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2021.

認知症のBPSD、かかりつけ医は抗精神病薬を控えて

 2017年5月17日、日本老年精神医学会は、名古屋市で6月14~15日に開催される第32回日本老年精神医学会を前に、都内においてプレスセミナーを開催した。 セミナーでは、新井平伊氏(順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学 教授/同学会 理事長)が、同学会の主な活動として、2016年に発表した「かかりつけ医のためのBPSDに対する向精神薬使用ガイドライン第2版」について、患者家族が最も苦慮する症状の1つである興奮性BPSDに対する薬物療法に焦点を絞り、その要点を紹介した。興奮性BPSDに、かかりつけ医が用いるべき薬剤は 抗精神病薬は、数多くの臨床試験によって有効性が実証されており、主に専門医を対象とした「認知症疾患治療ガイドライン2010」では、エビデンスレベルの高い選択肢として推奨されている。一方、実臨床で用いられるメマンチンやバルプロ酸や抑肝散などは、臨床試験数が少ないためエビデンスレベルが低く、場合によっては削除されることもある。加えて、認知症に対する抗精神病薬の使用は、死亡リスクを高めるとして、FDAおよび厚労省から警告が発出されている。このように研究と臨床の間にはギャップがあり、認知症を専門としないかかりつけ医においては、医療安全を最優先に考えた薬剤選択が必要であるとし、下記の選択基準を挙げた。(1)抗精神病薬を第1選択としない(警告が発出されている薬剤を第1選択としない)(2)初めに認知症に適応を有するメマンチンあるいはコリンエステラーゼ阻害薬が、次いでバルプロ酸、抑肝散が推奨される(3)上記の薬剤でコントロールが難しい場合は、専門医との連携を推奨する バルプロ酸や抑肝散については、臨床試験の数が少ないが、実臨床では有効であったとの報告を踏まえ、抗精神病薬を用いる前の選択肢として挙げている。また、メマンチンとコリンエステラーゼ阻害薬は、両剤ともに興奮性BPSDを発症・増悪させる可能性に留意する必要があると付け加えた。薬剤によるBPSDではないか、まず確認を メマンチンやコリンエステラーゼ阻害薬のほかにも、興奮性BPSDの症状を引き起こす薬剤が複数あるため、今回の改訂では治療アルゴリズムにおける“薬剤性の除外”を強調した。BPSD治療アルゴリズムでは、非薬物的介入を最優先で行うこととし、薬物療法を開始する際の確認要件に以下の4項目を挙げている。(1)ほかに身体的原因はない(とくに感染症、脱水、各種の痛み、視覚・聴覚障害など)(2)ほかの薬物の作用と関係ない(3)服薬順守に問題ない(4)家族との間で適応外使用に関するインフォームドコンセントが得られている BPSD様の症状を引き起こす可能性のある薬剤には、上記の認知症治療薬以外にもH2ブロッカーや第1世代抗ヒスタミン薬などが挙げられている。該当する薬剤の詳細は「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学会)の参照を勧めている。抗精神病薬を使用する場合は、10週間程度に BPSDに対する抗精神病薬の使用に慎重になるべき理由として、死亡リスクの増加がある。新井氏らが2016年に発表した1万症例のアルツハイマー病患者を対象とした前向きコホート研究において、新規に抗精神病薬を服用した患者では10週以降に死亡率が上昇したと報告している1)。この点から、やむを得ず新規に抗精神病薬を投与する場合は、10週間ほどに留め、常に減量・中止を考慮するのが望ましいとした。また、6ヵ月以上服用中の症例は比較的安全であるが、リスクベネフィットの観点からの判断が求められる。 最後に新井氏は、「認知症患者に対する抗精神病薬の使用による死亡リスクについては、FDAおよび厚労省の警告発出以来ほぼ11年が経過しているが、現在も十分な配慮が必要であり、非薬物療法および抗精神病薬以外の選択肢を優先すべきだ」と改めて強調した。関連サイト日本老年精神医学会厚生労働省 かかりつけ医のためのBPSDに対する向精神薬使用ガイドライン第2版参考文献1)Heii Arai, et al. Alzheimers Dement. 2016;12:823-830.

2022.

002)他科からの依頼~水虫編【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第2回 他科からの依頼~水虫編糖尿病や高齢の入院患者さんで多い依頼が、足の水虫、分厚い爪、白い爪、指の間の皮むけや、足底の水疱などの診療です。「足白癬でしょうか? ご高診ください」とご依頼いただく訳ですが、たまに「すでに抗真菌薬を外用した状態」で診察の依頼を受けることがあります。もちろん爪の白濁など、「見た目あきらかにいる!(真菌が)」という場合もありますが…。しかし、「ちょっと微妙だな、検査したいな」となった場合、すでに抗真菌薬が外用されていると大問題! 顕微鏡検査で菌が見つからなくて「本当にいないのか? 外用の影響で陰性なのか?」判断がつかなくなってしまいます。そうした場合、外用を止めて後日また再検査をするか、別の外用薬で様子をみたりするのですが、あらかじめ1~2週間ほど外用を中止してからご依頼いただくと、さらにスムーズかな、と思われます。水虫かな? と思ったら、とくに処方せずそのまま皮膚科で大丈夫です。

2023.

MCI患者の進行を予測する、DLB進行型の特徴とは

 認知症の病理学的に特異な治療を有効に行うためには、正確にかつ早期に診断する必要がある。レビー小体型認知症(DLB)は、とくに前駆期においてアルツハイマー病(AD)と誤診されることが少なくない。英国・ロンドン大学のDilman Sadiq氏らは、軽度認知障害(MCI)患者を対象に、フォローアップ時におけるAD、DLBへの進行の有無による臨床的および神経心理学的プロファイルを比較した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2017年4月28日号の報告。 本研究は、メモリークリニックデータベースからの非選択サンプルを用いた縦断的研究。1994~2015年の新規患者は1,848例であった。このうち、560例(30%)がMCIの初期診断を有しており、研究対象とした。包括基準は、初期の評価時にMCIと診断され、12ヵ月以上のフォローアップ期間を有する患者とした。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップデータを有するMCI患者429例のうち、MCIのままだった患者は164例(MCI群:38%)、ADへ進行した患者は107例(AD群:25%)、DLBへ進行した患者は21例(DLB群:5%)であった。そのほかは、代替診断となった。・MCI期のベースライン時におけるDLB群は、AD群、安定したMCI群と比較し、視空間機能および文字流暢性検査で有意に悪く、エピソード記憶検査では、AD群より良好であった。・ベースライン時、DLB患者は、平均UPDRSスコアが有意に高く、REM睡眠行動障害および認知機能変動の可能性が高かった。 著者らは「DLBへ進行するMCI患者は、特定の認知機能および神経心理学的プロファイルを有する。このことは、早期の疾患特異的治療を行ううえで、重要である」としている。関連医療ニュースレビー小体型とアルツハイマー型認知症、脳血管病変の違いはMCIからAD、DLBへの進行を予測するには:順天堂大認知症になりやすい職業は

2024.

