IC-PFS)割合はロルラチニブ群92%、クリゾチニブ群16%であった(HR:0.06、95%CI:0.03~0.12)。・ベースラインでCNS転移がなかった患者におけるロルラチニブ群の7年IC-PFS割合は96%と全体集団よりもさらに良好であった(HR:0.04、95%CI:0.02~0.12)。・有害事象は高脂血症、浮腫、体重増加、認知機能障害など既知のもので、最も多いのは高脂血症であった。・ロルラチニブ群では34%の患者が減量を行った。減量時期の中央値は25週であった。・26週間以内に減量した群と減量しなかった群を比較してもPFS、IC-PFSとも差は認められなかった(PFS中央値、IC-PFS中央値とも両群未到達)。・早期進行患者と長期奏効患者のベースラインctDNAを比べたところ、早期進行患者では異常遺伝子が多く(10 vs.6)、腫瘍変異負荷も高かった(7.7 vs.5.1)。TP53変異は早期進行患者では50%、長期奏効患者では17%に確認された。 この発表について会場から多くの質問が寄せられている。その中から、OSが示されていないことについては、イベント数が中間解析の評価に必要な数に達していないためであるとMok氏は回答した(評価に必要なイベント数139例に対し、評価時のイベントは123例)。ctDNAによる遺伝子検査の可能性については、現状は一部の患者だが今後さらに遺伝学的情報を調べていく旨を示している。 今回の7年追跡結果から、ロルラチニブによる単剤治療は、進行ALK陽性NSCLCを慢性疾患に変化させる可能性がある、とMok氏は結んだ。

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KRAS G12C陽性NSCLCの1次治療、divarasib+ペムブロリズマブが有望(Krascendo-170)/ASCO2026

 KRAS G12C変異陽性の進行・転移非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療では、免疫チェックポイント阻害薬単剤または化学療法との併用が標準治療として用いられている。しかし、全生存期間中央値は約1.5年であり、アンメットニーズが存在する。KRAS G12C阻害薬としてはソトラシブが臨床応用されているが、2次治療以降での使用が適応となっている。 そこで、1次治療において経口KRAS G12C阻害薬divarasibとペムブロリズマブの併用療法の安全性・有効性を検討する国際共同第Ib/II相試験「Krascendo-170試験」が実施されている。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、本試験の解析結果が報告され、PD-L1≧1%コホート、PD-L1<1%コホートのいずれにおいても良好な奏効が得られ、管理可能な安全性プロファイルが示された。Ferdinandos Skoulidis氏(米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンター)が、本解析結果を報告した。 Krascendo-170試験は、未治療のKRAS G12C変異陽性進行・転移非扁平上皮NSCLC患者を対象とした国際共同第Ib/II相非盲検用量探索・用量拡大試験である。今回は、PD-L1≧1%コホート(コホートA1)におけるdivarasib 400mg 1日1回+ペムブロリズマブ200mg 3週ごと投与の主要解析、PD-L1<1%コホート(コホートA2)における同用量の予備的解析の結果が報告された。主要評価項目は安全性であり、主要な副次評価項目として奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、患者報告アウトカム、薬物動態、推奨用量が評価された。 主な結果は以下のとおり。【PD-L1≧1%コホート】・divarasib 400mg+ペムブロリズマブによる治療を受ける群に59例が組み入れられた。年齢中央値は67歳で、男性の割合は62.7%であった。PD-L1 1~49%が37.3%、≧50%が61.0%であった。追跡期間中央値は12.2ヵ月。・確定ORRは72.9%(CR 10.2%、PR 62.7%)で、DOR中央値は未到達であった。・PFS中央値は19.3ヵ月で、6ヵ月PFS率は83.5%であった。なお、PFSのデータは未成熟であった。【PD-L1<1%コホート】・登録された23例の年齢中央値は72歳で、男性の割合は69.6%であった。追跡期間中央値は3.4ヵ月。・ORRは69.6%(すべてPR)で、初回奏効までの期間中央値は40.5日であった。・PFSデータは未成熟であった。【PD-L1≧1%コホート+PD-L1<1%コホート】・安全性は、PD-L1≧1%コホートおよびPD-L1<1%コホートを併合した安全性解析対象78例で評価された。有害事象は全例に認められ、Grade3以上の有害事象は76.9%、重篤な有害事象は50.0%に発現した。・治療関連有害事象(TRAE)は98.7%に認められ、Grade3/4のTRAEは65.4%、重篤なTRAEは28.2%に発現した。Grade5のTRAEは0例であった。・divarasibの減量に至ったTRAEは52.6%、中断に至ったTRAEは69.2%、試験治療中止に至ったTRAEは12.8%に認められた。・主なTRAE(40%以上に発現)は、下痢(74.4%)、悪心(64.1%)、ALT上昇(52.6%)、AST上昇(48.7%)であった。Grade3/4の下痢、ALT上昇、AST上昇はそれぞれ17.9%、23.1%、17.9%に認められた。 本試験結果について、Skoulidis氏は「KRAS G12C変異陽性の進行NSCLC患者において、1次治療としてのdivarasib+ペムブロリズマブは良好な臨床活性を示した。頻度の高いTRAEは、低Gradeが多く可逆的であり、管理可能であった。なお、有害事象の予防レジメン、有害事象管理アルゴリズム、忍容性に応じた用量調整方法が本試験中に段階的に開発されており、第III相Krascendo-2試験では患者の臨床アウトカムを最適化するために、試験開始時から導入されている」とまとめた。 なお、未治療のKRAS G12C変異陽性の進行・転移NSCLC患者を対象とする国際共同第III相試験「Krascendo-2試験」が進行中であり、KRAS G12C変異陽性のStageIIIA/IIIBの完全切除NSCLC患者を対象として、術後療法におけるdivarasibの有用性を検証する国際共同第III相試験「Krascendo-3試験」が計画されている。

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「神経ブロック」、どう患者に提供するか【非専門医のための緩和ケアTips】第125回

「神経ブロック」、どう患者に提供するか局所麻酔薬や抗炎症薬を注射し、痛みの伝達を遮断する「神経ブロック」。緩和ケア領域でも注目されている治療法ですが、専門とする医師は非常に少なく、地域によってはなかなかアクセスできない症状緩和の方法かもしれません。私の施設では神経ブロックの提供体制を構築してきたので、その経験も含めてお話ししたいと思います。今日の質問私の外来に通っているがん患者さん、がん疼痛が強くなってきました。膵臓がんで、ガイドラインには「神経ブロックが有効」と書かれています。神経ブロック目的で紹介したいのですが、地域の基幹病院では実施されていないようです。神経ブロックの提供体制などを教えてもらえますか?神経ブロックは、疼痛コントロールを改善し、鎮痛薬の副作用や生活機能低下を減らせる可能性があります。その一方で、「どこに頼めばよいかわからない」「適応の見極めが難しい」「紹介手順が整っていない」といったさまざまな要因から、アクセスが難しい地域もある状況です。最初に私の経験を共有します。私が所属する施設は、地域の高度急性期病院・地域がん診療連携拠点病院です。多くのがん患者が集約しており、がん治療および緩和ケアを提供する役割を担っています。しかし、神経ブロックは対応ができず、どうしても必要な患者は他院に紹介したり、対応可能な先生に外部から来てもらったりしていました。ハイボリュームながん拠点病院ですので、神経ブロックを提供する体制が必要だと考えていました。ちょうど、麻酔科出身の医師が緩和ケア病棟の配属になったため、神経ブロックの手技習得を目的に国内留学をしてもらいました。留学後、その医師が中心となり神経ブロックの提供体制が構築されました。さらにペインクリニック科も創設され、現在は神経ブロックを学びたい医師の研修体制を整備する段階になっています。このように、ゼロから体制を構築したわけですが、同様に、神経ブロックの提供には体制構築から始める必要がある施設・地域は多いでしょう。これはややハードルが高いため、ここからは地域の基幹病院が神経ブロックを提供している、という前提で連携の在り方についてお話ししたいと思います。連携に当たり、私が最も重要だと考えるのは、神経ブロックの適応を自分だけで見立てようとせず、早め早めに連携先に相談する、という点です。この理由は「神経ブロックは全身状態が悪化すると実施が難しくなってしまう」ためです。よくあるパターンが「痛みのコントロールがうまくいかず、オピオイドを増量したり鎮痛補助薬を追加したりしている間に全身状態が悪化してしまう」というものです。そして、「確実に適応があるケースを厳選しなければ」「どういった神経ブロックをしてほしいかを明確にしなければ」と考え、紹介元が選別し過ぎることもあります。そもそも非常に専門性が高い治療なので、「まずは相談」が良いと思います。以上を踏まえて、神経ブロックは提供体制と手技を実施できる医師が必要であり、基幹病院を中心に行われる医療なので、自施設で実施が難しい場合は、普段から連携体制をつくることが重要です。神経ブロックを実施する医師へのお願いとしては、「電話での気軽な相談をOKにしてほしい」かつ「相談窓口を明確にしてほしい」という2点です。私も訪問診療をしていたころ、基幹病院へのアクセスの難しさをよく経験しました。これは、病院にいる側にはわかりにくいものです。神経ブロックは難治性がん疼痛で悩む多くのがん患者に重要な手段です。ぜひ、1人でも多くの方に届くよう、提供体制の構築に取り組んでください。今日のTips今日のTipsがん疼痛に有効な神経ブロック、自分の地域の提供体制を確認しよう。

