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認知症治療薬ガランタミン、ラット試験で喫煙欲求の軽減効果を確認

 アルツハイマー型認知症治療薬ガランタミンに喫煙欲求を軽減する効果があることが、米国・ペンシルベニア大学のHopkins TJ氏らによるラット試験の結果、示された。現行の禁煙薬物療法では、喫煙再発予防や禁煙維持への効果に限界がある。ガランタミンはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬の1つであり、ニコチン性アセチルコリンレセプターにpositive allosteric modulatorとして作用する。最近、マウスを用いた試験で、ガランタミンがニコチン中断による認知障害を改善したことが示され、ヒトでの喫煙再発予防に寄与する可能性が示唆されていた。Neuropsychopharmacology誌2012年9月号(オンライン版2012年6月6日号)の報告。 研究グループは、先行研究例のない、齧歯動物におけるガランタミン投与がニコチン自己摂取またはニコチン探索行動復活を調整するかについて検討した。また、ガランタミンの効果の普遍性およびその他の行動増強に対する影響についても調べた。主な結果は以下のとおり。・ラットのニコチン自己摂取単位量について、ニコチン0.03mg/kg静注を最大反応用量とする逆U字型用量反応曲線の関連が得られた。・急速ガランタミン投与(例5.0mg/kg)は、FR5(fixed-ratio 5)あるいはPR(progressive ratio)強化スケジュールいずれを維持した場合も、ニコチン自己摂取を軽減した。・ガランタミン投与は、ニコチン探索行動も軽減した。・ショ糖自己摂取または探索行動復活に関するガランタミンの有意な効果は認められなかった。・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬は、ヒトにおいて嘔気・嘔吐をもたらすことが示されている。しかしながら、ニコチン自己摂取を軽減するのに必要な用量の服用では、ガランタミンの嘔気や倦怠感への影響(ラットの異食行動を指標として評価)は認められなかった。関連医療ニュース ・AD患者におけるパッチ剤切替のメリットは? ・統合失調症患者における「禁煙」は治療に影響を与えるか? ・喫煙+糖尿病はうつ病リスクを高めるのか?!

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4人中3人が「自分が認知症と診断されたら、認知症であることを知りたい」47都道府県 認知症に関する意識・実態調査より

 エーザイ株式会社 エーザイ・ジャパンでは、65歳以上の親がいる男女9,400人(各都道府県 各200人)を対象に、「認知症に関する意識・実態調査」のインターネットアンケート調査を実施し、その集計結果を発表した(調査期間:2012年8月16日~17日)。 それによると、認知症を知っている、もしくは聞いたことがあると回答した9,385人に、「自分が認知症と診断されたら、自分が認知症であることを知りたいか?」と質問したところ、「はい」が74.3%、「いいえ」が2.5%と、4人中3人が告知を望んでいることがわかった。一方で、約2割が「わからない」(23.2%)と答えている。 また、認知症の対応・治療に関するイメージに最も近いものを単一回答で聞いたところ、81.7%が「早く対応・治療すれば、進行を遅らせることができる」を選択し、認知症の対応に関して正しい認識を持っていることがわかった。その他の回答は、「早く対応・治療したとしても、進行を遅らせることも治すこともできない」(6.5%)、「早く対応・治療すれば治すことができる」(5.3%)、「早く対応・治療したり、医師に診てもらう必要はない」(0.3%)、「わからない」(6.3%)であった。 認知症について最も気になることについては、「症状がどのように進行していくのか」(32.4%)、「医療・介護にかかる費用」(25.1%)、「まず、どこに相談すればよいか」(22.6%)が多く、これらの情報の提供が求められている。 本調査の詳細はこちら http://www.eisai.co.jp/pdf/others/120914_reference.pdf

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せん妄を有する高齢入院患者の死亡リスクは高い!

 高齢者が罹患する一般的な精神疾患には、せん妄、認知症、うつ病があり、これらは死亡率と関係している。Tsai氏らはせん妄、認知症、うつ病を伴う高齢患者の1年間の死亡率を評価した。Psychosomatics誌2012年9月号の報告。 対象は、2002~2006年に精神科のコンサルテーションを受けた65歳以上の一般病院入院高齢患者614名のうち、せん妄患者172名、認知症患者92名、うつ病患者165名。3群間の死亡率はlog-rank検定により比較した。死亡率の関連する可能性のある要因の識別にはロジスティック回帰分析が用いられた。主な結果は以下のとおり。・せん妄患者群における1年間の死亡率はうつ病患者群に比べ有意に高かったが(p=0.048)、せん妄群と認知症群、または認知症群とうつ病群との間には有意差が認められなかった(p=0.206、p=0.676)。・うつ病群において男性患者は女性患者より死亡率が高かった(p=0.003)。せん妄、認知症群では男女間で差がなかった。・すべての患者における1年間の死亡率は、高齢(p

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抗てんかん剤であるAMPA受容体拮抗剤Fycompa 欧州にて新発売

 エーザイ株式会社は13日、自社創製のファースト・イン・クラスの抗てんかん剤である、AMPA受容体拮抗剤「Fycompa(一般名:ペランパネル)」を、12歳以上のてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法を適応として、世界に先駆けて欧州で新発売した。同日英国で発売するのを皮切りに、ドイツ、オーストリア、デンマークなど欧州各国で順次、発売予定。 Fycompaは、同社が創製した高選択的、非競合AMPA型グルタミン酸受容体拮抗剤。てんかん発作は神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されており、同剤は、シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制することで、てんかん発作を抑制する。部分てんかん患者1,480人を対象とした、3つのグローバル、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、投与量漸増による臨床第III相試験において、Fycompaは、部分てんかん併用療法として一貫して優れた有用性を示したという。主な有害事象として、めまい、頭痛、眠気、神経過敏、けん怠感、転倒、および運動失調が報告されている。2012年7月に、FycompaはAMPA受容体拮抗作用を持つファースト・イン・クラスの抗てんかん剤として、欧州委員会から世界で初めて承認を取得している。 同剤は、米国では2011年12月に新薬申請を行っており、日本では臨床第III相試験を実施中である。また、全般性てんかんの適応については、臨床第III相試験を国際共同治験として実施している。詳細はプレスリリースへhttp://www.eisai.co.jp/news/news201266.html

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(16)〕 早期介入の効果:真実は中庸にあり

初期認知症の患者に対する社会心理的介入は大変有意義であり、社会的にも注目されている。この報告を見て、なんだか釈然としない結果だな、認知症なら「認知機能の回復」をアウトカムにしてガツンと結果が出ないのか…と思われる方も多いかと思う。しかし専門外来をしている者としては、現時点では認知機能の回復では有意な結果はおそらく出ないため、本論文は臨床的には妥当な結果であると考える。 早期介入による認知機能の改善、さらに言えばアルツハイマーの神経病理の進行の予防は残念ながら現時点では困難が大きい。考えてみれば、コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジルなど)も根本治療薬つまりdisease-modifying drugではなく、内服中も病理の進行は粛々と進んでいるというのが定説である。よって、社会心理的介入では厳しいことは容易に想像がつく。 しかしながら、「施設入所」などをアウトカムにとった場合は早期介入の効果がより明確である。本論文の参考文献でいくつか登場するMittelmanらは、配偶者への濃密な心理的サポートにより施設入所のハザード比が0.72に低下し、施設入所までの日数は557日伸ばせる、と報告している。(Neurology.2006 ;67:1592-1599.)さらに、介護者のうつが軽快することも示している。(ただし、この論文自体は本論文の参考文献に挙げられていない) 認知症においては介入や治療に関して、患者の家族の中には「きちんと治療すれば絶対に治る(治せる)」あるいは「医学が何をやっても何も変わらない」という両極端の意見がしばしば見られ、一般向けの書籍などもどちらかの立場が多い(そして、後者を主張する本などは利潤目的の民間療法へ誘導することが多い)。 しかし、現時点での真実は中庸にある。つまり、早期から標準的な介入や治療を受けていれば、進行を止められると確約はできないが、患者や家族をうつにしないようにすることや、なるべく長く住み慣れた地域で暮らすことなどに関してはかなりお手伝いできますよ、というところである。この論文は、そういった当たり前のことを思い出させてくれる論文である。