低LDL-Cが認知症リスクを低減する可能性/BMJ

 PCSK9遺伝子およびHMGCR(HMG-CoA reductase)遺伝子のバリアントに起因するLDLコレステロール(LDL-C)の低下は、認知症やパーキンソン病の発症リスクを増加させず、LDL-C値の低下によりアルツハイマー型認知症のリスクが低減する可能性があることが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院のMarianne Benn氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2017年4月24日号に掲載された。コレステロールは脳のニューロンを取り囲むミエリンの主成分であるため、低LDL-C値はアルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの神経疾患のリスクを増大させる可能性が指摘されている。11万例以上のメンデル無作為化試験 本研究は、LDL-Cの代謝および生合成に関与する遺伝子(それぞれ、PCSK9遺伝子、HMGCR遺伝子)の遺伝的変異に起因するLDL-C値の低下が、一般人口におけるアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、全認知症およびパーキンソン病のリスクを高めるとの仮説を検証するメンデル無作為化試験である(Danish Council for Independent Researchなどの助成による)。 デンマークの一般人口を対象とした類似する2つの前向き試験(Copenhagen General Population Study:9万9,993例、Copenhagen City Heart Study:1万1,201例)の参加者11万1,194例について解析を行った。 全体の年齢中央値は56歳(IQR:46~66)、55%(6万1,310例)が女性であった。LDL-C値別の内訳は、<1.8mmol/L(≒69.66mg/dL)が3.7%(4,087例)、1.8~2.59mmol/L(≒69.66~100.233mg/dL)が18%(2万0,335例)、2.6~3.99mmol/L(≒100.62~154.413mg/dL)が52%(5万7,847例)、≧4.0mmol/L(≒154.8mg/dL)は26%(2万8,925例)であった。1mmol/L低下による発症リスクへの影響はない 観察的な解析では、フォローアップ期間中央値8.2年における<1.8mmol/Lの集団の≧4.0mmol/Lの集団に対するパーキンソン病の多因子で補正したハザード比(HR)は1.70(95%信頼区間[CI]:1.03~2.79、傾向検定:p=0.01)と有意であったのに対し、アルツハイマー型認知症(0.93、0.62~1.40、p=0.35)、脳血管性認知症(0.46、0.15~1.48、p=0.56)、全認知症(1.04、0.79~1.38、p=0.18)には有意な差を認めなかった。 PCSK9遺伝子とHMGCR遺伝子のバリアントを統合すると、LDL-C値が9.3%低下した(傾向検定:p<0.001)。 また、年齢、性別、出生年で補正した遺伝的な因果分析では、LDL-C値が1mmol/L(≒38.7mg/dL)低下した場合のリスク比は、アルツハイマー型認知症が0.57(95%CI:0.27~1.17、p=0.13)、脳血管性認知症が0.81(0.34~1.89、p=0.62)、全認知症が0.66(0.34~1.26、p=0.20)、パーキンソン病は1.02(0.26~4.00、p=0.97)であり、いずれもLDL-C値低下による発症リスクへの影響はみられなかった。 Egger Mendelian randomisation(MR Egger)解析を用いたInternational Genomics of Alzheimer’s Project(IGAP)の要約データでは、LDL-C値の1mmol/Lの低下による、PCSK9遺伝子とHMGCR遺伝子の26のバリアントを統合した場合のアルツハイマー型認知症のリスク比は0.24(95%CI:0.02~2.79、p=0.26)と有意な差はなかったが、低LDL-C値に関連する380の遺伝的バリアントのMR Egger解析によるリスク比は0.64(0.52~0.79、p<0.001)であり、低LDL-C値はアルツハイマー型認知症のリスクの抑制において因果効果を持つ可能性が示唆された。 著者は、「進行中のPCSK9阻害薬の無作為化臨床介入試験に加えて、今回のわれわれの研究よりも統計学的検出力を高めたメンデル無作為化試験を行う必要がある」と指摘している。

2025.

冠動脈カルシウムが認知症に関連

 米国の疫学研究であるMESA(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)で、ベースライン時の冠動脈カルシウム(CAC)スコアが高いと、血管性危険因子、アポリポ蛋白E(APOE)-ε4、脳卒中発症に関係なく認知症リスクが有意に高かったことを、滋賀医科大学の藤吉 朗氏らが報告した。この結果は、血管損傷が認知症発症に関与するという仮説と一致する。Circulation: Cardiovascular Imaging誌2017年5月号に掲載。 著者らは、ベースライン時(2000~02年)に45~84歳で心血管疾患および著しい認知障害のなかった6,293人を調査した。認知症の同定には、入院および死亡証明書の「疾病および関連保健問題の国際統計分類」コードを用いた。また、Coxモデルを用いて、CAC分類またはlog2(CAC+1)の1SD当たりのハザード比を、一時的な脳卒中/心血管疾患を除外する/しないの両方において、血管性危険因子、APOE-ε4を調整して算出した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値12.2年の間に271例が認知症を発症した。・ベースライン時のCACと認知症リスクの間に段階的関連性が認められた。・認知症リスクは、CACがない場合と比べ、CACスコア1~400で23%、401~1,000で35%、1,001以上で71%増加した(傾向のp=0.026)。・log2(CAC+1)が1SD高いと、認知症リスクが24%(95%信頼区間:8~41%、p=0.002)増加した。・この関連は、一時的な脳卒中/心血管疾患で部分的に説明されたが、イベント除外後も、ベースライン時の年齢に関係なく有意に関連していた。

2026.

アルツハイマー病患者へのベンゾジアゼピン使用と肺炎リスク

 ベンゾジアゼピンや同様の作用を有する非ベンゾジアゼピン(Z薬)が、高齢者の肺炎リスク増加と関連しているかはよくわかっていない。フィンランド・Kuopio Research Centre of Geriatric CareのHeidi Taipale氏らは、催眠鎮静薬の使用と肺炎を有するアルツハイマー病患者を対象に、この関連性を調査した。CMAJ(Canadian Medical Association Journal)誌2017年4月10日号の報告。 対象は、Medication use and Alzheimer disease(MEDALZ)コホートより、2005~11年にフィンランドでアルツハイマー病の診断を受けた地域住民。処方箋、償還、退院、死因に関する全国登録データを用いた。ベンゾジアゼピンおよびZ薬での治療患者は、1年間のウォッシュアウト期間を用いて同定され、傾向スコアによって非使用者とマッチさせた。肺炎による入院または死亡との関連は、Cox比例ハザードモデルで分析し、時間依存的に他の向精神薬の使用により調整した。 主な結果は以下のとおり。・アルツハイマー病患者4万9,484例のうち、ベンゾジアゼピン使用患者5,232例、Z薬使用患者3,269例および、1対1でマッチしたこれらの薬の非使用患者を用い、分析を行った。・全体的には、ベンゾジアゼピンおよびZ薬の使用は、肺炎リスク増加と関連していた(調整HR:1.22、95%CI:1.05~1.42)。・個別に分析したところ、ベンゾジアゼピンの使用は、肺炎リスク増加と有意に関連していたが(調整HR:1.28、95%CI:1.07~1.54)、Z薬の使用では認められなかった(調整HR:1.10、95%CI:0.84~1.44)。・肺炎リスクは、ベンゾジアゼピン使用の最初の30日間で最大であった(調整HR:2.09、95%CI:1.26~3.48)。 著者らは「ベンゾジアゼピン使用は、アルツハイマー病患者における肺炎リスク増加と関連していた。アルツハイマー病患者に対しベンゾジアゼピンを使用する際には、ベネフィットと肺炎リスクを考慮する必要がある」としている。関連医療ニュース ベンゾジアゼピンと認知症リスク~メタ解析 認知症予防にベンゾジアゼピン使用制限は必要か ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は

2027.

