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アルツハイマー病が回復する可能性

 アルツハイマー病では、脳内にアミロイドベータ(Aβ)が蓄積することにより神経細胞に異常が現れると考えられている。最近、Aβの集合体(Aβオリゴマー)がこれらの病態の引き金になることが明らかになってきたが、この引き起こされた神経細胞の障害が回復する可能性について明確な実証はなされていなかった。今回、国立精神・神経医療研究センターなどの研究グループが、ラット由来の神経細胞モデルを用いて検討した結果、Aβオリゴマーによって引き起こされる神経細胞の障害は、Aβオリゴマーを除去することによって回復可能であることを初めて実証した。Molecular Brain誌オンライン版2017年1月31日号に掲載。  研究グループは、ラットの胎児脳由来の神経細胞をAβオリゴマーで2日間処理した後、Aβオリゴマー処理を継続する細胞と、Aβオリゴマーを含まない培養液に交換しAβオリゴマーを除去する細胞に分け、さらに2日間培養した。 主な結果は以下のとおり。・最初の2日間のAβオリゴマー処理後の細胞では、無処理の細胞に比較し、カスパーゼ3の活性化などのアポトーシス誘導性の変化が現れるとともに、リン酸化や分子内切断の増加といったタウタンパク質の異常変化が認められた。また、シナプスの形成・維持などに重要な役割を持つβカテニンの異常変化も観察された。・Aβオリゴマー処理と除去に分けた2日間で、Aβオリゴマー処理を継続した細胞では、細胞死誘導性変化は増悪し、タウタンパク質やβカテニンの異常が持続した。一方、Aβオリゴマーを除去した細胞では、細胞死誘導性変化やタウタンパク質の異常が無処理の細胞と同程度まで回復し、βカテニンの異常も部分的に回復した。 これらの結果から、Aβオリゴマーが主に細胞外から毒性作用を発揮し、その結果生じる細胞内の障害性変化は可逆的なものであること、また、Aβオリゴマーを除去することにより回復可能なことが示唆された。国立精神・神経医療研究センターのプレスリリースはこちら

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PPIは認知症リスクになるのか~系統的レビュー

 最近の研究で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)服用者における認知障害や認知症リスクの増加が示唆されている。オーストラリア・モナッシュ大学のRiley Batchelor氏らが、これらの関連を系統的レビューにより検討したところ、PPI使用と認知症および急性の認知障害に正の相関が認められた。著者らは、今回の系統的レビューには方法論的な問題と相反する結果があるため、さらなる縦断研究が必要としている。Journal of gastroenterology and hepatology誌オンライン版2017年1月27日号に掲載。 著者らは、MEDLINE、EMBASE、Cochrane Controlled Trials(CENTRAL)、PSYCinfo、Scopus、Web of Science、ClinicalTrials.govにおいて、各データベースの開始から2016年6月30日までの公表論文を系統的に検索した。主要アウトカムはPPI使用と認知症もしくは急性の認知障害の診断であり、対象が18歳未満の論文は除外し、すべての研究デザインを対象とした。2名のレビューアーが独立して研究の質を評価し、データを抽出した。 主な結果は以下のとおり。・系統的な検索とスクリーニングにより11件の研究を同定した。PPI使用と認知症についての研究が4件、PPI使用と急性の認知障害についての研究が7件であった。・認知症について研究している4件中3件で、PPI使用と正の相関が認められた。・急性の認知障害を研究した大部分の研究でも、PPI使用と正の相関がみられた。