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うつ病補助療法に有効なのは?「EPA vs DHA」

 近年、うつ病に対するn-3系多価不飽和脂肪酸(n-3系脂肪酸)の影響に関するさまざまな報告が行われている。しかし、n-3系脂肪酸の中でもEPA(イコサペント酸エチル)またはDHA(ドコサヘキサエン酸エチル)がどのような影響を及ぼすかは不明なままである。イランのMozaffari-Khosravi氏らは、軽度から中等度のうつ病患者に対する補助薬物療法としてn-3系脂肪酸の投与が有用であるかを検討するため、EPAとDHAの有用性を比較する単施設ランダム化プラセボ対照並行群間比較試験を実施した。Eur Neuropsychopharmacol誌オンライン版2012年8月18日号の報告。 対象は軽度から中等度のうつ病外来患者81例。EPA群(1g/日)、DHA群(1g/日)、プラセボ群(ヤシ油)の3群に無作為に割り付け、12週間継続投与を行った。解析対象は、少なくとも1回以上、ランダム化後の観察が実施された患者とした(解析対象者数:62例、女性比:61.3%、平均年齢:35.1±1.2歳)。主要評価項目はHDRS(17項目のハミルトンうつ病評価尺度)最終スコアとし、intention-to-treat分析を行った。ベースライン時における各群のHDRSスコアに有意な差は認められなかった。主な結果は以下のとおり。・EPA群は、DHD群またはプラセボ群と比較して、HDRS最終スコアの有意な低下が認められた(それぞれp

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認知症治療にいま必要とされていること~症状改善のカギは?

 小野薬品工業株式会社は、認知症の啓発活動の一環として、アルツハイマー型認知症の“バアちゃん”とその家族を描いたヒューマンドラマ「バアちゃんの世界」を制作し、インターネット上に公開した。http://www.egaotokokoro.jp/ba-chan/  このドラマの公開を機に、2012年9月3日にプレスセミナーが開催され、京都大学医学部附属病院 老年内科 診療科長の武地 一氏と、山形厚生病院 理事長/東北大学老年内科 臨床教授の藤井昌彦氏が、「認知症治療にいま必要とされていること」をテーマに講演した。その内容をレポートする。薬剤の処方だけではなく、周囲との関係性修復も欠かせない 武地氏は「認知症治療の地域連携とトータルケア」について、その重要性を紹介した。 ある試算によると、2人に1人は生涯の間に認知症に罹患すると推定されており、誰もが身近に経験する可能性がある。認知症では、知的障害、精神障害、身体障害という3つの障害をすべて併せ持つ可能性があり、かかりつけ医、サポート医、専門医、介護関係者、地域包括支援センターなど多くの連携が求められる。しかし、それらの関係づくりは難しく、今後は地域連携が重要である、と武地氏は述べた。 一方、認知症の治療では、単に薬剤を処方するだけではなく、患者と周囲との関係性の破壊の予防やすでに壊れた関係性の修復、きめ細かな知識の普及により偏見に陥らないように支援することが欠かせない。認知症という疾患の特性から、「診断→治療」という従来の医学モデルだけでは対応できないこと、周囲の人々との関係性に障害が生じやすいこと、日常生活のさまざまな動作・場面や意思能力も含め、生活全般に関わってくることなどから、トータルケアが必要となる。 認知症治療薬については、ドネペジルに加えて、昨年、リバスチグミン、ガランタミン、メマンチンが発売され、この4剤を1日投与回数、剤形、薬理作用などで使い分けることができるようになった。武地氏は、平成17年度国内基盤技術調査報告書ではアルツハイマー型認知症の治療満足度は5%ほどであったことを紹介し、今後は、4剤の登場、地域連携、トータルケアによって大いに向上するのではないか、と期待を示した。抗認知症薬と身柱マッサージの併用でBPSDが改善 次いで藤井氏が、「ふれる優しさ:介護負担軽減~リバスタッチとスキンシップの相乗効果~」と題し、BPSD(認知症の行動・心理症状)をスキンシップによって軽減させる取り組みを紹介した。 藤井氏によると、BPSDはその出現以前に、介護者に自分の要求をきいてもらえないなどの些細なストレスの積み重ねがあり、ついにはそれがコントロールできなくなって引き起こされるという。また、介護者の行動精神異常状態を指すBPSC(behavioral and psychological symptoms of the caregiver)とBPSDは相関関係にあり、介護者が否定・拒否するとBPSDが増大し、寄り添うことによりBPSDは軽減される。介護者の態度がBPSDを誘発しているため、介護者が患者とよりよい関わりを持つことが重要である、と藤井氏は述べた。  認知症患者には「知」よりも「情」に語りかけることが重要である。「情」を活性化するには、大脳辺縁系に心地よい刺激を与える必要があるが、触るという刺激が最もよい。患者は介護者に触れられることで、心地よい、大切にされていると感じ、BPSDが軽減する。藤井氏は、自施設において足浴療法、抱擁療法により、良好な効果が得られていることを紹介した。 さらに藤井氏は、薬物療法と非薬物療法を組み合わせた「ハイブリッド療法」の有効性について自験例を紹介した。施設入所者を対象に、リバスチグミンを貼付するのみの群(10例)と、介護従事者が「身柱」(正中線上の第3胸椎棘突起と第4胸椎棘突起の間)と言われる背中のツボを1~2分マッサージした後にリバスチグミンを貼付する群(10例)に分け、BPSDをNPIスコアで評価したところ、身柱マッサージを組み合わせた群でNPIスコアが有意に改善し(p<0.05、Wilcoxon検定)、スタッフの印象もよくなったとのことである。 このことから、藤井氏は、薬物療法と身柱マッサージのような非薬物療法を組み合わせたハイブリッド医療により、BPSDについても効率的に解決し得るのではないかと述べ、今後、さまざまなハイブリッド療法の組み合わせを行い、実際の臨床の場に活かしていきたい、と締めくくった。

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エキスパートに聞きました!「痛みの治療」に関する素朴なギモン Part2