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EGFR L858R陽性NSCLC、エルロチニブ+ラムシルマブvs.オシメルチニブ(REVOL858R/WJOG14420L)/ASCO2026

 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)のうち、L858R変異陽性例はexon19欠失例と比較してEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)への感受性が低く、予後不良である可能性が指摘されている。一方で、エルロチニブ+ラムシルマブの有用性を検討した国際共同第III相試験「RELAY試験」1)では、L858R変異陽性例における全生存期間(OS)中央値が52ヵ月であったことが報告され、EGFR-TKIへのラムシルマブの上乗せによりexon19欠失例と同等の予後が、L858R変異陽性例において得られる可能性が考えられた2)。 そこで、L858R変異陽性例を対象に、エルロチニブ+ラムシルマブ併用療法で治療を開始し、治療中にT790M変異が検出された場合にオシメルチニブへ移行する逐次治療戦略の有用性について、オシメルチニブとの比較により検討する国内第III相試験「REVOL858R試験」が実施された。その結果、エルロチニブ+ラムシルマブ後にオシメルチニブを投与する治療戦略は、初回オシメルチニブ単剤療法と比較して、治療戦略成功期間(TFS:Time to Failure of Strategy)を改善しなかった。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、試験事務局を務めた原武 直紀氏(九州がんセンター 呼吸器腫瘍科)が結果を報告した。試験デザイン:国内第III相無作為化非盲検試験対象:未治療の進行または再発を有するEGFR遺伝子L858R変異陽性NSCLC患者試験群(エルロチニブ+ラムシルマブ群):エルロチニブ(150mg、1日1回)+ラムシルマブ(10mg/kg、2週ごと)→再生検またはリキッドバイオプシーによる遺伝子検査→T790M陽性例ではオシメルチニブ(80mg、1日1回)、T790M陰性例ではプロトコール治療を終了 116例対照群(オシメルチニブ群):オシメルチニブ(80mg、1日1回) 116例評価項目:[主要評価項目]TFS(治療開始からオシメルチニブで病勢進行または死亡まで、もしくはオシメルチニブ導入不可の場合は初回の病勢進行または死亡までの期間)[副次評価項目]OS、無増悪生存期間(PFS)、安全性など 主な結果は以下のとおり。・患者背景は両群でおおむねバランスがとれていた。全体の年齢中央値は73歳、女性の割合は62%であった。ベースライン時に脳転移を有していた割合は29%であった。・主要評価項目であるTFS中央値は、エルロチニブ+ラムシルマブ群16.6ヵ月、オシメルチニブ群14.8ヵ月であり、エルロチニブ+ラムシルマブ群の有意な改善は認められなかった(ハザード比[HR]:1.03、95%信頼区間[CI]:0.78~1.38)。・TFSに関する事前に規定されたサブグループ解析でも、明確な治療効果の差が示される集団はみられなかった。・副次評価項目のOS(HR:0.98、95%CI:0.66~1.45)、PFS(同:1.08、0.81~1.44)も両群間に差はみられなかった。・安全性について、Grade3以上の有害事象は、エルロチニブ+ラムシルマブ群72%、オシメルチニブ群44%に発現し、エルロチニブ+ラムシルマブ群で多かった。治療中止に至った有害事象は、それぞれ36%、21%にみられた。一方で病勢進行による治療中止は、エルロチニブ+ラムシルマブ群で23%にとどまり、オシメルチニブ群では52%であった。・間質性肺疾患(ILD)は、エルロチニブ+ラムシルマブ群2%、オシメルチニブ群10%に認められ、エルロチニブ+ラムシルマブ群のほうが少ない傾向がみられた。・エルロチニブ+ラムシルマブ群でT790M変異の検査が実施された割合は41%で、T790M変異陽性は全体の13%にとどまった。 本結果について、原武氏は「オシメルチニブ群のPFS中央値(14.8ヵ月)は、FLAURA試験3)の報告(14.4ヵ月)と同様であったが、エルロチニブ+ラムシルマブ群のPFS中央値(14.9ヵ月)は、RELAY試験の報告(19.4ヵ月)よりも数値的に短かった」と指摘した。また「EGFR遺伝子L858R変異を有するNSCLCには、アンメットニーズが存在するため、今回のシークエンス治療の長期的なOSへの影響について、長期追跡が進行中である」とまとめた。 また、会場から今後の臨床現場におけるエルロチニブ+ラムシルマブ療法の役割を問われ、原武氏は「本試験はネガティブな結果であったことを考慮すると、EGFR遺伝子L858R変異を有するNSCLCの標準治療は、MARIPOSAレジメン(アミバンタマブ+ラゼルチニブ)もしくはFLAURA2レジメン(オシメルチニブ+化学療法)であると考える。ただし、エルロチニブ+ラムシルマブはILDの発現割合が低かったことを考慮すると、一部の患者でこのレジメンの恩恵を得られる可能性がある。恩恵が得られる患者集団を明らかにするため、追加のサブグループ解析やOSに関する長期追跡が進行中である」と述べた。

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小細胞肺がん脳転移例の2次治療、タルラタマブがCNS進行リスクを低下(DeLLphi-304)/ASCO2026

 小細胞肺がん(SCLC)では脳転移を来す患者が多く、脳転移を有する患者の予後は不良である。しかし、脳転移を有するSCLCの2次治療において、タルラタマブが良好な治療成績を示す可能性がある。プラチナ製剤を含む化学療法後に進行したSCLC患者を対象とした国際共同第III相試験「DeLLphi-304試験」1)において、ベースライン時に脳転移を有する患者のpost-hoc解析が実施された。その結果、タルラタマブは化学療法と比較して、中枢神経系無増悪生存期間(CNS PFS)を延長し、全生存期間(OS)も改善した。本研究結果は、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、Giannis S. Mountzios氏(ギリシャ・Henry Dunant Hospital Center)によって報告された。・試験デザイン:国際共同第III相無作為化非盲検比較試験・対象:プラチナ製剤を含む化学療法±抗PD-1/PD-L1抗体薬による1次治療を受けたSCLC患者(無症候性の脳転移は治療歴を問わず許容)・試験群(タルラタマブ群):タルラタマブ(1日目に1mg、8、15日目に10mgを点滴静注し、以降は2週間間隔で10mgを点滴静注) 254例・対照群(化学療法群):化学療法(トポテカン、アムルビシン、lurbinectedinのいずれか)※ 255例・評価項目:[主要評価項目]OS[主要な副次評価項目]PFS、患者報告アウトカム[副次評価項目]奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、安全性など※:日本はアムルビシン 今回のpost-hoc解析では、ベースラインで脳転移を有する患者を対象に、盲検下独立中央判定(BICR)によるCNS PFS、CNS奏効、CNS病勢コントロール率(CNS DCR)などが評価された。また、ベースライン時の脳転移の有無別にみたOSおよび安全性も評価された。主な結果は以下のとおり。・全体集団において、治験担当医師評価によるCNS PFS中央値は、タルラタマブ群で未到達、化学療法群で7.2ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.54、95%信頼区間[CI]:0.39~0.75)であった。・ベースライン時に脳転移を有する患者は、タルラタマブ群98例、化学療法群99例であった。このうち、ベースライン時および1回以上のベースライン後の脳画像評価を有するCNS Full Analysis Set(CNS FAS)は、タルラタマブ群67例、化学療法群56例であった。・CNS FASにおける年齢中央値はタルラタマブ群64.0歳、化学療法群63.5歳で、男性の割合はそれぞれ75%、70%であった。脳転移に対する前治療として放射線療法または手術を受けていた患者の割合はそれぞれ75%、71%で、10mm以上のCNS病変を有する患者の割合はそれぞれ23.9%、23.2%であった。・CNS FASにおけるBICR評価によるCNS PFS中央値はタルラタマブ群6.5ヵ月、化学療法群4.2ヵ月であり、タルラタマブ群でCNS PFSの延長がみられた(HR:0.40、95%CI:0.24~0.66)。6ヵ月CNS PFS率はそれぞれ53.9%、27.0%であった。・CNS完全奏効(CNS CR)はタルラタマブ群14.9%、化学療法群5.4%に認められた。CNS CR期間中央値はタルラタマブ群未到達、化学療法群3.6ヵ月。・CNS DCRはタルラタマブ群77.6%、化学療法群71.4%に認められた。CNS DCR期間中央値はそれぞれ8.2ヵ月、5.2ヵ月。・ベースライン時に脳転移を有する患者におけるOS中央値はタルラタマブ群13.9ヵ月、化学療法群6.8ヵ月であり、タルラタマブ群でOSの延長がみられた(HR:0.51、95%CI:0.34~0.74)。12ヵ月OS率はそれぞれ51.1%、26.0%であった。・ベースライン時に脳転移を有する患者の安全性解析対象は、タルラタマブ群98例、化学療法群93例であった。・Grade 3以上の有害事象は、タルラタマブ群54.1%、化学療法群87.1%に認められた。治療中断または減量に至った治療関連有害事象(TRAE)はそれぞれ18.4%、54.8%に発現し、中止に至ったTRAEはそれぞれ7.1%、32.3%にみられた。・タルラタマブ投与例において、ベースライン脳転移の有無別にサイトカイン放出症候群(CRS)と免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)の発現割合を比較したところ、CRSは脳転移ありで53.1%、脳転移なしで56.5%にみられた。ICANSはそれぞれ9%、4%であった。 本解析結果について、Mountzios氏は「これらの結果は、脳転移を有するSCLC患者においても、タルラタマブがSCLCの2次治療における標準治療となることを支持するものである」とまとめた。