サルコイドーシス〔sarcoidosis〕

1 疾患概要■ 概念・定義サルコイドーシスは、1877年にイギリスの内科医Jonathan Hutchinsonが皮膚病変として初めて報告した疾患である。全身の臓器に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する原因不明の多臓器疾患であり、両側肺門リンパ節、肺、 眼、皮膚の罹患頻度が高く、神経、筋、心臓、腎、骨、消化器などの臓器も罹患する。免疫学的には、CD4陽性T細胞/CD8陽性T細胞比の増加(Th-1型反応)がみられ、皮膚の遅延型過敏反応が抑制されている。無症状の肺門リンパ節腫脹例などは自然治癒することが多いが、肺外多臓器病変を伴うときは、肺や他臓器に進行性の線維化を認めることがある。■ 疫学サルコイドーシスは世界中でみられ、両性、全人種、全年齢層で起こりうるが、地域差があり、これは遺伝的な要因や環境因子の違いによるものと考えられている。海外と比較すると、わが国においては、サルコイドーシスの有病率、罹患率ともに低く、西欧諸国と比較し重症になりにくい。わが国でのピークは男性で20~34歳であり、女性では25~39歳と50~60代と2峰性を示す。20歳以下または80歳以上のサルコイドーシス患者はまれであり、それぞれ割合は0.9%、0.4%と報告されている。全国調査では、北部、とくに北海道に多く、南部の四国、九州には少ない傾向がある。■ 病因サルコイドーシスの原因は不明だが、遺伝的に感受性のある宿主が特定の環境因子に曝露されて起こると考えられている。環境因子としては、これまでも抗酸菌をはじめとする、いくつかの感染性微生物がサルコイドーシスを起こす可能性のある原因として考えられてきた。とくに最近では、Propionibacterium acnes(P. acnes)が、サルコイドーシス患者の肉芽腫形成を惹起する可能性の1つとして考えられている。■ 症状・分類霧視・羞明・飛蚊・視力低下などの眼症状で発見される場合がもっとも多く、次いで皮疹、咳、全身倦怠感が多い。発熱、疲労感、倦怠感、体重減少などの非特異的な身体症状はサルコイドーシス患者の3分の1でみられ、各種臓器病変に関連しさまざまな症状を呈する。サルコイドーシスの肉芽腫は、すべての臓器に形成される可能性があるが、90%以上の患者で呼吸器病変、眼病変、皮膚病変のいずれかを認める。とくに呼吸器病変は、日本人では胸郭内病変が86%の患者で認められ、もっとも頻度が高く、胸部単純X線における両側肺門リンパ節腫脹は、もっとも診断的価値が高い。また、日本人では眼病変(54.8%)、心病変(23%)が海外の報告よりも多いのに対し、結節性紅斑の合併は6.2%と低い。■ 予後サルコイドーシスの臨床所見、自然経過、および予後はきわめて多様であり、自然経過・治療に対する反応のいずれにおいても、増悪したり改善したりする傾向がある。自然寛解は3分の2に近い症例でみられるが、10~30%の症例で慢性ないし進行性の経過をとる。胸部X線所見は臨床経過と関連しており、StageI、II(両側肺門リンパ節腫脹±肺野陰影)では80~90%で自然寛解するのに対し、StageIII、IV(肺野陰影のみ、または肺線維化)は予後不良と報告されている。西欧諸国では進行性の肺病変が死因としてもっとも多いが、日本人のサルコイドーシス患者の死因としてもっとも多いのは、心病変であり、主に心不全や不整脈である。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)サルコイドーシスは、臨床・画像所見がサルコイドーシスに合致し、組織学的に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が証明され、他の類似疾患が除外されることで診断される。2015年に日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会と厚生労働省のびまん性肺疾患に関する調査研究班とが合同でこれまでの診断基準を刷新した。「サルコイドーシスの診断基準と診断の手引き-2015」として、広く臨床で使用されている。【組織診断群】全身のいずれかの臓器で壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫が陽性であり、かつ、既知の原因の肉芽腫および局所サルコイド反応を除外できているもの。ただし、特徴的な検査所見および全身の臓器病変を十分検討することが必要である。【臨床診断群】類上皮細胞肉芽腫病変は証明されていないが、 呼吸器、眼、心臓の3臓器中の2臓器以上において本症を強く示唆する臨床所見を認め、かつ、特徴的検査所見の5項目中2項目以上が陽性のもの。●特徴的な検査所見1)両側肺門リンパ節腫脹2)血清アンジオテンシン変換酵素(ACE)活性高値または血清リゾチーム値高値3)血清可溶性インターロイキン-2容体(sIL-2R)高値4)Gallium-67 citrateシンチグラムまたはfluorine-18 fluorodeoxygluose PETにおける著明な集積所見5)気管支肺胞洗浄検査でリンパ球比率上昇、CD4/CD8比が3.5を超える上昇※特徴的な検査所見5項目中2項目以上陽性の場合に陽性とする。サルコイドーシスに関連した臓器病変の特徴と除外疾患についても診断の手引きとして示されているが、呼吸器病変では両側肺門リンパ節腫脹、眼病変では前部ぶどう膜炎(豚脂様角膜後面沈着物、虹彩結節)、硝子体病変、心病変では高度房室ブロック、心室中隔基部の菲薄化、左室収縮不全などが各臓器病変を強く示唆する所見である。皮膚病変や表在リンパ節腫脹のない例においては、経気管支肺生検での組織診断が推奨されているが、最近は縦隔リンパ節に対する超音波気管支鏡ガイド下針生検により診断率が上昇することが報告されている。FDG-PET/CTでは、サルコイドーシス病変の広がりを評価することが可能であり、空腹時PET/CTは心病変の診断に有用であると報告されている。また、病理組織診断において、前述したP. acnesに対する特異的なモノクローナル抗体を用いた免疫組織染色が診断に有用であるとも報告されている。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)胸部単純X線分類によるStageI~IIの軽症例では、自然治癒する可能性が高いため全身ステロイドによる治療の必要はない。一般的に、全身ステロイドの治療適応は、胸部単純X線所見分類によるStageIII~IVの重症例や、心病変、局所治療抵抗性の眼病変、神経病変、高Ca血症などであるが、投与後の長期予後の検討はあまり行われていない。ステロイド抵抗性の症例には、メトトレキサート、アザチオプリン、シクロホスファミドなども使用される。また、サルコイドーシスはP. acnesをはじめとするさまざまな感染性微生物との関連が示唆されており、テトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クラリスロマイシンなどが有効であった例も報告されている。4 今後の展望サルコイドーシスの発症機序は、いまだ解明されておらず根治治療は開発されていない。原因解明、予後不良因子のリスク評価、進行予防や重症例への有効な治療法の開発、国際的な診断基準の統一などが、今後のサルコイドーシス診療の課題である。5 主たる診療科呼吸器内科、循環器内科、眼科、皮膚科、神経内科 など※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター サルコイドーシス(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報サルコイドーシス友の会(患者とその家族向けのまとまった情報)公開履歴初回2015年06月09日更新2017年05月02日

2028.

コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬の併用の現状

 抗認知症薬と抗コリン薬の併用は、頻繁に行われている。コリンエステラーゼ阻害薬と抗コリン薬の併用は、相互に作用を打ち消し、患者へのベネフィット低下、副作用の増加、ケアコストの増大につながる。米国・ハワイ大学のBrian R Schultz氏らは、アジア太平洋諸国の都市部の病院における、コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬との併用処方の割合を確認した。Psychogeriatrics誌オンライン版2017年4月7日号の報告。コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬の同時処方、減少傾向に 本研究は、2006年1月~2010年12月に、FDA承認の抗認知症薬(ガランタミン、リバスチグミン、ドネペジル、メマンチン)と抗コリン薬を同時に投与された、一般病院の入院患者対象のレトロスペクティブレビューとして行った。コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬との併用処方の割合を確認した主な結果は以下のとおり。・コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬を同時に投与されていた患者は、全体で304例であった。・高力価抗コリン薬は64.1%、中力価抗コリン薬は35.9%であった。・抗コリン薬の適応は、泌尿器系(17.8%)、胃腸を除く消化器系(32.6%)、悪心(10.2%)、精神科系(7.9%)、その他(31.6%)であった。・アジア人(8.4%)は、ハワイ先住民(12.2%)または白人(13.3%)よりもコリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬を併用する割合が少なかった(χ2=16.04、自由度=2、p<0.0003)。 著者らは「コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬の同時処方は、民族間で違いはあるものの、以前の研究と比較し有意に少なかった。アジア人の同時処方の減少は、集団間の抗コリン薬に対する適応症の割合または忍容性の変化が原因であろう」としている。関連医療ニュース 米国の認知症有病率が低下、その要因は 白質の重症度で各抗認知症薬の効果に違い:岡山大 認知症高齢者5人に1人が抗コリン薬を使用

2029.

ダイエット飲料で脳卒中・認知症リスクが増加?

 ボストン大学のMatthew P Pase氏らが、Framingham Heart Study Offspringコホートにおいて、甘味飲料の摂取と脳卒中や認知症の発症リスクを調査したところ、ダイエットコーラなどの人工甘味料入り清涼飲料の摂取と脳卒中・認知症リスクとの関連が認められた。なお、砂糖入り飲料の摂取とは関連がみられなかった。Stroke誌オンライン版2017年4月20日号に掲載。 脳卒中の発症については45歳を超える2,888人(平均62歳[SD:9歳]、男性45%)と、認知症の発症については60歳を超える1,484人(平均69歳[SD:6歳]、男性46%)を調査した。コホート調査5(1991~95年)、6(1995~98年)、7(1998~2001年)において食事摂取頻度調査票を用いて飲料摂取量を数値化した。また、調査全体の平均化により、調査7での最近の摂取量と累積摂取量を数値化した。イベント発症のサーベイランスを調査7から10年間継続し、脳卒中97例(82例は虚血性脳卒中)、認知症81例(63例はアルツハイマー病)を認めた。 主な結果は以下のとおり。・年齢、性別、教育、摂取カロリー、食事の質、身体活動、喫煙について調整後、人工甘味料入り清涼飲料の最近の摂取量や累積摂取量がより多いほど、虚血性脳卒中、アルツハイマー病および認知症全体のリスクが高かった。・人口甘味料入り飲料の累積摂取量について、0単位/週を対照とした場合、1単位/日以上におけるハザード比は、虚血性脳卒中で2.96(95%信頼区間:1.26~6.97)、アルツハイマー病で2.89(同:1.18~7.07)であった。 ※1単位は、1グラスまたは1瓶または1缶・砂糖入り飲料(加糖清涼飲料、フルーツジュース、コーラなど)は脳卒中、認知症と関連していなかった。

2030.

認知症予防、毎日の野菜・果物摂取が大切

 食生活の是正は、潜在的に認知症リスクを軽減する可能性があるが、果物の重要性や認知機能維持に必要な野菜や果物の量については不明である。中国・香港中文大学のAllen T C Lee氏らは、WHOにより推奨されている野菜や果物の1日の最低必要量が、認知症リスクを低下させる独立因子であるかを検討した。Age and ageing誌オンライン版2017年2月10日号の報告。 本住民ベースの観察研究では、香港の高齢者保健センターに通院している中国人高齢者1万7,700例のベースラインの食生活を調査し、6年間、認知機能状態をフォローした。WHOのレコメンデーションに従い、最低摂取カットオフ値を野菜3サービング/日、果物2サービング/日と定義した。6年後の認知症発症をアウトカムとした。認知症の診断は、ICD-10または臨床認知症評価法1~3に基づき評価した。 主な結果は以下のとおり。・多変量ロジスティック回帰分析では、年齢、性別、教育、主要慢性疾患、身体活動、喫煙で調整した後、ベースライン時の摂取における認知症推定オッズ比は以下のとおりであった。・野菜を3サービング/日以上摂取した場合:0.88(95%CI:0.73~1.06、p=0.17)・果物を2サービング/日以上摂取した場合:0.86(95%CI:0.74~0.99、p<0.05)・野菜を3サービング/日以上かつ果物を2サービング/日以上摂取した場合:0.75(95%CI:0.60~0.95、p=0.02) 著者らは「高齢者は、毎日3サービング以上の野菜と2サービング以上の果物を摂取することで、認知症を予防できるかもしれない」としている。関連医療ニュース 魚を食べると認知症は予防できるのか 毎日5杯の緑茶で認知症予防:東北大 認知症になりやすい職業は

2031.

第27回「めまい」回答者:亀田総合病院神経内科 部長 福武 敏夫氏

福武先生お勧めの文献1)『神経症状の診かた・考えかた―General Neurologyのすすめ』福武敏夫 著、医学書院(2014年)2)『診断と治療』2016年1月号「めまい診療の最先端」福武敏夫著:めまいの原因と疫学3)日本神経治療学会治療指針作成委員会編:標準的神経治療:めまい.神経治療 28:194-197,2011福武敏夫著:「めまい」の鑑別診断高度の知識を習得したい場合4)『めまいを見分ける・治療する』内藤泰 編、中山書店(2012年)福武敏夫 著:脳梗塞によるめまいの特徴は?

2032.