CareNet.comでは8月の1ヵ月間を通し、痛み、特に神経障害性疼痛にフォーカスして様々な情報をお届けしてきました。そんな中で視聴者から寄せられた痛みの治療に関する質問に対し、小川 節郎 先生にご回答いただきます。(前編/後編シリーズ)治療効果の評価方法は?急性痛の治療ゴールは疼痛をゼロにすることですが、慢性疼痛治療のゴールはQOLの向上を念頭に置いた治療目標を決めることが必要です。その際留意すべき点は、慢性疼痛とくに神経障害性疼痛の場合、疼痛ゼロを目標とすると達成は困難で、かつ患者さんも満足しないという点です。たとえば、まずは眠れるようにしましょう、次に10分散歩できるようにしましょう、その次には旅行できるようにしましょう、といった目標を立てそれを達成できたかを評価するとよいと思います。また、客観的に評価する場合には、VASスケール*を用いるとよいでしょう。*VAS:Visual Analogue pain Scale最近発売されたプレガバリン(商品名:リリカ)、デュロキセチン(商品名:サインバルタ)、トラマドール/アセトアミノフェン配合剤(商品名:トラムセット)の使い分けは?神経障害性疼痛と考えたらまずCaチャネルα2σリガンドであるプレガバリンを使っていただくのがよいと思います。第一選択薬であるプレガバリンや三環系抗うつ薬などで副作用が強く出る場合には、デュロキセチンをお使いになっても良いと思います。プレガバリンとデュロキセチンは一緒に使っても構いません。どの薬剤でも副作用が出ることがありますので、その際は患者さんとって副作用が少ない方、患者さんがよいと言った方を使うということになります。それでもだめな場合は、トラマドール/アセトアミノフェン配合剤を追加するか、同剤に変更するかとなるでしょう。また、プレガバリンが奏効するタイプ、奏効しないタイプの見極めという質問がありましたが、残念ながらそれは使ってみないとわからないというのが現状です。プレガバリンの副作用のマネジメント、増量方法、離脱方法は?副作用についてですが、眠気が出る場合は、1週間程度、夜だけ投与してみるのも一つの方法です。その後、夜の1回量を増やす、昼間も飲ませるなど段階的に増やしてきます。また、体重増加が出るケースがありますが、その場合は薬剤の減量しかないといえます。増量についてですが、添付文書では75mgから開始となっているものの、その用量でスタートすると副作用がでて治療初期から失敗することもあります。プレガバリンには25mg錠があるので、25mg夜1回から使い始め、1週間単位で25mgずつ増量することにより副作用をマネジメントしながら効果を出してく方法もあります。また、用量上限の目安は300mgとしていただく方がよいと思います。離脱についても、増量と同じく徐々に行うことになります。たとえば、1週間ごとに25mgあるいは50mgずつ減量していくことでよいと思います。いつまで使ってよいか?という質問がありましたが、これは難しい問題です。たとえば、薬剤を使いながら患者さんの体力を向上させる手段を併用し、診療のたびに生活の質を聞いて、薬剤を使わなくてもよいと判断したら積極的に減らすというのも一つの方法です。糖尿病性神経障害に伴う痛みに対する有効な治療法は?アルドース還元酵素阻害薬エパルレスタット(商品名:キネダックほか)を使ったり、メキシレチン(商品名:メキシチールなど)を使用します。抗けいれん薬のCaチャネルのα2σリガンド、三環系抗うつ薬、SNRIのデュロキセチンなどが、第一選択薬、第二選択薬がワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液含有製剤(商品名:ノイロトロピンなど)となっています。それでも効果がない場合、トラマドール/アセトアミノフェン配合剤、さらにひどい場合は強オピオイドということになりますが、一定のところで折り合いをつけることが重要です。その基準は経口モルヒネ換算で120mg/日です。それを越えるようであれば専門的な治療法を考える必要があります。脳卒中後の疼痛(視床痛)への最新の治療法は?治療方法としては、薬物療法は神経障害性疼痛の薬物療法に準じます。薬物以外の最新の治療は脳刺激療法です。脳に電極を挿入する脳深部刺激療法、脳の表面に電極を当て磁気刺激をする経皮頭蓋磁気療法などがあります。指切断・幻肢痛の機序は?これは神経障害性疼痛の機序そのものといえます。切断された神経が脳の帯状回や視床、前頭前野機能を変化させるので、それらに対する治療法になります。治療方法としては、神経障害性疼痛の薬物療法、薬物療法以外では、末梢神経電気刺激、脊髄電気刺激療法、電気けいれん療法なども用います。これらの方法を実施される場合は、脳神経外科やペインクリニックにご相談いただければよいかと思います。

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急性期の新たな治療選択となりうるか?非定型抗精神病薬ルラシドン

 現在、国内でも開発が進められている非定型抗精神病薬 ルラシドン。本剤の統合失調症の急性増悪期に対する有効性および安全性を評価した試験結果がPsychopharmacology (Berl)誌オンライン版2012年8月19日号で発表された。大日本住友製薬 小笠氏らは「ルラシドンは統合失調症の急性増悪期に有効であり、体重や脂質代謝への影響も少ない」と報告した。 急性期増悪期の統合失調症患者を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験。ルラシドン40㎎群50例、ルラシドン120㎎群49例、プラセボ群50例に無作為に割り付け、1日1回固定用量にて6週間投与した。有効性の主要評価項目は、BPRS(簡易精神症状評価尺度)、PANSS(陽性・陰性症状評価尺度)のベースラインからの変化量とした。主な結果は以下のとおり。・ルラシドン40㎎群および120㎎群におけるBPRSの平均変化量は、プラセボ群と比較し有意に高かった(-9.4 and -11.0 vs -3.8、各々 p=0.018 、 p=0.004)。・ルラシドン120㎎群は副次評価を含めたすべての評価項目でプラセボ群よりも優れていた(PANSS総合スコア:p=0.009、PANSS陽性尺度:p=0.005、PANSS陰性尺度: p=0.011、PANSS総合精神病理尺度:p=0.023、CGI-S[臨床全般印象・重症度尺度]:p=0.001)。・ルラシドン40㎎群はPANSS陽性尺度(p=0.018)およびCGI-S(p=0.002)においてプラセボ群より優れていた。・ルラシドン群における最も一般的な有害事象は、悪心(16.2% vs 4.0%[プラセボ群])、鎮静(16.2% vs 10.0%[プラセボ群])であった。・体重、コレステロール、トリグリセリド、グルコース濃度の変化は最小限であった。関連医療ニュース ・統合失調症患者における「禁煙」は治療に影響を与えるか? ・デポ剤使用で寛解率は向上するのか? ・ルラシドンの長期投与試験

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アスリートが経験する脳震盪はうつ病リスクを増加させる

 アスリートの多くが経験する脳震盪。脳震盪は、頭部に激しい衝撃を受けた直後に起こる一過性の脳障害で、めまいや頭痛、意識喪失などが短期的に発現する。中等度以上の脳震盪では、脳が損傷を受ける可能性も高く、障害が残ったり、死亡に至るケースもある。Kerr氏らは、脳震盪が将来のうつ病発症の独立した危険因子であることを、Am J Sports Med誌オンライン版2012年8月24日号で報告した。 NFL (アメリカ・プロフットボールリーグ)を引退した選手を対象とした前向きコホート研究。2001年の一般健康調査(GHS)をベースラインとし、2010年までフォローアップを行った。調査項目は、人口統計情報、選手生活で経験した脳震盪、身体的・精神的な健康状態、各種疾患の有病率。身体的健康状態は健康関連QOL評価尺度(SF-36 PCS)にて評価した。2010年に自己申告した脳震盪の経験により、5つのカテゴリー(経験なし、1~2回、3~4回、5~9回、10回以上)に層別化を行った。主要評価項目は、ベースラインからフォローアップまでのうつ病診断とし、単純暴露因子の結果に対するリスク比を算出した。分析には、ポアソン回帰分析および推定補正リスク比のばらつきにロバスト分散を用いた。脳震盪と9年間のうつ病リスクの関係や傾向はカイ二乗検定により分析した。主な結果は以下のとおり。・ベースラインとフォローアップのGHSデータが得られた1,044名のうち、期間中にうつ病と診断されたのは106名(10.2%)であった。・少なくとも1回以上の脳震盪を経験したと自己報告した選手は65%であった。・9年間のうつ病発症リスクは脳震盪の経験回数と相関していた(経験なし:3.0%、10回以上:26.8% [線形トレンド:p

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年間37%の認知症高齢者が転倒を経験!:浜松医大

 認知症は転倒原因のひとつである。しかし、認知症高齢者における転倒リスクの研究はまだ十分になされていない。浜松医科大学 鈴木氏らは介護老人保健施設に入所している認知症高齢者における転倒の発現率、リスクファクターの検証を試みた。Am J Alzheimers Dis Other Demen誌9月号(オンライン版8月7日号)の報告。 対象は、認知症高齢者135例。調査期間は、2008年4月から2009年5月までの1年間。調査開始前に、認知機能検査(MMSE:Mini-Mental State Examination)、日常生活動作能力(PSMS:Physical Self-Maintenance Scale)、転倒に関連する行動評価(fall-related behaviors)、その他因子に関して調査した。統計解析は、転倒の有無による比較を行うため、検定、ロジスティック回帰分析を用いた。主な結果は以下のとおり。・調査期間中、50例(37.04%)が転倒を経験した。・多重ロジスティック回帰分析の結果、転倒に関連する行動評価(fall-related behaviors)の総スコアは転倒との有意な関連性が示された。・11項目の転倒に関連する行動評価は、認知症高齢者の転倒リスクを予測する有効な指標であると考えられる。関連医療ニュース ・アルツハイマー病患者におけるパッチ剤切替のメリットは? ・「炭水化物」中心の食生活は認知症リスクを高める可能性あり ・アルツハイマーの予防にスタチン!?