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小型NSCLC、複雑区域切除の治療成績は?(JCOG0802/WJOG4607L) /ASCO2026

 臨床病期IA期で最大腫瘍径2cm以下の肺野末梢小型非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、区域切除と肺葉切除を比較した無作為化非劣性検証試験「JCOG0802/WJOG4607L試験」のpost-hoc解析の結果、複雑区域切除は単純区域切除と同様に、肺葉切除と比較して全生存期間(OS)改善傾向を示し、呼吸機能の低下も小さかった。一方、局所領域再発リスクは肺葉切除より高かった。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、上垣内 篤氏(広島大学病院 呼吸器外科)が結果を報告した。 JCOG0802/WJOG4607L試験は、臨床病期IA期の肺野末梢小型NSCLC患者(最大腫瘍径2cm以下かつC/T比0.5超)を対象に、OSについて区域切除の肺葉切除に対する非劣性を検証することを目的として実施された。本試験において、区域切除の肺葉切除に対するOSの非劣性が検証されただけでなく、区域切除の優越性も示されたことが報告されている1)。ただし、区域切除のなかでも技術的難度が高い複雑区域切除が、単純区域切除と同様に肺葉切除と比較して、十分な治療効果を示すかは明らかになっていなかった。そこで、区域切除群のうち、両側S6区域、左上区域(S1-3)、舌区域(S4+5)の切除を単純区域切除、その他の区域切除を複雑区域切除と定義して患者を分類し、それぞれの集団を肺葉切除群と比較した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、肺葉切除群554例、複雑区域切除群318例、単純区域切除群234例であった。・手術時間中央値は、肺葉切除群174分、複雑区域切除群216.5分、単純区域切除群182分であり、複雑区域切除群が最も長かった。出血量中央値はそれぞれ44.5mL、55mL、40mLであった。切除断端距離中央値は、それぞれ4.0cm、2.2cm、2.5cmであり、複雑・単純区域切除群で短かった。・全体集団における5年OS率/10年OS率は、肺葉切除群91.1%/79.8%、複雑区域切除群93.7%/83.5%、単純区域切除群95.3%/83.5%であった。肺葉切除群に対するハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)は、複雑区域切除群0.869(0.642~1.176)、単純区域切除群0.858(0.609~1.208)であった。・術後1年時点の1秒量(FEV1)変化率中央値は、肺葉切除群-12.0%、複雑区域切除群-7.9%、単純区域切除群-9.0%であった。肺葉切除群と比較して、複雑区域切除群、単純区域切除群のいずれもFEV1低下が有意に小さかった(それぞれp<0.0001、p=0.0006)。・術後1年時点の努力肺活量(FVC)変化率中央値は、肺葉切除群-10.7%、複雑区域切除群-7.3%、単純区域切除群-7.4%であった。FVCについても、複雑区域切除群、単純区域切除群のいずれも肺葉切除群より低下が有意に小さかった(それぞれp<0.0001、p=0.0001)。・無再発生存期間(RFS)について、5年RFS率/10年RFS率は、肺葉切除群87.9%/78.0%、複雑区域切除群87.4%/76.8%、単純区域切除群88.8%/76.7%であった。肺葉切除群に対するHR(95%CI)は、複雑区域切除群1.034(0.782~1.365)、単純区域切除群1.073(0.790~1.458)であった。・局所領域再発の5年累積発生率/10年累積発生率は、肺葉切除群4.7%/5.7%、複雑区域切除群8.2%/12.3%、単純区域切除群6.9%/10.1%であった。複雑区域切除群(HR:2.124、95%CI:1.327~3.399)、単純区域切除群(同:1.817、1.071~3.083)は肺葉切除群より局所領域再発リスクが高かった。 本解析について、上垣内氏は「肺野末梢小型NSCLCにおいて、複雑区域切除は単純区域切除と同様に、肺葉切除と比較してOSを改善する傾向が示された。複雑区域切除および単純区域切除は、いずれも肺葉切除と比較して呼吸機能の温存に寄与した。一方、局所領域再発リスクが高いことから、複雑区域切除を行う際には、十分な切除マージンを確保するよう細心の注意を払うべきである」とまとめた。

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atypical EGFR変異NSCLC、アミバンタマブ+ラゼルチニブのOS中央値41ヵ月(CHRYSALIS-2)/ASCO2026

 非小細胞肺がん(NSCLC)におけるEGFR遺伝子変異の多くは、exon19欠失またはL858R変異などであるが、G719X、S768I、L861Qなどのatypical変異も一定割合で認められる。atypical EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLCでは、既存のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)の効果が限定的であり、治療選択肢の拡充が求められている。そこで、atypical変異を有するNSCLC患者を対象に、アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法を評価するCHRYSALIS-2試験コホートCにおいて、長期追跡が行われた。その結果、1次治療としてアミバンタマブ+ラゼルチニブによる治療を受けたatypical EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者において、全生存期間(OS)中央値は41.0ヵ月であった。Joel W. Neal氏(米国・スタンフォードがん研究所)が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で報告した。 CHRYSALIS-2試験コホートCの対象患者は、未治療または2ライン以下の治療歴(第3世代EGFR-TKIによる治療歴のある患者は除外)を有するatypical EGFR遺伝子変異(exon20挿入変異、exon19欠失変異、exon21 L858R変異は除外)陽性NSCLC患者であった。対象患者にアミバンタマブ(体重に応じ1,050mgまたは1,400mg、最初の1サイクル目は週1回、2サイクル目以降は隔週)+ラゼルチニブ(240mg、1日1回)を投与し、有効性・安全性を検討した。主要評価項目は治験担当医師評価に基づく奏効率、副次評価項目は奏効期間、無増悪生存期間、OS、安全性などとした。今回は、未治療患者49例におけるOS、後治療、試験治療の継続状況、安全性の長期追跡結果が報告された。  主な結果は以下のとおり。・未治療の49例の年齢中央値は60歳、女性は45%、アジア人は57%であった。主なEGFR遺伝子変異はexon18 G719X(55%)、exon20 S768X(27%)、exon21 L861X(24%)であり、compound変異は35%に認められた。・データカットオフ時点(2025年10月31日)の追跡期間中央値は31.3ヵ月で、49例中10例(20%)が1次治療を継続していた。内訳は、アミバンタマブ+ラゼルチニブの両剤継続(7例)、アミバンタマブのみ継続(2例)、ラゼルチニブのみ継続(1例)であった。・OS中央値は41.0ヵ月で、36ヵ月OS率は55%であった。・1次治療の治療期間中央値は13.3ヵ月(範囲:0.1ヵ月未満~53.2ヵ月)であり、未治療患者の39%が2年を超えて治療を継続した。・病勢進行により1次治療を中止した患者のうち、71%(20/28例)が後治療を受けた。後治療で最も多かったのはプラチナ製剤を含む化学療法ベースのレジメンであった(55%)。TKIは30%、その他の治療は15%であった。・今回の結果の比較として、Flatiron Health/Foundation Medicine Clinico-Genomic Databaseを用いたリアルワールドのatypical EGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者69例との記述的比較も提示された。リアルワールド集団のOS中央値は15.2ヵ月であり、アミバンタマブ+ラゼルチニブの41.0ヵ月と比較して短かった。・安全性について、有害事象の多くがEGFR阻害、MET阻害に関連するもの、注入に伴う反応(IRR)であり、Grade 1または2が多かった。なお、本試験は皮下投与製剤の承認前、皮膚障害やIRRの予防レジメンの開発前に行われたため、これらの予防は行われていなかった。 本結果についてNeal氏は「未治療のatypical EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者に対するアミバンタマブ+ラゼルチニブ併用療法は、OS中央値が約3.5年という臨床的に意義のある結果を示した。患者背景、ベースライン時の遺伝子変異、疾患特性にかかわらず持続的な奏効が認められた。長期の追跡においても、安全性プロファイルはアミバンタマブ静注+ラゼルチニブの既報と同様であり、新たな安全性シグナルは認められなかった」とまとめた。