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ハンチントン病〔HD:Huntington’s disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義舞踏病は中世ヨーロッパにおいて知られ、19世紀前半いくつかの遺伝性の舞踏病についての報告があるが、1872年のGeorge Huntingtonの報告を基に、疾病単位として確立され、ハンチントン舞踏病といわれるようになった。舞踏病は疾患の一面を示しているにすぎないので、現在は「ハンチントン病」という。ハンチンチン遺伝子(HTT)のCAGリピートの異常伸長による常染色体優性遺伝形式を取る、遺伝性の中枢神経変性疾患で、舞踏運動などの運動障害、認知機能障害、精神障害を呈し、進行性である。■ 疫学日本、東アジアでは比較的まれであるが、北ヨーロッパ(広義)やその地域からの移民では頻度が高い。わが国における有病率は人口10万人対0.6人程度、ヨーロッパ、北米およびオーストラリアからの報告のメタ解析では、人口10万人対5.7人と推計されている。■ 遺伝・病因常染色体優性遺伝を呈し、ほとんどの患者は変異アレルと正常アレルとのヘテロ接合体であるが、きわめてまれに変異アレルのホモ接合体(または複合へテロ接合体)例もある。両者は臨床的(表現型)には差はない。孤発例については、家族歴が不明のためか他疾患と考えられ、新生突然変異はほとんどないと考えられていたが、従来考えられていたよりは新生突然変異は少なくない。病因となるハンチンチン遺伝子(HTT)エクソン1のCAGリピートは、不安定で伸長しやすく、患者ではCAGリピートの繰り返し回数は36回以上である。ただし、36回から39回は不完全浸透で、発症するとは限らない。40回以上では、年齢依存的に発症率が異なるが、最終的には80歳代までにはほぼ100%発症する(完全浸透)。CAGリピートに関連して、2つの特徴が挙げられる。第1にCAGリピートの繰り返し回数が多いほど、発症年齢は若く、CAGリピートと発症年齢との間には負の相関が認められる。第2に親から子に遺伝する際に、繰り返し回数は多くなりやすく、とくに男親から遺伝する場合にその傾向は顕著である。小児発症例の男親が、後から発症することがある。すなわち、世代を経るごとに発症年齢が若年化し、重症化する遺伝学的表現促進現象が認められる。■ 病態・病理他のポリグルタミン病と共通する、異常伸長したポリグルタミン鎖を持つハンチンチンタンパク質による獲得毒性による機序と、ハンチンチンタンパク質の生理的な機能・局在などに関連した異常によるのが、大局的な分子病態と考えられる。ハンチンチンの生理的機能は十分には解明されていないが、ノックアウトマウスではホモ個体は致死的である。分子病態の全体像は完全には明らかにはされていないが、これまで、(1) 転写調節の異常、(2) アンチセンスRNAの関与、(3) タンパク質凝集、(4) ユビキチン-プロテアソーム系の異常、(5) オートファジーの異常、(6) アポトーシスの異常、(7) 軸索輸送の異常、(8) 成長因子の異常、(9) 繊毛形成障害、(10) ミトコンドリア機能障害、(11) 酸化ストレス、(12) 興奮性毒性など、さまざまな異常、病態への関与が報告されている。これらですべてかどうかは必ずしも明らかではないが、報告の多くはそれぞれ病態の一面を反映しているものと推察される。病理学的には、神経細胞の変性脱落を生じるが、その変化は線条体に顕著で、中型有棘神経細胞の脱落が特徴的である。進行に伴い、線条体は萎縮する。病理変化は、尾側から吻側へ、背側から腹側へ、内側から外側へ進行する。病理学的変化は、大脳皮質にも及び大脳全体が萎縮する。ポリグルタミン鎖を含む凝集体が核内封入体として認められる。■ 症状発症は小児期~80歳代まで幅広く、平均は40歳代で、30~60歳代に発症することが多い。20歳以下の発症は若年型といわれる。症状としては、運動症状、精神症状、認知症に大別される。運動症状は、舞踏運動が特徴的である。非典型的な不随意運動を認めることもある。また、小児などでは、筋強剛(固縮)などのパーキンソン症状を呈する(Westphal型)。精神症状としては、うつ、自殺企図を認め、また統合失調症との鑑別を要することもある。認知症としては、皮質下認知症を呈する。■ 予後緩徐進行性の経過で、臥床状態となり15~30年で合併症にて死亡する。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 診断のポイント診断に当たっては、家族歴が重要であり、確定診断されている家族歴のある場合には、診断は比較的容易である。ただし、家族歴がないからといって診断は除外できない。臨床症状、一般的検査で、特異的なものはない。■ 画像診断画像診断においては、CTおよびMRIで、尾状核ないし線条体の萎縮、脳室の拡大が疾患の進行に伴って認められ、進行例では、大脳皮質の萎縮も認める。尾状核の萎縮は水平断より冠状断(前額断)画像がみやすい。発症前ないし発症極初期においては、形態画像の異常は捉えにくいが、SPECTやPETによる機能画像検査において、尾状核の機能低下が捉えられる。■ 遺伝子診断遺伝子診断は、ハンチンチン遺伝子(HTT)のCAGリピートの異常伸長の有無による。遺伝子診断にて、確定診断および除外診断が可能である。■ 鑑別診断遺伝性、非遺伝性の舞踏運動などの不随意運動を呈する疾患、精神科疾患などが鑑別疾患として挙げられる。■ 臨床評価スケールUHDRS (Unified Huntington’s Disease Rating Scale)BOSH (The Behavior Observation Scale Huntington)3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 対症療法発症予防、進行抑制などの根本的治療法は実現していない。症状に対する対症療法が主である。運動症状、舞踏運動に対して、テトラペナジン(商品名: コレアジン)が有効で、保険収載されている。精神症状に対しては、当該症状に対する抗精神病薬(向精神薬)、抗うつ薬などが用いられる。認知症に対する有効な治療薬は知られていない。■ 介護、支援制度など1)指定難病「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」の対象で、医療費助成対象疾病である。2)介護保険「介護保険法」の被保険者の対象は65歳以上で、第2号被保険者に該当する疾患には含まれない。認知症がある場合は、初老期における認知症として40~64歳でも対象となる。3)身体障害「身体障害者福祉法」に基づいて、運動障害の程度に応じて、肢体不自由による身体障害者手帳の交付の対象となる。4)精神障害者精神障害を来している場合には、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」による精神障害保健福祉手帳の交付の対象となりうる。■ 遺伝カウンセリング遺伝性疾患であり、婚姻、妊娠、発症前診断、出生前診断など、さまざまな臨床遺伝医学的課題、血縁者・家族に関連した問題がある。専門的には、臨床遺伝専門医などに紹介することが勧められる。4 今後の展望1993年に、原因遺伝子とその突然変異が報告され、以降、根本的に有効な治療法を目指したさまざまなレベルの研究が欧米を中心に行われている。臨床治験の行われた薬物もあるが、現在までのところ、発症の予防ないし遅延や進行の抑制を可能とする治療法は実現していない。研究の進展によって、これらが現実となることが望まれる。5 主たる診療科主たる診療科:神経内科(および小児神経科)精神症状の顕著な場合:精神科発症前診断や遺伝カウンセリングなど:遺伝診療科や遺伝子診療部門6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター ハンチントン病(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)Online Mendelian Inheritance in Man (OMIM) Huntington disease (英語)(医療従事者向けのまとまった情報)GeneReviews Huntington chorea/ハンチントン病原文(英語)日本語版 (医療従事者向けのまとまった情報)The Centre for Molecular Medicine and Therapeutics ハンチントン病の有病率(英語)(医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)(患者とその家族向けの情報)1)Huntington G. Medical and Surgical Report. 1872;26:317-321.2)The Huntington’s Disease Collaborative Research Group. Cell. 1993;72:971-983.3)William J. Weiner MD, Eduardo Tolosa MD, editor. Handbook of Clinical Neurology Volume 100. Hyperkinetic Movement Disorders.Elsevier(NE);2011.4)Bates G, Tabrizi S, & Jones L, editor. Huntington’s disease.4th ed. Oxford University Press(UK);2014.5)金澤一郎. ハンチントン病を追って 臨床から遺伝子治療まで. 科学技術振興機構;2006.6)後藤 順. 神経症候群(第2版)II.日本臨牀; 2014. p.163-168.7)Pringsheim T, et al. Mov Disord. 2012;27:1083-1091.8)Huntington Study Group. Mov Disord. 1996;11:136-142.9)Timman R, et al. Cogn Behav Neurol. 2005;18:215-222.公開履歴初回2017年02月07日

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認知症ドライバーの運転停止を促すためには

 認知症ドライバーの数は、今後十数年にわたって増加すると予測される。認知症は事故の高リスクと関連しているため、疾患の進行に伴い運転停止が必然となるが、認知症を抱える多くの人々は運転を停止することに抵抗を感じる。カナダ・サニーブルック研究所のNicolette Baines氏らは、認知症ドライバーの運転停止の普及率と発生率に性差があるかどうか、認知症の有無による性差パターンを比較するため、メタ解析を行った。The journals of gerontology誌オンライン版2016年12月26日号の報告。 運転停止における性差の観察研究を2015年7月にMEDLINE、PsycINFO、Scopus、CINAHLより検索した。メタ解析は、ランダム効果モデルを用いて行った。 主な結果は以下のとおり。・認知症の有無にかかわらず、高齢者の運転停止における性差研究データは20件であった。・運転停止は、男性よりも女性において有意に高かった(OR:2.11、95%CI:1.50~2.98)。認知症でない女性においても同様なパターンが認められた(OR:2.74、95%CI:1.85~4.06)。 著者らは「本検討において、認知症の男女では、運転停止のパターンが異なることが示唆された。これは、運転停止の前後において、認知症ドライバーをサポートするためにデザインされた性別特有のアプローチに影響を与えるであろう」としている。関連医療ニュース 認知症ドライバーの運転能力、どう判断すべきか 認知症ドライバーの通報規定、どう考えますか 米国の認知症有病率が低下、その要因は

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アルツハイマー病、他のコリンエステラーゼ阻害薬への切り替え効果はどの程度:岡山大