頭痛患者の認知症リスクは2倍

 原発性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、他の原発性頭痛症候群が含まれる。片頭痛や緊張型頭痛は、患者の不快感や他疾患と関連する。台湾・三軍総医院内湖院区のNian-Sheng Tzeng氏らは、原発性頭痛と認知症発症リスクとの関連を調査し、タイプの異なる頭痛と認知症との関連を明らかにするため、検討を行った。The American journal of the medical sciences誌2017年3月号の報告。 全国的にマッチしたコホート集団ベースの研究を行った。2000年1~12月に片頭痛および緊張型頭痛を含む原発性頭痛と新たに診断された患者3,620例と、性別、年齢をマッチさせた対照群1万860例を、台湾の全民健康保険データベースより抽出した。10年間の追跡期間中における認知症発症リスクの比較には、交絡因子を調整した後、Fine and Gray’s競合リスク分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・原発性頭痛患者では170例(4.70%)が認知症を発症し、対照群では433例(3.99%)が認知症を発症した。・Fine and Gray’s競合リスク分析では、原発性頭痛患者は、認知症を発症する可能性がより高いことが明らかとなった(HR:2.057、95%CI:1.718~2.462、p<0.001)。・性別、年齢、月収、都市レベル、住居地域、併存疾患で調整した後、認知症に対するハザード比は2.048であった(95%CI:1.705~2.461、p<0.001)。・片頭痛および緊張型頭痛は、非血管性認知症との関連が認められたが、血管性認知症との関連は認められなかった。 著者らは「頭痛患者は、認知症リスクが105%増加した。この根底にあるメカニズムの解明には、さらなる研究が必要である」としている。関連医療ニュース 「歯は大切に」認知症発症にも影響:久山町研究 「最近、睡眠時間が増えた」は認知症のサインかも 血圧低下は認知症リスクを増加させるか、減少させるか

2033.

急性脳梗塞の血管内治療、2年後も効果が持続/NEJM

 血管内治療は、急性虚血性脳卒中患者の施行後90日時の機能的転帰を改善することが、MR CLEAN試験で確認されているが、この良好な効果は2年時も保持されていることが、本試験の延長追跡評価で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2017年4月6日号に掲載された。報告を行ったオランダ・Academic Medical CenterのLucie A van den Berg氏らは、「90日時の良好な効果はいくつかの試験やメタ解析で示されているが、長期的な転帰の情報はなく、これらの結果は実地臨床に有益と考えられる」としている。391例で血管内治療追加の2年時の効果を評価 MR CLEAN試験は、オランダの16施設が参加する無作為化試験であり、2010年12月~2014年3月に患者登録が行われた(オランダ保健研究開発機構などの助成による)。今回は、延長追跡試験の2年時の結果が報告された。 対象は、米国国立衛生研究所脳卒中スケール(NIHSS、0~42点、点が高いほど神経学的重症度が高度)が2点以上、脳前方循環の頭蓋内動脈近位部閉塞による急性虚血性脳卒中で、発症後6時間以内の患者であった。 被験者は、従来治療+血管内治療(介入群)と従来治療単独(対照群)に無作為に割り付けられた。従来治療は、ガイドラインに準拠した最適な治療法とし、アルテプラーゼの静脈内投与などが含まれた。血管内治療は、主にステント型血栓回収デバイスを用いた機械的血栓除去術が行われた。 主要評価項目は、2年時の修正Rankinスケール(mRS)のスコアとし、機能的転帰を0(症状なし)~6(死亡)で評価した。副次評価項目は、2年時の全死因死亡、QOLなどであった。QOLは、EQ-5D-L3質問票(-0.329~1点、点数が高いほど健康状態が良好)に基づく健康効用指標を用いて評価した。 元の試験に含まれた500例のうち、391例(78.2%)から2年間の追跡データが得られた(介入群:194例、対照群:197例)。死亡に関する情報は459例(91.8%)で得られた。2年時も、mRS、QOLが有意に良好 ベースラインの全体の年齢中央値は66歳、58.6%が男性であり、NIHSS中央値は18点(IQR:14~22)であった。約9割がアルテプラーゼ静脈内投与を受け、発症から投与までの期間中央値は85分であった。介入群の発症から鼠径部穿刺までの期間中央値は263分だった。 2年時のmRSスコア中央値は、介入群が3点(IQR:2~6)と、対照群の4点(同:3~6)よりも良好であった(補正共通オッズ比[OR]:1.68、95%信頼区間[CI]:1.15~2.45、p=0.007)。 極めて良好な転帰(mRSスコア:0または1点)の患者の割合は、介入群が7.2%、対照群は6.1%であり、両群に有意な差は認めなかった(補正OR:1.22、95%CI:0.53~2.84、p=0.64)。一方、良好な転帰(mRSスコア:0~2点)の患者の割合は、それぞれ37.1%、23.9%(2.21、1.30~3.73、p=0.003)、好ましい転帰(mRSスコア:0~3点)は55.2%、40.6%(2.13、1.30~3.43、p=0.003)と、いずれも介入群が有意に優れた。 2年累積死亡率は、介入群が26.0%、対照群は31.0%であり、両群に差はみられなかった(補正ハザード比:0.9、95%CI:0.6~1.2、p=0.46)。QOLスコアの平均値は、介入群が0.48と、対照群の0.38に比べ有意に良好だった(平均差:0.10、95%CI:0.03~0.16、p=0.006)。 90日~2年の間に、主要血管イベントが8例に発現した。介入群は239人年に5例(0.02/年)、対照群は235人年に3例(0.01/年)の割合であり、両群に有意な差はなかった。 著者は、「90日と2年時の結果は類似していたが、異なる点として、(1)延長追跡期間中に、介入群の死亡率が対照群よりも低くなった(有意差はない)のに対し、90日時の死亡リスクは2群でほぼ同様だった、(2)2年時のmRSスコア0~1の患者の割合が、両群とも90日時よりも低下したことが挙げられる」とし、後者の説明として「脳卒中が日常の活動性に及ぼす影響が十分に明らかでない時点で早期にリハビリを開始し、その後、支援の少ない自宅での生活を続けたため、機能的能力のわずかな変化だけで、mRSスコア0の患者が1~2に進行した可能性がある」と推察している。

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IQや社会的地位の低さは、幼少期の鉛曝露と関連/JAMA

 幼少時の鉛曝露が38歳時の認知機能や社会経済学的地位の低さと関連していることが示された。社会経済学的地位の低さの原因の約4割は、知能指数(IQ)の低さと関連していたという。米国・デューク大学のAaron Reuben氏らが、1970年代初頭生まれのニュージーランド出生コホートを前向きに追跡した試験を基に検証したもので、JAMA誌2017年3月28日号で発表した。ニュージーランドでは、1970~80年代の車の排ガス規制が低く、都市部の鉛曝露は国際基準よりも一貫して高かった。また、他のコホートと比べて鉛曝露の社会的格差による違いが観察されておらず、鉛曝露がIQや社会経済学的地位に与える影響について、より信頼性が高い結果が得られた試験だという。11歳で血中鉛値を測定、38歳で成人IQと社会経済的地位を評価 研究グループは、ニュージーランドで行われた1972〜73年の出生から38歳までを追跡した前向きコホート試験「Dunedin Multidisciplinary Health and Development Study」を基に、幼少期の鉛曝露と成人期の認知機能、社会経済学的地位などについて、その関連を検証した。 具体的には、11歳時点における血中鉛値により鉛曝露の程度を判定した。主要評価項目は、38歳時点の「ウェクスラー成人知能検査-IV」(WAIS-IV)によるIQで、副次的評価項目は言語理解、知覚推理、作業記憶、処理速度の指標だった。また、社会経済学的地位について、38歳時点で「ニュージーランド社会経済学的地位指標-2006」(NZSEI-06)に基づいて評価した。幼少時血中鉛値の5μg/dL増加ごとに、成人時のIQスコアは1.61低下 同コホート試験の当初の被験者数は1,037例で、そのうち38歳で生存が確認できたのは1,007例だった。また、11歳で鉛曝露の検査を受けたのは565例で、血中鉛値の平均値(SD)は10.99(4.63)μg/dLだった。 鉛曝露検査を受けた被験者の38歳時点のWAIS-IVスコア平均値は101.16(14.82)、NZSEI-06スコア平均値は49.75(17.12)だった。 母親のIQ、幼少時IQ、幼少時の社会経済学的地位を補正後、幼少時の血中鉛値の5μg/dL増加ごとに、成人時のIQスコアは1.61ポイント低下、知覚推理指標は2.07ポイント低下、作業記憶指標は1.26ポイント低下がそれぞれ認められた。一方、言語理解や処理速度指標については、有意な関連はみられなかった。 交絡因子で補正後、幼少時の血中鉛値5μg/dL増加ごとに、成人時の社会経済学的地位1.79ポイント低下との関連がみられた。 幼少時の血中鉛値と幼少~成人時のIQ・社会経済学的地位の低下について、その関連の40%は幼少時からのIQ低下が原因であると示唆された。