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StageIAのHER2+乳がん、術後カペシタビン+トラスツズマブで5年iDFS率97.8%(IRIS-A)/ASCO2026

 StageIAのHER2陽性(HER2+)乳がんにおいて、カペシタビンとトラスツズマブによる術後療法により97.8%という優れた5年無浸潤疾患生存(iDFS)率が得られ、治療継続に影響を及ぼす有害事象は認められなかったことがIRIS-A試験で示された。中国・Fudan University Shanghai Cancer CenterのRuo-Xi Wang氏らが米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。 IRIS試験シリーズは、早期HER2+乳がんにおける静脈内化学療法を行わない術後療法のde-escalationを検討する単群第II相試験として設計された4つの試験で、IRIS-A試験はカペシタビン6サイクルとトラスツズマブ1年間の併用を検討。・対象:StageIA(T1N0)のHER2+乳がん(HR陰性の場合はT≦2cm、HR陽性の場合は1cm<T≦2cm)・介入:カペシタビン(1,000mg/m2を1日2回、2週間、3週ごと)+トラスツズマブ(8mg/kg→6mg/kg、3週ごと)を6サイクル実施後、トラスツズマブ(6mg/kg、3週ごと)を11サイクル・主要評価項目:iDFS 主な結果は以下のとおり。・2020年5月~2021年5月に187例が登録され、追跡期間中央値は66ヵ月(範囲:60~72)であった。T1micが56.1%、T1aが24.1%、T1bが4.3%、T1cが15.5%で、87.2%がHR陰性であった。・iDFSイベントは4例に発生し、うち2例は局所もしくは領域再発、2例は対側乳がんであった。遠隔再発例や死亡例はなく、3例がDCIS(非浸潤性乳管がん)、5例が乳がん以外の原発がん(甲状腺がん、肺がん)を発症した。・5年iDFS率は97.8%(95%信頼区間:94.3~99.1)、5年無再発生存率は98.9%(同:95.7~99.7)であった。・5例(2.7%)にGrade3の有害事象が認められたが、Grade4/5は発現しなかった。最も頻度の高かった有害事象は手足症候群(46.5%)で、1例がGrade3だった。心臓関連の有害事象の発現は0.5%で、中止や中断に至った有害事象はなかった。 Wang氏は、本試験の限界として単群試験でありサンプルサイズが比較的小さいこと、T1micおよびT1aの患者割合が比較的高く治療が必要かどうかについては議論の余地があることを挙げつつ、「本試験は、腫瘍が小さくリンパ節転移のないHER2+乳がんにトラスツズマブと経口化学療法を併用した最初の臨床試験である。カペシタビン+トラスツズマブは標準治療に匹敵する有効性と毒性の軽減を併せ持つ選択肢となる」とまとめた。

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PD-L1陽性NSCLC、sac-TMT+ペムブロリズマブがPFS改善(OptiTROP-Lung05)/ASCO2026

 PD-L1陽性非小細胞肺がん(NSCLC)において、TROP2を標的とする抗体薬物複合体(ADC)sacituzumab tirumotecan(sac-TMT)とペムブロリズマブの併用療法は、ペムブロリズマブ単剤と比較して無増悪生存期間(PFS)を改善した。海外第III相試験「OptiTROP-Lung05試験」の結果を、Caicun Zhou氏(中国・Shanghai East Hospital)が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。本研究結果は、Lancet誌オンライン版2026年5月29日号に同時掲載された1)。・試験デザイン:海外第III相無作為化非盲検試験(中国のみで実施)・対象:未治療の局所進行または転移を有するStageIIIB~IVのNSCLC患者で、PD-L1 TPS 1%以上の患者(EGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性)・試験群(sac-TMT群):sac-TMT(4mg/kg、2週ごと)+ペムブロリズマブ(400mg、6週ごと、18サイクルまで)208例・対照群(ペムブロリズマブ群):ペムブロリズマブ(同上)205例・評価項目:[主要評価項目]RECIST v1.1に基づく盲検下独立中央判定(BICR)によるPFS[主要な副次評価項目]全生存期間(OS)[副次評価項目]治験担当医師評価によるPFS、奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、奏効期間(DOR)、安全性など  主な結果は以下のとおり。・患者背景は両群でおおむねバランスがとれていた。年齢中央値はsac-TMT群64歳、ペムブロリズマブ群65歳で、65歳以上はそれぞれ48.6%、52.7%であった。男性の割合はそれぞれ79.8%、84.9%、ECOG PS 1はそれぞれ84.6%、84.4%であった。・データカットオフ時点(2025年9月29日)で治療を継続していた患者の割合は、sac-TMT群63.5%、ペムブロリズマブ群33.2%であった。・主要評価項目であるBICRによるPFSは、sac-TMT群で有意に改善した。BICRによるPFS中央値は、sac-TMT群が未到達、ペムブロリズマブ群で5.7ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.35、95%CI:0.26~0.47、p<0.0001)。12ヵ月PFS率は、それぞれ62.4%、29.0%であった。・PD-L1 TPS別、組織型別にみたBICRによるPFS中央値は以下のとおり(sac-TMT群vs.ペムブロリズマブ群)。<TPS 50%以上>未到達vs.9.5ヵ月(HR:0.47、95%CI:0.29~0.77)<TPS 1~49%>未到達vs.4.3ヵ月(HR:0.28、95%CI:0.19~0.41)<非扁平上皮>未到達vs.6.6ヵ月(HR:0.28、95%CI:0.18~0.43)<扁平上皮>未到達vs.5.5ヵ月(HR:0.44、95%CI:0.29~0.66)・OSは解析時点で未成熟であったが、sac-TMT群で良好な傾向が認められた。ORR、DORもsac-TMT群が良好であった。詳細は以下のとおり(sac-TMT群vs.ペムブロリズマブ群)。<OS中央値>未到達vs.14.5ヵ月(HR:0.55、95%CI:0.36~0.85)<ORR>70.2%vs.42.0%<ORR(PD-L1 TPS 50%以上)>80.7%vs.60.5%<ORR(PD-L1 TPS 1~49%)>63.2%vs.30.1%<12ヵ月DOR率>77.7%vs.59.4%(HR:0.47、95%CI:0.27~0.82)・試験治療下における有害事象(TEAE)はsac-TMT群99.5%、ペムブロリズマブ群87.3%に認められた。Grade3以上のTEAEはそれぞれ55.3%、31.4%であり、sac-TMT群で多かった。・重篤なTEAEはsac-TMT群38.9%、ペムブロリズマブ群28.9%に認められた。死亡に至ったTEAEはそれぞれ2.4%、6.4%に認められたが、sac-TMTに起因すると判断された治療関連死亡は認められなかった。・sac-TMTに関する、とくに注目すべき有害事象として、貧血87.0%、好中球数減少45.2%、口内炎44.2%、眼表面毒性14.4%、注入に伴う反応5.8%が認められた。Grade3以上では、好中球数減少19.2%、貧血9.1%、口内炎6.3%であった。 本試験結果についてZhou氏は「EGFR遺伝子変異やALK遺伝子異常のないPD-L1陽性進行NSCLCの1次治療において、sac-TMTとペムブロリズマブの併用療法が新たな治療選択肢となる可能性を支持するものである」とまとめた。

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RET融合遺伝子陽性NSCLC、セルペルカチニブによるアジュバント療法でEFS改善(LIBRETTO-432)/ASCO2026