 アルツハイマー病に対し、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)から他のChEIへの切り替えによる治療効果はあるのかを、岡山大学の太田 康之氏らが評価した。Geriatrics & gerontology international誌オンライン版2017年1月6日号の報告。 ChEIの切り替えを行ったアルツハイマー病患者171例をレトロスペクティブに登録した。認知症の主要な3要素(認知、感情、ADL活動)について、切り替え6ヵ月前、切り替え時(ベースライン)、切り替え3、6ヵ月後に評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・切り替え6ヵ月後の3種のChEIの用量は、切り替え前と比較し、有意に低かった。・ドネペジルからガランタミンへ切り替えた場合、3ヵ月後に感情鈍麻の改善が認められたが、リバスチグミンでは認められなかった。また、切り替え後はADLに悪影響を及ぼした。・ガランタミンからリバスチグミンへ切り替えた場合、3ヵ月後に認知スコアの改善が認められたが、ドネペジルでは認められなかった。・これらの切り替えは、ADLを除く阿部式BPSDスコア(Abe's Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia scores)を改善した。・リバスチグミンからドネペジルへ切り替えた場合、6ヵ月後の阿部式BPSDスコアは悪化したが、認知機能およびADLは維持された。 著者らは「切り替え後のChEIは、用量が比較的少ないにもかかわらず、ドネペジルまたはリバスチグミンからの切り替えで6ヵ月以上、認知機能が維持された。ガランタミンからリバスチグミンへ切り替えた場合には、3ヵ月後のミニメンタルステート検査、阿部式BPSDスコアは改善したが、ADLスコアは改善しなかった」としている。関連医療ニュース 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究 コリンエステラーゼ阻害薬の副作用、全世界の報告を分析 抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か?

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ベンゾジアゼピンと認知症リスク~メタ解析

 ベンゾジアゼピン(BZP)は、先進国のとくに高齢の患者に対し広く用いられている。しかし、BZPは記憶および認知機能に影響を及ぼし、認知症リスクを高める可能性があることが知られている。台湾・台北医学大学のMd Mohaimenul Islam氏らは、BZPと認知症リスクとの関連を評価した観察研究をレビューした。Neuroepidemiology誌オンライン版2016年12月24日号の報告。 認知症アウトカムに対するBZP使用リスクを評価するため、観察研究のシステマティックレビュー、メタ解析を行った。検討には、BZP使用患者と対照群における認知症アウトカムを比較したすべての対象観察研究を含んだ。ランダム効果モデルを用いて、プールされたORを算出した。システマティックレビューには10件(3,696例)が含まれ、そのうち8件はランダム効果メタ解析、感度分析に含めた。 主な結果は以下のとおり。・BZP使用患者における認知症オッズは、BZP未使用患者と比較し、78%高かった(OR:1.78、95%CI:1.33~2.38)。・サブグループ分析では、アジアの研究において高い相関が認められ(OR:2.40、95%CI:1.66~3.47)、北米(OR:1.49、95%CI:1.34~1.65)および欧州(OR:1.43、95%CI:1.16~1.75)の研究において中等度の相関が認められた。・糖尿病、高血圧、心疾患、スタチン系薬剤は、認知症リスク上昇と関連していたが、BMIは負の相関が認められた。・主要な分析および大部分の感度分析において、研究間に統計学的および臨床的に有意な異質性が認められた。 著者らは「本検討により、BZP使用と認知症リスクには有意な関連が示唆された。しかし、観察研究では、観察された疫学的関連性が因果関係であるのか、未測定の交絡因子の結果であるのかを明らかにすることができなかった。この関連を明らかにするためにも、より多くの研究が必要である」としている。関連医療ニュース 認知症予防にベンゾジアゼピン使用制限は必要か ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は 不適切なベンゾジアゼピン処方、どうやって検出する

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認知症リスクが高い飲酒量、低い飲酒量

 軽~中等度の飲酒は認知症を予防できるが、過度の飲酒はむしろリスクを増加させる可能性があると考えられている。しかし、これらの知見については研究方法がさまざまであることや標準的定義がないことから、解釈には慎重を要する。今回、中国海洋大学のWei Xu氏らが前向き試験のメタ解析で、アルコール摂取量と認知症リスクとの量-反応関係を検討したところ、1日当たりのアルコール摂取量が12.5g*以下であればリスク低下と関連し、6gで最もリスクが低く、38g以上ではリスクが高まる可能性を報告した。European journal of epidemiology誌オンライン版2017年1月17日号に掲載。*アルコール12.5gの目安:ビール(5%)約310mL、日本酒(15%)約100mL、ワイン(14%)約110mL 本研究では、電子データベースの系統的検索によって、参加者7万3,330人とすべての認知症(All-Cause Dementia、以下ACD)4,586症例を含む11研究、参加者5万2,715人とアルツハイマー型認知症1,267症例を含む5研究、参加者4万9,535人と血管性認知症542例を含む4研究を特定した。リスクの推定はランダム効果モデルを用いて統合した。 主な結果は以下のとおり。・アルコール摂取量とACDリスクとの間に非線形の関係を認めた(pnonlinearity<0.05)。・認知症リスク低下に関連するアルコール摂取量は最大12.5g/日までで、約6g/日でリスクが最も低くなった(RR≒0.9)。・アルコール摂取量が23杯/週もしくは38g/日を上回ると、ACDリスクは上昇(約10%)するようであった。・認知症に関するアルコールの影響は60歳未満でより大きい可能性があることが、サブグループ分析で示された。

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原因不明の失神と最新のICMデバイス

 日本メドトロニック株式会社から低侵襲の植え込み型心臓モニタReveal LINQ(リビール リンク)が2016年9月発売された。この機器は、体積比で従来品から87%小型化しており、皮下挿入型長時間心電計(以下、ICM)ともいわれる。原因が特定できない失神と潜在性脳梗塞の診断に適応を持ち、胸部皮下に挿入することで最長3年間の持続的な心電図モニタリングが可能である。また、データの自動的送信機能により遠隔からでも医師がイベントを確認できる。Reveal LINQの発売にあたり開催されたメディアセミナーにて「失神診療への貢献が期待される皮下挿入型心電計」と題し、産業医科大学 不整脈先端治療学 安部治彦氏が講演した。ICMを失神患者の診断に使用する頻度は米国に比べきわめて少ない 失神で医療機関を受診する患者は年間で80万人と多い。これは、医療機関入院患者の1~3%、救急外来受診者の3~5%を占める。失神の原因は多様だが、原因疾患により予後は大きく異なる。なかでも、心臓突然死の原因となるなど、生命予後が非常に悪い心原性失神は失神全体の15%を占める。この心原性失神の危険因子として、基礎心疾患と共に不整脈は重要な所見である。 失神の治療は原因疾患によって異なる。とはいえ、失神は瞬間に起こる症状であり、画像所見など形としての異常が残らないため、発作の瞬間を捉える必要がある。そのため、さまざまな検査をしても原因疾患の特定に至らないことが多いのが現状である。本邦では、失神患者の診断にホルター心電図、心エコーを行う頻度が多いが、これで原因がわかることはまずない、と安部氏は言う。心臓突然死が多い米国では、この2つの検査で陰性でも、さまざまな検査と行う。なかでも、体外式長時間心電計と共に、ICMの本邦医療機関での使用頻度は米国に比べきわめて少ない。 ICMは心原性失神の原因を特定するために有用なのであろうか?安部氏は、講演の中で、産業医科大学における原因不明の失神患者に対するICMの診断有用性の評価試験の途中経過を紹介した。86例の原因不明の失神患者のうち、ICMで確定診断に至ったのは61例(71%)にのぼった。また、確定診断に至った患者のうち心原性失神は42例(64%)であった。そのなかには、長年にわたり診断がつかない再発性の失神患者も存在する。 本邦医療機関でのICMの普及遅れの背景として、失神の診断についての知識不足という医療者側の問題と共に、ICMの抵抗感による患者の拒否という要因も否めない。当デバイスは、従来に比べ1割強に小型化され、さらに挿入方法の工夫により侵襲も低くなっていることもあり、患者の抵抗感が少なくなるのではないか、と安部氏は言う。 ICMは失神の原因診断率が高い検査であり、いつ発生するかわからない失神の原因把握に有用性が高いといえる。失神は突然死の原因となるだけでなく、就労や自動車運転の制限など社会的な影響も大きい。ICMの新デバイスがこれらの問題解決の一翼を担うことを期待したい。