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ポンペ病は早く気付いてほしい難病

 2017年3月30日、都内においてサノフィ株式会社は、4月15日の「国際ポンペ病の日」を前に、「治療方法がありながらも診断がつきにくい希少疾患『ポンペ病』」をテーマとしたメディアセミナーを開催した。セミナーでは、ポンペ病の概要についての講演のほか、患者・患者家族から「早く確定診断がなされ、治療ができる体制を望みたい」と要望が寄せられた。ポンペ病は小児だけの疾患ではない はじめに埜中 征哉氏(国立精神・神経医療研究センター病院 名誉院長)が、「治療可能になった遺伝性筋疾患~糖原病II型(ポンペ病)~」と題して、疾患概要を解説した。 ポンペ病は、筋疾患の中でも遺伝性代謝疾患である糖原病の1つに分類され、グリコーゲン分解に不可欠なライソゾーム酵素の欠損により、グリコーゲンの蓄積とライソゾームの巨大化を招き、筋肉に多量のグリコーゲンが蓄積される病態である。 ポンペ病の患者数は、わが国では10万人当たり0.1~0.3例とされているが、多くの見逃し例があると考えられている(参考にオランダでは10万人当たり2.5例、台湾では10万人当り5.9例)。 ポンペ病の症状は、大きく乳児型と遅発型(小児/成人型)の2種類に分けられる。 乳児型は生後数ヵ月より発育の遅れが観察され、特徴として頸屈筋の筋力低下、早期からの呼吸障害、心筋障害、肝臓腫大のほか、独歩・歩行困難がみられ、大腿部の筋肉の成長がみられないという。 遅発型は1~70歳と幅広い年代で発症が報告され、特徴として筋ジストロフィーに似た筋力低下(とくに下肢)、高血清クレアチンキナーゼ(CK)値の異常、呼吸筋が侵されやすいなどが挙げられる。とくに背部筋肉の萎縮は強く、側彎などもみられるという。ポンペ病は新生児スクリーニングで早期診断を ポンペ病の診断としては、臨床的診断のほか、病理診断で筋生検によるライソゾームの確認、生化学診断によるろ紙スクリーニング検査での酵素活性測定などが行われる(現在、国立成育医療センターをはじめ国内4ヵ所で可能)。また、遅発型であれば、CT所見で筋肉の萎縮(手の筋肉は維持されているのに、下腿が萎縮しているのが特徴)なども診断の助けとなる。 ポンペ病の治療では、呼吸管理、嚥下障害や歩行困難への対症療法のほかに、ヒト型酵素アルグルコシダーゼ アルファ(商品名:マイオザイム)が酵素補充療法として使用されている。マイオザイムは、隔週にて点滴静脈内投与を行うもので、患者は生涯続けることとなる。わが国では2017年3月現在、86例(乳児型11例、遅発型75例)のポンペ病患者が同薬で治療中という。 実際の効果について台湾から新生児スクリーニングで見いだされた5例の乳児型(生後11週以内に治療開始)では、24ヵ月を超えて生存できなかった従来群と比較して生存率が80ヵ月を超え、独歩ができない従来群と比較し20ヵ月までには独歩できる状態まで回復したことが報告され、早期の治療介入がより有効であることが示された1)。また、遅発型での治療では、乳児型のような劇的な効果は期待できないが、症状の進展を防ぐ、たとえば呼吸機能の維持などが期待できるという。 最後に埜中氏は、「本症は、まだ臨床現場で見逃されている可能性があり、とくに(1)筋ジストロフィーと診断された例、(2)筋疾患で診断がついていない例、(3)CK値が高い患者には、本症も念頭に入れて診断していただきたい。また、ポンペ病の簡単な診断法としてろ紙血による酵素活性測定があるので、わが国でも新生児の網羅的な検査ができるようになれば、早期の診断で有効な治療ができるのだから、早く制度化されることを望む」と述べ、講演を締めくくった。ポンペ病コールセンター 電話番号 0120-740-540 2017年4月15日(土)~5月12日(金)の期間限定 平日 9:00~17:00(土日祝日はお休み。ただし4月15・16日は受付)

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時速30km以上で走ると車の寿命が短くなる、といっているような結果(解説:桑島 巖 氏)-664

 これまで、至適収縮期血圧(SBP)値は120mmHgとされてきたが、本論文はそれよりさらに低い110~115mmHgですら健康への負担になるレベルという、世界規模869万人の疫学データのメタ解析結果である。 本論文は、1990~2015年にかけての25年の間に、SBP値が110~115mmHgの割合が10万人中7万3,119人から8万1,373人に上昇し、140mmHg以上の人の割合は、同1万7,307人から2万526人に上昇したという。 SBP値110~115mmHg以上の年間死亡率でみると、10万人中135.6人から145.2人へ上昇、140mmHg以上では同97.9人から106.3人へと上昇したという。 血圧と最も関連の深かった疾患は、虚血性心疾患、次いで脳出血、脳梗塞であった。血圧と死亡あるいは有病率を、統計的一側面からのみ観測した結果である。 血圧値のみの変遷に注目すると“血圧は血管に対する負荷である”あるいは“The lower, the better”であることを示した点では理解できるが、身体・精神活動などを含めた生活の質はSBP値110~115mmHgではむしろ低下する。したがって、このレベルが血管にとって安全とはいえても生活を営むうえでの最適血圧とは限らず、このレベルまで一律に下げるべきということではない。自動車に例えていうと「自動車は時速30km以上で走ると車の寿命を縮めます」というような結果である。1990年から2015年の血圧値の変化は、世界人口の高齢化に伴うものであろう。