 RET融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、選択的RET阻害薬セルペルカチニブは進行・転移例で有効性が示されている。一方で、早期・局所進行NSCLCに対するアジュバント療法としての有効性と安全性は明らかになっていない。そこで、StageIB~IIIAのRET融合遺伝子陽性NSCLC患者を対象に、アジュバント療法としてのセルペルカチニブの有用性を検証する国際共同第III相試験「LIBRETTO-432試験」が実施された。その結果、セルペルカチニブはプラセボと比較して無イベント生存期間(EFS)を有意に改善することが示された。Jonathan W. Goldman氏(米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校)が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。なお、本研究結果はNEJM誌オンライン版2026年5月31日号に同時掲載された1)。・試験デザイン:国際共同第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験・対象:StageIB~IIIAのRET融合遺伝子陽性NSCLC患者で、根治目的の局所治療(手術または放射線療法)後に再発・進行のない患者151例(補助化学療法は許容)・試験群(セルペルカチニブ群):セルペルカチニブ(体重50kg以上では160mg 1日2回、50kg未満では120mg 1日2回)を最長3年 75例・対照群(プラセボ群):プラセボを最長3年(再発・病勢進行時はクロスオーバーを許容) 76例・評価項目:[主要評価項目]治験担当医師評価によるEFS(StageII~IIIA)[副次評価項目]治験担当医師評価によるEFS(StageIB~IIIAの全体集団)、盲検下独立中央判定(BICR)によるEFS、全生存期間(OS)、安全性など 主な結果は以下のとおり。・主要解析集団は、StageII/IIIAの患者109例(セルペルカチニブ群54例、プラセボ群55例)であった。・主要解析集団の患者背景として、女性(セルペルカチニブ群63.0%、プラセボ群54.5%)、東アジア(それぞれ57.4%、56.4%)、非喫煙者(それぞれ68.5%、69.1%)が多かった。ほぼ全例が手術を受け(それぞれ100%、98.2%)、90%超がアジュバント療法として全身療法を受けていた(それぞれ92.6%、90.9%)。・主要解析集団における治験担当医師評価による2年EFS率は、セルペルカチニブ群91.5%、プラセボ群61.1%であり、セルペルカチニブ群が有意に改善した(ハザード比[HR]:0.172、95%信頼区間[CI]:0.058~0.509、p=0.0003)。・全体集団においても、治験担当医師評価によるEFSはセルペルカチニブ群で有意に改善した(2年EFS率:93.8%vs.69.6%、HR:0.165、95%CI:0.056~0.485、p=0.0002)。・主要解析集団の治験担当医師評価によるEFSに関するサブグループ解析では、症例数およびイベント数が少ないため解釈には注意が必要であるものの、ほとんどのサブグループで、セルペルカチニブ群で良好な傾向がみられた。・主要解析集団のプラセボ群のうち、16例(29.1%)がセルペルカチニブへクロスオーバーした。・OSデータは未成熟であった。データカットオフ時点で死亡は3例報告され、いずれもセルペルカチニブへクロスオーバーしたプラセボ群の患者であった。・全体集団における安全性について、Grade3以上の有害事象はセルペルカチニブ群66.7%、プラセボ群23.7%に認められた。治療中止に至った有害事象はそれぞれ17.3%、1.3%に認められた。中断・減量に至ったのはそれぞれ88.0%、46.1%であった。・セルペルカチニブ群でとくに多く認められた有害事象(セルペルカチニブ群の50%以上に発現)はALT上昇(セルペルカチニブ群62.7%、プラセボ群18.4%)、AST上昇(60.0%、15.8%)であった。セルペルカチニブのとくに注目すべき有害事象では、過敏症(6.7%、0%)、QT延長(9.3%、1.3%)が報告された。 本研究結果についてGoldman氏は、セルペルカチニブのベネフィットの持続性や、再発様式、中枢神経系の保護作用、クロスオーバーの影響を評価するためには、より長期の追跡が必要であることを指摘しつつ「早期RET融合遺伝子陽性NSCLCにおけるアジュバント療法として、セルペルカチニブは新たな標準治療の1つとなることを支持するものである」とまとめた。

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日本のがん死亡率低下も、大腸がん・膵がん・子宮頸がんは依然高水準

 日本では全がんの年齢調整死亡率(ASR)が着実に低下している一方で、大腸がん、膵がん、子宮頸がんなど一部のがん種では依然として国際的に高い死亡率が続いていることが明らかになった。胃がんと肝がんでは大幅な改善が認められたものの、予防や検診による死亡率低下が期待されるがん種において十分な成果が得られていない実態が浮き彫りとなった。国立がん研究センターの片野田 耕太氏らによる本研究の結果はJapanese Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年3月5日号に掲載された。 研究では、国際がん研究機関(IARC)のGlobal Cancer Observatoryデータベースおよび各国の人口動態統計を用い、日本、韓国、米国、英国、カナダ、オーストラリアなどの高所得国における1980~2024年のがん死亡率の推移を比較した。解析対象は全がんに加え、胃がん、大腸がん、肝がん、膵がん、肺がん、乳がん、前立腺がん、子宮頸がん、子宮体がんだった。肝がん・胃がんは日本の成功事例 歴史的に日本で死亡率が高かった胃がんと肝がんについては、長期的に大幅な減少がみられ、欧米諸国との国際格差は大幅に縮小した。とくに女性の肝がん死亡率については、日本が欧米諸国を下回る水準にまで低下した。著者らはこの背景として、B型・C型肝炎ウイルス検査の全国的な実施、妊婦へのHBs抗原検査、さらには直接作用型抗ウイルス薬(DAA)の普及といった一連の肝炎対策が有効に機能したと考えられ、WHOが掲げる2030年までのC型肝炎排除目標に向け、国際的なモデルケースになり得る、としている。 一方、胃がんも日本における死亡率は低下し続けているものの、韓国の減少速度には及ばなかった。日本ではヘリコバクター・ピロリ除菌の保険適用拡大など1次予防が進む一方、韓国では内視鏡検診を中心とした2次予防が強力に推進されている。また、韓国では国家健康保険制度により検診データが一元管理されているのに対し、日本では職域検診の精度管理やデータ統合に課題が残ることが示唆された。大腸がん・膵がん・子宮頸がんは深刻な高水準 大腸がん死亡率は1980年代には欧米のほうが高かったが、その後減少が進んだ。これに対し日本では明確な低下傾向がみられず、近年では比較対象国の中でも高い水準となっている。韓国も近年減少傾向に転じており、日本との差が広がっている。 膵がんは、日本において男女とも死亡率の上昇が続いており、国際的にみても高い水準が際立っている。早期発見が困難で予後不良な疾患であるが、喫煙や2型糖尿病が重要なリスク因子であり、禁煙や糖尿病管理といった1次予防の重要性が改めて示された。 子宮頸がんにおいても、日本の相対的な立ち位置は悪化した。欧米諸国や韓国では死亡率が大幅に減少した一方、日本では高止まりが続いている。HPVワクチンの積極的勧奨の中止と再開の経緯もあって接種率はいまだ不十分であり、ワクチン接種と検診の双方を速やかに強化する必要性が示された。乳がん・肺がんでも改善が緩やか 女性の乳がん死亡率は欧米では着実に低下している一方、日本では増加傾向が続き、差は縮小している。男性の肺がんでも欧米に比べて死亡率低下が緩やかであり、近年では日本の死亡率が欧米を上回る状況となっている。一部のがんでは予防を強化する必要性 本研究により、日本の全がんのASRは他国と同様に引き続き低下していることが示された。とくに、かつて日本の死亡率の高さの要因となっていた胃がん、肝がんで持続的な低下がみられ、欧米諸国との差は縮小し、女性の肝がんでみられるように一部では逆転している。一方で、日本は大腸がん、膵がん、および子宮頸がんにおいて依然として最も高い死亡率を示している。女性の乳がんおよび男性の肺がんでは、日本における低下の遅れ、あるいは継続的な増加により、死亡率が欧米諸国の水準に近づいている。これらのがんの多くでは、1次予防および2次予防の方法が確立されており、胃がん、肝がんで達成された死亡率低下を再現するために、予防対策を強化する必要性が示唆される。

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ASCO2026スタート!注目演題を集めた特設サイトオープン

 5月29日~6月2日(現地時間)、世界最大の腫瘍学会であるASCO2026(米国臨床腫瘍学会年次総会)が、米国・シカゴとオンラインのハイブリッド形式で開催される。 ケアネットが運営する、オンコロジーを中心とした医療情報キュレーションサイト「Doctors'Picks」(医師会員限定)では、ASCO 2026のスタートに合わせて、7,000を超える演題の中から、複数のエキスパートが専門分野の注目演題をピックアップした特設サイトをオープンした。 「ASCO2026特設サイト」では、「肺がん」「消化器がん」「乳がん」「泌尿器がん」のカテゴリに分け、エキスパートのコメントとともに、ASCO視聴サイトの該当演題へのリンクを掲載している。 エキスパートが選定した、がん種別の注目演題の一部は以下のとおり。このほかにも多くのユーザーが注目すべき演題を紹介している。【肺がん】山口 央氏(埼玉医科大学国際医療センター 呼吸器内科)によるまとめ水柿 秀紀氏(北海道がんセンター 呼吸器内科)によるまとめ【消化器がん】砂川 優氏(聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学講座)によるまとめ中村 将人氏(相澤病院 がん集学治療センター 腫瘍内科)によるまとめ【乳がん】寺田 満雄氏(名古屋市立大学 乳腺外科)によるまとめ【泌尿器がん】三好 康秀氏(足柄上病院 泌尿器科)によるまとめ―――――――――――――――――――Doctors’Picks ASCO2026 特設サイト――――――――――――――――――― 学会終了後は、聴講レポートやまとめ記事なども続々とアップしていく予定である。