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抗CD20抗体ocrelizumab、多発性硬化症の進行抑制/NEJM

 ヒト化抗CD20モノクローナル抗体ocrelizumabは、一次性進行型多発性硬化症の臨床的および画像上の疾患進行を抑制することが、スペイン・バルデブロン大学病院のXavier Montalban氏らが実施したORATORIO試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2017年1月19日号(オンライン版2016年12月21日号)に掲載された。多発性硬化症の組織傷害のメカニズムは不明であるが、B細胞が抗原の発現や自己抗体の産生、サイトカインの分泌を介する機序に関与しており、B細胞の除去が治療に有効である可能性が示唆されている。ocrelizumabは、CD20陽性B細胞を選択的に除去するが、B細胞の再構築能および既存の液性免疫は保持されるという。治療効果をプラセボ対照比較試験で評価 ORATORIOは、一次性進行型多発性硬化症の治療におけるocrelizumabの有効性と安全性を評価する、二重盲検無作為化プラセボ対照並行群間比較第III相試験(F. Hoffmann-La Roche社の助成による)。 対象は、年齢18~55歳、McDonald診断基準(2005年改訂版)で一次性進行型多発性硬化症と診断され、総合障害度評価尺度(EDSS)スコアが3.0~6.5(0~10、点数が高いほど機能障害が重度)、機能別障害度評価尺度の錐体路機能スコアが2(0~6、点数が高いほど機能障害が重度)以上の患者であった。 被験者は、ocrelizumab(600mg)またはプラセボを24週ごとに静脈内投与する群に2対1の割合で無作為に割り付けられた。治療期間は120週以上とし、事前に規定された件数の機能障害の進行イベントが発生するまで継続することとした。 主要評価項目は、time-to-event分析で12週時の機能障害進行が確定された患者の割合であった。障害進行は、ベースラインのEDSSスコアが5.5以下の患者は、ベースラインから1.0以上の上昇、5.5以上の患者は0.5以上の上昇と定義した。 2011年3月3日~2012年12月27日に732例(ITT集団)が登録され、ocrelizumab群に488例、プラセボ群には244例が割り付けられた。120週の治療に到達したのは、ocrelizumab群が402例(82%)、プラセボ群は174例(71%)であった。試験期間中央値は、それぞれ2.9年、2.8年だった。12週時進行割合:32.9% vs.39.3%、MRI脳病変総体積:-3.4% vs.7.4% ベースラインの平均年齢は、ocrelizumab群が44.7±7.9歳、プラセボ群は44.4±8.3歳、女性がそれぞれ48.6%、50.8%含まれた。症状発現からの平均経過期間は6.7±4.0年、6.1±3.6年、診断からの平均経過期間は2.9±3.2年、2.8±3.3年、平均EDSSスコアは4.7±1.2、4.7±1.2だった。 12週時に機能障害進行が確定された患者の割合は、ocrelizumab群が32.9%と、プラセボ群の39.3%に比べ有意に良好であった(ハザード比[HR]:0.76、95%信頼区間[CI]:0.59~0.98、p=0.03)。 24週時に機能障害進行が確定された患者の割合は、ocrelizumab群が29.6%であり、プラセボ群の35.7%と比較して有意に優れた(HR:0.75、95%CI:0.58~0.98、p=0.04)。 ベースラインから120週時までの、25フィート時間制限性歩行試験(T25FW)の悪化の割合は、ocrelizumab群が38.9%と、プラセボ群の55.1%よりも有意に低かった(p=0.04)。 T2強調MRI上の脳病変の総体積は、ocrelizumab群が3.4%減少したのに対し、プラセボ群は7.4%増加した(p<0.001)。また、脳体積は、ocrelizumab群が0.90%減少したのに対し,プラセボ群の減少は1.09%であった(p=0.02)。 SF-36の身体機能サマリースコアの変化には、有意な差はみられなかった(補正平均変化量=ocrelizumab群:-0.7 vs.-1.1、p=0.60)。 ocrelizumab群は、注射部位反応(39.9% vs.25.5%)、上気道感染症(10.9% vs.5.9%)、口腔ヘルペス感染症(2.3% vs.0.4%)の頻度が、プラセボ群に比べ高かった。腫瘍は、ocrelizumab群の2.3%、プラセボ群の0.8%に認められた。また、重篤な有害事象(20.4% vs.22.2%)および重篤な感染症(6.2% vs.5.9%)の発生率は、両群間に臨床的に有意な差はみられなかった。 著者は、「長期の安全性と有効性を明らかにするには、拡大試験による観察を要する」としている。

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摂食障害の重症度把握と診断ツールを検証

 夜間摂食症候群(night eating syndrome:NES)は、一般的に重症度尺度である夜間摂食アンケート(Night Eating Questionnaire:NEQ)を用いて評価するが、これはすべての診断基準を評価するものではない。また、夜間栄養診断アンケート(Night Eating Diagnostic Questionnaire:NEDQ)は、すべての診断基準を評価することができるが、完全に検証されたわけではない。米国・ワグナー大学のLaurence J Nolan氏らは、NEQおよびNEDQの妥当性を検証した。Appetite誌オンライン版2016年12月23日号の報告。 対象は、学生254人、一般集団468人。NEQ、NEDQ、ピッツバーグ睡眠質問票、ツァンうつ病自己評価尺度(Zung Self-report Depression Scale:SDS)、Yale Food Addiction Scale(YFAS)を用いて評価を行った。またNESの他の研究と同様に、NEDQスコアの上昇は、うつ病の増加、睡眠の質の低下、食品依存(food addiction)、BMIと関連するかも検討した。 主な結果は以下のとおり。・NEQおよびNEDQのスコアは有意に正の相関を示し、有効性が実証された。・NESの診断においてNEQとNEDQの結果は一致していた。NEDQによって診断された患者の56%がNEQの閾値スコアを満たしていた。・ NEQの閾値スコアを満たした33例中5例だけがNEDQ診断基準を満たしていなかった。・高NEDQは、高SDS、YFASスコア、睡眠の質の低下と関連していた。・NEDQによるFull-syndrome NESは、一般集団ではBMIが高かったが、学生では認められなかった。・他のすべてのアンケートのスコアは、一般集団のほうが高かった。・NEQとNEDQの診断の相違は、アンケートの構成の違いによるものであり、診断のために設計されたNEDQに起因する可能性がある。 著者らは「NEQは、NESの重症度を診断するため便利であるのに対し、NEDQは臨床的に有用な診断ツールである」としている。関連医療ニュース 女子学生の摂食障害への有効な対処法 神経性過食症と境界性パーソナリティ障害との関連 拒食に抗精神病薬、その是非は