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「歯は大切に」認知症発症にも影響:久山町研究

 日本人高齢者における、認知症発症に対する歯を失うことの影響を明らかにするため、九州大学の竹内 研時氏らは、久山町研究において調査を行った。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2017年3月8日号の報告。 認知症でない日本人成人(60歳以上)1,566例を対象に、5年間追跡調査を行った(2007~12年)。対象者をベースライン時の残存歯数により4群に分類した(20本以上、10~19本、1~9本、0本)。全ケースの認知症、アルツハイマー型認知症(AD)、脳血管性認知症(VaD)の発症に対する、歯を失うことによる影響のリスク推定値は、Cox比例ハザードモデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・調査期間中における全ケースの認知症発症は180例(11.5%)、AD発症は127例(8.1%)、VaD発症は42例(2.7%)であった。・潜在的な交絡因子で調整した後、残存歯数の減少に伴い、全ケースの認知症の多変量補正ハザード比が増加する傾向が示された(p for trend=0.04)。・全ケースの認知症は、20本以上群と比較し、10~19本群で1.62倍、1~9本群で1.81倍、0本群で1.63倍であった。・残存歯数とADリスクには逆相関が観察されたが(p for trend=0.08)、VaDリスクでは認められなかった(p for trend=0.20)。 著者らは「日本人において、歯を失うことは、全ケースの認知症およびADリスクの増加と関連している」としている。関連医療ニュース 認知症になりやすい職業は 「最近、睡眠時間が増えた」は認知症のサインかも 米国の認知症有病率が低下、その要因は

2038.

キノコ摂取頻度が高いほど認知症リスク低い~大崎コホート研究

 in vivoやin vitroの研究においてキノコの神経保護作用や認知症を予防する可能性が示されているが、キノコと認知機能低下の関連について調べたコホート研究は少なく、関連が明らかになっていなかった。今回、一般住民を対象とした大規模前向きコホートである大崎コホート研究2006において、キノコの摂取頻度が高い高齢者では認知症発症のリスクが低いことが、世界で初めて明らかになった。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2017年3月13日号に掲載。 本研究の対象は、調査開始時点で65歳以上であった宮城県大崎市の住民1万3,230 人。ベースライン時のアンケート調査により、キノコの摂取頻度で「1回未満/週」「1~2回/週」「3回以上/週」の3群に分け、「1回未満/週」群を基準として、認知症発症との関連を検討した。ハザード比は、性別、年齢、BMI、既往歴(脳卒中、高血圧、心筋梗塞、糖尿病、高脂血症)、教育、喫煙、飲酒、歩行時間、心理的ストレス、食物摂取量などの因子を調整し算出した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間は5.7年間で、認知症発症率は8.7%であった。・キノコの摂取頻度が1回未満/週の群と比べた認知症発症の調整ハザード比(95%信頼区間)は、1~2回/週では0.95(0.81~1.10)、3回以上/週は 0.81(0.69~0.95)であった(傾向のp<0.01)。・この逆相関は、最初の2年間で認知症を発症した参加者と、ベースライン時に認知機能が低下していた参加者を除外した場合も同様であった。 なお、本研究の限界として、認知症の臨床診断データがなくアウトカムに誤分類が含まれていた可能性がある点、キノコ摂取頻度をベースライン調査のみで評価しているため頻度の変化が考慮されていない点、キノコの種類が不明である点などがある。

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白質の重症度で各抗認知症薬の効果に違い:岡山大

 岡山大学の福井 裕介氏らは、4種類の抗認知症薬、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンの臨床効果について、脳室周囲病変(PVH)の重症度に基づきサブグループ化を行ったアルツハイマー型認知症患者を対象に検討を行った。Geriatrics & gerontology international誌オンライン版2017年3月9日号の報告。 アルツハイマー型認知症患者551例(男性:201例、女性:350例)を、PVHの重症度に基づき4群に分類した(Grade 0~III)。対象患者には、12ヵ月間の単独療法を行った。ベースライン時、治療開始3、6、12ヵ月後の臨床効果を比較した。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時の年齢によりPVH Gradeは高くなり、ミニメンタルステート検査(MMSE)、改定長谷川式認知症スケール(HDS-R)は、白質の重症度に依存して減少した。・PVH Grade 0では、すべての薬剤において12ヵ月間、安定した認知機能、情動機能、ADL機能を示した。・PVH Grade Iでは、ベースラインからのやる気スコア(Apathy Scale)の改善が、メマンチンで3、9ヵ月後(p<0.05)、ガランタミンで9ヵ月後(p<0.01)に認められた。・PVH Grade IIでは、ガランタミンにおいて、9ヵ月後のMMSE(p<0.05)と3ヵ月後のHDS-R(p<0.05)の有意な改善が認められた。・PVH Grade IIIでは、すべての薬剤において12ヵ月間、認知機能および情動機能が保持されたが、リバスチグミンでは、6、12ヵ月後にADLの悪化が認められた(p<0.05)。 著者らは「4種類の抗認知症薬は、白質の重症度に応じて、臨床的な認知機能、情動機能、ADLに影響を及ぼすことが示された」としている。関連医療ニュース アルツハイマー病、他のコリンエステラーゼ阻害薬への切り替え効果はどの程度:岡山大 米国の認知症有病率が低下、その要因は 65歳未満での抗うつ薬使用、認知症増加と関連

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患者・家族とのトラブル、どう解決すべき!? 2017年“モンスターペイシェント”事情