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肺がん診療ガイドライン2025押さえておきたい3つのポイント【DtoD ラヂオ ここが聞きたい!肺がん診療Up to Date】第11回

第11回:肺がん診療ガイドライン2025押さえておきたい3つのポイントパーソナリティ日本鋼管病院 田中 希宇人 氏ゲスト岡山大学病院 二宮 貴一朗 氏※番組冒頭に1分ほどDoctors'PicksのCMが流れます参考1)日本肺癌学会 肺癌診療ガイドライン2025(オンライン版)関連サイト専門医が厳選した、肺がん論文・ニュース「Doctors'Picks」(医師限定サイト)講師紹介

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家族の介護疲れをケアする【非専門医のための緩和ケアTips】第124回

家族の介護疲れをケアする高齢化が進む日本で、介護の問題は非常に重要です。在宅緩和ケアの実践でも、患者の症状緩和だけでなく、家族の介護負担をどのようにケアするかという問題によく遭遇します。緩和ケア医の立場からは、どのような支援ができるのでしょうか?今日の質問先日、訪問診療を担当している患者が入院したのですが、症状悪化というよりは家族の介護疲れが理由で入院となってしまい、在宅医としてやや不全感がありました。もともと、家族としては在宅療養にあまり前向きでなかった中で、本人が強く自宅療養を希望したという経緯もあります。何かできたことがあったのでしょうか?まず、患者本人がどのように感じているかはこの文面からはわかりませんが、家族が在宅療養に前向きでなかった中で、少しでも自宅療養の時間を持てたことは、医療者としての役割を果たせたのではと思います。そのうえで、私自身が感じたことや取り組んでいる工夫について述べます。まず、「介護疲れ」とは家族の性格や覚悟の問題ではなく、シンプルに「負担が許容量を超えた状態」だと理解しましょう。そして許容量はそれぞれの家族、ご家庭で異なります。ある家族にとっては乗り越えられたことも、ある家族にとっては対応が難しいと感じることもよく経験します。ですので、事前に家族の状況を把握し、在宅療養という(多くの場合は)未経験のことへの対応力をアセスメントしておくことが大切です。アセスメントをしたうえで、懸念される事項に対して準備できることや必要な支援を整理します。その中で最も一般的なのは、介護保険の申請と介護保険サービスの活用でしょう。介護保険については皆さんも日々対応されているでしょうが、私が医師として行っている工夫を紹介します。それは、不安や負担に感じていることを傾聴したうえで、「家族だけで対応しなくてもいいんですよ」と自分の言葉で明確に伝える、というものです。介護経験のない家族は、それぞれが持つ介護の「イメージ」の中で不安が増幅しています。もちろん、介護負担を心配して在宅療養を選択しなくてもよいわけですが、極端かつ誤ったイメージだけで選択肢を狭めてしまうのは残念です。なので「心配はごもっともだと思います。皆さん、同じように心配されると思って聞いていました。ただ、もし、『本当は自宅で過ごさせてあげたいけど、介護が心配』ということであれば、私もいろいろなご家族と同じような相談をしてきた経験から、少しご説明させていただいてもよいですか?」と話します。医療、介護の注意点と見通しをお伝えしたうえで、「しっかり準備をしたら、大変なときはあったけれど、思ったよりも負担は少なかった、と振り返るご家族もいました。よろしければ、より詳しい介護のプロからのお話も聞いてみませんか?」とお話しして、ケアマネジャーや退院支援スタッフにつなぎます。緩和ケアに関わっていると、各職種の担う役割はとても専門性が高いことを実感します。私自身ができることはごく一部であり、各職種の専門性を患者と家族に還元できるようにすることが、緩和ケア医を含めた医師の役割なのだと感じます。今日のTips今日のTips介護は家族にとって切実な問題。家族の状況のアセスメントを介護職と一緒に取り組みましょう。

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ICIとの併用でOSが延長、肺がん治療の新戦略「TTフィールド」の可能性/ノボキュア

 ノボキュアは2026年4月にメディアラウンドテーブル「進行期肺がん治療の新潮流」を開催した。同イベントでは近畿大学医学部内科学腫瘍内科の林 秀敏氏と同社の代表取締役である小谷 秀仁氏が登壇。2026年3月に保険収載された非小細胞肺がん(NSCLC)の腫瘍治療電場(TTフィールド)「オプチューンルア」について、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)との併用効果などを解説した。TTフィールドの抗腫瘍効果 TTフィールドは、電場をがん治療に応用した新たな治療モダリティである。肺がんに対しては150kHzの交流電場を体内に形成することで、直接および間接作用で抗腫瘍効果を発揮する。 直接作用として明らかになっているのは有糸分裂阻害である。交流電場によって細胞分裂に必要な紡錘体形成が妨げられ、がん細胞がアポトーシスへと誘導される。交流電場によって免疫原性細胞死が誘導されて抗腫瘍免疫が惹起されることで間接作用として抗腫瘍活性が発揮される。この結果、がん免疫療法がより有効に機能する状態が整えられる。 腫瘍細胞と正常細胞では電場の最適周波数が異なること、急速に分裂する腫瘍細胞に対して選択的に作用する特性から、TTフィールドは正常細胞への影響が少ないとされる。肺がんにおけるTTフィールドへの期待 日本における肺がんの罹患数は全がん種の中で2位、死亡数は最多である。新薬の登場で改善しつつあるが、肺がんの生命予後はいまだに厳しい。とくに2次治療以降の有効な選択肢は少ない。 こうした背景のもと、プラチナベース化学療法で進行した再発・進行NSCLCを対象に、国際多施設共同無作為化試験LUNARが実施された。 同試験の結果、全体集団においてオプチューンルア+標準療法(治験責任医師選択のICIまたはドセタキセル)群の全生存期間(OS)中央値は13.2ヵ月、標準療法群は9.9ヵ月と、統計学的に有意な延長が示され、主要評価項目を達成した(ハザード比:0.74、95%信頼区間:0.56〜0.98、p=0.035)。特筆すべきはICIとの併用サブグループである。対照群であるICI単独群のOS中央値10.8ヵ月に対し、オプチューンルア+ICI群では19.0ヵ月を示し、8.2ヵ月の延長が認められた1)。TTフィールドが腫瘍免疫を活性化することでICIの有効性をさらに高める可能性が示唆される結果となった。 オプチューンルアの対象となるドライバー遺伝子陰性NSCLCにおいても、ICIによる2次治療の効果は限られている。林氏は「ICIをいかに効きやすくするかは、われわれに課せられた重要な使命であり、TTフィールドはその1つの答えになり得る」と期待を語った。実臨床での活用とサポート体制 オプチューンルアによる治療は在宅で実施する。胸部の前後を挟み4枚のアレイを貼付するという単純なものである。 LUNAR試験における主な有害事象はアレイ貼付部位の皮膚炎(大半がGrade1〜2)であり、保湿やスキンケアなどのシンプルな対応が有効である。 臨床効果の発現は長時間貼付することで、より発揮され、18時間以上の使用が推奨されている。 ノボキュアでは医療者、患者のサポート体制を整えている。MDR(Medical Device Representative)が医療機関向けに情報提供・適正使用推進を担い、DSS(Device Support Specialist)は機器の取り扱いトレーニングなどを担う。在宅療法という特性上、24時間365日のコールセンターでサポートする。アレイには着用時間を記録する温度センサーが内蔵されており、患者の使用データをDSSが担当の医療者に毎月フィードバックする。 治験を行なった林氏は「治療を頑張りたいという患者さんが多い。患者さん自身が治療に関与できる点がモチベーションにもつながっているのではないか」と語った。 TTフィールド療法は従来の薬物治療とは一線を画す新たなモダリティとして、またICIの有効性を底上げする治療戦略として、再発・進行NSCLCにおける新たな潮流となることが期待される。

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喘鳴をみたら喘息?【喘息・COPDのここが知りたい!】第1回