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LG入りヨーグルトがアスピリン誘発小腸傷害を軽減

 アスピリン誘発小腸傷害に対するプロバイオティクスの効果はまだ十分に検討されていない。今回、東海大学の鈴木孝良氏らが実施したプラセボ対照二重盲検比較試験で、ラクトバチルスガセリOLL2716(LG)が、アスピリン誘発小腸傷害の軽減および消化管症状の緩和に有用であることが示された。Digestion誌2017年1月号に掲載。 本試験では、アスピリンを1ヵ月以上投与された64例の患者が登録され、LG入りヨーグルト(112mL)またはプラセボを1日2回6週間摂取した。小腸傷害はヨーグルト摂取の前後のカプセル内視鏡検査によって評価した。また、患者の症状への効果についても、摂取前後にFSSG(Frequency Scale for the Symptoms of GERD)とGSRS(Gastrointestinal Symptom Rating Scale)の質問票を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時の患者特性および小腸粘膜傷害の数について、2群間に有意な差はなかった。・LG群ではプラセボ群に比べ、6週間後の小腸粘膜傷害や発赤が有意に少なかった(p<0.01)。・FSSGおよびGSRSのスコアもLG群では有意に改善し、プラセボ群では改善しなかった。

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歩くのが遅いと認知症リスク大

 歩行速度は、将来の認知症を予測する良い因子である。東京都健康長寿医療センター研究所の谷口 優氏らは、日本人高齢者の歩行性能軌道パターンを特定し、歩行性能が認知症と関連しているかを検討した。Journal of the American Medical Directors Association誌2017年2月号の報告。 2002~14年の日本における集団ベースフォローアップ観察プロスペクティブ研究として実施された。65~90歳の認知症でない高齢者1,686人(平均年齢:71.2歳[SD:5.6]、女性比:56.3%)を対象に、2002年6月~2014年7月まで毎年、老人保健調査を行った。追跡調査数の平均は3.9、総観察数は6,509件であった。歩行性能は、通常および最大速度での歩行速度と歩幅を測定することにより評価した。日本の公的介護保険制度のデータベースを調査したところ、2014年12月までに196人(11.6%)が認知症を発症していた。 主な結果は以下のとおり。・通常と最大速度での歩行速度と歩幅より高・中・低の3つの軌道パターンを特定した。これら歩行パターンは、男女間で同様に減少した。・重要な交絡因子で調整したのち、通常ベースの歩行速度と歩幅の低パターン群における認知症発症率は、それぞれ3.46(95%CI:1.88~6.40)、2.12(95%CI:1.29~3.49)倍であった。・最高速度ベースの歩行速度と歩幅の低パターン群における認知症発症率は、それぞれ2.05(95%CI:1.02~4.14)、2.80(95%CI:1.48~5.28)倍であった。 著者らは「歩行速度および歩幅の3つの主要パターンは、ベースラインのレベルにかかわらず、年齢関連変動を示す傾向があった。歩行速度および歩幅の低パターン高齢者は、認知症リスクが高いため、歩行能力改善のための介入が重要である」としている。関連医療ニュース 米国の認知症有病率が低下、その要因は 歩くスピードが遅くなると認知症のサイン 認知症者はどの程度活動性が落ちているか

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片頭痛患者は術後脳卒中リスクが高い/BMJ

 片頭痛歴のある患者は周術期虚血性脳卒中リスクと30日再入院率が高いことが、米国・マサチューセッツ総合病院のFanny P Timm氏らによる検討の結果、明らかにされた。著者は、「片頭痛は、評価すべき周術期虚血性脳卒中のリスクと考えるべきだろう」とまとめている。先行研究で、片頭痛は虚血性脳卒中のリスク因子であることが、とくにそのリスクは、前兆を伴う片頭痛を有する患者で増大することが報告されていた。BMJ誌2017年1月10日号掲載の報告。12万4,558例を対象に30日以内の発症と再入院率などを調査 研究グループは、片頭痛を有する患者で周術期虚血性脳卒中のリスクは増大するのか、またこのことが再入院率につながるのかを調べるため、2007年1月~2014年8月に、マサチューセッツ総合病院と2つの関連施設で手術を受けた12万4,558例を対象とした前向き病院レジストリ研究を行った。 主要アウトカムは、術後30日以内の周術期虚血性脳卒中の発症で、片頭痛ありの患者となしの患者について調べた。副次アウトカムは、術後30日以内の再入院とした。また、探索的アウトカムとして、退院後脳卒中、神経解剖学的な脳卒中部位なども評価した。片頭痛歴あり患者のリスクは1.75倍、前兆を伴う片頭痛患者では2.61倍 対象患者12万4,558例は、平均年齢52.6歳、女性は54.5%であった。 あらゆる片頭痛の診断歴のある患者は1万179例(8.2%)で、そのうち、前兆を伴う片頭痛を有する患者は1,278例(12.6%)、8,901例(87.4%)は前兆を伴わない片頭痛を有する患者であった。 術後30日以内の周術期虚血性脳卒中の発症は、771例(0.6%)であった。 片頭痛歴ありの患者は、なしの患者と比べて、周術期虚血性脳卒中のリスクが高いことが示された(補正後オッズ比[OR]:1.75、95%信頼区間[CI]:1.39~2.21)。また、同リスクは、前兆を伴う片頭痛患者のほうが(同:2.61、1.59~4.29)、伴わない患者(1.62、1.26~2.09)と比べて高かった。 周術期虚血性脳卒中の予測絶対リスクは、1,000手術患者当たり2.4(95%CI:2.1~2.8)で、あらゆる片頭痛歴患者1,000例当たりでは4.3(3.2~5.3)に増大し、前兆を伴わない片頭痛患者では同3.9(2.9~5.0)であるが、前兆を伴う片頭痛患者では6.3(3.2~9.5)に増大した。 片頭痛歴のある患者は、退院後30日以内の再入院率も高かった(補正後OR:1.31、1.22~1.41)。