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軽度アルツハイマー病患者と介護者に対する社会心理的介入は有効か?

 DAISYと呼ばれる軽度アルツハイマー病患者とその介護者に対する多角的で準個別化された介入法は、患者の認知症の進行、うつ状態、QOLおよび介護者のうつ状態、QOLを改善しないことが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院のF B Waldorff氏らが行ったDAISY試験で示された。中等度~高度アルツハイマー病患者とその介護者に対するカウンセリングや心理社会的介入により、患者の病態が改善する可能性が示唆されている。しかし、患者と介護者双方への介入について検討した試験は少なく、軽度の患者を対象とした試験はこれまでなかったという。BMJ誌2012年8月18日号(オンライン版2012年7月17日号)掲載の報告。軽度患者・介護者への介入の効果を無作為化試験で評価DAISY(Danish Alzheimer Intervention Study)試験は、軽度アルツハイマー病の外来患者とその介護者に対する、早期の社会心理的なカウンセリングおよび支援プログラムによる介入の有効性を評価する多施設共同無作為化試験。デンマークの5つの地域のプライマリ・ケア施設および認知症外来を受診した330組の軽度アルツハイマー病患者と介護者が、通常の支援のみを受ける群あるいは通常支援に加えDAISY介入(多角的で準個別化されたカウンセリング、教育、支援)を受ける群に無作為に割り付けられた。評価者には割り付け情報がマスクされた。主要評価項目は、患者の認知症の進行度(mini mental state examination:MMSE)、うつ状態(Cornell scale for depression in dementia:CSDD)、QOL(European quality of life visual analogue scale:EQ-VAS)スコア、および介護者のうつ状態(geriatric depression scale:GDS)、QOL(EQ-VAS)スコアのベースラインから12ヵ月後までの変化とした。患者のうつ状態は改善の傾向に通常支援単独群に167組(患者:平均年齢75.9歳、女性55%、介護者:66.5歳、66.5%)、DAISY介入追加群には163組(患者:76.5歳、53%、介護者:65.5歳、66.9%)が割り付けられた。12ヵ月後に解析の対象となったのはそれぞれ145組、131組であった。多重検定の補正法としてBenjamini-Hochberg法を用い、偽発見率(false discovery rate)5%を有意水準とし、p<0.0005の場合に有意差ありとした。結果、1年後の評価において通常支援単独群とDAISY介入追加群の間には、主要評価項目、副次的評価項目のいずれにおいても有意な差は認めなかった。しかし、DAISY介入追加群では患者のCSDDのみ良好な傾向がみられた(補正前:p=0.0146、補正後:p=0.0103)。著者は、「軽度アルツハイマー病患者とその介護者に対する多角的で準個別化された介入法であるDAISYによる1年間の介入は、認知症の進行、うつ状態、QOLを改善しなかった」と結論し、「小さいながらも、うつ状態について改善効果を認めたため、うつ状態を併発するアルツハイマー病患者に焦点を当てた検討の余地があるかもしれない」と指摘している。

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「痛み」の診療に関する緊急アンケート その4 ~非がん性痛に対するオピオイド使用実態【整形外科編】~

対象ケアネット会員の整形外科医師208名方法インターネット調査実施期間2012年8月16日~8月23日Q1.非がん性の痛みに対し、オピオイドを使用することはありますか?Q2. Q1 で「B.使用しない」とお答えになった先生にお伺いします。非がん性の痛みに対し、オピオイドを使わない理由を教えてください。(いくつでも)Q3.今後、非がん性の痛みに対し、オピオイドの使用を継続、または新たに使い始めるにあたって、必要な情報がありましたら、教えてください。(自由記入)【必要な情報(一部抜粋)】保険でけずられないか?/便秘、吐き気に対する予防薬投与の保険適応について、はっきりした返答がほしい。慢性疼痛症例にオピオイドを使用した場合に、離脱できるのか?/処方をやめるに際しての患者のうまい誘導の仕方。/依存症とやめ方に不安あり、既往先行品との違いを説明ほしい/休薬の具体例副作用への対応/副作用の防止方法を具体的に教えてください。/副作用情報/副作用の発生率/副作用軽減のための対策使い方/適応/どのような患者に処方したらよいのかが分からない。/どの程度の疼痛に対してオピオイドが適応になるのか 術後鎮痛についてガイドラインみたいなオピオイド使用のマニュアルがあれば知りたいです。信頼できるメーカーからの説明がほしい他のクスリが効かない場合【ご意見(一部抜粋)】長期に使用するのに問題がある副作用がなくなればテレビ新聞などでよくでてくればみなもなれて使えるようになる。年数が必要オピオイドの適応症例があれば、使用する予定である

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「身体のために禁煙しましょう」、さて先生ご自身は?医師の喫煙率2012