皆さま、こんにちは。神奈川県川崎市にあります日本鋼管病院という地域の総合病院で呼吸器内科医として働いています田中 希宇人(たなか きゅうと)と申します。ネット上では「キュート先生」の名前で医療情報発信を行っています。川崎南部地域は肺がん・COPD・喘息など、呼吸器疾患の患者さんが多く、呼吸器の症状で困っている方を10年以上診療してきています。喘息・COPDのガイドラインはしっかり策定されておりますが、すべての患者さんがガイドラインに当てはまるわけではありません。本連載では、それらのガイドラインの隙間を埋めるような実臨床で役立つ内容、悩む状況などについて一緒に考えていきたいと思います。ぜひご意見やご感想もお寄せいただけますと幸いです。喘鳴をみたら喘息?はじめに:その喘鳴をどう診ますか?日常診療において、患者さんが「ゼーゼーする」「ヒューヒューいう」と訴えて来院された際、真っ先に頭に浮かぶのは「喘息」ではないでしょうか。実際に喘息は非常に頻度の高い疾患であり、その症状の1つに「喘鳴(ぜんめい)」があります。喘鳴とは、気道が狭くなることで「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」といった異常な呼吸音が連続的に発生する状態を指します。この音は、狭くなった気道を空気が無理に通過する際に生じる振動によるものです。喘鳴は、聴診器を使わなくても聞こえることもあります。息を吸う時に聞かれる「吸気性喘鳴」と吐く時に聞かれる「呼気性喘鳴」があります。音が聞こえるタイミングや、気道のどの部分が狭くなっているかで病気を推測できる場合があります。しかし「All that wheezes is not asthma(喘鳴がすべて喘息とは限らない)」1,2)という言葉があります。ガイドラインには「喘息の治療法」については詳しく書いてありますが、「この喘鳴が本当に喘息なのか」という診断や鑑別プロセスについては、多くを語ってくれません。ましてや、目の前の患者さんが「喘息なのか」については教えてくれません。本連載では、ガイドラインの行間に隠れた、実臨床での「診療のコツ」をお伝えしていきたいと考えています。第1回は多くの先生方が最も迷いやすく、かつ見逃してはならない「喘鳴の鑑別」について深掘りしていきます。喘鳴の「音」を解剖する:stridorとwheeze聴診器を当てて何か「音がする」だけで満足してはいけません。その異常な音が「いつ」「どこで」聞こえるかが、診断の最大のヒントになります。外来診療では長い時間がとれないため、患者の頸部で聴診します。深呼吸で、呼気は勢いよく最後の最後まで吐ききってもらいます。典型的な喘息の喘鳴は、呼気終末に聴取されます。喘鳴が聞かれる場合に、まず重要なのは音が吸気時(息を吸うとき)に強いのか、呼気時(吐くとき)に強いのかという点です。呼気性喘鳴(wheeze)主に末梢気道が狭窄しているサインです。喘息やCOPDの典型的な音です。吸気性喘鳴(stridor)主に上気道・中枢気道の閉塞を示唆します。喉頭浮腫、声帯機能不全、異物、気管腫瘍などが疑われます。もし吸気時に強い「ヒュー」という音が聞こえたなら、それは喘息の増悪ではなく「上気道の緊急事態」かもしれません。この見極め一つで対応が劇的に変わります。次に、聞かれる音がmonophonic(単音性)なのか、polyphonic(多音性)かということがわかると、さらに病気が絞られます。monophonic聴診してどこの部位で聞いても同じ高さの「ピー」という音が聞こえる状態。これは、特定の太い気道が1点で狭まっている、腫瘍や異物などの病態の可能性を考えます。polyphonic胸のあちこちで異なる高さの音が混ざって聞こえる状態。これは喘息のように、肺全体であちこちの気道が狭くなっている病態を示します。喘息と間違えやすい3つの病態咳・息切れ・喘鳴などの症状があると「喘息」が疑われ、呼吸器外来を受診することが多いです。そこで気を付けなければいけない、喘息と間違えやすい代表的な3つの疾患を紹介しましょう。(1)心不全最も頻度が高く、かつ命にかかわるのが心不全です。左心不全による肺水腫で気管支粘膜が浮腫を起こすと、喘息そっくりの喘鳴が聴取されます。見分けるポイントがいくつかあります。喘息の喘鳴は「夜間・早朝」に強く認められますが、心不全は「横になる時(臥位)」に症状が悪化します。また、心不全徴候であるIII音の聴取、下腿浮腫や頸静脈怒張の有無、X線で心拡大やバタフライシャドウ、採血でBNP高値などをあわせて確認します。喘息の既往がある高齢者が「最近ゼーゼーがひどい」と受診した場合、じつは心不全がベースにあるケースは珍しくありません。喘息とうっ血性心不全が合併していることがあり、私も気管支拡張薬、ステロイド、利尿薬、降圧薬を同時に投与したことがあります。(2)声帯機能不全(VCD)喘息と考えて吸入ステロイドや気管支拡張薬など各種吸入薬を使ってもまったく症状が改善しない「難治性喘息」の中に紛れ込んでいるのが、声帯機能不全(Vocal Cord Dysfunction:VCD)です。本来、息を吸うときに開くはずの声帯が上手に開かない病態です。VCDによる喘鳴が最も強く聞こえるのは「胸」ではなく「首」です。また、喘息増悪(発作)時にはSpO2が低下することが多いですが、VCDでは正常に保たれていることが多いのも特徴です。「吸入薬が効かない」と訴える方や、心理的ストレスを抱える方では、VCDの可能性を考え耳鼻科医に診察してもらうことも重要です。(3)中枢気道病変(腫瘍・異物)ときどき呼吸器外来で診るのが、肺がんや気管支結核、あるいは高齢者の誤嚥による異物などが原因の喘鳴です。肺がん・気管支がんなどの悪性腫瘍、異物などによる物理的閉塞による喘鳴は「片側だけ」「ある特定の部位だけ」で聞こえます。喘鳴は全肺野で聞かれるはず、という思い込みを捨て、左右の胸の音を丁寧に聞き比べるとわかることがあります。また、喘息増悪で聞かれる喘鳴は、比較的急な経過で聴取されますが、悪性腫瘍が原因の場合には徐々に症状が強くなることが特徴です。喫煙歴のある高齢者の喘鳴で安易に「喘息やCOPDが原因」と決めつけるのは危険です。X線やCTでの精査を躊躇してはいけません。喘鳴を正しく見極めるためのコツ喘鳴が聴取される患者さんで喘息か他疾患の病態かで迷ったとき、実際の医療現場で行っているいくつかのコツを紹介しましょう。(1)SABA(短時間作用性β2刺激薬)に対する反応をみるまず比較的簡単にできるのが、喘息増悪に準じてメプチンなどのSABAをネブライザーで吸入させ、その場で喘鳴が消失あるいは軽減するかを確認することです。これは、非常に有用な診断的治療になります。喘息であれば反応が良いはずですが、心不全や腫瘍による気道の物理的狭窄では反応が乏しいことがわかります。(2)「いつもの喘鳴」との違いを聞いてみる喘息増悪を繰り返す患者さんが一番自分の状態をわかっています。しかし、喘息患者さんでも別の病気を合併することがあります。「今回の症状は、今までの喘息発作と同じ感じですか?」という一言が、別の病気を見つけるカギになることがあります。患者さんが感じる「今回はなんか違う、息が吸い込みにくい感じがする」といった症状には注意が必要です。(3)喘鳴の起こり方を探る喘息の増悪は何かをきっかけに発作的に起こりますが、COPDや心不全の増悪は、動いたときの息切れが先行し、徐々に症状が悪化することが多いです。そのようなきっかけ、安静時の喘鳴なのか労作時の喘鳴なのか、など喘鳴の起こり方を探ってみましょう。おわりに:診断の「質」が治療の「質」を決める喘息治療の進歩により、多くの患者さんが発作を経験せずに平穏に過ごせるようになりました。喘息死も私が研修医だった20年前に比べるとだいぶ減りました。しかし、その一方で咳・息切れ・喘鳴のような症状がある場合に、「とりあえず喘息として吸入薬を出す」ことが、本来見つけるべき他の疾患を見逃すリスクを生んでいる側面もあります。「喘鳴=喘息」という思考をいったんやめて、聴診器から聞こえる音の正体を疑ってみる姿勢が第一歩です。正しい診断が下されれば、正しい治療につながります。そこで既存のガイドラインがさらに活きてくるものと考えています。 1) Jackson C. BMQ. 1865;16:86 2) Kaminsky DA. Chest. 2015;147:284-286.