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肝性脳症に抗菌薬?新たな治療戦略

 40~50万程度いると推定される肝硬変患者、その合併症の1つである肝性脳症の治療に進歩がみられている。あすか製薬主催のプレスセミナー「知られざる肝性脳症の病態と最新治療」にて2017年1月18日、大阪市立大学 肝胆膵病態内科学 河田則文氏が新たな肝性脳症治療についての講演を行った。 肝性脳症の初期症状として、人格や行動の微妙な変化、判断力低下、睡眠パターンの乱れ、認知症、うつ病などの精神症状が現れる。初期では患者に自覚症状がないこともあり、家族もほとんど気付かない。その後、羽ばたき振戦、見当識障害、肝性口臭などの特徴的な症状が出て徐々に悪化し、最終的に昏睡に陥り寝たきり状態となる。 肝性脳症は、血中のアンモニアが高くなることで引き起こされると考えられている。アンモニアは食物を腸内細菌が代謝する過程で産生される。肝硬変になると、肝臓機能が低下しアンモニア解毒能が下がる、門脈―大循環シャントのためアンモニアが直接体循環内に入る、などが誘因となり高アンモニア血症から脳症を惹起すると考えられている。 肝性脳症の治療では、腸管内pHの低下や排便促進などによりアンモニア産生・吸収を抑制する合成二糖類、筋肉でのアミノ酸代謝を促進する分岐鎖アミノ酸製剤(以下、BCAA)、尿素回路を活性化させるカルニチン製剤などが用いられていた。そこに、腸内細菌に対し抗菌作用を示す難吸収性抗菌薬リファキシミン(商品名:リフキシマ)が登場した。リファキシミンは、BCAAや合成二糖類など既存の治療法で十分な効果が認められなかった場合に、治療効果を向上させるために用いられる。 リファキシミンは、腸内細菌叢におけるアンモニア酸性菌として報告されている菌群に対し抗菌活性を示すと共に、そのほとんどが体で吸収されず、消化管細菌叢に移行するという特徴を有する。二重盲検試験の結果、リファキシミン群の血中アンモニアレベルはプラセボ群に比べ有意に低下し(p=0.008)、肝性脳症の点数であるPSEインデックスもプラセボに比べ、有意に低下することが明らかとなった(p=0.0103)。また、肝性脳症による入院までの期間も、プラセボに比べ有意に延長した(p=0.01)。さらに、肝硬変患者の生存率も、プラセボに比べ有意に延長した(p=0.012)。 肝硬変が完治できない現在、肝性脳症も完治することはできない。しかし、難吸収性抗菌薬という新たな選択肢が加わった今、非代償性あっても代償性に近い時期であれば、高アンモニア血症の改善やアルブミン改善など治療を組み合わせることで代償性に戻る患者もいるという。症状が軽微な初期の段階から、肝臓専門医と他診療科医が連携し、肝性脳症の早期発見が進むことを期待したい。

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ストレスによる心血管疾患発症のメカニズムとは/Lancet

 扁桃体の活性化が心血管疾患の発症と関連し、活性化の増大は心血管疾患イベントの予測因子となる可能性があることが、米国・マサチューセッツ総合病院のAhmed Tawakol氏らの検討で明らかとなった。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2017年1月11日号に掲載された。慢性的なストレスは心血管疾患の増加と関連し、その寄与リスクは他の主要な心血管リスク因子に匹敵するとされるが、ストレスが心血管イベントに転換するメカニズムはよくわかっていない。認知や情緒のような複雑な機能に関与する脳のネットワークが活性化すると、恐怖やストレスと典型的に関連するホルモン、自律神経系、行動の変容が引き起こされるが、扁桃体はこのネットワークの主要な構成要素と考えられている。2つの相補的な研究で関連を評価 研究グループは、扁桃体の活性化と心血管疾患イベントの関連を評価するために、2つの相補的な検討(縦断的研究と横断的研究)を行った。 2005年1月1日~2008年12月31日に、マサチューセッツ総合病院で18F-フルオロデオキシグルコース(FDG)-PET/CT検査を受けた、心血管疾患や活動性のがん病変のない30歳以上の集団を対象に、縦断的な検討を行った。この研究では、安静時の扁桃体代謝活性、骨髄活性、動脈硬化性の炎症、心血管疾患イベントの関連を評価した。 また、別の横断的な研究では、知覚されたストレス、扁桃体活性、動脈の炎症、C反応性蛋白の関連を解析した。 画像解析および心血管イベントの判定は、相互に盲検化された研究者が行った。Coxモデル、log-rank検定、媒介分析(扁桃体の活性化が、メディエータ[骨髄活性、動脈炎]を介して心血管疾患の発症に影響を及ぼすかを解析)を使用して、扁桃体の活性化と心血管疾患イベントの関連を評価した。ストレスが心血管疾患の予防治療の対象となる可能性も 縦断的研究には293例(年齢中央値55歳[IQR:45.0~65.5]、男性42%)が含まれ、このうちフォローアップ期間中央値3.7年の間に22例(39件のイベント)が心血管疾患を発症した。 扁桃体の活性化は、骨髄活性の増大(r=0.47、p<0.0001)、動脈の炎症(r=0.49、p<0.0001)、心血管疾患イベントのリスク(標準化ハザード比[HR]:1.59、95%信頼区[CI]:1.27~1.98、p<0.0001)と関連し、多変量で補正した後も有意な関連が維持されていた。 また、扁桃体の活性化は、ベースラインの前臨床的なアテローム性動脈硬化のエビデンスや冠動脈硬化リスク因子の高負荷の有無、がんの既往歴の有無にかかわらず、心血管疾患との関連が認められた。さらに、安静時扁桃体活性が高い集団は、活性が低い集団よりも心血管イベントが早期に発症する可能性が示唆された。 扁桃体の活性化と心血管疾患イベントの関連には、骨髄活性の増大や動脈の炎症が介在する可能性も示唆された。すなわち、扁桃体の活性化が増大すると骨髄活性が増大し、これが動脈の炎症を促進して心血管イベントを導く経路の存在が考えられた。 一方、心理測定分析を受けた13例の横断的研究では、扁桃体の活性化は動脈の炎症と有意な関連を示した(r=0.70、p=0.0083)。また、知覚されたストレスは、扁桃体の活性化(r=0.56、p=0.0485)、動脈の炎症(r=0.59、p=0.0345)、C反応性蛋白(r=0.83、p=0.0210)との関連が認められた。さらに、知覚されたストレスと動脈炎の関連の大部分に、扁桃体の活性化が介在することが示された(p<0.05)。 著者は、「これらの知見は、情緒的ストレッサーが心血管疾患を誘導するメカニズムの考察に、新たな見識をもたらすもの」とし、「今後、慢性的なストレスは、心血管疾患の重要なリスク因子としてルーチンに検査され、治療の対象となる可能性がある」と指摘している。

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世界のてんかん研究を解析、有病率に影響を与える要因は

 世界のてんかん有病率および発症率に関する集団ベースのコホート研究をレビューし、推定値間の異質性を明らかにする因子分析を行うため、カナダ・O'Brien Institute for Public HealthのKirsten M Fiest氏らは、メタアナリシスを行った。Neurology誌2016年1月号の報告。 システマティックレビューおよびメタアナリシスのための優先的報告項目に準じて行った。1985年以降のてんかん有病率または発症率に関する研究を、MEDLINE、EMBASEより検索した。アブストラクト、フルテキストレビュー、データ抽出を繰り返し行った。有病率または発症率、年齢層、性別、国の収入レベル、研究の質との関連項目を、メタアナリシスとメタ回帰分析を用い評価した。 主な結果は以下のとおり。・222件(有病率:197件、発症率:48件)の研究が抽出された。・活動性てんかんの有病率は6.38/1,000人(95%CI:5.57~7.30)、生涯有病率は7.60/1,000人(95%CI:6.17~9.38)であった。・てんかんの年間累積発症率は、67.77/10万人(95%CI:56.69~81.03)、発症率は61.44/10万人(95%CI:50.75~74.38)であった。・てんかんの有病率は、年齢層、性別、研究の質による影響を受けなかった。・年間有病率、生涯有病率、てんかん発症率は、中低所得国で低かった。・原因不明のてんかんおよびてんかん全般発作を有する患者の有病率が最も高かった。 著者らは「本検討において、発症率や年齢層別化に関する研究の不足が確認された」とし、「今後のてんかんの疫学研究において、標準化された報告が必要である」としている。関連医療ニュース 医学の進歩はてんかん発症を予防できるようになったのか 成人ADHD、世界の調査結果発表 認知症の世界的トレンドはどうなっているか