分煙化、禁煙エリアの拡大と、社会全体として嫌煙モードが高まる一方の昨今。もちろん院内も例外ではなく、全館禁煙という施設も増加している様子。2011年の「全国たばこ喫煙者率調査」(JT実施)によると、日本全体では21.1%。2010年10月の値上げの影響を受けて大幅に下がった2011年調査と比較すると、減少率は鈍化しているようです。そんな中、患者さんに禁煙を勧める立場にある先生方の喫煙率はどうなのか?ケアネットで2011年9月に実施したアンケートでは8.6%。さて約1年後の今回の結果はいかに?「医師の喫煙率2012」、前回と比較しながらご覧下さい。また、疾患リスクとの関係から少しずつ高まりつつある「喫煙者は医療の負担額を上げるべき」という考え方についても賛否をうかがってみました!結果概要はこちらコメントはこちら設問詳細タバコについてお尋ねします。JTが2012年5月に実施した「全国たばこ喫煙者率調査」によると、現在の全国の喫煙者率は21.1%でした。うち男性は32.7%(前年比-1.0ポイント)、女性は10.4%(同-0.2ポイント)と、男女とも漸減傾向にあります。なお対前年比で見ると、昨年調査時は2010年10月の値上げの影響を受け全体で2.8ポイント下がりましたが、今年度調査では0.6ポイントの減少に留まりました。そこで先生にお尋ねします。Q1. 先生は喫煙されていますか。喫煙している以前喫煙していた喫煙したことがないQ2. 「喫煙は医療費増につながっているため、喫煙者は保険料や医療費などの負担額を上げるべき」という考え方がありますが、いかがお考えですか。賛成反対どちらともいえないQ3. コメントをお願いします(ご自身の喫煙に関して、禁煙された方はそのきっかけ、院内の喫煙環境、禁煙外来を含め患者・家族からの要望や状況など、タバコに関わることでしたら何でも結構です)アンケート結果Q1. 先生は喫煙されていますか。Q2. 「喫煙は医療費増につながっているため、喫煙者は保険料や医療費などの負担額を上げるべき」という考え方がありますが、いかがお考えですか。2012年8月17日(金)実施有効回答数:1,000件調査対象:CareNet.com医師会員結果概要医師の喫煙率は7.1%、国民全体での変化に比較し高い減少率調査対象者の喫煙率は7.1%、2011年9月に実施した同調査では8.6%であり、1.5ポイントの減少となった。国民全体では2012年21.1%(前年比-0.6ポイント)、2011年21.7%(同-2.8ポイント)と減少率の鈍化が見られる一方(JT実施「全国たばこ喫煙者率調査」より)、医師の喫煙者は着実に減りつつあることが見て取れる。なお「喫煙したことがない」医師は、前回と変わらず56.7%という結果となった。「喫煙者は医療の負担額を上げるべき」 、考え方には約6割が賛成"喫煙は医療費増につながるため、喫煙者は保険料や医療費などの負担額を上げるべき"という考え方に対する賛否を尋ねたところ、賛成58.1%、反対15.5%となった。賛成医師からは「なぜ非喫煙者が喫煙による疾患の医療費も負担しなければならないのか」「疾患リスクが上昇することは証明されているため、応分の負担を求めるべき」といった意見が多く寄せられた。反対派からは、「飲酒・肥満・塩分過多など他の生活習慣や嗜好品の扱いはどうするのか」「喫煙者確認が困難」などのコメントが寄せられた。禁煙のきっかけ「患者からの視線」「子供のため」「院内の禁煙拡大」など様々以前吸っていたが禁煙に成功した医師は全体の36.2%。きっかけとしては、「自身が禁煙を勧める側にあるため」「COPDの患者を見て」など立場上の理由のほか、「子供ができたこと」「院内が完全禁煙となり、喫煙のたびに外出しては仕事にならない」など環境の変化によるものも多く挙がった。CareNet.comの会員医師に尋ねてみたいテーマを募集中です。採用させて頂いた方へは300ポイント進呈!応募はこちらコメント抜粋 (一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「結婚を機に禁煙しました。家族への影響を考えると喫煙を続けるという選択肢はなく、喫煙歴は10年でしたが、あっさり禁煙できました。 今では嫌煙家で海外のように禁煙者をもっと守るような環境に日本も早くなってほしいと切に願っています。」(30代,男性,耳鼻咽喉科)「もともと喫煙していないが、医療費の増大につながっていることは明らかで、喫煙者に応分の負担を求めるべき。」(50代,男性,消化器科)「自動車保険のようにリスク細分化するのも手かと思う。不健康な人の負担を上げるよりも、健康な人にメリットが出る制度が望まれる。」(30代,男性,呼吸器科)「禁煙のきっかけは子供が生まれたことでした。 精神科病院なので病棟の全面禁煙はできておりません。」(40代,男性,精神・神経科)「禁煙に一番影響を与えるのは周囲の環境変化だと思う。実際自分の場合も結婚や子供の誕生がきっかけであった。そういうきっかけを利用すると不思議と難なく禁煙できるのではないか?」(40代,男性,内科)「職員の反対があり、禁煙外来が開設できていません。抵抗勢力が身内に多いです。」(30代,男性,神経内科)「体に何もいいことがないのに、いつまでも販売して続ける国の考えがさっぱりわからない」(30代,男性,外科)「喫煙をするのであればそのリスクとコストをかぶる覚悟が必要な時代なのでしょうね」(30代,男性,産業医)「勤務時間に喫煙している医師を見かけるが1回10分としても6回で1日1時間となり、非喫煙者に比べ労働時間も少なくなっている。喫煙者については保険料、医療費、たばこ税の増額は当然のこと。」(40代,男性,血液内科)「喫煙は嗜好の問題なので、他人に迷惑をかけない限りは許容されるべきと考えます。医療費増につながっているのは喫煙の他にも過食やアルコール多飲などもあるわけですから、喫煙者のみ負担額を上げるというのはおかしな話です。わたし自身は運動を始めたため、必然的に禁煙に至りました。喫煙していると運動が苦しかったからです。」(50代,男性,外科)「自分では喫煙歴はありません。あそびで1回ふかしたことがある程度。 個人的には喫煙には非常に冷たい気持ちですが、喫煙したい人が喫煙する場所が全くなってしまっているのはちょっとかわいそうに思うと気もあります。私に迷惑がかからないところで勝手に吸うことまで制限して欲しいとは思いません。」(40代,男性,耳鼻咽喉科)「患者によくないという以上、医者が喫煙していたらまったく信頼が得られない。」(40代,男性,外科)「喫煙が健康に悪いことはわかっていても医師が喫煙しているケースは多い。現在病院敷地内は禁煙だが、入り口の外に出て並んで吸っている人を多数見かけ、非常に印象が悪いと常々思っている。」(40代,男性,基礎医学系)「喫煙は百害あって一利無しなのは一目瞭然のため、とにかく全国民を強制的に禁煙させるように強く働きかけるべきである」(30代,男性,循環器科)「たばこ1箱1,000円に」(40代,男性,小児科)「自分だけへの影響であれば自己責任だが、間接喫煙として周囲へ悪影響を及ぼすため、売られていること自体間違い。」(30代,男性,総合診療科)「マナーの悪い喫煙者はどこにでもいます。喫煙は百害あって一利なし、健康にも、環境にも、有害です。喫煙自体を法律で禁じてもらいたいくらいです。」(30代,女性,形成外科)「禁煙した人にメリットがあるよう示してあげることも大切である。」(50代,男性,循環器科)「本人以外にも多大な影響を与える以上、一定の制限は止むを得ないと思います。本人の喫煙する権利とのバランス考量は必要と思いますが、原則として新規に習慣喫煙者が登場しない方向へ政策的に誘導すべきだと考えます。」(40代,男性,呼吸器科)「自分自身は喫煙しないから喫煙者がどう扱われても影響ないが,何でも厳しくしようという風潮はいずれ自分の身にも及ぶと予想されるので,一種の防波堤として喫煙者にそう厳しく当たるな,と思っている,」(50代,男性,皮膚科)「婚約時期に禁煙し、その後1度も喫煙したことがない。健康のためだけの禁煙は難しいのでは。家族などの大切なひとのための禁煙であれば、うまくいく可能性が高いと思う。」(50代,男性,泌尿器科)「全面禁煙に賛成です、ある意味、周りの人に迷惑がかかると考えると麻薬より悪いかも」(40代,男性,循環器科)「中途半端な値上げではなく、海外並に価格をあげるべき」(40代,男性,小児科)「今は禁煙の場所が増えたので、自分の家以外で吸おうと思うと、院外や学外へ行かなければならず、そうなると仕事にならないので、医者の喫煙者も本当に少なくなったと思います。」(30代,女性,神経内科)「30年前医局で禁煙の風が吹き、外来の机から突然灰皿がなくなったことをきっかけにやめました。」(60代,男性,内科)「喫煙者はリスクが高いので当然。また、禁煙治療が保険で行われるのもどうかと思う。