“モンスターペイシェント”という言葉が使われるようになって久しいですが、診療で対応した患者やその家族とのトラブルや事件は後を絶ちません。「モンスター化させないことが大切」とは言うものの、実際皆さんどのように対応していますか? 医師1,000人から聞いたその実態と、対応策とは…。結果概要2人に1人以上が暴言や暴力、“通常の域を超え、診察に著しい影響を及ぼすレベル”の要求やクレーム経験あり全体では55.1%の医師が「経験がある」と回答した。2013年にケアネットが行った同調査では67.1%であったのと比較してやや減少したものの、依然として2人に1人以上が何らかの経験があることがわかった。経験の頻度は、1年に1度以下が最も多かったが、「月に1度」以上の人があわせて11.5%にのぼり、わずかではあるが「週に2~3度以上」(1.3%)と答えた人も。暴言、ネットへの誹謗中傷の書き込み、なかには立件レベルの事案も内容としては、「スタッフの対応が気に食わないなどのクレーム」が最も多く(47.2%)、「自分を優先した診療ほか、待ち時間に関する要求・暴言を吐く」(33.4%)、「治療法・薬剤を指定するなど、自分の見立てを強硬に主張」(30.3%)、「不要な投薬・過剰な投薬を要求」(23.6%)などが続いた。とくに悪質なケースとしては、「『訴える』『殺す』『暴力団関係者を連れてくる』『マスコミに流す』などと脅迫」(18.3%)や、「自身やスタッフに暴力を振るう」(15.1%)などがあり、「看護師の首を跡が残るくらい絞めた」「病室で拳銃を発砲」といったエピソードも寄せられた。3割超で対応マニュアル・ガイドライン整備。現場では警察OBが活躍、悪質なケースでは110番通報も患者やその家族とトラブルになった場合の最終的な対応として、およそ3人に1人が「以後の診察を拒否した」と回答。以下、「他の医師と担当を交代」(18.7%)「転院させた」(17.8%)などが続いた。一方、「とくに対応はしなかった」人は33.4%にのぼり、全選択肢の中で最も多い回答だった。「なるべく話を妨げずに聞き、嵐が去るのを待つ」など、ひたすら傾聴するというコメントも少なくなかったが、「カルテに詳細を記録する」「ICレコーダーは必須」などの証拠保全策、「すぐに対応部署に介入してもらう」「警察への通報を躊躇してはいけない」などの回避策も挙がった。また、「警察OBを雇用している」との回答は14.0%で、対応を一任できる安心感があるとのコメントが多かった。このほか、ネットの掲示板への誹謗中傷の書き込みや、患者のストーカー化など、精神的負担を強いられるエピソードも複数見られた。設問詳細診療で関わった患者・家族とのトラブルが発端となった事件が後を絶ちません。医療現場では今、何が起こっているのでしょうか。そこで、患者・家族からの暴言や暴力、通常の域を超えた要求やクレームにまつわる経験や対応について、皆さんが日常診療の中で遭遇した実例や対応策を、ぜひお聞かせください。Q1.患者・家族から暴言・暴力、その他“通常の域を超えている、診察に著しく影響を及ぼすレベル”の行動や要求、クレームを受けたことがありますかあるないQ2.(Q1で「ある」と回答した方のみ)その頻度について最も近いものをお答え下さい週に2~3度以上週に1度半月に1度月に1度2~3ヵ月に1度半年に1度1年に1度それ以下Q3.(Q1で「ある」と回答した方のみ)その内容について当てはまるものをすべてお答え下さい(複数回答可)自分を優先した診察ほか、待ち時間に関する要求・暴言を吐く「空いている」などの理由で、時間外・夜間診療を繰り返す診察を受けずに投薬のみ要求不要な投薬・過剰な投薬を要求治療法・薬剤を指定するなど、自分の見立てを強硬に主張検査・診察・食事・内服等を拒否入院を強要退院を拒否治療費・入院費を払わない「スタッフの対応が気に食わない」などのクレーム事実と異なることを吹聴(SNSへの書き込みなども含む)土下座など度を越した謝罪を要求「訴える」「殺す」「暴力団関係者を連れてくる」「マスコミに流す」などと脅迫自身やスタッフに暴力を振るうQ4.(Q1で「ある」と回答した方のみ)上記の患者・家族への対応で、ご経験があるものをお答え下さい(複数回答可)他の医師と担当を交代転院させた以後の診察を拒否弁護士・司法書士等に相談警察に相談警察に通報、出動を要請した患者の対応に参って体調を崩した退職したとくに対応はしなかったQ5.院内で設けられている対応策について当てはまるものをお答え下さい(複数回答可)対応マニュアルやガイドラインがある対策システムがある防犯・対策セミナーや訓練を実施している院内で事例を共有している対応担当者を決めている担当部署を設置している警察OBを雇用している弁護士・司法書士に相談する体制をとっている「警察官立寄所」のステッカー・看板等を掲示しているICレコーダー・カメラ等を設置しているとくに対応策をとっていないQ6.コメントをお願いします(具体的なエピソードや解決方法、対策ノウハウ、院内体制など何でも結構です)コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)エピソード夫が暴力団関係者であると脅され、患者に有利になるよう診断書を書くことを強要された(50代、整形外科)。ほか、診断書の内容についてのクレーム・過度の要求2件。入院中に無断外出しアルコールを飲んだうえ、暴言をはかれた。スタッフの協力によって解決したが、そのために使った時間と体力、精神力は大きなものだった(30代、神経内科)。ほか、無断外出によるトラブル2件。酔っ払い相手で困った経験がある。殴られ、刑事事件とした(40代、消化器内科)。ほか、直接暴力を受けたというコメント2件。救急外来での対応に不満を持ち、いったん帰宅して包丁を持って来院した患者がおり、以来救急外来に監視カメラが設置された(50代、麻酔科)。ほか、救急・夜間診療でのトラブル5件。ミュンヒハウゼン症候群の患者への対応に苦慮。精神神経科医や臨床心理士のサポートが不足している病院が少なくないように感じる(50代、内科)。ほか、精神疾患や認知症患者への対応についてのコメント7件。生活保護受給者が、売買目的で不必要な薬を大量に要求してくることが毎日のようにある(50代、泌尿器科)。ほか、生活保護受給者に関するトラブル4件。治療が家族の見立て通りに進まないことへの苦言から、威嚇行為に発展したことがある(30代、膠原病・リウマチ科)。ほか、家族への対応でのトラブル7件。患者にストーカー状態でつきまとわれ、病棟まで追いかけてこられた(30代、皮膚科)。ほか、ストーカーまがいのトラブル1件。ネット上の口コミで辛辣な書き込みをされて困っている(50代、内科)。ほか、ネット上での誹謗中傷1件。対策<複数での対応>問題がありそうな患者に対応するときは医師以外に看護師、事務スタッフを横に置き、必ずメモを取り、カルテにも記載する(60代、産婦人科)。基本的には別のスタッフが対応したり、複数で対応することで鎮静化することが多い(50代、循環器内科)。ほか、複数での対応が有効というコメント46件。<情報共有・専任部署の設置>上位の責任者を決めておくことは必須(50代、神経内科)。ほか、上司・院長などへの報告システムが重要とのコメント12件。日ごろから問題に発展しそうな事例についての情報共有と対策検討が不可欠(40代、精神科)。ほか、情報共有が重要というコメント34件。専任の医療安全部看護師が対応する(40代、内科)。ほか、クレーム対応部署等専任者・部署の設置39件。医療安全カンファレンスを定期的に開催している(20代、臨床研修医)。ほか、研修会等の開催5件。院内放送で、職員が集まるシステムになっている(50代、糖尿病・代謝・内分泌内科)、ほか、院内放送の活用5件。<接遇・態度>理不尽な要求は対応できないとはっきり伝え、以後は警察等を通すように言う(50代、内科)。ほか、毅然とした態度が重要というコメント23件。できるだけ入院や手術治療前に対応する(40代、消化器外科)。ほか、早め早めの対応が重要というコメント7件。患者が興奮している時は、なるべく刺激するようなことを言わない(60代、リハビリテーション科)、なるべく話しを妨げずに聞いて落ち着くのを待つ(50代、皮膚科)。ほか、まずは傾聴・丁寧な姿勢で臨むというコメント30件。<記録・録音>目の前でICレコーダーで記録を取っていることを見せている(40代、腎臓内科)。ほか、ICレコーダーが有効とのコメント3件。言葉を選んで話し、カルテに詳細に記録を残す。カルテ開示を念頭に置き、冷静に記載する(50代、皮膚科)。ほか、カルテへの詳細記録が有効とのコメント6件。<マニュアル・ガイドライン>マニュアルを各部署に配布し、理不尽な要求には応じないよう徹底している(50代、消化器内科)。ほか、マニュアルについてのコメント21件。<弁護士・警察・警備会社>トラブルが起こりそうな場合は、弁護士に連絡する体制をとっている(40代、消化器内科)。ほか、弁護士への相談体制が重要とのコメント5件。病院が警察OBと契約し、暴力事例への不安が軽減された(50代、循環器内科)。ほか、警察OBの雇用・常駐が有効とのコメント15件。違法な行為があればすぐに通報する(40代、小児科)。ほか、躊躇せず、すばやい通報が重要とのコメント6件。警備会社の自動通報システムが有効(60代、精神科)。ほか、民間警備会社の活用4件。

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