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幹線道路の近くに住む人は認知症リスクが高い/Lancet

 幹線道路から<50mに住む人は、300m超離れた場所に住む人に比べ、認知症発症リスクが高く、幹線道路から離れるにつれて、同リスクの増加幅は有意に減少することが示された。一方、そうした関連は、パーキンソン病、多発性硬化症はみられなかったという。カナダ・Public Health OntarioのHong Chen氏らが住民ベースのコホート試験の結果、明らかにしたもので、Lancet誌オンライン版2017年1月4日号で発表した。認知症、多発性硬化症、パーキンソン病について関連を検証 研究グループは、2001年4月時点でカナダ・オンタリオ州に居住する20~50歳(被験者数約440万人、多発性硬化症コホート)と55~85歳(被験者数220万人、認知症・パーキンソン病コホート)の2つの住民ベースコホートを対象に試験を行った。被験者はいずれもカナダで生まれ、オンタリオ州に5年以上住む人で、ベースラインで多発性硬化症、認知症、パーキンソン病といった神経性疾患を発症していない人だった。 被験者について、郵便番号を基に試験開始5年前の1996年時点で、幹線道路にどれほど近接して居住していたかを調べた。多発性硬化症、認知症、パーキンソン病の発症については、地域の医療管理データで確認した。 幹線道路への近接居住とこれら疾患の罹患率との関連について、Cox比例ハザードモデルを用いて分析した。なお、糖尿病、脳損傷、居住地域の所得などについて補正を行った。大都市在住の幹線道路から<50m内居住、認知症リスクは1.12倍に その結果、2001~12年に各疾患を発症した人は認知症が24万3,611人、パーキンソン病は3万1,577人、多発性硬化症は9,247人だった。 幹線道路への近接居住との関連性は、パーキンソン病、多発性硬化症については認められなかった。 認知症発症については、幹線道路から<50m内に住む人の、同発症に関する補正後ハザード比は、300m超離れた場所に住む人に対して、1.07(95%信頼区間[CI]:1.06~1.08)、50~100mでは1.04(同:1.02~1.05)、101~200mでは1.02(同:1.01~1.03)、201~300mでは1.00(同:0.99~1.01)と有意な関連が認められた(傾向p=0.0349)。 なかでも、幹線道路近接居住と認知症発症について、大都市在住(幹線道路から50m内に住む人のハザード比:1.12、同:1.10~1.14)と、引っ越し経験なし(同ハザード比:1.12、同:1.10~1.14)で強い関連が認められた。

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魚を食べると認知症は予防できるのか

 ここ20年の研究では、魚類およびDHAなどのn-3脂肪酸が高齢者のアルツハイマー病を含む認知機能低下を抑制することが示唆されている。スウェーデン・ウプサラ大学のTommy Cederholm氏は、2015~16年の研究結果をレビューした。Current opinion in clinical nutrition and metabolic care誌オンライン版2016年12月12日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・1件のプロスペクティブコホート研究より、高齢者ケア施設入居者の脳解剖では、海産物の摂取と神経性プラークおよび神経原線維変化との関連が認められた。・5年間の大規模介入研究より、n-3脂肪酸補充患者または対照患者において、認知機能への影響は認められなかった。・コミュニティ患者を対象とした2件のメタアナリシスより、高魚類摂取は、認知機能を保持することが認められた。・記憶愁訴の高齢者は、n-3脂肪酸の補充により、記憶課題に関する皮質血流を改善する可能性がある。・アルツハイマー病患者のレポートからの再計算では、血清n-3脂肪酸の増加と認知機能改善には用量反応性が示唆された。・しかし、コクランレビュー(3件の無作為化対照試験)では、n-3脂肪酸は、軽度/中等度アルツハイマー病患者において任意の6ヵ月間でメリットがないと結論付けた。 著者らは「魚類やDHAの摂取は、記憶愁訴やMCI高齢者において予防的メリットを有する可能性があり、軽度/中等度アルツハイマー病患者のサブグループにおいても、このようなメリットがあると考えられる」とし、「より一層の研究が必要である」としている。関連医療ニュース 日本食は認知症予防によい:東北大 魚を食べるほどうつ病予防に効果的、は本当か EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすか

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牛乳摂取と認知障害は関連するのか~メタ解析

 牛乳摂取と認知障害との関連性を調査したいくつかの疫学研究における結果は一致していない。今回、中国人民解放軍総合病院のLei Wu氏らが牛乳摂取量と認知障害の関連についてメタ解析を行ったところ、これらに有意な逆相関を認めたが、研究のさまざまなリミテーションにより関連性を立証することはできなかった。Nutrients誌2016年12月号に掲載。 著者らは、PubMedとEMBASEのデータベース開始から2016年10月までで、牛乳摂取量と認知障害(アルツハイマー病、認知症、認知機能低下/障害)との関連を報告している観察研究を検索した。牛乳の最低摂取レベルに対する最高摂取レベルのオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を逆分散ランダム効果法で統合し、またサブグループおよびメタ回帰分析を用いてサブグループ間の異質性を評価した。 主な結果は以下のとおり。・計1万941人の参加者を含む7報を同定した。・牛乳の最高摂取レベルは、認知障害リスクの低下と有意に関連しており、統合OR (95%CI)は0.72(0.56~0.93)であった。なお、有意な異質性が認められた(I2=64%、p=0.001)。・サブグループ解析によると、虚血性脳卒中患者での牛乳摂取量と認知障害リスクの関連がより顕著であった(1つの研究に基づく)。・牛乳摂取量と認知障害との有意な逆相関がみられたのはアジア人のみであり、アフリカ人では有意ではないが傾向が認められた。