タバコを吸わない人がなぜ喫煙者の禁煙にともなう治療費を払わないといけないのか」(50代,男性,呼吸器科)「30年前になりますが、病院の勤めが昼夜問わずで忙しすぎて、このままでは、恐らく健康を害してしまうと判断し、禁煙をしました。以後は全く吸っていません。喫煙する人の気持ちもわかりますし、喫煙したことのない人の気持ちもわかります。ただ、今の風潮ではやはり喫煙環境が悪くなるのは致し方ないことかと思います。」(60代,男性,小児科)「COPDの患者さんから「先生、俺みたいになりたくないなら、タバコはやめたほうがいいよ」と言われたのがきっかけで、ニコチンパッチやガムを使ってやめました。」(40代,男性,麻酔科)「受動喫煙による疾病リスクの増加の問題も有り,この厳しい財政状況の中では,喫煙者に多くの財政負担を求めるのは必然の流れ.」(40代,男性,内科)「喫煙は明らかに癌やCOPD、心血管疾患のリスク上げることが証明されているので、自己負担を上げ、責任を取らせるべき。非喫煙者が喫煙者の負担を強いられるのは問題。」(30代,男性,循環器科)「高校生の頃タバコ吸ってましたが、医学部に入って辞めました。あのころは運動していたんで、禁煙で成績が良くなったのが励みでした。禁煙は減塩と同じで個々人への働きかけとともに社会への働きかけも必要です。製薬メーカーももっと禁煙に力を入れてほしいです。MRさんでタバコを吸っているのは論外でしょう。 タバコはひと箱2000円でもいいと思います。」(40代,男性,代謝・内分泌科)「『タバコは嗜好品ではなく薬物』 『喫煙者は病気であり治療が必要』 『その害を国が率先してお墨付きを与え国民にまき散らしている』 という啓発が必要」(30代,男性,神経内科)「喫煙する人が疾患にかかりやすいのだから、受益者負担で高くすべきだと思う。父は吸っているから肺気腫のような症状が出ているが、自業自得であるし、医療費が高くても仕方がないと感じる。私自身はそれを見ているので吸いたくもないし周囲ですっているのも嫌である。」(40代,男性,神経内科)「喫煙者かどうか正しく申告するはずがないので、タバコの販売価格に上乗せする形で徴収し医療費へ回すべきだと思いますね。」(50代,男性,耳鼻咽喉科)「医療に従事する者として禁煙は早くしたかった。が、なかなかできなかった。子供ができたことで一念発起し、自分のためでなく、子供のために、とやめた。 現在院内では看護師と事務職の喫煙率が高い。喫煙後うがいなどをしているようだが、時々においが残り、そのまま患者さんのところに行くので、患者さんがどう思っているのか、気になる。」(40代,男性,産業医)「個人の嗜好なので、条例・法律規制しないかぎり個人の自由。副流煙・受動喫煙に対する配慮は必要。」(40代,男性,整形外科)「税金をたくさん払っているのだから、そこは考慮してほしい。やはり分煙。 喫煙者を悪者にするなら販売自体をやめてほしい」(40代,男性,泌尿器科)「禁煙外来の充実が望ましいが、労力の割には点数が少ないように感じられ、余裕のある医療施設でないと普及が難しいと思います。」(40代,男性,内科)「10数年間1日20本吸っていましたが30歳代後半に不整脈を自覚したのをきっかけに禁煙しました。当時は禁煙補助薬もなく、禁煙の最初の1-2週間がとてもつらかったのを今でも覚えています。」(50代,男性,内科)「禁煙外来をしたいが,保険で診療ではCO測定を必須としているが測定器は10万円以上もするため断念している。また,喫煙を止めた者の割合等を、社会保険事務局長に報告しなければならないなど敷居を高くしすぎている。当局は医師を全く信用していない。」(50代,男性,循環器科)「生活保護を受けている人が、明らかにタバコが原因になっているCOPDの治療を受けつつもタバコを吸い続けているのをみると、今の医療制度はおかしいんじゃないかと思う。」(30代,女性,外科)「保険料の設定において、各個人のリスクを勘案するのは現実的でない。 それよりもタバコが健康にすごい害をもたらす、タバコから市民権を奪うような風潮になってほしい。そのためにはマスコミの力が必要であるが、マスコミは大スポンサーであるJTに遠慮してタバコの真実の姿を視聴者に伝えられないところに大きな問題がある。」(30代,男性,呼吸器科)「受益者負担を考えると喫煙は医療費を押し上げているのだから押し上げている分は喫煙者に負担してもらうのが合理的。」(40代,男性,腎臓内科)「入院患者が職員の自転車置き場などでたむろしてたばこを吸っているのは何とかならないのかなぁと思います。小児の患者に付き添っている患者の母親が、患児を連れて他の人たちといっしょに吸っているのを見ると、受動喫煙の知識とかもないのかと唖然とします。」(40代,男性,その他)「まず、歩きタバコは傷害罪にしたほうがいい。」(40代,男性,精神・神経科)「健診学会、ドック学会のデータを見ても、喫煙の害は明らかです。健康を害して国民総生産を押し下げているものと思います。国の対応も甘くもっと積極的に禁煙キャンペーンをはるべきと思います。」(50代,男性,その他)「喫煙していたのは若いころだけで、特に抵抗なく禁煙しました。院内は室内禁煙で、喫煙所が1か所のみあります。医療費(保険診療)はリスクのある人にも平等に負担される仕組みが日本での前提ですから、これを崩せばいくらでもリスクを考えた負担(あるいは加入拒否)がまかり通るように思います。保険者に加入者の健康維持を働きかけさせるという観点からは、喫煙者が加入したら保険者に補助をして、そのかわり禁煙にどれだけ導いたかを評価してもよいかもしれません。」(50代,男性,小児科)「保険料や医療費をどのくらいにするのかを決めるのが大変でしょうし、現場も大変でしょう。「私は喫煙者です」という自己申告制ですね。 それよりもタバコの値段を上げる。 喫煙のきっかけは何だったのでしょうか。好奇心・大人ぶりたいなどではないでしょうか?」(70代以上,男性,産婦人科)「喫煙したことで医療費の増加に影響しているかもしれないが、1日1本の人と1日0本の人では程度が変わってくると思います。喫煙量に関係なくでは不満が出るでしょうし、その際にその人個人の喫煙量がどのくらいかを証明することができないでしょうし、難しいと思います。喫煙した結果の医療費を上げるよりも、喫煙する際のたばこ税を相当額上げることの方がいいと思います。」(30代,男性,救急医療科)「医師になった時に禁煙しました 喫煙が法律で禁止されているわけではないので、負担増については少し疑問です 喫煙だけでなく飲酒も問題ですし」(50代,男性,内科)「タバコや副流炎の害悪をアピールすることや分煙,禁煙の徹底が大切なのであって,喫煙者の医療費を上げることは当然,患者が嘘をつくことにつながるため反対である.金銭的に負のインセンティブをつけるならたばこ税を調整・増額すればよい.」(40代,男性,神経内科)「喫煙は中毒(依存症)です。誰かが適切に指導すれば禁煙もその継続も可能です。個人的には、あの臭いはもう受け付けないです。」(40代,男性,内科)「喫煙者のマナーの悪さ(道端でたばこを吸って吸殻はそのままポイ・・・など)は耐え難いものがある。たばこ税はもっともっと上げるべきだし喫煙者の医療費負担を上げてもいいぐらいだと思う。」(40代,男性,小児科)「自分は健康にかなり気を遣っているが、喫煙者と同じ保険料、医療費を払うのは解せない。喫煙者の負担を増やすべきである。たばこ関連税は全て医療保険に回すべきである。 目の前で吸わなくても、外で吸ってから部屋に入られると、それだけで部屋の中がタバコ臭くなり、迷惑である。」(40代,男性,放射線科)「禁煙してみると生活があまりに快適になるので、他人にも勧めたくなります。」(60代,男性,神経内科)「明らかな発ガン物質を"堂々と""合法的に""PRまでして"売っているなんて信じられない。」(50代,男性,産業医)「喫煙する医師は患者からどう見られているか考えた事が無いのだろうか?また人に迷惑をかけてはいないという言い訳は成立しない。」(40代,男性,代謝・内分泌科)「85歳です。40年ほど前完全禁煙しました。 小児科は忙しく余り吸う暇がありませんでしたが、当時タバコを吸うことは男のステイタスであったような気がします。まだ煙草の害が余り説かれていなかったころでしたが、医師の中にたばこの害を説く熱心な方がいて禁煙を勧めていました。その方の影響を受けました。それから強引に、喫煙する方の子供は診察しません。と張り紙をして禁煙運動をしてきました。3,40年も前ことです。少しは効き目があったようです。」(70代以上,男性,小児科)「全ての疾患をタバコにつなげる風潮がある。実際診療していてタバコはそれほどrisk factorになっているのか疑問をもつことが少なくない。今のところ健康寿命も世界一だがこの世代の人々は喫煙率は非常に高かった。日本の医療レベルが制度・技術ともに抜きんでていたから、と言えばそれまでだが果たしてそれが全てなのだろうか?」(40代,男性,外科)「咳が止まらないと受診した患者さんが喫煙を続けていることがよくあります。咳止め薬を希望されますが無駄だと思います。」(40代,男性,循環器科)