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中性脂肪、がんリスクマーカーに?~日本の全身がん検査プログラム

 京都府立医科大学の手良向 聡氏らが行った後ろ向き観察研究から、ベースラインの血清トリグリセライド(TG)が、将来のがん発症リスクを予測する高感度なバイオマーカーとなる可能性が示唆された。Health Science Reports誌2026年3月29日号掲載の報告。 日本において、メタボリックシンドローム(Mets)併存患者のがん死亡率は年々増加しており、これらの患者のがんの早期発見が喫緊の課題となっている。近年、Metsの構成要素が活性酸素種(ROS)の生成、ホルモン産生の変化などを通じて、がん発生を促進する可能性が指摘されている。 そこで研究者らはがんの発症とさまざまな危険因子との関連性を調べるため、2009年11月~2019年10月の期間、浜松光医学財団の浜松PET診断センターで全身がん検査を受けた浜松ホトニクスおよび関連企業の従業員1,495人(男性69.9%、平均年齢48.8歳)を対象に検証を行った。検査内容はPET-CT、胸腹部CT、頭部・骨盤MRI/MRA、腹部超音波、包括的な血液検査、腫瘍マーカーなど。主要評価項目は初回検査からがん発症までの期間で、カプランマイヤー法で推定し、Cox比例ハザードモデルを用いて、年齢、ライフスタイル、血液検査値、既往歴など各種リスク因子との関連を解析した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中に59例(3.9%)ががんを発症し、診断時の年齢中央値は57歳であった。・がん種は大腸がん(12例)が最も多く、次いで肺がん(8例)、乳がん(7例)、胃がん(7例)、前立腺がん(6例)と続いた。・多変量解析において、TGの上昇はがん発症と統計学的に有意な関連を示した(ハザード比[HR]:1.004、95%信頼区間[CI]:1.001~1.008、p=0.02)。・空腹時TGの正常上限である150mg/dLを境にした解析では、150mg/dL以上の群は150mg/dL未満の群に対し、がん発症のHRが1.99(95%CI:0.94~4.24)となり、臨床的に意義のある傾向が確認された。・高血圧の既往がある場合、がん発症リスクが顕著に高いことが示された(HR:2.88、95%CI:1.49~5.53、p=0.002)。・初回検査からの累積がん発症率は、2年で1.0%、4年で2.3%、6年で3.4%、8年で4.8%であった。 研究者らは、「ベースラインTGががんリスクのバイオマーカーである可能性が示された。また、高血圧の既往も強力な予測因子であり、これら代謝関連因子を適切に管理することが、がん予防戦略において重要となる可能性がある」としている。

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ストレスや悲しみはがんリスクと関連しない

 長年にわたり、強い心理的ストレスや悲しみ、あるいはネガティブな性格はがんを引き起こし得ることが、ウェルネス分野や医療現場で広く信じられてきた。しかし、大規模な国際研究により、個人の精神状態はがんの発症とほとんど関係がない可能性が示された。フローニンゲン大学医療センター(オランダ)のLonneke van Tuijl氏らによるこの研究は、「Cancer」に3月23日掲載された。 この研究では、複数コホートを統合した大規模データベースであるPsychosocial Factors and Cancer Incidence(PSY-CA)コンソーシアムを用いて、心理社会的要因とがん(乳がん、肺がん、前立腺がん、大腸がん、喫煙関連がん、アルコール関連がん)の発症との関連が検討された。対象は、ベースライン時に少なくとも1つの心理社会的要因が測定されていた42万1,799人。検討された要因は、知覚された社会的支援(perceived social support;PSS)、喪失体験、パートナーの有無(既婚、離婚、独身など)、神経症傾向、全般的な精神的苦痛であった。 その結果、対象とした心理社会的要因と全がん、乳がん、前立腺がん、大腸がん、アルコール関連がんとの間に有意な関連は示されなかった。一方、最近の喪失体験、PSS低値、およびパートナーがいないこと(独身や離婚者など)は、肺がんリスクのわずかな上昇と関連していた。しかし、関連因子を調整すると、知覚されたPSS低値とパートナーがいないことについては関連が弱まる、または消失した。一方で、パートナーがいないことと喫煙関連のがんとの関連は、因子の調整後も認められた。神経症傾向および全般的な精神的苦痛は、いずれのがんとも関連を示さなかった。 研究グループは、ストレスそのものが細胞をがん化させるわけではないが、ストレスに対する対処行動は影響し得ると結論付けている。例えば、困難な状況にある人は、喫煙や飲酒、不健康な食生活に陥りやすく、これらが実際のがんリスクの主要因であると考えられる。Van Tuijl氏は、「さらに、観察された小さな影響の多くは、不健康な行動によって説明されることが多い」と述べている。 メンタルヘルスを良好に保つことは、生活の質(QOL)や疾病からの回復において重要であるが、本研究は、それががん発症の主要な要因ではないことを示した。Van Tuijl氏は、「PSY-CAコンソーシアムはここ数年、メンタルヘルス不調やその他の心理社会的ストレスががん発症リスクを高めるという広く信じられている考えを検証してきた。本研究の結果は、この広く信じられている考えを明確に支持するものではなかった」とニュースリリースでコメントしている。 研究グループはさらに、この結果は、がん患者が自身の病気を過去のストレスに結び付けて罪悪感や自責の念を抱くことを防ぐ一助となる可能性があると指摘している。

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HER2変異陽性NSCLCの1次治療、ゾンゲルチニブが奏効率76%・PFS14.4ヵ月を達成(Beamion LUNG-1)/NEJM

 HER2変異陽性の進行・転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療において、ゾンゲルチニブは迅速かつ持続的な客観的奏効と、無増悪生存期間(PFS)の改善をもたらし、脳転移に対する有効性も期待できることを、米国・University of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのJohn V. Heymach氏らBeamion LUNG-1 Investigatorsが、「Beamion LUNG-1試験」の結果で示した。ゾンゲルチニブは経口投与型の不可逆的チロシンキナーゼ阻害薬で、野生型の上皮成長因子受容体(EGFR)には、ほとんど作用せずにHER2を選択的に阻害するため、関連する毒性作用を最小限に抑えるとされる。研究の成果はNEJM誌2026年4月30日号に掲載された。国際的な第Ia/Ib相多コホート試験 Beamion LUNG-1試験は、オーストラリア、欧州、アジア(日本を含む)、米国の53施設で実施した第Ia/Ib相多コホート試験(Boehringer Ingelheimの助成を受けた)。2023年11月~2025年8月に、進行または転移のあるHER2変異陽性非扁平上皮NSCLC患者を登録した。 本論では、未治療の患者(コホート2)および活動性の脳転移を有する患者(探索的コホート4)の解析結果が報告された。 両コホートとも、コホート1の用量設定解析で決定された投与法(21日を1サイクルとし、ゾンゲルチニブ120mgを1日1回、経口投与、病勢進行・同意の撤回・許容できない毒性作用の発現まで投与を継続)による治療を受けた。 主要評価項目は盲検化された独立中央レビューによる確定された客観的奏効、副次評価項目はPFSなどであった。未治療例の1次治療(コホート2)、確定された客観的奏効は76% コホート2は、原発巣への治療を受けていない患者74例(年齢中央値67歳[四分位範囲[IQR]:35~88]、女性37例[50%])であった。安定した無症候性の脳転移(既治療か否かは問わない)を有する患者も含めた。 データカットオフ日(2025年8月21日)の時点で、確定された客観的奏効が56例(76%、95%信頼区間[CI]:65~84)で得られた。8例(11%)が完全奏効、48例(65%)が部分奏効だった。標的病変の総腫瘍径の、ベースラインからの最大の変化率中央値は-59%(範囲:-4~-100)であった。 また、奏効期間中央値は15.2ヵ月(95%CI:9.8~評価不能[NE])、PFS中央値は14.4ヵ月(11.1~NE)だった。 一方、全Gradeの有害事象は73例(99%)に発現し、このうちGrade3以上は33例(45%)であった。治療関連有害事象は67例(91%)に認め、このうちGrade3以上は14例(19%)だった。活動性脳転移(コホート4)、確定された頭蓋内客観的奏効が47% コホート4は、原発巣への治療の有無にかかわらず、活動性の脳転移(既治療か否かは問わない)を有する患者30例であった。 Response Assessment in Neuro-Oncology Brain Metastases(RANO-BM)の基準に準拠すると、データカットオフ日の時点で、確定された頭蓋内客観的奏効が47%(95%CI:30~64)で達成された。 脳への放射線療法を受けていない23例のうち57%(95%CI:37~74)と、1次治療としてゾンゲルチニブの投与を受けた8例のうち4例の50%(22~79)で、頭蓋内客観的奏効が得られた。 頭蓋内奏効期間中央値は6.9ヵ月(95%CI:2.9~NE)、頭蓋内PFS中央値は8.2ヵ月(4.1~11.3)であった。 コホート4の安全性プロファイルは、試験全体と一致していた。治療関連有害事象は28例(93%)にみられ、このうちGrade3以上は5例(17%)であった。Grade4の治療関連有害事象(ALT値上昇)を1例に認め、Grade5の治療関連有害事象(死亡)の報告はなかった。 著者は、「この経口標的治療薬は、進行性の疾患において、化学療法に代わる有効な1次治療の選択肢となる可能性がある」としている。 また、「脳放射線照射を受けていない活動性脳転移で頭蓋内奏効を示したことは、ゾンゲルチニブの頭蓋内活性を強調する知見といえる」「HER2に基づく治療法が1次治療の領域へと移行するに従って、治療の適切な順序、併用薬、耐性に関する重要な課題が、その重要性をさらに高めている」と指摘している。

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