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脊髄空洞症〔syringomyelia〕

1 疾患概要■ 定義脊髄空洞症とは、さまざまな原因により脊髄に空洞性病変を形成する慢性進行性の疾患である。原因の約半数は、キアリ奇形が原因と言われており、脊髄損傷、脊髄腫瘍に伴うものがそれぞれ約10%、脊髄くも膜炎に伴うものが約6%と言われている。■ 疫学成人10万人あたり8.4人/年という報告があるが、近年、MRIの普及により小児例での早期発見が増えているため、実際はもう少し多いことが想定される。■ 病因脊髄空洞症は、高率に後頭蓋窩の形態異常の合併を認めることがわかっており、後頭蓋窩の狭小化により小脳扁桃下垂が起こりやすくなる。現在のところ小脳扁桃下垂による脊髄空洞症のメカニズムは、完全には解明されていない。小脳扁桃下垂により大孔部で髄液循環障害が起こることは明らかであるが、なぜ髄液循環障害により脊髄空洞症が生じるかはわかっていない。過去にはさまざまな病因説が提唱されているが、現在は脳脊髄液と脊髄細胞外液の動的平衡状態の破綻が、空洞形成の要因となるという説が有力となっている。■ 症状受診の契機については、腕から手にかけてのしびれ、痛みなどを主訴に来院することが多く、息こらえ、咳など腹圧の上昇による頭痛を訴えることもある。脊椎外科、脳神経外科、整形外科のみならず神経内科、一般内科など内科を受診する患者さんも少なくない。小児期の脊椎側弯症の精査で偶然発見される場合もある。症状としては、進行性の四肢知覚鈍麻、筋力低下が多く、とくに温痛覚は初期段階から障害されることが多い。進行すると巧緻運動障害、筋萎縮、上下肢のしびれ、痛み、歩行障害、膀胱直腸障害が出現することがある。また、キアリ奇形合併例では、めまい、嚥下障害、嗄声など小脳や脳幹部圧迫症状の併発を認めることもある。高齢発症例では、術後空洞の縮小を認めるにも関わらず疼痛が残存することがある。■ 分類病因に基づいた分類が用いられることが多い。それぞれの原因により手術方法を決定する。1)交通性:画像上第四脳室と空洞の交通を認める2)非交通性(髄液の流出障害によるもの)(1)後頭蓋窩、頭蓋頸椎移行部での流通障害a.キアリ1型奇形b.脳底部くも膜炎c.腫瘍、くも膜嚢胞、ダンディーウォーカー症候群などd.頭蓋底陥入症(2)脊髄くも膜下腔での流通障害a.腫瘍、くも膜嚢胞b.癒着性くも膜炎3)脊髄自体への損傷(1)外傷、出血、感染(2)椎間板変性疾患、脊柱管狭窄症4)神経管閉鎖障害(二分脊椎)5)原因不明■ 予後基礎疾患による影響もあるが、治療による症状の改善はMRIなどの画像上の空洞の縮小よりも早期にみられることが多い。とくに怒責時の疼痛の緩和は、術後早期より緩和される。また、運動障害は、感覚障害よりも回復しやすいと言われている。ただし、診断されるまでの時間が長くかかった場合、空洞の縮小を認めた場合でも症状が改善しない場合もある。そのためにも早期診断が望まれる。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)一番大事な事は病歴、身体所見をしっかりととる事である。症状の進行を詳細に聴取し、とくに感覚障害については温痛覚、振動覚、位置覚など詳しく神経所見をとる必要がある。これにより現在どの段階まで神経障害を受けているのかを推測することができる。また、既往歴、外傷歴より空洞の発生原因がないかを追求することも大事である。画像的診断のゴールドスタンダードはMRIであり、空洞性病変の確認を行う(図1)。腫瘍性病変を伴う場合は造影MRIも実施する。キアリ奇形の合併精査のため頭蓋内および頸髄移行部のMRIも実施する必要がある。図1 空洞症病変のMRI所見画像を拡大する3 治療 (治験中・研究中のものも含む)現時点では空洞縮小に有効な薬剤は報告されていない。治療について、キアリ奇形を伴うものと脊髄外傷など、その他を伴うものに分けて考える。まず、キアリ奇形に伴う脊髄空洞症の治療について、小児例では患児の成長とともに後頭蓋窩の容積増加が期待できるため、保存的加療を行うことも多い。成人例でも軽微な神経兆候、軽度の側弯症の場合、経過観察をすることもある。ただし、神経徴候や側弯症の増悪、著明な小脳扁桃下垂、限局性ではなく全脊髄に広がる空洞の場合は、手術を行う必要がある。手術の目的は、大孔部における髄液通過障害を改善し、空洞を縮小させることである。後頭蓋窩の骨削除と環椎後弓切除を行い、拡大硬膜形成術を行う方法がもっとも多く施術されている。通常の後頭下減圧術と異なり、十分に外側部まで減圧を行う必要がある(図2)。くも膜下腔に血液が流入すると、癒着性くも膜炎や空洞再発の原因となるため、手術の際にはくも膜を損傷しないように十分に留意する必要がある。図2 拡大硬膜形成術の例画像を拡大する次にその他要因に伴う脊髄空洞症の治療について、腫瘍性病変など原疾患の治療を行うことにより空洞の縮小を認める場合がある。脊髄外傷後に空洞の出現を認めかつ症候性である場合は、空洞短絡術を行う。空洞とくも膜下腔にシャントを作る場合と空洞と腹腔内にシャントを作る場合がある。4 今後の展望前述の通り病因に関して完全な解明はなされていない。脳脊髄液と脊髄細胞外液の動的平衡状態の破綻が空洞形成の要因と考えられている。しかし、なぜ平衡状態の破綻が生じるかはわかっていない。脊髄実質内の静脈圧上昇による髄液吸収障害が一因となっているという報告やアクアポリン受容体の関与などが報告されているが、解明には至っていない。さらなる研究報告が待たれる。原因遺伝子の解析については、家族歴が認められることから、いくつかの候補遺伝子の報告がされている。後頭骨の遺伝子形成や頭蓋頸椎移行部の発生に関与すると言われているHox遺伝子やPax遺伝子が候補とされているが、確定されていない。また、同様の病態が動物でも報告されており、小型犬のキャバリア種において後頭蓋低形成、脊髄空洞症が生じることがわかっている。小動物では純血が保たれ世代交代も早いため、こちらの研究においても今後の発展が期待される。手術方法の進歩の反面、脊髄空洞症に伴う難治性疼痛については、われわれが最も悩まされる問題の1つであり、手術を行っても耐え難い痛みが残存することがある。術前より患者本人および家族に十分な説明を行っておく必要がある。痛みの特徴としては、幻肢痛や視床痛と同じような求心路遮断性疼痛に分類される。高齢発症のケースや術前より激しい痛みがある場合、術後も残存しやすいと言われている。痛みの治療としては通常の消炎鎮痛薬が効きにくく、プレガバリン(商品名:リリカ)、ガバペンチン(同:ガバペン)などの神経障害性疼痛に対する治療薬が第1選択となる。三環系抗うつ薬も一定の効果があると考えられる。星状神経節ブロックや後根侵入部遮断術(DREZ)も選択肢にあがる。いずれにしても痛みとうまく付き合っていく必要があり、手術を行う担当科のみならず、かかりつけ医、ペインクリニック医、心療内科医、看護師、リハビリスタッフなど多角的な立場から治療に当たる必要がある。5 主たる診療科脊椎脊髄外科、脳神経外科への紹介を必要とする。非常に専門性の高い分野であり、ホームページなどで診療実績を確認する必要がある。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療・研究情報難病情報センター 脊髄空洞症(医療従事者向けのまとまった情報)神経変性疾患領域における基盤的調査研究班(医療従事者向けのまとまった情報)日本脊髄外科学会 脊髄空洞症(医療従事者向けのまとまった情報)亀田グループ 医療ポータルサイト キアリ奇形と脊髄空洞症について(一般向け、医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報脊髄空洞症友の会(脊髄空洞症患者とその家族向けの情報)公開履歴初回2017年01月10日

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