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「痛み」の診療に関する緊急アンケート その3 ~非がん性痛に対するオピオイド使用実態【内科編】~

対象ケアネット会員の内科医師503名方法インターネット調査実施期間2012年8月16日~8月23日Q1.下記に示すオピオイド製品のうち、非がん性(疼)痛に対する適応を持つと思うものをすべてお選びください。Q2.非がん性の痛みに対し、オピオイドを使用することはありますか?Q3.Q2 で「B.使用しない」とお答えになった先生にお伺いします。非がん性の痛みに対し、オピオイドを使わない理由を教えてください。(いくつでも)

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南相馬市立総合病院“初”初期研修医として

亀田総合病院・南相馬市立総合病院初期研修医木村 和秀2012年8月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行※本記事は、MRIC by 医療ガバナンス学会より許可をいただき、同学会のメールマガジンで配信された記事を転載しております。7月1日から8月3日まで、南相馬市立総合病院で、相双地区で初めて初期研修医として1ヶ月間研修を行った。そこで体験したこと、出会った人々、考察した事を、この後に続く研修医のためにまとめると共に、山積した問題を解決し得る知恵を持った方々と共有するために、ここに発表したい。まず南相馬市立総合病院で研修を行うに至った経緯を簡潔にまとめる。私が研修を行なっている亀田総合病院では、研修医に1ヶ月間の海外研修が許可されている。亀田総合病院で研修を行った先輩であり、相双地区で被曝診療を続けている坪倉正治先生とお話する機会を頂き、触発され、なんとか南相馬市で研修を行いたいと考えた私は、その枠を使用して南相馬市で研修を行えないか卒後研修センター長片多史明先生に打診を行った。片多先生のご尽力により、理事長亀田?明先生、院長亀田信介先生、副院長小松秀樹先生の全面的なご協力を得られる事となった。そして南相馬市立総合病院金澤幸夫院長、及川友好副院長に快諾頂き、亀田総合病院より南相馬市立総合病院在宅診療部に出向されている原澤慶太郎先生に具体的なプログラムを組んで頂きこの研修が実現に至った。各先生方にはこの場をお借りし、深く御礼申し上げたい。研修にあたって実際に行った事は、病棟業務の傍ら南相馬市の全仮設を回って熱中症対策の広報を行い、人々のお話をお聞きし、また病院内外、医療関係者か否かを問わず様々な会合に参加することで、実際にどのような問題があり、どのような解決法が模索されているか学ぶ事だった。一方で在宅診療科として往診に同行し、自宅でのお看取りがどんなものなのか体験する事もできた。そのような研修で見えてきた事について、述べて行きたいと思う。まずは南相馬市立総合病院(以下MGH)の地域での位置づけ、現状と問題点について。MGHは、原発から23kmの地点にある地域の中核病院である。震災前は230床が稼働していたが、現在活用できているのは140床のみ。主な理由は看護師の数の減少。南相馬市では20歳代から40歳代の人口は震災前の半分以下となっており、子育て世代の人口減少がそのまま看護師数の減少につながっている。また、震災後地元にはいるが、看護職に復帰できていない方もいる。医師数自体は震災後4名まで減少したが、現在は着実に増え、期間限定でMGHに来られた方が多いものの、震災前と変わらない16名となっている。ただし、婦人科医師は1名しかおらず、小児科医師は不在である。上位胎盤早期剥離などの重症産科疾患に関しては陸路で1時間半程離れた福島市、いわき市に搬送するしかない。当院唯一の産婦人科医師であり南相馬出身者である安部先生はいつか搬送中に事故が起こるのではないかと危惧しながら、この地の産婦人科医療を支え続けている。放射線技師は6名で、当直体制がとれていないため、夜間は当番の技師に外線連絡をし、病院に到着するのを待つ必要がある。その間約30分程度。実際自分で救急当直をしていて、激しい腹痛で顔色が青くなっていく患者を前にじっと技師の到着を待っている事もあった。そのようなギリギリの状態ではあるが、この地域の住民の命綱として24時間断らない救急外来を行い続けている。中規模の病院が乱立し、貴重なマンパワーが分散しているためこのような医療体制となっているが、大病院を作るとなると相双地区として相馬と南相馬でどちらに作るかという問題になり、お互いの微妙な関係から議論は平行線をたどっている。また、地域の問題も深刻である。冒頭で述べた通り、熱中症予防の談話という形で全仮設の集会所を訪問させて頂き、この地域の問題を少しずつとらえる事が出来た。65歳以上の高齢者の割合は34%を超え、一方で彼らを支える福祉従事者は圧倒的に不足している。そもそも福祉の担い手である若い人達の人口が激減している。壮年男子は農地や漁場を奪われた上で持て余す程の補償金が手渡されたため、やることもなく酒量が増え、パチンコに通う生活となっている。パチンコは今南相馬で最も儲かっている産業で、今年に入って新店舗が3店増えた。農業・漁業を行わなくなった事で運動する機会が減った事は、生活習慣病の悪化という形に直接現れてきている。地域の帰属意識が強い人々は津波や被曝により分断され、仮設に入った場合は地元から離れた土地(小高の住民にとっては、鹿島、原町は宮城県ぐらい遠い土地だそうだ。)に住み、隣に音が筒抜けの薄い壁に囲まれてトイレを流すのにも気を使う生活を送っている。サロンに集まり、笑顔で談笑していても、住環境の話になるととたんに人々の顔は曇る。仮設を出て借り上げ住宅に入った方々は、周囲に友達がいない環境の中、日々おしゃべりをする場所もない生活を送っている。社会福祉協議会の方々が彼ら用のサロンを立ち上げ、周知をしているが、借り上げ住宅はバラバラに点在しており、なかなか浸透は進んでいない。立ち入り禁止区域が解除された小高地区は、中途半端な解除のため電気は通るが水道は通っていない状態で、ゴミを出す事もできない。掃除は遅々として進まないので、震災後の状況が未だにそのまま残っている部分が多い。かえって地震そのものや空き巣・動物の侵入によって荒れた自宅を見て、片付ける気力を失う方が多数であった。下水道も開通していないため、トイレに行かないように水分摂取を我慢していた女性も複数人おり、熱中症の観点からも危険な状態である。これらの現状は、サロンに参加出来ている比較的元気な方々から伺ったものであり、参加できていない方々の現状はもっと深刻だと推察される。このような多くの問題を抱える地域・病院であるが、震災を機に大きく変化が起こった。次々と挙がってくる問題に対して、座して見る事が一切なくなったのだ。震災後の情報が錯綜する中、病院内の情報をまとめ意思決定を行う全体会議は必須であった。その全体会議は週1回、毎週月曜日にすべての職員が参加する形で継続されている。職員の意見を吸い上げ、情報を共有する幹部会議が毎週開かれ、決定された方針がその場で共有される。小さい病院ならではの、実行力を持った意見共有システムが機能している。そして、医師達は何もしなければこの地域はなくなってしまう、という明確な危機感をもち、それまでの枠組みを越え、時には病院を飛び出して活動を始めた。副院長の及川先生は、仮設での生活で生活習慣病が悪化している現状を鑑み、「脳梗塞になる人を減らさなければこの福祉のマンパワーが不足している南相馬では守れない」と、仮設の集会所に血圧計と体重計を置き、先頭に立って広報を行った。在宅診療部部長の根本剛先生は、元々外科として第一線でこの地域を支える方だった。外科として手術、抗がん剤治療を行ってきたが、それでも治せない方と向き合い続けてきた。震災直後は避難所を練り歩き、医療相談や診療を行っていた。MGHの病棟業務再開と共に一旦は外科に復帰したが、南相馬市全体で病床数が減り、在宅診療を行っていかなければ医療が立ち行かない、という状況になった時、我先にと声を挙げ、現在も地域の方と向き合い続けている。坪倉先生の診療については、今更私が述べる点はないが、先生の活動を支え、談話会の運営を行っていたのが、南相馬出身で学習塾を運営されている番場さち子さん及び彼女の立ち上げたベテランママの会であった、というのは非常に驚きであった。南相馬の診療が地域と密接に結びついている事の現れである。新たにこちらに赴任した元獨協医大准教授の小鷹昌明先生は、神経内科専門医として神経難病の患者を看てこられた経験を生かし、療養型保健施設と合同でのヘルパー養成事業を実行に移している。中の方々だけでなく、外部の方からの革新的な提言についても非常に柔軟に受け入れ、実行に移し続けている。東大医科研の先生方を含め、問題解決能力を持った素晴らしい方々の目が南相馬に向いており、共同で物事を行う事ができる、というのは研修としても非常に魅力であった。これらは部下にやりたいようにやらせ、責任は持つという院長である金澤先生の資質でもあるのだろう。それを端的に示すいい例がある。私はこの病院に来て初めて、MGHが慢性的な医師不足を解決するため臨床研修指定病院と認可されるように動き始めた事、そのために24ヶ月の臨床初期研修実地の実績が必要であり、自分がその1ヶ月目に当たることを知った。何かフィードバック出来ないか考えながら研修を行ううち、感染管理の徹底が病院として必要であると共に、研修医を育てる環境を作るために、疾患として病棟患者の6割を占め、患者をGeneralに捉える視点を学ぶ事ができる感染症診療を病院としてより充実させるべきだ、と考えた。ちょうど赴任1週間目に金澤先生と2人で救急当直に入る機会があり、その際に感染症診療の必要性についてお伝えした所、ただの研修医が1週間で感じた意見にも関わらず熱心にお聞き下さり、良い人がいれば教えて欲しい、との言葉を頂いた。そこで所用にて私の出身校である神戸大学に行った際、感染症内科教授である岩田健太郎先生に心当たりがあるかお声かけさせて頂いた所、なんと岩田先生本人のMGH視察が決定してしまった。岩田健太郎先生がMGHの感染症診療をマネジメントするというインパクトの大きさは、医師の方々にはご理解頂けると思うが、臨床初期研修実地に向けた、非常に大きな一歩であると考えている。岩田先生の懐の深さもさることながら、金澤先生の柔軟な姿勢がなければまず実現していない事である。このようなトップの下、問題の解決策を病院の枠を飛び越えて練りだし、実行に移していく事を学べ、自分もその一部に関わる事ができる研修は、他になかなかないと考えている。当初の予定の倍の長さになってしまったのでここで終わりにするが、地域の方と協力して立ち上げたMGH主導のラジオ体操について書けなかった事は非常に残念である。ここに書ききれない程南相馬での1ヶ月は充実した内容の濃いものであった。問題の把握、改善策の議論、実行とフィードバックをこれ程地域の中で実際に現場の人と話し合い、問題解決能力を持った素晴らしい外部の方々と意見を交えながら行える研修は他にないと自負している。南相馬市立総合病院が初期研修医を受け入れるには、受け入れ体制や医療面でも改善しなければならない部分は多々あるだろう。しかし、ここの病院の持つ、医師を育てる事に対するポテンシャルは非常に高いと考えている。私自身、これほど病院の外に医者の行うべき、行う事の出来る仕事がある事に気づいていなかった。今後の医師人生にぜひ生かしていきたいと考えている。最後にはなるが、このような素晴らしい研修をマネジメントして下さった原澤先生には、改めて御礼申し上げたい。

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エキスパートに聞きました!「痛みの治療」に関する素朴なギモン Part1

CareNet.comでは8月の1ヵ月間を通し、痛み、特に神経障害性疼痛にフォーカスして様々な情報をお届けしてきました。そんな中で視聴者から寄せられた痛みの治療に関する質問に対し、小川 節郎 先生にご回答いただきます。神経障害性疼痛の鑑別診断は?一番重要なのは問診と簡単な神経学的検査です。たとえば、『1年前に帯状疱疹に罹患、原疾患は治癒したものの痛みが残っている』、『昨年脚を骨折、治癒したものの折った部位に痛みが残る』、などのケースでは炎症はすでになくなっているわけです。そのようなケースでは神経障害性疼痛の要素があると考えられます。また、『腰痛を有するが足の先まで痺れる』、『触ってみると痺れている部分の感覚が落ちている』など簡単な神経学的な所見が糸口になりえます。特に、触れただけで痛い、風があたっただけでも痛いなどアロディニア症状を呈する例では神経障害性疼痛の要素が強いといえます。神経障害性疼痛診療ガイドブック(南山堂)http://www.nanzando.com/books/30881.phpに掲載されている神経障害性疼痛の簡易調査票もご活用いただければと思います。肩手症候群、肩こり、頭痛、視床痛は神経障害性疼痛に含まれるのか?これらご質問の痛みにはすべて神経障害性の要素があるといえます。肩手症候群=神経障害性疼痛というわけではなく、肩手症候群の中に神経障害性疼痛の要素が含まれている患者さんがいるということです。頭痛も種類によっては神経障害性疼痛の要素が高いものがあります。頸性頭痛では頸椎から出る神経を傷害していることが多く、ビーンとした痛みを呈する場合などは神経障害性の要素が強いといえます。視床痛はほとんどが神経障害性疼痛といってよいでしょう。痺れと痛み、同じ認識で治療しても良いか?痺れ自体が十分解明されているとはいえないものの、神経繊維も違うようですし、最近は痺れと痛みは別のものであろうという認識になっています。もう少し時間が経過すると興味深い結果がでてくると思いますが、今のところは同じ認識で治療せざるを得ないというのが現状です。ペインクリニック専門医への紹介のタイミングは?オピオイド処方時は、「経口モルヒネ換算120mg/日でコントロールできないとき」というのも一つの目安だといえます。しかしながら、先生方ができる通常の治療経過で改善しない場合は、いつでも相談していただきたいです。慢性的に薬剤を出しているという状況は避けた方がよいでしょう。

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「痛み」の診療に関する緊急アンケート その2 ~「痛み」の評価、どうしてますか?~

対象ケアネット会員の内科医師244名方法インターネット調査実施期間2012年8月7日~8月13日Q1.痛みの強さに関して、客観的な指標を用いて評価していますか?Q2.帯状疱疹を発症し、皮膚科で抗ウィルス薬を処方されていた患者さん(60代、女性)が、発症後4日目で痛みを訴えて受診してきました。この患者さんの痛みに対し、どのような治療を行いますか?Q3.2011年7月に発刊された神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン(日本ペインクリニック学会神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン作成ワーキンググループ編集)をご存じですか?

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デポ剤使用で寛解率が向上!?

 統合失調症治療における最終ゴールである寛解。寛解を目指すため、さまざまな取り組みが行われている。近年、統合失調症治療薬は経口剤だけでなく、持効性注射製剤(LAI)も承認され、多くの患者に使用されるようになってきた。このLAIが寛解にどのような影響を与えるかについて、BMC Psychiatry誌オンライン版2012年8月10日号で報告された。 今日では、統合失調症患者の治療目標は臨床的寛解だけでなく、心理社会的寛解が重要であるとされており、従来の症状データに定量化可能な心理社会的変数を組み入れることが求められている。Barak氏らは抗精神病薬の投与や投与方法が寛解にどのような影響を与えるかを、大規模コホート研究により臨床的および心理社会的に評価し、統合失調症患者の寛解に持効性注射剤が好影響をもたらす可能性があることを報告した。 対象は、6ヵ月以上の治療期間を有する統合失調症患者とし、性別、年齢、薬物治療状況のテータを収集した。心理社会的寛解の評価にはPSRS(PsychoSocial Remission Scale)、臨床的寛解の評価にはRSWG(Remission in Schizophrenia Working Group symptomatic remission criteria)を用いた。主な結果は以下のとおり。・調査対象患者数は445例(平均年齢:43.4±13.1歳、男女比:61%:39%)。評価者別内訳は、精神科医268例(60%)、看護師161例(36%)、ソーシャルワーカー16例(4%)であった。・抗精神病薬別の内訳は、経口抗精神病薬(PO群)243例(55%)、定型抗精神病薬の持効性注射剤(LAT群)102例(23%)、リスペリドン持効性注射剤(RLAI群)100例(22%)であった。・全体としての臨床的寛解率は37%、心理社会的寛解率は31%であった。・臨床的寛解率は、PO群と比較しLAT群およびRLAI群で有意に高かった(それぞれ51% , 48% vs 29%、p=0.0003)。・心理社会的寛解率も、PO群と比較しLAT群およびRLAI群で有意に高かった(それぞれ43% , 41% vs 24%、p=0.003)。本研究では、統合失調症患者の1/3が寛解に至っていた。また、経口剤と比較し、持効性注射剤を使用した患者の方が、臨床的および心理社会的寛解率が高かった。関連医療ニュース ・「第二世代抗精神病薬」長期投与の課題は… ・厚労省も新制度義務化:精神疾患患者の「社会復帰」へ ・リスペリドン vs パリペリドン【安全性プロファイル】

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